F 1036:2003
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶標準協会(JMSA)から,工
業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,国土
交通大臣が制定した日本工業規格である。
制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 11592:2001,Small craft less than
8 m length of hull−Determination of maximum propulsion power ratingを基礎として用いた。
JIS F 1036には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定)操船試験−最高速度
H
max
7L
>
ν
ノット
附属書B(規定)オーナ用マニュアル
附属書C(参考)船外機艇の最大出力決定における初期試験のガイドライン
附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表
F 1036:2003
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ······················································································· 1
1. 適用範囲 ················································································ 1
2. 引用規格 ················································································ 1
3. 定義 ···················································································· 2
3.1 機関出力 (engine power) ································································· 2
3.2 艇速 (craft speed) ······································································· 2
4. 最大推進出力値の決定及び記載 ···························································· 2
4.1 船外機艇 ··············································································· 2
4.2 その他の艇種 ··········································································· 2
4.3 許容出力ラベル及びオーナ用マニュアル ··················································· 3
5. 試験艇準備 ·············································································· 3
6. 試験状態 ················································································ 4
7. 操船試験方法及び基準 ···································································· 4
附属書A(規定)操船試験−最高速度
H
max
7
ν
L
>
ノット ········································ 6
附属書B(規定)オーナ用マニュアル·························································· 7
附属書C(参考)船外機艇の最大出力決定における初期試験のガイドライン ························ 8
附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ············································ 12
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
F 1036:2003
舟艇−最大推進出力値の決定:
船体の長さ8 m未満の舟艇
Small craft less than 8 mlength of hull−Determination of maximum
propulsion power rating
序文 この規格は,2001年に第1版として発行されたISO 11592:2001,Small craft less than 8 m length of hull
−Determination of maximum propulsion power ratingを翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格
である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧
表をその説明を付けて,附属書1(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,機関によって推進する船体の長さ8 m未満の舟艇の最大出力値の決定要件に
ついて規定する。
この規格を適用しない舟艇は,次による。
− ISO 13590 (JIS F 1030) で定義するパーソナルウォータークラフト。
− カヌー,カヤック。
− ISO 6185-1〜-3で定義する膨脹式ボート。ただし,同Part 3で規定する30ノット又はそれ以上の最
大速力が予想される複合形膨脹式ボート (RIBS) は,この規格による。
− レーシングボート:競技用に設計,建造された艇。
この規格は,最大出力値に関する構造強度を要求するものではなく,海象,風,航路及び波のすべての
状況下での不安定性への安全を保証するものでもない。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 11592:2001,Small craft less than 8 m length of hull−Determination of maximum propulsion
power rating (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの
規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発行年を付記していない引
用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS F 0405:1998 舟艇−推進機関及び装置−出力測定及び出力表示
備考 ISO 8665:1994,Small craft−Marine propulsion engines and systems−Power measurement and
declarationsが,この規格と一致している。
2
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ISO 6185-3−(1) Small craft−Inflatable boats−Part 3:Boats with a maximum motor power rating of 15 kW
and greater
ISO 8666−(1) Small craft−Principal data
ISO 10240:1995 Small craft−Owner's manual
ISO 11192−(1) Small craft−Graphical symbols
注(1) 発行予定
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1
機関出力 (engine power) JIS F 0405によって,機関製造業者が申告した出力。
3.2
艇速 (craft speed) 直線コースで計測した舟艇の速力。単位はノット(2)。
注(2) 1ノット=1海里/時間=0.514 444 m/s
4. 最大推進出力値の決定及び記載
4.1
船外機艇
4.1.1
船外機艇の性能を評価する機関出力は,舟艇製造業者が6. 及び7. の方法によって決定する。そして,
−
H
max
7L
ν
>
ノット,ここで,LHはISO 8666で定義する船体の長さ,νmaxは舟艇の最大速度。この場
合は,6. によって評価し,7. による操船試験で実証する。
−
H
max
7L
ν≤
ノット,この場合,機関出力は,舟艇製造業者が任意選択する最大推進出力値でなければ
ならない。
備考 初期艇の性能を評価し,最大出力を決定する指針は,附属書Cによる。
4.1.2
H
max
7L
ν
>
ノットの場合,製造業者が手かじ又は任意の遠隔操だ装置を装備している船外機艇に
ついては,それぞれの操だ装置について試験を行う。
4.2
その他の艇種
4.2.1
5. 及び6. によって試験を行い,船内機,船内外機及びウォータジェット推進の船内機艇の最大推
進出力値を確立する。
H
max
7L
ν
>
ノットの場合には,7. による操船試験で実証する。
4.2.2
丸底船のポンツーンボートのような排水量形(非滑走)マルチハル艇において,個々の船体の長さ
と幅の比とが10以上で,アウターハル船体中心線と中心線の幅間とがLH/3以上の場合には,次による。
− 5. 及び6. によって試験を行い,確立した最大推進出力値をもつ。
−
H
max
7L
ν
>
ノットの場合は,7. による操船試験に合致する。
− 操船試験の要件に満足しなかった場合で,方位制御を失うことなく安定したままでいるか,操船者が
操だ位置に留まっていることが困難な場合又は操だハンドルがだ角ストッパまで回るか,直進状態か
ら操だハンドルが2回転 (720°) するうちのいずれか最初に起こる場合。両方の場合は,最大出力試
験によって評価してもよい。
− 回避線に交差することなく,νmaxからスロットルを減じて,回避線から6 LHの距離内で旋回又は停止
する能力がある。
4.2.3
製造業者は,キール上の高さで垂直方向に10 %以上重心を変更する場合は,ボートモデルを変更
する。例えば,単胴艇では中心線の船底より垂直方向に10 %以上,水平方向にLHの10 %以上又は5.3で
規定するオリジナルモデル試験から10 %以上質量が減少した場合は,異なったボートタイプとして評価及
び試験を行わなければならない。
3
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.2.4
合計の機関出力が等しい1基又は多基機関の搭載の設計・製造が可能で,
H
max
7L
ν
>
ノットの場
合,5. 及び6. によって1基及び多基機関の搭載の両方で試験をしなければならない。
4.3
許容出力ラベル及びオーナ用マニュアル
4.3.1
機関を搭載又は搭載を想定された艇は,恒久的な許容出力ラベルをはらなければならない。船外機
艇の場合は,このラベルは操船者から見やすい位置にはらなければならない。船内機艇,船内外機艇及び
ウォータジェット推進の船内機艇の場合は,コックピット内又は機関室区画にはらなければならない。ラ
ベルには,この規格によって決定した艇の最大推進出力値を記載しなければならない。製造業者が供給す
る仕様で手かじ又は任意の遠隔操だ装置がある船外機艇の場合で,最大推進出力値が異なる場合は,両方
に最大推進出力値が確認できるラベルをはらなければならない。
最大推進出力値の許容値を見分けられるラベルはISO 11192による図記号,及び/又は使用国に受け入
れられる言語で表現されなければならない(図 1参照)。
4.3.2
オーナ用マニュアルは,艇とともに供給しなければならない。少なくとも,附属書Bによる情報
要素を含んでいなければならない。
図 1 最大許容推進出力表示ラベル
5. 試験艇準備
5.1
試験は,船内機艇,船内外機艇又はウォータジェット推進の船内機艇の場合は,設計最大機関出力
又は製造者が据え付ける最大機関出力にて試験を行わなければならない。船外機の場合は,許容出力ラベ
ルに記載の船外機出力で試験を行わなければならない。
5.2
プロペラの選定は,船内機艇又は船内外機艇の場合,製造業者が指定するもので,船外機艇の場合
は,5.7のトリムセッティングで機関製造業者が推奨する最高回転で最高速度を得られ,かつ,船外機製造
業者から供給可能なものでなければならない。
5.3
固定燃料タンクが標準装備されている場合,燃料の量は,各試験トライアルの開始前に半分未満で
なければならない。船外機に使用する携帯用タンクの場合,機関1基につき1個で,燃料の量は各試験ト
ライアルの開始前に満量から半量の間でなければならない。携帯用タンクは,製造業者が指定した位置に
設置しなければならない。
なお,設定がない場合には,可能なかぎり船尾側に設置しなければならない。
5.4
船は,使用に意図された標準又は推奨される遠隔操だシステムの配置又は船外機の手かじを装備し
なければならない(4.1.2参照)。
5.5
船外機は,機関取付部の最下部又はオーナ用マニュアルに記載され,かつ,製造業者が推奨する上
下位置に取り付けなければならない。
5.6
船底,機関及びプロペラは,きれいな状態でなければならない。
5.7
パワートリム付き推進装置をもつ船外機,船内外機及びノズル角度調整ウォータジェットは,フルス
ロットル定常状態で過度のポーポイジング(前後への角度振動)及び操縦を失うことのないプロペラベンチ
レーションに調整しなければならない。パワートリムをもたない推進装置の場合,許容されるハンプ超え時
間で,かつ,前出の要求項目に合致する最大トリム角(船首上げ)にセットしなければならない。
4
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6. 試験状態
6.1
試験は,平水下で行わなければならない。
備考 平水下は,およそ風速5 m/s(10ノット)未満で,最大波高0.2 m未満を意味する。
6.2
試験は,標準装備及び5.3による燃料以外積載してはならない。操船者の体重は90 kgを超えず,か
つ,70 kgを下回ってはならない。
6.3
フルスロットル艇速 (vmax) は,計測距離を双方向に各々2回以上の走行試験で決定しなければなら
ない。又は,その他適切で,かつ,承認された計測方法によって決定する場合の測定精度は,2 %又は1
ノット以内とする。
参考 vmax = 50ノット以上の場合の測定精度は2 %以下,50ノット未満の場合の測定精度は1ノット
以下とする。
7. 操船試験方法及び基準
7.1
試験は,附属書Aに示す回避線試験コースを用いて行わなければならない。
7.2
フルスロットル,最高速度でマーカラインA-Bに5 m以内で平行直進操作する。
備考 初期調整試走試験は,適切なスロットルセット及び速度でよい。
7.3
vmax≦30 ノットの場合,回頭開始から回避線までの距離dは,6 LHでなければならない。
7.4
vmax>30ノットの場合,回頭開始から回避線までの距離dは,6 LHに30ノットを超えた速度1ノッ
ト当たり2 mを乗じた距離を加える(表 1参照)。
7.5
艇の試験を行う速度によって設定するマーカBに並ぶ線(点)に船首が達したとき,回頭を始めな
ければならない。
7.6
旋回の実行は,スロットルを緩めることなく,かつ,回避線を超えることなく,回避線に平行にな
るまで行う。3回の右旋回及び3回の左旋回の計6回の試走試験を行う。
7.7
試験に合格するには,艇は7.1〜7.6の要件を,操船者が方向性や復原性を失うことなく,かつ,操
だ位置の維持に困ることのない方法で満足しなければならない。
7.7.1
与えられた機関取付け状態で7.6及び7.7の要件に合致し,かつ,回避線を交差しないように試験
で決定する最大操船速度が最高速度 (vmax) 未満の場合,製造業者は,試験用取付機関の出力及び出力ラベ
ルの最大推進出力をvmaxで7. の操船試験に合格するまで減じなければならない。
7.7.2
艇が,直線コースの間最高速度で方向性及び復原性を維持することができるが,7.6及び7.7によ
る旋回試験要件に合格しない場合,7.6による旋回は,速度を減じて実行してもよい。ただし,回避線まで
の距離dは,減じられた速度で7.4によって算出する。艇が試験要件を満たすときの最大操船速度がvmax
の85 %を下回らないか,
H
7Lノットを下回らないときには,その最大出力を設定してもよい。
7.7.3
7.7.2で決定した最大操船速度5 %以内の精度をもつ速度計(又は回転計)を標準で装備する。
7.7.4
操船者から容易に視認できる場所に最大操船速度を示し,かつ,図 2の例に示した情報を含んだ
恒久的な表示を取り付ける。又は回転計に最大操船速度に相当する回転数のところに赤いマークを恒久的
な方法で取り付ける。
5
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 1
最高速度,vmax
ノット
試験
回避線までの距離,d
m
試験不合格の場合
vmax ≦
H
7L
不要
−
−
H
7L<vmax≦30
要
6
H
L
出力を減少し,vmaxで再試験又はvmaxの
85 %を下回らない速度で再試験し,合格
した場合には,速度計を取り付け警告表
示をはる(又は,回転計に印を付ける。)。
vmax >30
要
6
H
L+2(vmax ‒ 30)
出力を減少し,vmaxで再試験又はvmaxの
85 %を下回らない速度で再試験し,合格
した場合には,速度計を取り付け警告表
示をはる(又は,回転計に印を付ける。)。
舟艇製造業者が許容出力値をラベルに記載しなければならない。
使用国に受け入れられる言語又は,
印刷文字高さは,5 mmより小さくてはいけない。
図 2 操船速度標示例
旋回は ノット以下で行って下さい。
急旋回は操縦性を失います。
いずれの方向に小回りするにも減速しなさい。
オーナ用マニュアルを読んで下さい。
警 告
最大 ノット
6
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A(規定)操船試験−最高速度
H
7
max
L
ν>
ノット
1 回避線
注(a)
本体の表1参照。
図A.1 操船試験−最高速度 vmax >
H
7Lノット
B
d
(
a)
L
H
A
1
1
7
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書B(規定)オーナ用マニュアル
オーナ用マニュアルは,ISO 10240によって,少なくとも次の情報項目を記載に含めて供給しなければ
ならない。
出力,操船の限界に関する説明及び警告文例
− 舟艇の最大推進出力値: kW
− 船の許容出力ラベル記載より大きな出力の機関を取り付けて,この船を操船してはならない。
− この船は,高速のときに推進装置をマイナストリム(船首下げ)状態で操船してはならない。船は,
旋回の結果不安定になり,転倒の危険がある。マイナストリムは,ハンプ超え及び低速で波立ってい
るときに使用しなさい(パワートリム装置を備えた艇に適用)。
− 混雑した航路,気象及び海象による強風又は高波のときは,最高速度で操船してはならない。自身及
び他人の安全に考慮し,減速及び引き波の礼儀を守ろう。引き波禁止海区に注意し,制限速度を守ろ
う。
− 国際海上衝突予防法 (COLREG) の規程及び航路規則に従って,右側航行に注意。
− 衝突を避けるために,十分な距離を確保したうえで停止及び操船を行いなさい。
− 警告表示を適用する場合は,7.7.4による。
8
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書C(参考)船外機艇の最大出力決定における
初期試験のガイドライン
船外機艇の最大出力決定における初期試験は,次を基礎とする。
− ファクターλは,次によって計算する。
T
H
B
L×
=
λ
ここに, LH:ISO 8666における船体の長さ[m]
BT:ISO 8666におけるシヤーライン下のトランサム幅[m]
備考 スプレーレイルがチャイン又は船体の滑走面にある場合,トランサム幅に含まれる。しかし,
フレア及びシヤーより上の延長は考慮に入れない。円形及びとがった船尾又はトランサム幅が
船体中央幅の半分より狭い船における幅BTは,トランサムから1/4船体の長さ前方,かつ,後
方での最大幅をとる。
− 船の操だ装置が,遠隔操だ若しくは手かじ
− 船底こう配とは,図C.1の船体中央断面における船底の角度。
初期試験における艇のファクターλが5.1未満は,図C.2参照。
初期試験における艇のファクターλが5.1以上は,次によってkWで表す(図C.3参照)。
− 遠隔操だ装置なし,船底こう配 α< 5°:4.2λ−11
− 遠隔操だ装置なし,船底こう配 α≧ 5°:6.4λ−19
− 遠隔操だ装置あり :16λ−67
9
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図C.1 いろいろな船形における船底こう配α
段差及び突出部は無視する。
αはキール交点からチャイン間で計測
αはB/4及び3B/4間で計測
αは中央線及び突出部最外下端間で計測
a) 真っ直ぐな船底
b) キールをもったへこみ船底
c) 凸形状船底
d) 大聖堂形船体
b1
b2
b4
d
1
d
4
B/4
α
α
α= arctan (d1 / b1)
α=arctan (d2 / b2)
α=arctan (d3 / b3)
d
2
α
d
3
B/4
B/4
B/4
b3
B
α=arctan (d4 / b4)
α
10
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注(a) 直近のkWまで切り上げ
図C.2 初期試験における最大船外機許容出力値,λ ≦ 5.1
図C.3 初期試験における最大船外機許容出力値,λ> 5.1
船底こう配≧5°
出
力
,
k
W
(
a)
ファクターλ
15
10
5
3
4
5
船底こう配<5°
遠隔操だ装置あり
出
力
,
k
W
240
6
220
200
180
160
140
120
100
80
60
40
20
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
遠隔操だ装置なし
遠隔操だ装置なし
船底こう配<5°
船底こう配≧5°
ファクターλ
11
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考文献
[1] ISO 6185-1:−(1) Small craft−Inflatable boats of less than 8 m with a minimum buoyancy of 1800 N−Part
1 : Engine maximum power rating of 4,5 kW.
[2] ISO 6185-2:−(1) Small craft-Inflatable boats of less than 8m with a minimum buoyancy of 1800 N−Part 2 :
Engine maximum power rating of 4,5 kW to 15 kW inclusive.
[3] ISO 13590:1997 Small craft−Personal watercraft−Construction and system installation requirements.
注(1) 発行予定(ISO 6185:1982の改正版)。
12
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS F 1036:2003 舟艇−最大推進出力値の決定:船体の長さ8 m
未満の舟艇
ISO 11592:2001 舟艇−最大推進出力値の決定:船
体の長さ8 m未満の舟艇
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技
術的差異の項目ごとの評価
及びその内容
表示箇所:本体,附属書
表示方法:点線の下線
(Ⅴ) JISと国際規格との技
術的差異の理由及び今後
の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の
内容
1.適用範囲 機関によって推
進する船体長さ
8 m未満の舟艇
の最大出力値決
定要件を規定
ISO 11592 1.
JISに同じ
IDT
−
−
2.引用規格 ISO 6185-3
JIS F 0405:1998
ISO 8666
ISO 10240:1995
ISO 11192
2.
ISO 6185-3
ISO 8665:
1994
ISO 8666
ISO 10240:
1995
ISO 11192
IDT
ISO 8665:1994
の整合規格であ
るJIS F 0405:
1998に置き換
えた。
−
3.定義
3.1 機関出力
3.2 艇速
3.
JISに同じ
IDT
−
−
4.最大推進
出力値の決
定及び記載
4.1 船外機艇
4.2 その他の艇
種
4.3 許容出力ラ
ベル及びオーナ
用マニュアル
4.
JISに同じ
IDT
−
−
5.試験艇準
備
試験艇を準備す
るにあたっての
条件を規定
5.
JISに同じ
IDT
−
−
6.試験状態 試験実施時の試
験環境の条件,
試験艇の条件及
びフルスロット
ル艇速 (vmax) の
計測方法を規定
6.
JISに同じ
IDT
6.1の平水下の
条件について
は,備考扱いと
した。
また,6.3の規
定内容を明確
にするため参
考を追記した。
編集上の修正。
13
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国
際規格番
号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技
術的差異の項目ごとの評価
及びその内容
表示箇所:本体,附属書
表示方法:点線の下線
(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異
の内容
7.操船試
験方法及
び基準
附属書Aの回
避線テストコ
ースを用いた
操船試験方法
及び合否判定
基準を規定
ISO
11592
7.
7.7.4を除き
JISに同じ
MOD/追
加
7.7.4及び表1
の試験不合
格艇の救済
措置として,
この規格で
は速度計の
取付けと警
告表示のは
り付けの代
用として,回
転計の取付
け並びに回
転計へ最大
操船速度時
の回転数を
マーキング
することで
もよいこと
とした。
現状の日本国内での試
験で認められているた
め。
ISO 11592の次回定期
見直しの際に提案を行
う。
附属書 A
(規定)
操船試験にお
ける回避線
試験コースを
規定
附属書
A
JISに同じ
MOD/追
加
附属書A図1
にタイトル
を記入した。
−
附属書 B
(規定)
オーナ用マニ
ュアルを規定
附属書
B
警告サイン
の適用を除
きJISに同じ
MOD/削
除
最終行“警告
表示の適用”
に関し,対応
国際規格の
“7.7”をこの
規格では
“7.7.4”に変
更した。
警告表示の適用に関係
する項目は“7.7.4”だ
けであるため。
ISO 11592の次回定期
見直しの際に提案を行
う。
附属書 C
(規定)
船外機艇の最
大出力決定に
おける初期試
験のガイドラ
インについて
規定
附属書
C
JISに同じ
IDT
−
−
参考文献 ISO 6185-1
ISO 6185-2
ISO 13590
参考文
献
JISに同じ
IDT
−
−
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
14
F 1036:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― IDT……………… 技術的差異がない。
― MOD/削除……… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
― MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD…………… 国際規格を修正している。