F 0021:2002
著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶
標準協会(JMSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準
調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS F 0021:1987は
改正され,この規格に置き換えられる。
F 0021:2002
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目 次
ページ
1. 適用範囲 ············································································································································································································· 1
2. 引用規格 ············································································································································································································· 1
3. 分類 ······················································································································································································································· 1
4. 用語及び定義 ·································································································································································································· 1
F 0021:2002
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日本工業規格 JIS
F 0021:2002
造船用語―機関―一般
Shipbuilding―Glossary of terms―Machinery―General
1. 適用範囲 この規格は,造船用語(機関)のうち機関全般に共通する用語について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。この引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS F 0401 船用内燃主機関の出力の呼び方及びその定義
3. 分類 用語の分類は,次による。
a) 機器総称
b) 区画
c) 設計
d) 出力
e) システム関係
4. 用語及び定義 用語及び定義は,次による。
なお,参考のために対応英語及びその略語を示す。
a) 機器総称
番号
用語
定義
参考
対応英語
英文略語
1001
主機
船舶の推進に必要な原動力となる機械。
propulsion machinery
PROPUL. MACH.
1002
補機
船に装備する主機以外の機械。
auxiliary machinery
AUX. MACH.
1003
補機器
船に装備する補機及び機器類の総称。
auxiliary machinery
and equipment
AUX.MACH. &
EQUIP.
1004
推進補機
主機を動かすために直接必要な機械。
propulsion auxiliary
machinery
PROPUL. AUX.
MACH.
1005
雑用補機
推進補機以外の一般雑用に使用する機械。
shipʼs auxiliary
machinery
SHIPʼS AUX.
MACH.
1006
荷役装置補機
荷役装置を動かすために直接必要な機械。
cargo handling
equipment auxiliary
machinery
CARGO HAND.
EQUIP. AUX.
MACH.
1007
発電機補機
発電機及び発電機関を動かすために直接必要
な機械。
generator auxiliary
machinery
GENE. AUX.
MACH.
F 0021:2002
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b) 区画
番号
用語
定義
参考
対応英語
英文略語
2001
機関室
主機及び補機器を装備する区画。ボイラ室も
含めて総称することがある。
machinery space,
engine room
MACH. SPACE,
ENG. RM
2002
軸路
推進用の軸系装置を装備する区画。軸室とも
いう。
shaft tunnel
―
2003
ボイラ室
ボイラを装備する区画
boiler room
BLR. RM
2004
油清浄機室
機関室の一部を仕切り,油清浄機を装備する
室。
purifier room
PURIF. RM
2005
機関制御室
主機の遠隔操作など行い,主機,主ボイラ,補
機器などの集中監視を行う室。
engine control room
ENG. CONT. RM
2006
工作室
機関室の一部を仕切り,工作機械,作業台など
を装備する室。
workshop
―
2007
機関倉庫
機関室の一部を仕切り,機関関係の予備品,要
具,一般装備品などを格納する室。
engine store
ENG. STORE
2008
電気倉庫
機関室の一部を仕切り,電気関係の予備品,要
具,一般装備品などを格納する室。
electric store
ELECT. STORE
2009
監視場所
各機器の運転,作動状態を知るために必要な計
器を1か所に集めて監視する場所。
monitoring station
―
2010
制御場所
監視場所の機能を加えて,主機・ボイラなどの
操縦及び制御を行うことができる場所。
control station
―
2011
補機室
補機を装備する室。
auxiliary machinery
room
AUX. MACH. RM
2012
発電機室
発電機を装備する室。
generator room
GENE. RM
2013
ポンプ室
貨物油ポンプなどを装備する室。
pump room
―
2014
配電盤室
配電盤を装備する室。
switchboard room
―
2015
中央倉庫
機関関係,電気関係の予備品,要具,一般装備
品などを1か所に集中して格納する室。
central store
―
c) 設計
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3001
機関基本設計
基本計画に基づいて機関部の建造仕様書を作成し,計画機関
室配置図,熱平衡図などを設計する作業。
machinery initial design,
machinery basic design
3002
機関機能設計
機関基本設計に基づいて機関部が計画どおりの機能を発揮
するように,機関室配置,軸系装置,管系統図などを設計す
る作業。
machinery function design
3003
機関詳細設計
機関機能設計に基づいて軸系,その他の諸装置,ぎ装品など
を詳細に設計する作業。
machinery detail design
3004
機関ぎ装設計
機関機能設計と機関詳細設計とを合わせたもの。機装設計
ともいう。
machinery fitting design
3005
機関生産設計
詳細設計図に基づいて管,床板,風路などの製作取付けに必
要な一品図,取付図などを作成する作業。
machinery product design
F 0021:2002
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d) 出力
番号
用語
定義
参考
対応英語
英文略語
4001
常用出力
航海速力を得るために常用する出力で,機関
の効率と保全上から経済的な出力とし,表示
は連続出力との割合で表される(JIS F 0401
参照)。
normal power,
continuous service
output,
continuous service
rating
C. S. O.
C. S. R.
4002
連続出力
所定の回転速度,所定の大気条件及び機関製
造業者が指定した保守条件で,機関製造業者
が指定した通常整備間隔の期間,連続して出
し得る出力(JIS F 0401参照)。
continuous power,
maximum continuous
output,
maximum continuous
rating
M. C. O.
M. C. R.
4003
過負荷出力
所定の大気条件で,連続出力運転直後に,機
関が出すことが許される出力(JIS F 0401参
照)。
overload power
―
4004
後進出力
船の後進時における最大の出力(JIS F 0401
参照)。
astern power
―
4005
軸出力
推進軸系に伝えられる出力。
shaft power,
shaft horsepower
S. H. P.
4006
ブレーキ出力
機関の動力取り出し軸における出力。水動力
計などによって計測する(JIS F 0401参照)。
brake power,
brake horsepower
B. H. P.
4007
ディレーティン
グ
一般に,機関の連続出力を燃料消費率改善な
どを図って本来の出力から下げた値で設定す
ること。
derating
―
e) システム関係
番号
用語
定義
対応英語(参考)
5001
セントラル清水
冷却システム
大容量の清水冷却器を設けて主,補機器を集中的に清水冷
却するシステム。
central fresh water cooling
system
5002
燃料油加圧供給
システム
燃料油中の水分及び軽質油分の気化を防ぐために供給系統
を加圧閉回路とするシステム。
pressurized fuel oil supply
system
5003
廃熱回収システ
ム
主機などの排ガス,冷却水などへの廃熱を回収して有効活
用を図るシステム。
waste heat recover system
5004
イナートガスシ
ステム
ボイラ燃焼ガスなど不活性ガスを貨物油タンク内の空気と
置換するシステム。
inert gas system
5005
燃料油前処理シ
ステム
船内で,燃料油中の水分,スラッジなどの不純物を処理又
は除去し,機関に許容される性状にするシステム。
fuel oil pretreatment system
5006
ユニフューエル
システム
主機関用及び発電機関用の燃料油加圧供給システムを共通
化したシステム。モノフューエルシステムともいう。
uni-fuel oil system,
mono fuel oil system
5007
廃油前処理シス
テム
船内で,廃油中の水分及び不純物を除去し,ボイラ及び焼
却炉での廃油焼却に適した性状にするシステム。
waste oil pretreatment system
5008
ビルジ前処理シ
ステム
ビルジ中の油分をあらかじめ,タンクなどを用いて大まか
に分離しておくことによって,油水分離器の保守低減を目
的としたシステム。
bilge pretreatment system