2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
F 3429-1995
船用荷役ころ軸受入り鋼板製滑車
Shipsʼ steel cargo blocks with roller bearings
1. 適用範囲 この規格は,船に用いる荷役ころ軸受入り鋼板製滑車(以下,滑車という。)について規定
する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 0207 メートル細目ねじ
JIS B 1351 割りピン
JIS B 1534 円すいころ軸受
JIS B 2801 シャックル
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS G 3452 配管用炭素鋼鋼管
JIS G 3506 硬鋼線材
JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材
JIS G 5101 炭素鋼鋳鋼品
JIS G 5501 ねずみ鋳鉄品
JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条
JIS H 3250 銅及び銅合金棒
2. 種類 滑車の種類は,表1による。
表1
種類
呼び
1AR
340
410
430
460
480
1BR
340
410
430
460
480
2AR
340
410
430
460
−
2BR
340
410
430
460
−
備考1. 種類の第1字の1は1輪滑車,2は2輪滑車を示す。
2. 種類の第2字のAはベケットなし,Bはベケット付きを示す。
3. 種類の第3字のRは,ころ軸受入りを示す。
3. 構造,形状及び寸法 滑車の構造,形状及び寸法は,付図1〜5によるほか,次による。
(1) シャックルは,JIS B 2801のSB又はBBによる。
(2) 円すいころ軸受は,JIS B 1534の規定による。
2
F 3429-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(3) スイベル部のねじは,JIS B 0207の規定による。
(4) 外帯と側帯との取付けは溶接してもよい。
(5) 割りピンは,JIS B 1351の規定による。
(6) 側板及び中板の軽目孔は特に開けなくてもよい。
4. 材料 滑車の材料は,表2による。
表2
部品番号
部品名称
材料
1
スイベル
JIS G 4051のS25C
2
スイベル取付金物及び六角ナット
3
スイベル用ナット
4
座金
JIS H 3100のC2600P若しくはC2680P又はJIS H 3250のC3604BD若しく
はC3604BE
5
外帯
1輪滑車
JIS G 4051のS25C
2輪滑車
JIS G 3101のSS400
6
側板
JIS G 3101のSS400
7
中板
JIS G 3101のSS400
8
皿ボルト及び六角ナット
棒鋼
9
中心ピン及びナット
JIS G 4051のS25C
10
止め金
鋼板
11
セットボルト
棒鋼
12
輪受止め輪
JIS G 3101のSS400
13
止め金
鋼板
14
索止め
15
下部ボルト及び六角ナット
JIS G 3101のSS400
16
挟み金
JIS G 3452のSGP
17
ステーボルト及び六角ナット
棒鋼
18
挟み金
JIS G 3452のSGP
19
グリースニップル
黄銅
20
ベケット
JIS G 3101のSS400
21
ベケット用ボルト及び六角ナット
22
ベケット用リブ
23
挟み金
JIS G 3452のSGP
24
割りピン
黄銅線
25
割りピン
26
シーブ本体
JIS G 5501のFC200又はJIS G 5101のSC410
27
円すいころ軸受
−
28
軸受止め金
JIS G 3101のSS400
29
皿ボルト
棒鋼
30
パッキン
フェルト
31
シャックル
JIS B 2801の規定による。
32
ばね座金
JIS G 3506のSWRH57 (A. B) 〜77 (A. B)
33
グリースニップル用カバー
JIS G 3452のSGP
5. 試験及び検査
5.1
荷重試験 滑車の荷重試験は,シャックルを連結して表3に示す要領によって試験荷重を加えて行
う。
3
F 3429-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3
項目
種類
1AR
1BR
試験方法
呼び
340
410
430
460
480
340
410
430
460
480
使用荷重kN 34.3
49.0
53.9
58.8
68.6
34.3
49.0
53.9
58.8
68.6
試験荷重kN 137.2 196
215.6 235.2 274.4 205.8 294
323.4 352.8 411.6
項目
種類
2AR
2BR
試験方法
呼び
340
410
430
460
340
410 430
460
使用荷重kN 127.5
186
206
226
157
226 245
275
試験荷重kN 255
372
412
452
314
452 493.6 521.6
備考 単滑車の使用荷重とは,滑車を通過する索の一端に負荷できる
最大荷重をいう。
また,複滑車の使用荷重とは,滑車のシャックルに負荷でき
る最大荷重をいう。
5.2
解放検査 滑車は,荷重試験終了後,解放して各部の検査を行い,異状があってはならない。
6. 製品の呼び方 滑車の呼び方は,規格の名称又は規格番号,種類,呼び径,シーブの材料の略記号
(FC200はF,SC410はS),シャックルの記号による。
例 船用荷役ころ軸受入り鋼板製滑車 1AR340F-SB又はJIS F 3429 1AR340F-SB
7. 表示 滑車には見やすい箇所に,次の事項を表示する。
(1) 呼び又は受渡当事者間の識別記号
(2) 使用荷重
(3) 製造年月又はその略号
(4) 製造業者名又はその略号
4
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付図1 1AR
単位mm
呼び B B2 B3 d d1 ねじの呼び
d2
H H1 H3 H4 H5 H6 R R1 t t1 t3
シャックル
適用ワイ
ヤロープ
の径
参考
計算質量
(kg)
340
80 83 160 50 42
M39×3
320 220 58 40 240 14 50 60 14 6 45 SB34又はBB34
20
58
410
90 94 185 60 51
M48×3
380 260 68 45 285 16 55 65 18 6 55 SB40又はBB40
24
91
430
90 101 195 65 54
M48×3
395 270 70 45 305 16 55 70 18 6 57 SB42又はBB42
25
96
460
95 101 200 70 57
M52×3
440 290 80 50 340 18 65 75 20 8 61 SB44又はBB44
26
129
480 100 102 205 75 61
M52×3
450 300 84 50 355 18 65 80 20 8 67 SB48又はBB48
28
131
備考1. スイベル頭部の形状は,二点鎖線で示すように角形としてもよい。
2. 計算質量は,シーブ及びバウシャックルの質量を含んだものである。
5
F 3429-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2 1BR
単位mm
呼び
B
B1
B2
B3
B4
d
d1
ねじの呼び
d2
d4
H
H1
H2
H3
H4
340
90
75
83
165
37
50
54
M48×3
33
335
220
100
70
45
410
100
85
94
190
42
60
63
M56×4
39
395
260
125
80
50
430
100
90
101
200
42
65
68
M56×4
39
410
270
125
84
50
460
110
95
101
210
44
70
68
M58×4
45
450
290
140
84
55
480
120
100
102
220
46
75
73
M64×4
45
460
300
140
90
55
呼び
H5
H6
R
R1
t
t1
t3
t4
シャックル
適用ワイヤロ
ープの径
参考
計算質量
(kg)
340
250
16
55
65
14
6
57
12
SB42又はBB42
20
77
410
295
18
70
70
18
6
70
14
SB50又はBB50
24
128
430
315
18
80
75
18
6
78
14
SB55又はBB55
25
147
460
350
20
80
80
20
8
78
16
SB55又はBB55
26
184
480
365
20
85
85
20
8
85
16
SB60又はBB60
28
198
備考 計算質量は,シーブ及びバウシャックルの質量を含んだものである。
6
F 3429-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図3 2AR
単位mm
呼び
B
B2
B3
B5
d
d1
ねじの呼び
d2
d3
H
H1
H3
H4
H5
340
105
83
160
120
50
59
M52×3
50
310
220
95
65
240
410
120
94
185
150
60
73
M64×4
60
355
260
115
75
285
430
130
101
195
150
65
73
M64×4
65
380
270
115
80
305
460
140
101
200
160
70
80
M75×4
70
430
290
120
90
340
呼び
H6
R
R1
t
t1
t2
t3
シャックル
適用ワイヤロ
ープの径
参考
計算質量
(kg)
340
18
65
60
14
6
8
63
SB46又はBB46
20
122
410
22
85
72
16
6
10
85
SB60又はBB60
24
225
430
22
85
75
16
6
10
85
SB60又はBB60
25
227
460
24
95
80
18
8
12
93
SB65又はBB65
26
305
備考 計算質量は,シーブ及びバウシャックルの質量を含んだものである。
7
F 3429-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図4 2BR
単位mm
呼び
B
B1
B2
B3
B4
B5
d
d1
ねじの呼び
d2
d3
d4
H
H1 H2 H3 H4 H5
340 110 75 83 165 37 130 50
68
M58×4
50
33 320 220 110 110 80 250
410 130 85 94 190 42 160 60
80
M75×4
60
39 365 260 130 130 85 295
430 140 90 101 200 42 160 65
80
M75×4
65
39 395 270 130 130 85 315
460 150 95 101 210 44 170 70
86
M75×4
70
45 440 290 140 135 95 350
呼び H6
R
R1
t
t1
t2
t3
t4
シャックル
適用ワイヤロ
ープの径
参考
計算質量
(kg)
340
20 80 65
14
6
8
78 12 SB55又はBB55
20
160
410
24 90 75
16
6
10 93 14 SB65又はBB65
24
262
430
24 90 80
16
6
10 93 14 SB65又はBB65
25
259
460
26 100 85
18
8
12 100 16 SB70又はBB70
26
354
備考 計算質量は,シーブ及びバウシャックルの質量を含んだものである。
8
F 3429-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図5 シーブ
単位mm
呼び
d
D
h
r
T
T1
T2
参考
円すいころ軸受
呼び番号
T3
T4
340
50
340
20
11.5
54
81
83
14
17
# 32210
410
60
410
24
13.5
60
92
94
14
19
# 32212
430
65
430
25
14
62
99
101
14
20
# 32213
460
70
460
26
14.5
64
99
101
15
23
# 32214
480
75
480
28
15.5
70
100
102
16
25
# 32215