2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
F 2623-1990
小形船用簡易船側歩み板
Wharf Ladders for Small Ships
1. 適用範囲 この規格は,小形船に用いるアルミニウム合金製簡易船側歩み板(以下,歩み板という。)
について規定する。ただし,旅客用及び重量物の運搬用のもの並びに分割式のものには適用しない。
備考 この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって規格
値である。
引用規格:
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS G 4303 ステンレス鋼棒
JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金押出形材
JIS H 5202 アルミニウム合金鋳物
2. 種類 歩み板の種類は,長さ及び幅によって区分し,表1のとおりとする。
表1
単位 m
種類
寸法
長さ
幅
As 4
4.0
0.40
As 4 W
0.45
As 5
5.0
0.40
As 5 W
0.45
As 6
6.0
0.40
As 6 W
0.45
3. 性能 歩み板は,次の性能をもたなければならない。
(1) 強度 歩み板は,その両端を支持し,長さ方向1 mごとに735N {75kgf} の等分布荷重,又は長さの
中央に1 470N {150kgf} の集中荷重をかけたとき生じる応力が,それぞれ歩み板本体材料の耐力の21以
下であること。
また,そのときの歩み板の長さの中央における最大たわみは,歩み板の長さの751以下であること。
(2) 浮力 歩み板は,水中に没しない程度の浮力をもつこと。
(3) 外観 歩み板は,きず,めっき不良,部品のぐらつきなど使用上有害な欠陥がなく,ローラは,円滑
に作動すること。
4. 構造,形状及び寸法 歩み板の構造,形状及び寸法は,付図1〜4によるほか,次による。
2
F 2623-1990
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(1) 歩み板本体は,押出形材を溶接で接合する構造とし,一部はボルト締めとする。
(2) アルミニウム合金製部と鋼製部との接触面には,絶縁物を挿入する。
(3) 手すりは片側に設け,手すり索はすべて直径16〜22mmの繊維製ロープとする。
なお,必要がある場合は,手すり索は被覆材で覆う。
(4) 鋼製部品には,すべて亜鉛めっきを施す。
5. 材料 歩み板の材料は,表2のもの,又はこれらと同等以上の品質をもつものとする。
表2
番号
部品名称
材料
1
歩み板本体
JIS H 4100のA6063S-T5
2
踏み桟
3
附
属
金
物
フック
JIS G 3101のSS41
4
グリップ
JIS H 4100のA6063S-T5
5
アイプレート
6
ロープ止め
JIS H 4100のA6063S-T5
又はJIS H 5202のAC7A-F
7
接
岸
ロ
ー
ラ
ブラケット
JIS H 4100のA6063S-T5
又はJIS H 5202のAC7A-F
8
ローラ
ゴム又はポリアミド
9
ブシュ
合成樹脂
10
軸及び割りピン
JIS G 4303のSUS304又は
JIS G 3101のSS41
11
座金
軟鋼又はJIS G 3101のSS41
12
手
す
り
及
び
ソ
ケ
ッ
ト
手すり柱
JIS H 4100のA6063S-T5
13
ソケット
JIS H 4100のA6063S-T5
又はJIS H 5202のAC7A-F
14
ピン
JIS H 4100のA6063S-T5
又はJIS G 4303のSUS304
15
アイ
JIS H 4100のA6063S-T5
又はJIS H 5202のAC7A-F
16
アイ
JIS H 4100のA6063S-T5
17
下部埋金
6. 検査 歩み板の検査は,次による。
(1) 荷重検査 荷重検査は,3.(1)の規定によって等分布荷重又は集中荷重を歩み板にかけた状態で行い,
3.(1)の規定に適合し,かつ,各部に異状があってはならない。
(2) 浮力検査 浮力検査は,歩み板を水中に投入して行い,3.(2)の規定に適合しなければならない。
(3) 外観検査 外観検査は,目視によって行い,3.(3)の規定に適合しなければならない。
7. 製品の呼び方 歩み板の呼び方は,規格の名称又は規格番号及び種類による。
例: 小形船用簡易船側歩み板As4又はJIS F 2623 As4
8. 表示 歩み板本体の見やすい位置に,次の事項を表示する。
(1) 種類
3
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(2) 製造業者名又はその略号
(3) 製造年月又はその略号
付図1 歩み板
単位 mm
種類
長さ
L
幅
B
参考
深さ
D
板厚
t
リブ間隔
E
手すり間隔
a
端部手すり間隔
b
端部手すり間隔
c
計算質量
(kg)
As4
4 000
400
60
1.8
80
1 500以下
400以下
600以下
28
As4W
4 000
450
60
1.8
90
30
As5
5 000
400
60
1.8
80
35
As5W
5 000
450
60
1.8
90
37
As6
6 000
400
75
2.0
80
48
As6W
6 000
450
75
2.0
90
51
備考1. 質量は,手すり索を含まない。
2. A-A断面図は,一例を示す。
4
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付図2 グリップの構造
備考 図は,一例を示す。
付図3 接岸ローラ
備考1. ローラは分離形を示すが,両側にわたる一体形のものとしてもよい。
2. 図は,一例を示す。
5
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図4 手すり柱及びソケット
備考 図は,一例を示す。
船舶部会 中小形船専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
奥 山 孝 志
社団法人日本中型造船工業会
佐々木 博 道
運輸省海上技術安全局
伊 東 厚
工業技術院標準部
木 田 宏
財団法人日本船舶標準協会
森 下 丈 夫
財団法人日本小型船舶工業会
小 田 道人司
渦潮電機株式会社
木 内 光 宏
株式会社長野計器製作所上田工場
中 北 博
株式会社中北製作所
福 島 隆 志
ヤンマーディーゼル株式会社特機開発部
真 鍋 喜 之
阪神内燃機械工業株式会社技術課
三 浦 晶一郎
株式会社エンジニアリング東海
安 藤 忠 秋
内海造船株式会社瀬戸田工場
長谷川 和 男
株式会社上野運輸商会工務統括本部
安 田 広 洋
三洋商事株式会社横浜支店
(事務局)
小 林 秋 穂
工業技術院標準部機械規格課
山 形 智 幸
工業技術院標準部機械規格課