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F 0036:2008  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 分類······························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

3.1 一般 ···························································································································· 1 

3.2 レーダーの性能 ············································································································· 2 

3.3 レーダー機器 ················································································································ 3 

3.4 プロッティング装置 ······································································································· 6 

3.5 レーダー反射器 ············································································································· 7 

3.6 捜索救助用レーダー・トランスポンダー············································································· 7 

F 0036:2008  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶

技術研究協会(JSTRA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS F 0036:1994

は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

F 0036:2008 

造船用語−航海機器−レーダー 

Shipbuilding-Navigational instruments-Radar-Vocabulary 

適用範囲 

この規格は,レーダーに関する用語及び定義について規定する。 

分類 

この規格の分類は,次による。 

a) 一般 

b) レーダーの性能 

c) レーダー機器 

d) プロッティング装置 

e) レーダー反射器 

f) 

捜索救助用レーダー・トランスポンダー 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

なお,慣用語及び対応英語を参考として示す。 

3.1 

一般 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

101 

Xバンドレーダー 

送信周波数9 GHz帯の電波を利用するレーダー。 

X-band radar 

102 

Sバンドレーダー 

送信周波数3 GHz帯の電波を利用するレーダー。 

S-band radar 

103 

カラーレーダー 

カラー表示を用いたレーダー。 

colour radar 

104 

エコー 

レーダー電波の物標からの反射信号。 

echo 

105 

偽像 

レーダー表示面に現れる実在しない物標の映像。 

false image, 
false echo 

106 

多重反射 

レーダー波が物標間を複数回反射を繰り返す現象。 
注記 偽像を生じる原因の一つである。 

multi reflection 

107 

メインローブ 

アンテナの主方向に放射される電力。 

main lobe 

108 

サイドローブ 

アンテナの主方向以外に放射される電力。 

side lobe 

109 

プロッティング 

物標の進行方向及び速度を知るために,物標の位置
を表示面などに表すもの。 

plotting 

110 

アスペクトアング

ル 

他船の船首方向から自船を見る角度。 
観測者から対象船を見たときの対象船の姿勢。 
対象船の船首方向と通常,観測者視線とのなす右回
り角度。 

アスペクト 

aspect angle 

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F 0036:2008  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

111 

警報 

システム,装置,機能,接続状態などに異常が発生
したことを知らせる可視・可聴信号。 

alarm 

3.2 

レーダーの性能 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

201 

ビーム幅 

指向性アンテナの特性を表すもので,図において,
アンテナから発射するビームの最大放射電力(メイ
ンローブ最大電力)の に相当するA,B点に至る
方向線が挟む角度θ。 

beam width 

202 

放射パターン, 
ふく射パターン 

アンテナから放射(ふく射)される電力の強さと方
向を表すもの。 

radiation pattern 

203 

パルス幅 

送信パルスの持続時間であって,最大電力の にな
る点間の時間。 

PW, 
PL 

pulse width, 
pulse length 

204 

パルス繰返し周波

数 

単位時間(1秒)における送信パルスの数。 

PRF 

pulse repetition 

frequency 

205 

パルス繰返し周期 

送信パルスの周期。 

pulse repetition 

interval 

206 

方位精度 

レーダーで測定した物標方位の正確さ。 

bearing accuracy, 
azimuth accuracy 

207 

方位分解能 

同一距離で方位の接近した2物標を識別表示する能
力。 
注記 単位は度( °)で表す。 

bearing 

discrimination, 

bearing resolution, 
azimuth 

discrimination, 

azimuth resolution 

208 

距離精度 

レーダーで測定した物標までの距離の正確さ。 

range accuracy 

209 

距離分解能 

同一方位で距離の接近した2物標を識別表示する能
力。 
注記 単位はメートル(m)で表す。 

range 

discrimination, 

range resolution 

210 

最小探知距離 

アンテナ近くの物標を識別表示できなくなる限界
距離。 

minimum 

(detectable) 
range 

211 

画面解像度 

画面の精細度。表示画面上の長さ当たりに存在する
最大画素数。 

display resolution 

212 

最大探知距離 

レーダー画面上で判別できる物標までの最大距離。  

maximum 

(detectable) 
range 

213 

不感区域 

通常の伝搬状態の下で,障害物のため有効なレーダ
ー受信ができない区域。 

blind area, 
blind sector, 
blind zone 

2

1

2

1

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F 0036:2008  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

214 

雨雪反射 

レーダー電波の雨・雪からの反射(散乱)。 

rain and snow 

clutter 

215 

海面反射 

レーダー電波の海面からの反射(散乱)。 

sea clutter 

216 

クラッタ 

海面,雨雪などによるレーダー電波の反射で生じる
不要な映像。 
映像として現れる不要な反射又は散乱。 

clutter 

3.3 

レーダー機器 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

301 

PFN 

レーダー送信パルスを作るための回路網。 

pulse forming 

network 

302 

マグネトロン 

マイクロ波発振管の一種で,強磁界を加えて電子流
を集束し,陽極空洞の共振周波数を大出力で発振す
るもの。 
注記 レーダーでは送信出力管として用いる。 

magnetron 

303 

ATR管 

分岐形送受切換回路において送信機の分岐に挿入
される受信感度の低下防止用の放電管。 

anti transmit 

receive tube 

304 

TR管 

分岐形送受切換回路において受信機の分岐に挿入
される受信機保護用の放電管。 

transmit receive 

tube 

305 

サーキュレータ 

送受切換器の一種で,複数の端子をもち,強磁界を
利用して一つの端子に入力したマイクロ波を決ま
った端子へ伝送するもの。 

circulator 

3065 

導波管 

マイクロ波を伝送するための中空の金属管。 

wave guide 

3076 

Eベンド 

導波管内の電磁波の電界 (E) に平行な方向に曲げ
た導波管であって,断面の長辺方向を曲げたもの。 

E bend 

3087 

Hベンド 

導波管内の電磁波の磁界 (H) に平行な方向に曲げ
た導波管であって,断面の短辺方向を曲げたもの。 

H bend 

3098 

チョークフランジ 

導波管のフランジに,特定の寸法の溝を切り込むこ
とによって,フランジ接合部から見て実効的に短絡
状態になるようにし,結合損失を少なくするもの。 

choke flange 

3100

バットフランジ 

結合面に溝の切り込んでいない平らなフランジ。 

butt flange, 
plane flrange 

3110 

チョーク結合 

チョークフランジとバットフランジとを用いた導
波管の結合方法。 
注記 導波管の結合損失を少なくすることができ

る。 

choke coupling 

3121 

同軸ケーブル 

内部導体と外部導体とを同心円状に配置して,高周
波信号を効率よく伝送するケーブル。 

coaxial cable 

3132 

スロットアレイア

ンテナ 

導波管の壁面にビームを構成するように多数の溝
を切った形式のアンテナ。 

slotted array 

antenna 

3143 

氷結防止装置 

厳寒時に,アンテナの性能を低下させたり,使用不
能になるのを防止するため,レーダーアンテナに
雪・海水飛まつが付着して氷結しないようにする装
置。 

de-icer 

3154 

レドーム 

レーダーアンテナ系にかぶせて,風圧,雨雪などか
らアンテナ系を保護するカバー。 

radome 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

3165 

相互切換 

複数のレーダーの各構成機器を相互に切り替える
機能。 

ISW 

inter-switch 

3176 

パフォーマンスモ

ニタ 

装備時に行った校正値と比較してレーダーに10 dB
以上の総合的な性能低下が発生していることを動
作中に容易に判定できる手段。 

PM 

performance 

monitor 

3187 

エコーボックス 

パフォーマンスモニタの一種。送信エネルギーの一
部を貯え,送信パルス終了後,対数的に減衰するエ
ネルギーを受信装置に供給する共振器。 

echo box 

319 

同調 

最大受信出力が得られるように,送信周波数に受信
周波数を合わせる機能 

TUNE 

tune control 

3203
18 

自動同調 

マグネトロンの発振周波数の変動に対応して,受信
機の局部発信器の周波数を変えて,中間周波増幅器
で最大の受信出力が得られるようにする機能。 

AUTOTUNE auto tune 

3321
19 

自動周波数制御 

自動同調の一種でマグネトロンの発信器の変動に

対応して,自動的に弁別回路を使用し受信機の局部
発信器の周波数を変えて,中間周波増幅器で最大の
受信出力が得られるようにする装置。 

AFC 

automatic 

frequency 
control 

3220 

海面反射除去 

表示面上で海面反射によるクラッタを抑制するた

めの手段。 

SEA 

anti clutter sea 

3231 

STC 

海面反射除去の一種で表示面上で自船付近の海面

反射からのクラッタを抑制するため,受信機の感度
を送信パルス発射時は低くし,以後,時間とともに
高くしていく装置。 

sensitivity time 

control, 

anti clutter sea 

3242 

雨雪反射除去 

表示面上で雨,雪,その他の降下物又は雲によるク

ラッタを抑制するための手段。 

RAIN 

anti clutter rain 

3253 

FTC 

雨雪反射除去の一種で受信信号を微分することに

よって,雨,雪などからのクラッタの低周波成分を

もった不要信号を軽減低減し,それに対し小形の物

標をはっきり明りょうに見ることができるように

するための装置。 

fast time constant,  
anti clutter rain 

3264 

感度調整 

受信機の利得を加減し,表示映像の強さを調節する
もの。 

GAIN 

gain control 

3275 

干渉波除去 

他のレーダーから混入したレーダー電波を表示画
面上に現れないように除去する装置。 

IR 

interference 

rejector 

3286 

指示器 

レーダーの映像を表示する機器。 

display unit, 
indicator unit 

3297 

PPI 

物標を極座標で表示する方式。 

plan position 

indicator 

3302

方位安定 

レーダー表示面上の方位をコンパスと連動させて,
表示面上に船首方向とは無関係に方位を固定する
方式。 

azimuth 

stabilization 

3312

オフセンタ 

表示の中心から自船の位置をずらした表示。これに
よってある方向のより遠くのエコーを表示するこ
とができる。 

OFFCENT 

offcenter 

3320 

CRT 

レーダーの映像表示の手段として用いられる電子
管。 

cathode-ray tube 

3331 

LCD 

レーダーの映像表示の手段として用いられる液晶
表示器。 

液晶ディス 
 プレイ 

liquid crystal 

display 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3342 

高輝度表示 

レーダー表示をフードなどの遮光装置を用いずに
昼間でも観測できる明るい映像で表す表示。 

bright display, 
daylight display 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

3353 

ラスタースキャン 

CRTの掃引を一方の端から他方の端まで直線で行
い,順次その掃引線をずらし,画面を構成する表示
で,TVの掃引方式と同じ表示方式。 

raster scan 

3364 

輝度調整 

レーダー表示面の輝度を調整すること。 

BRILL 

display brilliance 

3375 

照明調整 

操作部の照明を調整すること。 

PANEL 

panel illumination 

3386 

コースアップ表示 

指定されたコースを上方に固定した表示。 

C UP 

course-up display 

3397 

ヘッドアップ表示 

船首方向を上方に固定した表示。 

H UP 

head-up display 

3403

ノースアップ表示 

方位の北を上方に固定した表示。 

N UP 

north-up display 

3413

船首線 

自船の船首の方向を示すためレーダーの表示面上
に表す線。 

HL 

heading line 

3420 

船首マーカ 

ヘッドアップ表示以外のモードでオフセンタして

いるとき,方位目盛から船首方向が読めなくなるの
を避けるため,方位目盛上に表示される船首マー
ク。 

heading marker 

3431 

電子カーソル 

電子的に線を表示し,これによって物標の方位など
を測るもの。 

EBL 

electronic bearing 

line 

3442 

OFFSET 

電子カーソルの起点の位置を自船から有効な表示
面の任意の位置に移動する機能。 

Offset EBL 

offset electronic 

bearing line 

3453 

平行カーソル 

電子カーソルから独立した,距離と方位が調整可能
な2本以上の平行な線。 

PI 

parallel index line 

3464 

距離範囲 

レーダー表示面上に表される距離の範囲。 

RANGE 

range scale 

3475 

固定距離環 

レーダー表示面上に表された同心円状の距離マー
クで,物標の距離を測る尺度となるもの。 

RR 

range rings 

3486 

可変距離環 

表示面上の物標までの距離を正確に計測するため、
半径が任意に変えられ、その半径可変で,その数値
を表示できる距離マーク環。 

VRM 

variable range 

marker 

349 

相対方位 

船首方位を基準に測定した方位。 

R BRG 

relative bearing 

3504

相対運動表示 

自船を静止しているとみなしたとき,自船に対する
他の物標の運動を表示するもの。 

RM 

relative motion 

display 

3514

相対プロット 

自船を中心とした,他船の運動を示す相対運動表示
におけるプロッティング。 

relative plot 

3524

真方位 

真北を基準に測定した方位。 

T BRG 

true bearing 

3530 

真針路 

真北を基準にした針路。 

T CSE 

true course 

3541 

真運動表示 

陸地などの物標はレーダー表示面上で固定して表
示し,自船を含む移動物標はその運動ベクトルに応
じて移動する表示。 

TM 

true motion display 

3552 

スタンバイ 

レーダーの電源投入後,準備時間を経て送信可能に
なった状態。 

STBY 

stand-by 

3563 

航跡 

他船の航跡を表示する機能。 

TRAILS 

trails 

3574 

対地安定 

対地速度を用いて表示を安定する機能。 

GND STAB 

ground stabilized 

3585 

対水安定 

対水速度を用いて表示を安定する機能。 

SEA STAB 

sea stabilized 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.4 

プロッティング装置 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

401 

ARPA 

自動衝突予防援助装置の略語で,レーダーから受け
た情報を処理し,他船などの物標を捕そく(捉),
追尾し,その動向を予測して危険を知らせる装置。 

automatic radar 

plotting aids 

402 

自動追尾装置 

表示上の物標を捕そくし,同時に10個以上の物標
を自動的に追尾し,その動向を予測して危険を知ら
せる装置。 

ATA 

automatic tracking 

aid 

403 

電子プロット装置 

表示上にプロットした時刻の異なる同一物標の表
示上の位置と自船の船速及び針路からその動向を
予測して危険を知らせる装置。 

EPA 

electronic plotting aid 

404 

生ビデオ 

レーダー受信機で受信したままのビデオ信号。 

raw video 

405 

処理ビデオ 

生ビデオをコンピュータ処理した信号。 

processed video 

406 

検出 

一定の条件にあった物標の存在を認める現象。 

detection 

407 

捕そく 

追尾処理を必要とする物標を選定して,追尾処理を
開始する現象。 
注記 捕捉とも書く。 

ACQ 

acquisition, 
acquire 

408 

捕そく区域 

進入した物標を自動的に捕そくする観察者が設定
する範囲。 

AZ 

acquisition zone 

409 

追尾 

物標の運動を明らかにするために,その位置の時間
的変化の観測処理。 

TRKG 

tracking 

410 

CPA 

物標が自船に最も近づくと予想される地点。 

closest point of 

approach 

411 

DCPA 

CPAにおける自船と対象とする物標との距離。 

distance to closest 

point of approach 

412 

TCPA 

対象とする物標がCPAに達するまでの時間。 

time to closest point 

of approach 

413 

警報区域 

物標が侵入したときに警報を発するようにあらか
じめ設定された区域。 

GZ 

guard zone 

414 

物標消失 

追尾中の物標が追尾できなくなる現象。 

LOST 
TGT 

lost target 

415 

物標の乗移り 

追尾中の物標が,他の物標に接近するなどして区別
がつかなくなり,追尾していた物標以外の物標を入
れ替わりに追尾する現象。 

target swap 

416 

相対針路 

物標の自船に対する相対運動方向。 

R CSE 

relative course 

417 

相対速度 

物標の自船に対する相対速度。 

relative speed 

418 

トラックボール 

レーダー表示面上のマークなどを,任意の位置に移
動させるために設けた自由に回転できる球状の操
作部。 

track ball 

419 

ジョイスティック 

レーダー表示面上のマークなどを,任意の位置に移
動させるために,操作部に設けたレバー。 

joy stick 

420 

目標の予測運動 

直前のレーダー観測データから予想される物標の
運動。 

target's predicted 

motion 

421 

目標の運動傾向 

ARPA(401参照)の性能基準によって決められる,
物標の予測運動以前に,物標の捕そくから1分間以
内に表示されるおおまかな運動。 

target's motion trend 

422 

試行操船 

実際に操船するかわりにシミュレーションによっ
て操船結果を試す手法。 

TRIAL 

trial manoeuvre 

background image

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.5 

レーダー反射器 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

501 

レーダー断面積 

レーダー波を反射する物標の有効断面積。 

RCS 

radar cross section 

502 

極座標図 

反射器のレーダー断面積の,その垂直軸の周りの水
平角に対する変化を示す図。 

polar diagram 

503 

レーダー反射器 

レーダー電波を,その送信源の方向に有効反射でき
るような構造の器具。 

radar reflector 

504 

コーナ反射器 

3枚の導体平面を,互いに直交するように組み合わ
せたレーダー反射器。 

corner reflector 

505 

レンズ反射器 

誘電体などで作った,電波レンズを使ったレーダー
反射器。 

lens reflector 

506 

ルーネベルグ反射

器 

電波に対して異なる屈折率をもった多層の同心球
を使用したレーダー反射器。 

luneberg reflector 

3.6 

捜索救助用レーダー・トランスポンダー 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

601 

レーダー・トラン

スポンダー 

レーダー電波を受信した後,直ちに特定の応答電波
を発射する装置。 

radar transponder 

602 

SART 

捜索救助用のレーダー・トランスポンダー。 

search and rescue 

radar transponder 

603 

実効受信感度 

空中線の利得を含めた受信感度。 

effective receiving 

sensitivity 

604 

等価等方放射電力 

送信空中線の実効利得と送信機出力の積であって,
指向性空中線の主ビームの方向に送信された電力
が,全方向に送信されたと仮定したときの電力。 

equivalent isotropic 

radiated power 

605 

応答遅延時間 

SART(601参照)において,レーダー電波を受信し
た後,応答を開始するまでの時間。 

delay (receipt of radar 

interrogation and 
SART 
transmission) 

606 

主掃引時間 

SARTにおいて,周波数掃引時間のうち,復帰掃引
時間を引いた部分。 

forward sweep time 

607 

周波数掃引時間 

SARTにおいて,主掃引と復帰掃引を加えた時間。  

frequency sweep time 

608 

掃引回数 

SARTにおいて,1回の応答電波の中で,周波数掃
引を行う回数。 

number of sweep 

609 

復帰掃引時間 

SARTにおける復帰掃引の時間。 

return sweep time 

610 

応答回復時間 

SARTにおいて,1回の電波発射後,次の応答が可
能となるまでの時間。 

recovery time 

F 0036:2008  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考文献 IEC 60872-1,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Radar plotting 

aids−Part 1: Automatic radar plotting aids (ARPA)−Methods of testing and required test results 

IEC 60872-2,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Radar plotting 

aids−Part 2: Automatic tracking aids (ATA)−Methods of testing and required test results 

IEC 60872-3,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Radar plotting 

aids−Part 3: Electronic plotting aid (EPA)−Performance requirements−Methods of testing and 

required test results 

IEC 60936-1,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Radar−Part 1: 

Shipborne radar−Performance requirements−Methods of testing and required test results 

IEC 60936-2,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Radar−Part 2: 

Shipborne radar for high-speed craft (HSC)−Methods of testing and required test results