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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

F 0048-1994 

舟艇用語−帆走 

Small crafts−Sailing−Vocabulary 

1. 適用範囲 この規格は,スポーツ及び娯楽用の舟艇(1)の帆走に関する主な用語及びその定義について

規定する。 

注(1) 小形船の総称。 

備考 スポーツ及び娯楽用の舟艇のことを,“プレジャーボート”と呼ぶことがある。 

2. 分類 用語の分類は,次のとおりとする。 

(1) 帆走の状態 

(2) セールの状態 

(3) 操船 

3. 用語及び定義 用語及びその定義は,次のとおりとする。 

なお,参考のために対応英語及び慣用語を示す。 

background image

F 0048-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(1) 帆走の状熊 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

1001 

タックの状態 

風を受けるげん(舷)が定まって帆走している状
態。 

on a tack 

1002 

スターボードタック 右げん(舷)側から風を受けて帆走すること。 

starboard tack 

1003 

ポートタック 

左げん(舷)側に風を受けて帆走すること。 

port tack 

1004 

フリー 

帆走においてクローズホールド以外の帆走。 

free 

1005 

クローズリーチ 

正横より少し前から風を受けて帆走すること。 

close reach 

1006 

クローズホールド 

可能な限り風の吹く方向に近づけて,帆走するこ
と。 

close hauled 

1007 

アビーム 

正横から風を受けて帆走すること。 
ボートの前後線に直角なこと。 

wind abeam 

1008 

クォーターリー 

斜め後ろからの風を受けて帆走すること。 

quatering 

1009 

ブロードリーチ 

正横より少し後方から風を受けて帆走すること。 broad reach 

1010 

ランニング 

後方からの風を受けて帆走すること。 

running 

1011 

ウェザーヘルム 

かじ(舵)を中央にすると,風上に船首が向くこ
と。 

weather helm 

1012 

リーヘルム 

かじ(舵)を中央にすると,風下に船首が向くこ
と。 

lee helm 

1013 

ノックダウン 

突風・高波のために横倒しになること。 

knock down 

1014 

ブローチング 

強風下を追風で航走中に,船首が風上にもってい
かれて横倒しになること。 

broaching 

1015 

リーウェイ 

艇が風下側へ流されること。 

leeway 

(2) セールの状態 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

2001 

オーバーキャンバス 風力に対して,大きすぎるセールで帆走するこ

と。 

over canvas 

2002 

シバー 

セールが風にはためくこと。 

shivering 

2003 

バックウインド 

セールの裏側に風が入ること。 

back wind 

裏風 

2004 

リーフ 

帆の風圧面積を小さくするために,一時的に帆を
縮めること。 

reefing 

縮帆 

2005 

フルセール 

セールをリーフなどせず,全部張っている状態の
こと。 

full sail 

(3) 操船 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

3001 

タッキング 

風上に向かって帆走中に,風を船首から受けてげ
ん(舷)を変える方向転換。 

tacking 

3002 

ジャイビング 

風を後方から受けて帆走中に,風を受けるげん
(舷)を変えること。 

gybing 

ジャイブ 

3003 

ベアーポール 

荒天時などにセールを上げずに,マストが裸にな
った状態。 
 また,その状態で風圧によって前進すること。 

bare pole 

3004 

ヒーブツー 

風波を斜め前方から受けて,セールのトリム及び
リーヘルムによって船を一時留める方法。 

heave to 

3005 

ベアリング 

船首をより風下へ向けること。 

Bearing away 

ベア 

3006 

ラフィング 

船首をより風上へ向けること。 

luffing 

ラフ 

F 0048-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

原案担当作業委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

杉 崎 昭 生 

東京商船大学 

(委員) 

木 内 大 助 

日本小型船舶検査機構 

大 橋 且 典 

社団法人日本外洋帆走協会 

関 根   勤 

社団法人日本舟艇工業会 

玉 利 為 宇 

財団法人マリンスポーツ財団 

池 尾 智 久 

アイ・エイチ・アイ・クラフト株式会社 

熊 沢 時 寛 

有限会社岡本造船所 

山 口 義 則 

川崎重工業株式会社CP事業本部 

山 田 健 二 

西武自動車販売株式会社マリーン事業部 

瀧 源 一 秀 

タキゲン製造株式会社ウォーターフロント事業部 

中 村 正 和 

中村船具工業株式会社 

本 田   悟 

日産自動車株式会社マリーン事業部 

古河内 千 尋 

株式会社ヤナセ 

福 島 和 治 

ヤマハ発動機株式会社マリン事業本部 

山 本 啓 吉 

ヤンマー造船株式会社 

太 田 治 孝 

横浜ヨット株式会社 

(事務局) 

小 郷 一 郎 

財団法人日本船舶標準協会 

冨 永 恵 仁 

財団法人日本船舶標準協会