F 3435 : 2001
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶
標準協会 (JMSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準
調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS F 3435 : 1995は改正され,また,JIS F 3442 : 1995は廃止・統合され,この規格に置
き換えられる。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
F 3435 : 2001
船用荷役つり索ニッパ
Shipbuilding−Wire rope nippers
1. 適用範囲 この規格は,船の荷役つり索をクリートなどに固定する際,一時的に用いる荷役つり索ニ
ッパ(以下,ニッパという。)について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0205 メートル並目ねじ
JIS B 1181 六角ナット
JIS B 1256 平座金
JIS B 1351 割りピン
JIS B 2801 シャックル
JIS F 3410 船用オーバルアイプレート
JIS G 3101 一般構造用圧廷鋼材
JIS G 3525 ワイヤロープ
JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材
JIS H 3250 銅及び銅合金棒
JIS H 3260 銅及び銅合金線
JIS H 5120 銅及び銅合金鋳物
3. 構造,形状及び寸法 ニッパの構造,形状及び寸法は,付図1〜6及び表3による。
4. 材料 ニッパの材料は,表1による。
2
F 3435 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1 材料
部品番号
部品名称
材料
1
ニ
ッ
パ
本
体
挟み金
JIS G 4051のS25C
2
挟み金
3
アイボルト
4
六角ナット
JIS G 3101のSS400
5
割りピン
JIS H 3260のC2600W
6
ソケット
JIS H 5120のCAC406又はCAC301
7
止めねじ
JIS H 3250のC3604BD又はC3604BE
8
アイボルト
JIS H 3250のC3771BD又はC3771BE
9
ちょう形ナット JIS G 3101のSS400
10
ピン
11
抜け止め
鋼板
12
アイプレート
JIS F 3410による。
13
シャックル
JIS B 2801による。
14
シンブル
JIS G 3101のSS400
15
つなぎ索
JIS G 3525による。
5. 荷重検査 荷重検査は,付図6に示す要領で,表2に示すちょう形ナットの締付けトルク及び試験荷
重によって行い,ソケット内ワイヤロープの滑りが3mm以下であるとともに,ワイヤロープに重大な損
傷を与えてはならない。
表2 荷重検査用数値
呼び寸法 適用ワイヤロープの径
mm
使用荷重
kN
試験荷重
kN
ちょう形ナットの締付トルク
N・cm
(参考)
計算質量kg
14-4
14 (6×24)
3.9
7.8
3 766
2.15
16-4
16 (6×24)
3.9
7.8
3 766
18-4
18 (6×24)
3.9
7.8
3 766
20-5
20 (6×24)
4.9
9.8
3 923
3.46
22-5
22 (6×24)
4.9
9.8
3 923
20-10
20 (6×24)
9.8
19.6
4 903
13.7
22-10
22 (6×24)
9.8
19.6
4 903
24-10
24 (6×24)
9.8
19.6
4 903
26-10
26 (6×24)
9.8
19.6
4 903
参考 計算質量は,ニッパ本体だけを示す。
6. 製品の呼び方 ニッパの呼び方は,規格の名称又は規格番号及び呼び寸法による。
例 船用荷役つり索ニッパ14-4又はJIS F 3435-14-4
7. 表示 本体の見やすい位置に,呼び寸法を表示する。
3
F
3
4
3
5
:
2
0
0
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3 寸法
単位 mm
呼び寸法
①及び ②挟み金
b1
b2
b3
b4
h
h1
h2
h3
h4
h5
d
d1
d2
d3
d4
d5
d6
d7
e
f
r
r1
r2
r3
r4
r5
t1
t2
t3
t4
14-4
40
40 18 13
50
12
26
8
20
−
40
32
36 18.5 12.5 28
32
27
6
10
30
10
10
19 12
12 25.5 11 20
4
16-4
18-4
20-5
45
45 20 14
60
15
30
10
22
−
45
37
40 20.5 13.5 29
35
29
7
12
35
10
10
21 13
15 29.5 12 20.5
5
22-5
20-10
55
100 23 19.5 90
23
44
10
24
75
48
38
54
28 18.5 38
44
36
9
14
40
50
70
29 18.5 15 43
17 22.5
5
22-10
24-10
26-10
呼び寸法
①及び②挟み金
③アイボルト
④ナット
⑤割りピン ⑥ソケット,挟み金
t5
t6
n
c
p
d8
d9
d10
d11
s1
l1
l2
l3
l4
l5
r5
t7
d12
d13
d14
l6
l7
l8
14-4
14
3
20
16
6
18
26
13
17
18
73
13
19
8
5.5
17
15
M18
4×40
38
30
M5
60 30
8
16-4
18-4
20-5
16
3
26
21
7
20
28
14
18
18
75
15
20
8
5.5
18
16
M20
4×40
47
37
M6
75 37.5
10
22-5
20-10
22
3
32
27
20
27
35
16
26
24
111
15
25
8
5.5
26
26
M27
4×45
50.5
38
M8 105 52.5
10
22-10
24-10
26-10
呼び寸法
⑦止めねじ
⑧アイボルト
⑨ちょう形ナット
⑩ピン
⑪抜止め
d15
d16
s2
t9
m
l8
d17
d18
d19
d20
d21
d22
l9
s3
t10
d23
d24
d25
d26
b
t11
t12
h6
d27
l10
t
14-4
M5
9
8
3.3
1.5
13 M18 18
24
12.5
6
24
80
65
19.5
32
28
13 M18 240
22
3.5
56
12
47
5
16-4
18-4
20-5
M6
11
10
4
1.5
15 M20 20
26
13.5
6
25
90
75
20
36
29
16 M20 250
27
3.5
65
13
50
5
22-5
20-10
M8
13
20
5
1.5
28 M22 22
37
18.5
10
27
115
75
22
45
38
16 M22 300
35
3.5
100
18
65
5
22-10
24-10
26-10
4
F 3435 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図1 つり索ニッパ本体組立図(呼び寸法14-4,16-4,18-4,20-5,22-5用)
5
F 3435 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2 つり索ニッパ本体組立図(呼び寸法20-10,22-10,24-10,26-10用)
6
F 3435 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考1. ソケットの内面は,使用するワイヤロープのよ(撚)りに合わせて鋳出しする。
2. ねじは,JIS B 0205の規定による。
付図3 ニッパソケット金物(呼び寸法14-4,16-4,18-4,20-5,22-5用)
7
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考1. ソケットの内面は,使用するワイヤロープのよ(撚)りに合わせて鋳出しする。
2. ねじは,JIS B 0205の規定による。
付図4 ニッパソケット金物(呼び寸法20-10,22-10,24-10,26-10用)
8
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考1. 六角ナットは,JIS B 1181の規定による。
2. ねじは,JIS B 0205の規定による。
3. 割りピンは,JIS B 1351の規定による。
付図5 ニッパ締付金物
9
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備考1. 括弧内は,呼び寸法20-10,22-10,24-10,26-10用のニッパの場合を示す。
2. 荷重検査は,番号⑫⑬⑭⑮を,これに代わる同等のものを使って実施してもよい。
参考 シンブルについて,参考図1に示す。
付図6 荷重試験要領
10
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単位mm
呼び寸法
B
D
D1
(最小)
L
L1
(最小)
R
r
r1
t
t1
(参考)
計算質量
kg
14-4
16
60
34
86
62
68
8
6.5
8
1.5
0.08
16-4
18-4
20-5
16
60
34
86
62
68
8
6.5
8
1.5
0.08
22-5
20-10
20
76
44
110
80
88
10
9
10
2
0.15
22-10
24-10
26-10
備考 端部の合わせ目は,指定のあった場合には溶接する。
参考図1 シンブル
11
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原案作成委員会 構成表
財団法人 日本船舶標準協会/標準委員会/船体部会/外ぎ装専門分科会 構成表
氏名
所属
(専門分科会長)
野 津 康 生
三菱重工業株式会社
(委員)
菊 水 増 男
財団法人日本海事協会
清 水 明 夫
日立造船株式会社
川 尻 勝 己
川崎重工業株式会社
田 中 信 也
NKK
倉 持 貴 好
住友重機械工業株式会社
松 浦 昭 二
幸陽船渠株式会社
叶 耕 治
三井造船株式会社
長谷川 弘
常石造船株式会社
松 本 景 介
株式会社サノヤス・ヒシノ明昌
大 黒 克 伸
石川島播磨重工業株式会社
鳥 居 貞 博
尾道錨製造株式会社
下 川 晃 正
大阪製鎖造機株式会社
山 本 繁 樹
濱中製鎖工業株式会社
溝 口 徹 也
清本鐵工株式会社
中 谷 公 洋
内外製綱株式会社
澁 谷 孝
太洋海運株式会社
山 本 晃
八馬汽船株式会社
宮 城 靖 明
辻産業株式会社
園 田 輝 一
株式会社園田滑車工業所
内 山 幸 治
株式会社立野製作所
中 村 誠 志
株式会社寺本鉄工所
村 上 伸 夫
株式会社福島製作所
笹 重 悦 朗
株式会社共立機械製作所
安 藤 次 郎
石川島播磨重工業株式会社
蔵 並 喜 孝
三菱重工業株式会社
泰 謙太郎
川崎重工業株式会社
(事務局)
久 保 明 博
財団法人日本船舶標準協会