2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
F2251-1990
船用小荷重デリックブーム
Shipsʼ Light Load Derrick Booms
1. 適用範囲 この規格は,船の貨物,てんま船,ホース,ドラムかん,食料などのつり揚げに用いる使
用荷重4.9kN {0.5tf} のデリックブームについて規定する。
備考 この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,規
格値である。
引用規格:
JIS B 0205 メートル並目ねじ
JIS B 1181 六角ナット
JIS B 1351 割りピン
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS G 3444 一般構造用炭素鋼鋼管
JIS G 3454 圧力配管用炭素鋼鋼管
JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材
2. 構成 デリックブームは,本体,頭部金物及び基部金物によって構成する。
3. 種類 デリックブームの種類は,表1に示すデリックブーム本体の呼びによる11種類とする。
表1
デリック
ブームの
呼び
デリックブームの
使用荷重 kN {tf}
デリックブーム本体の呼び
適用する金物の呼び記号
頭部金物
基部金物
0.5
4.9 {0.5}
0.5-5.0 0.5-5.5 0.5-6.0 0.5-6.5
0.5-7.0 0.5-7.5 0.5-8.0 0.5-8.5
0.5-9.0 0.5-9.5 0.5-10.0
0.5T
0.5H
備考1. デリックブーム本体の呼びは,デリックブームの呼び及びデリックブーム本体の有効長さを示す数値に
よる。
2. 適用する金物の呼び記号は,デリックブームの呼び及び金物の略号による。
4. 構造,形状及び寸法 デリックブームの構造,形状及び寸法は,次によるほか,付図1〜3のとおりと
する。
(1) 六角ナットは,JIS B 1181(六角ナット)の1種によるが,その高さは3種による。
(2) 割りピンは,JIS B 1351(割りピン)の規定による。
2
F2251-1990
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5. 材料 デリックブームの材料は,表2のとおりとする。
表2
部品番号
部品名称
材料
1
デリックブーム本体
JIS G 3444のSTK41又はJIS G 3454のSTPG38
2
頭部金物
JIS G 4051のS25C
3
控え索金物
JIS G 3101のSS41
4
基部金物
JIS G 4051のS25C
5
ボルト,六角ナット
6
割りピン
黄銅線
7
ストッパ
鋼板
6. 製品の呼び方 デリックブームの呼び方は,規格の名称又は規格番号及びデリックブーム本体の呼び
による。
例: 船用小荷重デリックブーム 0.5-5.0
7. 表示 デリックブームの見やすい位置に使用荷重を表示する。
3
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図1 デリックブーム本体
デリック
ブーム
本体の
呼び
安全
軸過重
有効
長さ
L
mm
鋼 管
計算
質量
参考
呼び径
外径
厚さSmm
中央の
断面積
断面二次
モーメント
回転
半径
細長比
座屈
荷重
座屈荷重
STK41 STPG38
安全
軸荷重
kN {tf}
Dmm
kg
cm2
cm4
cm
kN {tf}
0.5- 5.0
19.6
{2.0}
5 000
80A
89.1
−
5.5
60.8
14.45
127
2.96
169
104.44
{10.65}
5.32
0.5- 5.5
19.6
{2.0}
5 500
90A
101.6
4.2
-
59.7
12.85
153
3.45
160
103.95
{10.60}
5.30
0.5- 6.0
19.6
{2.0}
6 000
90A
101.6
−
5.7
85.6
17.17
198
3.40
177
113.76
{11.50}
5.75
0.5- 6.5
19.6
{2.0}
6 500
100A
114.3
4.5
-
84.0
15.52
234
3.89
167
124.54
{11.70}
5.85
0.5- 7.0
19.6
{2.0}
7 000
100A
114.3
−
6.0
119
20.41
300
3.83
182
125.53
{12.80}
6.40
0.5- 7.5
19.6
{2.0}
7 500
100A
114.3
−
6.0
127
20.41
300
3.83
196
109.83
{11.20}
5.60
0.5- 8.0
19.6
{2.0}
8 000
125A
139.8
4.5
−
126
19.13
438
4.79
167
141.22
{14.40}
7.20
0.5- 8.5
19.6
{2.0}
8 500
125A
139.8
4.5
−
133
19.13
438
4.79
177
125.53
{12.80}
6.40
0.5- 9.0
19.6
{2.0}
9 000
125A
139.8
4.5
−
141
19.13
438
4.79
188
110.82
{11.30}
5.65
0.5- 9.5
19.6
{2.0}
9 500
125A
139.8
−
6.6
213
27.62
614
4.72
201
140.24
{14.30}
7.15
0.5- 10.0
19.6
{2.0}
10 000
125A
139.8
−
6.6
224
27.62
614
4.72
212
125.53
{12.80}
6.40
備考1. 頭部二重張板の厚さは,4.5mmとする。
2. デリックブームの継手位置は,管材の長さによって適宜定めてもよいが,中央は避け,できるだけ基部に
寄せることが望ましい。
3. 計算質量は,頭部金物及び基部金物の質量を含まない。
4
F2251-1990
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2 頭部金物
単位 mm
呼び記号
ブームの
外径
A
計算質量 (kg)
頭部金物
控え索金物
0.5T
89.1
218
4.0
0.28×2
101.6
230
4.2
0.28×2
114.3
244
4.4
0.28×2
139.8
270
4.9
0.28×2
備考1. ※印寸法は,参考として示すもので,適当に増減してよい。
2. 頭部金物とデリックブーム本体とのはめあい部は,できるだ
け大きく丸みを付ける。
5
F2251-1990
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図3 基部金物
単位 mm
呼び記号
デリックブーム
D1
D2
計算質量
(kg)
外径
厚さ
0.5H
89.1
5.5
91
78.1
3.5
101.6
4.2
104
93.2
4.0
101.6
5.7
104
90.2
3.9
114.3
4.5
116
105.3
4.5
114.3
6.0
116
102.3
4.4
139.8
4.5
142
130.8
5.7
139.8
6.6
142
126.6
5.6
備考 ねじは,JIS B 0205(メートル並目ねじ)の規定による。
6
F2251-1990
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
船舶部会 船用荷役器具専門委員会 構成表(昭和45年2月1日制定のとき)
氏名
所属
(委員会長)
西 山 安 武
東京商船大学
宇田川 貞 夫
運輸省船舶局
辺 見 隆 三
工業技術院標準部
山 田 清
株式会社アジア船舶工業社
草 野 博
財団法人船舶JIS協会
石 川 一 郎
財団法人日本海事協会
大 友 義 雄
株式会社立野製作所
寺 本 虎 夫
株式会社寺本鉄工所
東 田 典 男
北川工業株式会社
松 浦 和 春
日本鋼管株式会社鶴見造船所
小 財 達 二
石川島播磨重工業株式会社横浜造船設計部
秋 村 嘉 穂
住友重機械工業株式会社船舶事業部
山 本 弥 栄
三井造船株式会社藤永田造船所
吉 田 久 三
川崎重工業株式会社造船事業部
北 見 鍈 一
三菱重工業株式会社神戸造船所
本 田 脩 三
日立造船株式会社向島工場
児 島 英 彦
佐世保重工業株式会社佐世保造船所
奥 山 孝 志
社団法人日本中型造船工業会
森 川 卓
社団法人日本船主協会
平 野 静 雄
船舶整備公団
(事務局)
菅 原 淳 夫
工業技術院標準部機械規格課
前 川 武 也
工業技術院標準部機械規格課
(事務局)
小 林 秋 穂
工業技術院標準部機械規格課(平成2年7月5日改正のとき)
山 形 智 幸
工業技術院標準部機械規格課(平成2年7月5日改正のとき)