2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
F 0049-1994
舟艇用語−機関及び推進装置
Small crafts−Engine and propulsive systems−Vocabulary
1. 適用範囲 この規格は,スポーツ及び娯楽用の舟艇(1)の機関及び推進装置に関する用語及びその定義
について規定する。
注(1) 小形船の総称。
備考1. スポーツ及び娯楽用の舟艇のことを,“プレジャーボート”と呼ぶことがある。
2. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 0108 往復動内燃機関用語(一般)
JIS B 0109 往復動内燃機関用語(主要部品)
JIS B 0110 往復動内燃機関用語(附属装置)
JIS D 0103 自動車用電装部品の名称に関する用語
JIS D 0104 自動車の主要装置用語
JIS F 0022 造船用語(機関編−主機,ボイラ,発電機関及び補機用原動機)
JIS F 0023 造船用語(機関編−補機器)
JIS F 0024 造船用語−機関−軸系,プロペラ及びウォータージェット推進装置
JIS F 0026 造船用語(機関編−ぎ装)
2. 分類 用語の分類は,次のとおりとする。
(1) 機関
(a) 機関一般
(b) 燃料・潤滑
(c) 吸気・排気
(d) 冷却
(e) 電気・点火
(2) 動力伝達装置及び推進装置
(a) 一般
(b) 逆転減速機及び軸系
(c) プロペラ
(3) 操作・運転
(4) 点検・整備
(5) 計器類
3. 用語及び定義 用語及びその定義は,次のとおりとする。
2
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
なお,参考のために対応英語及び慣用語を示す。
また,参考図は,一例を示す。
(1) 機関
(a) 機関一般
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
1001
主機
船の推進に必要な原動力となる機関。
main engine
1002
補機用機関
船に装備する主機以外の機関。
備考 補助機関ともいう。
auxiliary engine
1003
船内機
船体の内側に据え付ける主機。
inboard engine
1004
船内外機
機関本体を船体の内側に,アウトドライブ装置
を船体の外側に装備する主機。
inboard-outdrive
engine
スターンド
ライブ
1005
船外機
機関本体と推進装置及び操だ装置とを一体に
し,船体の外側に装備する推進機。
outboard motor
1006
ガソリン機関
燃料としてガソリンを用いる内燃機関(JIS B
0108参照)。
gasoline engine
1007
ディーゼル機関
重油・軽油を燃料とし,圧縮点火によって作動
する内燃機関。
diesel engine
1008
空冷機関
シリンダ・シリンダヘッドなどを空気で冷却す
る内燃機関。
air cooled engine
1009
水冷機関
シリンダ・シリンダヘッドなどを水で冷却する
内燃機関。
water cooled engine
1010
直接冷却機関
海水・淡水などで直接冷却する内燃機関。
direct cooled
engine,
raw water cooled
engine
1011
間接冷却機関
熱交換器を介して冷却する内燃機関。
indirect cooled
engine,
fresh water cooled
engine
1012
4サイクル機関
4行程で1サイクルを完結する内燃機関(JIS B
0108参照)。
four-stroke engine,
four-cycle engine
1013
2サイクル機関
2行程で1サイクルを完結する内燃機関(JIS B
0108参照)。
two-stroke engine,
two-cycle engine
1014
定格出力
所定の条件下で,機関が出すことができる軸出
力を製造業者が表示する値(JIS B 0108参照)。
declared power,
rated power
1015
定格回転速度
定格出力に対応する機関の回転速度。
declared engine
speed,
rated engine speed
1016
無負荷最低回転速
度
無負荷において,安定して運転可能な機関の最
低回転速度。
minimum idling
engine speed
アイドリン
グ,
ローアイド
ル
1017
無負荷最高回転速
度
調速機付き機関において,無負荷にしたとき安
定して運転可能な機関の最高回転速度。
maximum idling
engine speed
ハイアイド
ル
1018
トローリング回転
速度
前進又は後進で,安定して運転可能な機関の最
低回転速度。
備考 プロペラの最低回転速度を意味すること
もある。
trolling engine
speed
3
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(b) 燃料・潤滑
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
1101
気化器
機関の吸気量と燃料流量を制御し,併せて燃料
を微粒化する装置(JIS B 0110参照)。
備考 キャブレタともいう。
carburetor
1102
燃料噴射ポンプ
噴射弁を通じて燃料を供給するポンプ(JIS B
0110参照)。
fuel injection pump
1103
ポータブル燃料タ
ンク
船外機などに用いられる携帯用の燃料タンク。
portable fuel tank
1104
燃料(供給)ポンプ 燃料タンクから気化器又は,燃料噴射ポンプに
燃料を送るポンプ(JIS B 0110参照)。
fuel (feed) pump
1105
混合ガソリン
2サイクル機関用のエンジンオイルを混合した
ガソリン。
mixed gasoline
1106
オクタン価
ガソリン機関で,燃料のアンチノック性を表す
値(JIS B 0108参照)。
octane number
1107
セタン価
ディーゼル機関で,ディーゼルノックに関連し
て燃料の着火性を表す値(JIS B 0108参照)。
cetane number
1108
エンジンオイル
内燃機関に用いる潤滑油。
engine oil,
lubricating oil
1109
ギヤオイル
歯車,軸受部などに用いる潤滑油。
gear oil
1110
オイルポンプ
機関の潤滑油を圧送,又は循環させるポンプ。
lubricating oil pump
1111
オイル混合比
混合ガソリンにおけるエンジンオイルと燃料と
の容積比。
oil mixture ratio
1112
分離給油装置
2サイクル機関で,燃料とエンジンオイルを個別
に機関に供給する装置。
oil injection system
1113
オイルクーラ
エンジンオイルの温度を下げるための熱交換
器。
oil cooler
1114
SAE粘度分類
Society of Automotive Engineers(SAE:アメリカ
自動車技術協会)が定めたエンジンオイル及び
ギヤオイルの粘度による分類。
SAE viscosity
classification
1115
APIサービス分類
American Petroleum Institute(API:アメリカ石油
学会)が定めたエンジンオイル及びギヤオイル
の用途,運転要件による分類。
API service
classification
(c) 吸気・排気
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
1201
過給機
吸入効率を高めるため,新気を周囲の大気圧以
上の圧力に高めるための吸気装置(JIS D 0104
参照)。
supercharger
1202
ターボ過給機
排気タービンを使用した過給機(JIS B 0110参
照)。
turbocharger
1203
空気冷却器
過給機で圧縮された空気を海水又は清水で冷却
する装置。
air cooler
インターク
ーラ,
アフターク
ーラ
1204
ブーストコンペン
セー夕
ディーゼル機関の過給空気の圧力を感知して,
燃料噴射量を調整する装置。
boost compensator
1205
エアフイルタ
空気中のちり・ほこりが機関内に吸い込まれる
のを防ぐ装置。
air filter
4
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
1206
逆火防止金物
内燃機関などの火炎が逆流するのを防止する金
物(JIS F 0026参照)。
備考 フレームアレスタともいう。
flame arrester
1207
乾式排気
排気ガスを機関冷却用排水と混合せずに排出す
ること。
dry exhaust
1208
湿式排気
排気ガスを機関冷却用排水と混合して排出する
こと。
wet exhaust
1209
ウォータロック装
置
湿式排気で,排気管内の水が機関に浸入するの
を防ぐ装置。
water lock system
1210
エキゾストミキシ
ングエルボ
湿式排気で,機関冷却用排水と排気ガスとを混
合して排出する管装置。
exhaust mixing
elbow
1211
排気マニホルド
各シリンダの排気を排気管に導く集合管(JIS B
0109参照)。
exhaust manifold
(d) 冷却
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
1301
海水ポンプ
機関へ冷却用海水などを供給するポンプ。
sea water pump,
raw water pump
1302
清水ポンプ
間接冷却機関で,冷却用清水を循環させるポン
プ。
fresh water pump
1303
清水クーラ
間接冷却機関で,冷却用清水を海水などによっ
て冷却する熱交換器。
fresh water cooler
1304
清水リザーブタン
ク
機関冷却清水用の予備タンク。
fresh water reserve
tank
(e) 電気・点火
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
1401
バッテリースイッ
チ
バッテリーから機関への電源回路を開閉するス
イッチ。
battery switch
メインスイ
ッチ
1402
スタータスイッチ
スタータの回路を開閉するスイッチ(JIS D 0103
参照)。
starting switch
1403
スパークプラグ
電極間に電気火花を飛ばし,エンジンの混合気
に点火させるプラグ(JIS D 0103参照)。
spark plug
点火プラグ
1404
グロープラグ
ディーゼル機関で,始動時に電流を通じ,赤熱
させて燃料の着火を助けるプラグ。
glow plug
予熱栓
1405
エアヒータ
ディーゼル機関で,始動時に吸入空気を予熱さ
せる始動補助装置。
air heater
インテーク
ヒータ
1406
オルタネータ
内蔵したダイオードによって整流し,直流出力
を出す充電用ゼネレータ。ICレギュレータ,真
空ポンプ付の場合がある(JIS D 0103参照)。
alternator,
AC dynamo
ACゼネレー
タ,
ACダイナモ
1407
停止ボタン
機関を停止させるためにマグネトの一時回路を
短絡するスイッチ(JIS B 0110参照)。
備考 ストップスイッチともいう。
stop switch,
earth switch
1408
非常停止スイッチ
緊急時に機関を停止させるためのスイッチ。
備考 エマージェンシーストップスイッチとも
いう。
emergency stop
switch
キルスイッ
チ,
セーフティ
スイッチ
5
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(2) 動力伝達装置及び推進装置
(a) 一般
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
2001
逆転減速機
主機の回転速度をプロペラ回転速度に減速する
とともに,プロペラ回転方向だけを正逆切替え
可能な装置(JIS F 0022参照)。
reverse and
reduction gear
マリンギヤ
2002
アウトドライブ装
置
逆転減速機構,クラッチ機構,操だ機構,プロ
ペラなどから一体にして,トランサム部に装着
される推進装置。
out-drive unit
2003
ウォータジェット
推進装置
船底から吸い込んだ水を噴射し,その反動で船
を推進させる装置。
water jet propulsion
system
2004
プロペラ
羽根の回転によってスラストを発生し,船を推
進させる装置(JIS F 0024参照)(参考図1及び
参考図4参照)。
propeller
2005
アンチ−ベンチレ
ーションプレート
プロペラへの空気吸込みを防止するため,プロ
ペラ上方に設置された板状の部材(参考図1参
照)。
anti-ventilation plate
2006
スプラッシュ防止
板
喫水面からの水しぶきの飛散を防止する板状の
部材。
備考 アンチ−スプラッシュプレートともいう
(参考図1参照)。
anti-splash plate
2007
減速比
主機の回転速度とプロペラの回転速度との比。
reduction ratio
ギヤ比
2008
クラッチ
入力軸から出力軸に伝達される動力の遮断及び
結合を可能とする装置。機械式,油圧式,電気
式,電磁式などの種類がある(JIS F 0024参照)。
clutch
6
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考図1 船外機の各部名称
7
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(b) 逆転減速機及び軸系
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
2101
弾性継手
入力軸のトルク変動を弾性体によって吸収して
出力軸に動力を伝達する装置。一般には弾性体
としてゴム又はバネを用いる(JIS F 0022参照)。
elastic coupling
2102
軸継手
軸をつなぐ継手。
備考 主として1対のフランジ形状のものが使
用される(JIS F 0024参照)(参考図2参
照)。
shaft coupling
2103
ハーフカップリン
グ
1対のフランジ状軸継手のうちの一方の部材。
half coupling
相カップリ
ング
2104
中間軸
プロペラ軸と主機とを連結する軸(JIS F 0024
参照)。
intermediate shaft
2105
プロペラ軸
プロペラを装備する軸(JIS F 0024参照)(参考
図2及び参考図4参照)。
propeller shaft
2106
キール式
キール(竜骨)をもつ船において,船尾管軸受
と船内に設けた軸受装置とでプロペラ軸を固定
的に支える支持方式。主として,大形船に用い
られる(参考図2及び参考図4参照)。
keel type
2107
ブラケット式
船外に設置した張出し軸受(ブラケット)と船
尾管軸受とでプロペラ軸を固定的に支える支持
方式。
備考 小形船に用いられる(参考図2参照)。
bracket type
2108
引揚管式
船外のプロペラ軸と船尾管軸の間に自在継手
(ユニバーサルジョイント)を使用し,プロペ
ラ軸を上下に移動可能とした支持方式。主とし
て,小形漁船に用いられる(参考図2参照)。
lift retractable shaft
type
2109
船尾管シール装置
軸系の船体貫通部から海水が船内に流入するの
を防ぐ装置(参考図3参照)。
stern tube sealing
device
2110
船尾管
軸が船体を貫通し,船外にでる箇所に装備する
筒状の構造物(JIS F 0024参照)(参考図2及び
参考図3参照)。
stern tube
2111
船尾管軸
船尾管内を通る中間軸又はプロペラ軸(参考図2
及び参考図3参照)。
stern tube shaft
2112
船尾管軸受
船尾管内にあって,プロペラ軸又は船尾管軸を
支える軸受(JIS F 0024参照)(参考図3参照)。
stern tube bearing
8
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考図2 各種プロペラ軸支持方式
9
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
10
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考図3 船尾管シール装置例
11
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(c) プロペラ
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
2201
プロペラ羽根
プロペラのスラストを出す羽根状の部分(JIS F
0024参照)(参考図4参照)。
propeller blade
プロペラ翼
2202
プロペラボス
プロペラをプロペラ軸に取り付けるボス部(JIS
F 0024参照)(参考図4参照)。
propeller boss,
propeller hub
2203
プロペラナット
プロペラをプロペラ軸に締め付けるナット(JIS
F 0024参照)(参考図4参照)。
propeller nut
2204
プロペラ直径
プロペラ羽根先端が回転して描く円の直径(JIS
F 0024参照)(参考図4参照)。
propeller diameter
2205
プロペラピッチ
プロペラ羽根のねじれ角度によって,プロペラ
の1回転で進む理論上の距離(JIS F 0024参照)
(参考図4参照)。
propeller pitch
2206
スキュー角
プロペラ羽根投影図において,プロペラ軸中心
と羽根幅中心線の羽根先端の点とを結ぶ直線
と,プロペラ軸中心から羽根幅中心線へ引いた
接線とがなす角度(JIS F 0024参照)(参考図4
参照)。
skew angle
2207
ハイスキュープロ
ペラ
スキュー角が大きいプロペラ(JIS F 0024参照)。 highly skewed
propeller
2208
スーパーキャビテ
ーションプロペラ
プロペラの翼面上に積極的にキャビテーション
を発生させた時に,より高い性能を得ようとす
るプロペラ(JIS F 0024参照)。
super-cavitation
propeller
2209
サーフェースプロ
ペラ
大半を水面上に露出した状態で作動させ,水没
部の抵抗を低減することで船の推進効率を高め
たプロペラ。
surface propeller
2210
二重反転プロペラ
同軸の2個のプロペラを互いに反対方向に回転
させ,プロペラ効率を向上しようとするプロペ
ラ。
contra-rotating
propeller
2211
プロペラアパーチ
ャ
プロペラを取り付ける部分の船体の空所。
propeller aperture
2212
プロペラボス排気
プロペラボスを二重構造とし,空洞部から排気
ガスを排出するアウトドライブ特有の排気方式
(参考図4参照)。
through-hub exhaust
2213
シヤピン
プロペラに過剰な負荷が作用した場合,主要部
品の保護のため切断されるように作られた,プ
ロペラ軸とプロペラとを結合するピン。
shear pin
1
2
F
0
0
4
9
-1
9
9
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考図4 船外機用プロペラ
13
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(3) 操作・運転
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
3001
中立
クラッチが連結していない状態又は船に推力が
働かない状態。
neutral
3002
前進
クラッチが前進側に連結した状態又は船に前進
推力が働く状態。
forward,
ahead
3003
後進
クラッチが後進側に連結した状態又は船に後進
推力が働く状態。
reverse,
astern
3004
シフトレバー
中立から前進及び後進にクラッチを切り換える
レバー(参考図1参照)。
shift lever
3005
リモートコントロ
ールヘツド
シフト及びスロットルの遠隔操作装置の操作
部。
remote control head
リモートコ
ントロール
ボックス
3006
リモートコントロ
ールケーブル
リモートコントロールヘッドと機関及びドライ
ブ装置間を連動させるケーブル。
remote control cable
3007
リコイルスタータ
始動用ロープがばねなどで自動的に巻き戻る始
動装置(参考図1参照)。
recoil starter
3008
暖機運転
航走前に無負荷で機関を暖める運転。
warming up
3009
すり合わせ運転
機関のしゅう動部をなじませるために行う運転
(JIS B 0108参照)。
break-in
ならし運転
3010
トリム操作
航走姿勢の釣合いをとるためにドライブ装置の
傾斜角度を調整すること。
trim adjustment
3011
ティルトアップ
保管などのためにドライブ装置を水面上にはね
あげること。
tilt up
3012
ティルトダウン
水面上にはねあげられたドライブ装置を元に戻
すこと。
tilt down
3013
ティラーハンドル
船の進行方向を変えるための棒状の操だハンド
ル(参考図1参照)。
tiller handle
3014
浅瀬航走装置
浅瀬を航走するためにドライブ装置を傾斜させ
る装置。
shallow water
device
3015
クラッシュアスタ
ーン
危険回避のため,前進速度が速いうちにクラッ
チを前進から後進に急速に切り換える操作。
crush go astern
(4) 点検・整備
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
4001
給油口
燃料又は潤滑油を入れる口。
oil filler,
fuel filler
補油口
4002
検油棒
機関潤滑油の量を点検する棒状の測定器(JIS B
0110参照)。
oil dip stick
4003
オイルフィルタ
潤滑油中の異物を除去し,清浄にするフィルタ。 oil filter
4004
オイルドレンプラ
グ
潤滑油を抜き取るための穴の栓(参考図1参照)。 oil drain plug
4005
燃料フィルタ
燃料中の異物を除去し,清浄にするフィルタ
(JIS B 0110参照)。
備考 フューエルフィルタともいう。
fuel filter
4006
ウォータストレー
ナ
機関冷却水中の異物を除去し,清浄にする装置。 water strainer
海水こし器
4007
注水口
機関冷却水を注入又は点検する口。
water filler
14
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
4008
検水口
機関冷却水の循環を検知するための冷却水排出
口。
water pilot hole
4009
水洗プラグ
機関冷却水循環経路内を清水で洗浄するための
通路の栓(参考図1参照)。
flushing plug
4010
アノード
電食作用による腐食を防止するための亜鉛など
の電極。
anode
4011
ビルジポンプ
ビルジの移送又は排出に使用するポンプ(JIS F
0023参照)。
bilge pump
4012
不凍液
機関冷却水の凍結防止に用いる液体。
備考 冷却装置のさび止め・防食なども兼ねる
場合が多い。
antifreeze
(5) 計器類
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
5001
回転計
機関の回転速度を示す計器。
tachometer
5002
速度計
航走速度を示す計器。
speedometer
5003
燃料計
燃料タンク内の燃料残量を示す計器。
fuel meter (gauge)
5004
水温計
機関冷却水の温度を示す計器。
water temperature
meter (gauge)
5005
トリム計
船外機や船内外機のドライブユニットの傾斜角
度を示す計器。
trim meter (gauge)
5006
アワーメータ
機関の稼働時間を積算して示す計器。
hour meter
5007
油面計
機関潤滑油の量を示す計器。
oil level meter
(gauge)
5008
油圧計
機関又は駆動系の潤滑油の作動圧力を示す計
器。
oil pressure meter
(gauge)
5009
水圧計
機関冷却水の作動圧力を示す計器。
water pressure meter
(gauge)
5010
電圧計
機関電気系の作動電圧を示す計器。
volt meter
(gauge)
5011
給気圧力計
機関へ供給する空気の圧力を示す計器。
boost meter
(gauge)
5012
警報ランプ
機関の冷却水温,潤滑油圧などの異状を光で知
らせる警報器。
warning lamp
5013
警報ブザー
機関の冷却水温,潤滑油圧などの異状を音で知
らせる警報器。
warning buzzer
15
F 0049-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
原案担当作業委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
坪 井 勇
三信工業株式会社
(委員)
魚 谷 明 彦
財団法人日本海事協会
森 佑 一
日本小型船舶検査機構
井 上 順 之
いすゞ自動車株式会社
土 本 寛 治
三信工業株式会社
大 穀 圭 介
スズキ株式会社
菊 池 正 和
トーハツ株式会社
牛 村 正 治
日産自動車株式会社
斉 藤 公 男
本田技研工業株式会社
品 田 和 良
ヤンマーディーゼル株式会社
(事務局)
小 郷 一 郎
財団法人日本船舶標準協会
冨 永 恵 仁
財団法人日本船舶標準協会