サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

background image

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

F 0047-1994 

舟艇用語−計器 

Pleasure boat−Vocabulary−Instruments 

1. 適用範囲 この規格は,スポーツ及び娯楽用の舟艇(1)の計器に関する用語及び定義について規定する。 

注(1) 小形船の総称。 

備考1. スポーツ及び娯楽用の舟艇のことを,“プレジャーボート”と呼ぶことがある。 

2. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS F 0013 造船用語(船体編−外ぎ装) 

JIS F 0031 造船用語(電気編) 

2. 分類 用語の分類は,次のとおりとする。 

(1) 時刻 

(2) 方向及び進路 

(3) 距離及び速力 

(4) 船位 

(5) 水深 

(6) 船の状態 

(7) 海象及び気象 

(8) その他 

3. 用語及び定義 用語及び定義は,次のとおりとする。 

なお,参考のために対応英語及び慣用語を示す。 

備考 用語の下の括弧内の平仮名は,用語の読み方を示す。 

(1) 時刻 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

101 

クロノメータ 

天文航法などに必要な正確度がきわめて高い
時計。 

chronometer 

(2) 方向及び進路 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

201 

コンパス 

船の針路又は物標の方位を測定する装置(JIS 
F 0013参照)。 

compass 

202 

磁気コンパス 

地磁気によって磁針が磁北を示すことを利用
したコンパス。 

magnetic compass 

background image

F 0047-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

203 

電子磁気コンパ
ス 

磁気関知部で得た信号を演算増幅し,別体の
指示計に表示できる磁気コンパス。 

electromagnetic 

compass 

電子コンパス 

204 

ジャイロコンパ
ス 

ジャイロの特性を利用し,その軸が地球上の
真子午線を示すようにして真の針路,方位を
測定するコンパス(JIS F 0031参照)。 

gyro-compass 

205 

ベアリングコン
パス 

船から物標までの方位を測るためのコンパ
ス。 

bearing compass 

206 

ステアリングコ
ンパス 

操縦席前方に設けた針路を保つために使うコ
ンパス。 

steering compass 

操だ(舵)コン
パス 

(3) 距離及び速力 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

301 

ピトー管式速度
計 

ピトー管を使って流れの圧力を測り,速度を
求める計器。 

Pitot tube speedometer スピードメータ 

302 

ログ 

速力及び航行距離を測定する航海計器の総
称。 

log 

303 

メカニカルログ 

スクリューなどの機械的装置によって船底流
速を測定する方式のログ。 

mechanical log 

304 

ドップラーログ 

超音波のドップラー効果によって,対地速度
を測定するログ。 

Doppler sonar speed 

log 

305 

電磁ログ 

フレミングの右手の法則によって生じる誘導
起電力を利用して,船底流速を測定する方式
の口グ。 

electromagnetic log 

(4) 船位 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

401 

六分儀 

自位置を算出するために天体の高度を測定す
る計器。 

sextant 

402 

無線方位測定機 

船位を知るために無線局からの到来電波の方
位を測定する装置。 

radio direction finder 

方探 

403 

レーダ 

マイクロ波の反射を利用し,目標物の方位・
距離を表示する装置。 

radar 

404 

レーダリフレク
タ 

レーダ電波に反射しやすい材料,形状をした
物で,自船に掲げ,確認しやすくするための
装置。 

radar reflector 

405 

双曲線航法装置 

二対の発信局からの電波信号を受け,その時
間差又は位相差を測定し,差が一定となる双
曲線の交点から自位置を求める装置。 

406 

ロランC航法装
置 

長波帯 (100kHz) の電波を使う双曲線航法装
置。 
備考 有効範囲は比較的広い。 

lolan C receiver 

ロランC 

407 

デッカ航法装置 

中波帯 (400kHz) の連続波を使う双曲線航法
装置。 
備考 有効範囲は比較的狭い。 

Decca navigator 

デッカ 

408 

オメガ航法装置 

超長波 (10〜14kHz) を使う双曲線航法装置。 
備考 有効範囲は比較的広い。 

omega receiver 

オメガ 

background image

F 0047-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

409 

NNSS 

高度1 000kmを移動する数個の極軌道衛星か
ら発信される軌道情報と,その電波周波数の
ドップラー変移量の測定から自位置を求める
装置。 

navy navigation 

satellite system 

410 

GPS 

高度20 000kmを移動する24の衛星から軌道
情報を受信することによって,いつでもどこ
からでも3次元の位置を求めることができる
装置。 

global positioning 

system 

411 

レーダトランス
ポンダ 

レーダ電波に応答し,その距離・方向が高精
度に測定される発信機。 
備考 GMDSS (Global Maritime Distress and 

Safety System) などにも使われる。 

radar transponder 

(5) 水深 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

501 

音響測深機 

超音波を海底に反射し,その反射時間から水
深を測定する装置。 

echo sounder 

502 

ソナー 

自船周囲の広い角度の水中に超音波を発射
し,目標物の方向・距離を測定する装置。 

sonar 

503 

ハンドレッド 

鉛のおもりをロープの先に付けた測定機。海
底に落とし,水深,底質を測る。 

hand lead 

(6) 船の状態 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

601 

傾斜計 

船の横傾斜角度を示す計器。 

clinometer 

(7) 海象及び気象 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

701 

風向計 

風向を示す計器。 

wind direction 

indicator 

702 

風見(かざみ) 

セール,ステイなどに取り付け,風向・流れ
を知る糸など。 

703 

風速計 

風速を示す計器。 

wind speed indicator 

704 

気圧計 

気圧を示す計器。 

barometer 

705 

水温計 

水の温度を示す計器。 

water temperature 

gauge 

(8) その他 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

801 

魚群探知機 

超音波の反射を利用し,水中の魚群などの判
別を行う装置。 

fish finder 

802 

だ(舵)角計 

操だ(舵)角度を示す装置。 

rudder angle indicator 

F 0047-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

原案担当作業委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

杉 崎 昭 生 

東京商船大学 

木 内 大 助 

日本小型船舶検査機構 

大 橋 且 典 

社団法人日本外洋帆走協会 

関 根   勤 

社団法人日本舟艇工業会 

玉 利 為 宇 

財団法人マリンスポーツ財団 

池 尾 智 久 

アイ・エイチ・アイ・クラフト株式会社 

熊 沢 時 寛 

有限会社岡本造船所 

山 口 義 則 

川崎重工業株式会社CP事業本部 

山 田 健 二 

西武自動車販売株式会社マリーン事業部 

瀧 源 一 秀 

タキゲン製造株式会社ウォーターフロント事業部 

中 村 正 和 

中村船具工業株式会社 

本 田   悟 

日産自動車株式会社マリーン事業部 

古河内 千 尋 

株式会社ヤナセ 

福 島 和 治 

ヤマハ発動機株式会社マリン事業本部 

山 本 啓 吉 

ヤンマー造船株式会社 

太 田 治 孝 

横浜ヨット株式会社 

(事務局) 

小 郷 一 郎 

財団法人日本船舶標準協会 

冨 永 恵 仁 

財団法人日本船舶標準協会