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F 0013:2012  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語の分類 ······················································································································ 1 

4 用語及び定義 ··················································································································· 2 

F 0013:2012  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶

技術研究協会(JSTRA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工

業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS F 0013:1998は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格 

JIS 

F 0013:2012 

造船用語−船体−外ぎ装 

Ships and marine technology-Vocabulary-Deck machinery and outfittings 

序文 

この規格は,2008年に第3版として発行されたISO 3828及び1995年に第1版として発行されたISO 8147

を参考に我が国の事情を考慮して,作成した規格である。 

ISO 3828は甲板機械のうちウインチに関する用語及び図記号を,ISO 8147はデリック及びこれに関する

構成部品の用語について統一化した国際規格であるが,この規格の分類と一致せず,特定の甲板機械に限

定して規定されているとともに定義の表現方法に相違があることから,これらの国際規格の規定を変更す

ることなく採用することはできない。このためISO 3828及びISO 8147を参考に我が国の事情を考慮して

作成した。 

この規格は,1979年に制定され,その後3回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1998年に

行われたが,その後この規格の用語を採用しているJIS F 3303の規定によるチェーンの定義はISO 1704

の規定を採用したことから,これに倣いチェーンに関する規定について改正した。 

適用範囲 

この規格は,主として船外に装備する操だ(舵)装置,えい航・係留装置,救命設備,甲板機械などの

外ぎ装に関する用語及び定義について規定する。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS F 3303 フラッシュバット溶接アンカーチェーン 

ISO 3828:2008,Shipbuilding and marine structures−Deck machinery−Vocabulary and symbols 

ISO 8147:1995,Shipbuilding and marine structures−Derrick rigs and component parts−Vocabulary 

用語の分類 

この規格で用いる用語の分類は,次による。 

a) 操だ(舵)装置 

b) えい航及び係留装置 

c) 荷役装置 

d) 開口及び閉鎖装置 

e) 救命設備 

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F 0013:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

f) 

交通装置 

g) 航海器具 

用語及び定義 

用語及び定義は,次による。 

なお,対応英語,慣用語及び法律用語(法)を参考に示す。 

a) 操だ(舵)装置 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

1001 

操だ(舵)装置 

かじ(舵)を操縦する装置。 

steering gear, 
steering apparatus 

1002 

主操だ(舵)装

置 

常用の操だ(舵)装置。 

main steering gear 

1003 

補助操だ(舵)

装置 

主操だ(舵)装置が故障の場合に使用する操だ
(舵)装置。 

auxiliary steering gear 予備操舵装置, 

応急操舵装置 

1004 

手動操だ(舵)

装置 

コドランド,チラー,チェーン,ロッド,だ(舵)
輪などを用いて人力でかじ(舵)をとる装置。小
形船に用いる。 

hand steering gear 

手動操舵装置 

1005 

自動操だ(舵)

装置 

船が設定針路からそれないように自動的に保針
する操だ(舵)装置。 

auto pilot 

1006 

かじ(舵) 

船の方向を変えるために用いる板状のもの。 

rudder 

ラダー 

1007 

だ(舵)板 

かじ(舵)を形成する板。 

rudder plate 

ラダープレー

ト 

1008 

だ(舵)心材 

単板だ(舵)の回転軸となる部材。 

rudder main piece 

ラダーメイン

ピース 

1009 

だ(舵)頭材 

かじ(舵)の上部に取り付け,かじ(舵)を回転
する力を伝える軸。 

rudder stock, 
rudder head, 
upper stock 

1010 

単板だ(舵) 

だ(舵)板が一面の平板で造ってあるかじ(舵)。 single plate rudder 

1011 

複板だ(舵) 

かじ(舵)の抵抗を減らし,かつ,強度を増すた
めに両面に曲面板を張り合わせたかじ(舵)。 

double plate rudder 

1012 

つり合いかじ

(舵) 

かじ(舵)を回転させるモーメントを少なくする
ために回転軸の前方にもかじ(舵)の面積をもた
せ,かじ(舵)の圧力中心を回転軸付近にあるよ
うにしたかじ(舵)。 

balanced rudder 

1013 

不つり合いかじ

(舵) 

かじ(舵)の回転軸の前方に,かじ(舵)の面積
のないかじ(舵)。 

unbalanced rudder 

不平衡舵 

1014 

つりかじ(舵) 

船体からだ(舵)頭材だけでつり下げたかじ(舵)。 hanging rudder 

1015 

反動かじ(舵) 

かじ(舵)の前端をひねって推進効率を増すかじ
(舵)(図1参照)。 

reaction rudder 

1016 

ラダーキャリア 

かじ(舵)の質量を支えると同時に回転を円滑に
する金物。一般に,だ(舵)頭材の軸受と一体に
なっている。 

rudder carrier 

1017 

ラダーチラー 

だ(舵)頭材の頂部に取り付け,かじ(舵)に回
転する力を伝える腕。 

rudder tiller 

チラー 

1018 

ラダーコドラン

ト 

だ(舵)頭材の頂部に取り付け,かじ(舵)に回
転する力を伝える扇形部材。 

rudder quadrant 

コドラント 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

1019 

電動油圧操だ

(舵)機 

電動機駆動ポンプの油圧でかじ(舵)を動かす機
械。 

electro-hydraulic 

steering engine, 

electro-hydraulic 

steering gear 

電動油圧舵取

機 

1020 

電動操だ(舵)

機 

電動機によってラダーコドラントを介して機械
的にかじ(舵)を動かす機械。 

electric steering 

engine, 

electric steering gear 

電動舵取機 

1021 

操だ(舵)スタ

ンド 

操だ(舵)輪を取り付ける台。 

steering stand, 
steering pedestal 

ステアリング

スタンド 

1022 

操だ(舵)輪 

操だ(舵)用ハンドル車。 

steering wheel 

舵輪, 
ステアリング

ホイル 

1023 

テレモータ 

操だ(舵)機を操だ(舵)室から油圧遠隔制御す
る装置。 

telemotor 

1024 

サイドスラスタ 

船首部又は船尾部の船体水線下に横方向に円筒
形貫通部を設け,ここに横方向の推力発生装置を
設けたもの。 

side thruster 

図1−反動かじ(舵) 

b) えい航及び係留装置 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

2001 

係留装置 

船を係留するための諸装置。 

mooring arrangement, 
mooring equipment 

2002 

ぎ装数 

アンカー,アンカーチェーン,ロープなどの質量,
寸法,強度及び数を決めるため,船の大きさ,形
状によって決まる数値。 

equipment number, 
equipment numeral, 
equipment tonnage 

艤装数(法) 

2003 

投揚びょう(錨)

装置 

船をびょう(錨)泊させるのに必要なアンカー,
アンカーチェーン,ウインドラスなどによって構
成する装置。 

anchoring gear, 
anchoring equipment 

揚錨設備(法) 

2004 

アンカー 

船を係留するために,チェーン又はロープに連結
して水底に沈める係止力をもつおもり。 

anchor 

錨(法) 

2005 

ストックレスア

ンカー 

ストックのないアンカー(図2参照)。 

stockless anchor 

無銲錨(法) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

2006 

ストックアンカ

ー 

ストックの付いたアンカー(図3参照)。 

stock anchor, 
ordinary anchor 

有銲錨(法) 

2007 

バウアンカー 

船首に用いるアンカー。 

bower anchor 

大錨(法) 

2008 

ストリームアン

カー 

パワーアンカーの補助として用い,船尾に備えて
船の振れ回りを防ぐためのアンカー。 

stream anchor, 
stern anchor 

中錨(法) 

2009 

ケッジアンカー 

船から離れた場所に落とし,アンカーロープをた
ぐって船を移動させるのに用いるアンカー。 

kedge anchor 

小錨(法) 

2010 

予備アンカー 

一般に,予備のバウアンカー。 

spare anchor 

2011 

高係止力アンカ

ー 

従来のストックレスアンカーより高い係止力の
あるアンカー。 

high holding power 

anchor 

高把駐力アン

カー 

2012 

アンカーシャン

ク 

(図2参照) 

anchor shank 

錨柄 

2013 

アンカーヘッド 

ストックレスアンカーのつめ(フルーク),アー
ム及びクラウンの総称。 

anchor head 

2014 

アンカーストッ

ク 

(図3参照) 

anchor stock 

2015 

アンカーチェー

ン 

アンカーに取り付ける係留用鎖(図4参照)。 

anchor chain cable, 
anchor chain, 
anchor cable, 
chain cable 

錨鎖(法), 
チェーンケー

ブル 

2016 

スタッドなしチ

ェーン 

スタッドのないリンク(図5参照)でできている
チェーン。 

studless link chain 

2017 

スタッド付きチ

ェーン 

スタッドの付いたリンク(図5参照)でできてい
るチェーン。 

stud link chain 

2018 

普通リンク 

アンカーチェーンの主体となるリンク。スタッド
付きとスタッドなしの2種類がある(図4及び
JIS F 3303参照)。 

common link, 
common stud link 

普通鎖環 

2019 

拡大リンク 

連結用シャックルを用いる場合,普通リンクと端
末リンクとの間に用いる普通リンクより大形の
リンク(図4及びJIS F 3303参照)。 

enlarged stud link 

拡大鎖環 

2020 

端末リンク 

連結用シャックルを用いる場合,各連の両端にあ
る連結用スタッドなしのリンク(図4及びJIS F 
3303参照)。 

end link 

端末鎖環 

2021 

チェーン用部品 

チェーンを構成する連結用シャックル,ケンタシ
ャックル,エンドシャックル及びスイベル(JIS F 
3303参照)。 

chain accessories 

2022 

エンドシャック

ル 

アンカーとアンカーチェーンとを結合するため
に用いるシャックル(図4及びJIS F 3303参照)。 

end shackle 

2023 

連結用シャック

ル 

各連の間をつなぐシャックル(図4及びJIS F 
3303参照)。 

joining shackle, 
connecting shackle 

2024 

ケンタシャック

ル 

普通リンクと同じ外形で,分割できる連結用シャ
ックル(図6及びJIS F 3303参照)。 

kenter shackle 

2025 

スイベル 

回転運動によって,チェーンケーブルの過度のね
じれを防ぐことができるようにした部品(JIS F 
3303参照)。 

swivel 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図2−ストックレスアンカー 

図3−ストックアンカー 

図4−アンカーチェーン連結例 

図5−スタッドなしリンク及びスタッド付きリンク 

図6−ケンタシャックル 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

2026 

チェーン連 

アンカーチェーンの27.5 m又は25 mの長さ(JIS 
F 3303参照)。 

chain-shot 

2027 

ケーブルクレン

チ 

アンカーチェーンの末端を船体に止める金物。 

cable clench 

アンカーチェ

ーン根止金
物 

2028 

ホーサ 

係留,引寄せ又はえい航に用いる合成繊維索又は
鋼索。 

hawser, 
mooring rope 

係船索(法), 
大索(法) 

2029 

トウライン 

えい航に用いるロープ。 

tow line 

挽索(法), 
引綱(法) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

2030 

ウインドラス 

アンカーを揚げ降ろしするための機械。ウインド
ラスには,水平軸に取り付けた1個以上のケーブ
ルリフタを装備し,それぞれにブレーキを設け
る。ケーブルリフタは,クラッチによって原動機
から切り離すことができる。1個又は2個のワー
ピングエンドを設けることもできる。 

windlass, 
anchor windlass 

揚錨機(法) 

2031 

アンカーキャプ

スタン 

鉛直軸に取り付けられた動力駆動のケーブルリ
フタ。軸は,ケーブルリフタの先まで延長して,
ワーピングエンドを取り付けることもできる。ケ
ーブルリフタは,クラッチによって,原動機から
切り離すことができる。運転及び使用は,ウイン
ドラスと同様である。 

anchor capstan 

2032 

ムアリングウイ

ンチ 

張力の加わった係留ロープを保持及び繰り込む
ことができるウインチ。ロープを収納する容量が
あり,また,人力だけで制御する。 

mooring winch 

係船機 

2033 

キャプスタン 

鉛直に取り付けたワーピングエンドをもつ機械。
ロープは,このワーピングエンドに動力で巻かれ
るが収納されない。 

capstan, 
warping capstan, 
mooring capstan 

2034 

自動ムアリング

ウインチ 

ムアリングウインチの1種で,人間が直接介入せ
ずに,選択した限度内で係留ロープの繰込み及び
繰出しをする機能を追加したウインチ。 

automatic mooring 

winch, 

tension winch, 
constant tension winch 

オートテンシ

ョンウイン
チ, 

自動係船機 

2035 

ホーサドラム 

ホーサを巻き取るドラム。一般にムアリングウイ
ンチに組み込まれ,巻込み,操出し,ブレーキな
どの機構を備えている。 

hawser drum 

2036 

鎖車 

深い溝を付けたドラム。チェーンケーブルの鎖環
とかみ合うような形となっている。 

cable lifter, 
gypsy, 
gypsy wheel, 
cable holder, 
sprocket wheel, 
wildcat 

2037 

ワーピングエン

ド 

ドラムに似た部品。長手方向にへこんだ形状で,
軸端に固定される。繰込みに使用するが,ロープ
の収納はしない。 

warping end, 
warping head, 
warping drum, 
drum head 

綱巻胴 

2038 

ホースパイプ 

船の甲板から外板まで貫通する管。その中をアン
カーチェーンが通る。 

hawse pipe 

錨鎖孔 

2039 

スパーリングパ

イプ 

船の甲板から錨鎖庫まで貫通する管。その中をア
ンカーチェーンが通る。 

spuring pipe, 
chain pipe, 
naval pipe 

チェーンパイ

プ, 

錨鎖管 

2040 

制鎖器 

アンカーチェーンを固定する目的で,ケーブルリ
フタとは別に船体に固着する装置。 

cable stopper, 
chain compressor 

チェーンコン

プレッサ 

2041 

アンカーストッ

パ 

アンカーをその収納位置にしっかり保持する装
置。 

anchor stopper 

2042 

ムアリングパイ

プ 

係留用ロープを導くため,ブルワークを貫通する
部分に取り付ける金物。 

mooring pipe 

2043 

クローズドチョ

ック 

係留用ロープを導くため,甲板上舷側に取り付け
る上部の閉じた金物。 

closed chock 

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F 0013:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

2044 

パナマチョック 

パナマ運河航行規則に適合するクローズドチョ
ック。 

Panama chock 

2045 

オープンチョッ

ク 

係留用ロープを導くため,甲板上舷側に取り付け
る上部の開いた金物。 

open chock 

2046 

フェアリーダ 

ロープに損傷を与えずに方向を変えるためのガ
イド。 

fairlead 

フェアリード 

2047 

ユニバーサルフ

ェアリーダ 

ローラを介して上下,左右両方向にロープを取れ
るフェアリード。 

universal fairlead 

2048 

デッキエンドロ

ーラ 

ロープが擦れるのを防ぐため甲板端部に取り付
けるローラ。 

deck end roller 

2049 

スタンドローラ 

係留用のロープの方向を変えるための甲板上に
取り付ける台付ローラ。 

stand roller, 
pedestal roller 

2050 

ホリゾンタルロ

ーラ 

係留用のロープなどの索ずれに用いる,水平方向
に軸があるローラ。 

horizontal roller 

2051 

ボラード 

ロープを止め,結び付け又は操作するための1本
又は2本のビット(柱)で構成され,甲板に固着
された静止構造物。 
注記 ISO規格ではクロスビットもボラードと

称する(単一のボラードにクロスロッドを
備えたものをクロスビットとしている。)。 

bollard, 
crossbitt 

クロスビット 

2052 

ビット 

係留用ロープを係止するのに用いる1本の短柱。 bitt 

2053 

係留ブイ 

係留用に港内に定置する浮体。 

mooring buoy 

2054 

ブイシャックル 

船から繰り出したアンカーチェーンを係留ブイ
につなぐシャックル。 

buoy shackle 

2055 

ブイフック 

ブイシャックルと係留ブイとを結合するために
ロープの先端に設けるフック。 

buoy hook 

2056 

アンカーブイ 

水中に投入したアンカーの位置を知るための浮
標。 

anchor buoy 

錨浮標 

2057 

ワイヤリール 

ワイヤロープを巻いて格納するドラム。 

wire reel 

2058 

ホーサリール 

ホーサを巻いて格納するドラム。 

hawser reel 

2059 

チェーンストッ

パ 

係留用ロープを仮止めするために用いるチェー
ン製ストッパ。 

chain stopper 

2060 

ロープストッパ 

係留用ロープを仮止めするために用いる繊維ロ
ープ製ストッパ。 

rope stopper 

2061 

バウライン 

船首から前方へ取る係留用ロープ。 

bow line, 
head line 

2062 

スタンライン 

船尾から後方へ取る係留用ロープ。 

stern line 

2063 

スプリングライ

ン 

船首から船尾方向及び船尾から船首方向へ取る
係留用ロープ。 

spring line 

2064 

ブレストライン 

船体横方向へ取る係留用ロープ。 

breast line 

2065 

トウイングビッ

ト 

引船のロープを係止するためのビット。 

towing bitt 

2066 

ファイヤライン 

火災発生時,係留中のタンカーを沖出しするため
の引船用ワイヤロープ。 

fire wire, 
fire line 

2067 

メッセンジャー

ロープ 

太いロープを繰り込むことができるように,それ
に固着したロープ。 

messenger rope, 
heaving line 

投索, 
ヒービングラ

イン 

background image

F 0013:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

2068 

ラットガード 

係留中にねずみなどの生物が侵入するのを防止
するために係留用ロープに取り付けるつば状の
もの。 

rat guard 

c) 荷役装置 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

3001 

荷役装置 

船内又は岸壁上に設置した貨物積み降ろし装置。
リフトオン/リフトオフ,ロールオン/ロールオ
フその他の諸方式がある。 

cargo gear, 
cargo gear 

arrangement, 

cargo handling gear 

3002 

索具装置 

荷役及びマスト関係のロープ,滑車並びに附属具
からなる装置の総称。 

rigging 

綱具装置 

3003 

リフトオン/リ

フトオフ方式 

デリック,クレーンなどを用いて貨物をつり上
げ,つり下げして行う荷役作業方式の総称。 

lift-on/lift-off system, 
LO/LO system 

3004 

ロールオン/ロ

ールオフ方式 

貨物を載せた台車をそのまま船内外に誘導して
荷役する方式の総称。 
自動車運搬船のように貨物が自力で積み降しさ
れるものは,特にドライブオン−ドライブオフ方
式(drive-on/drive-off system)と呼ぶ場合がある。 

roll-on/roll-off 

system, 

RO/RO system 

3005 

デリック 

貨物の揚げ降ろしをするための装置。基部がピボ
ットになっているブームをもつ。ブームの頭部
は,(基部ピボット及び運転機械の両方又はいず
れか片方によって生じる制限内で)水平面又は鉛
直面内で回転することができる。運転機械は船体
構造に固着し,ブームとは独立している。 

derrick 

デリック装置 

3006 

分銅巻荷役法 

荷役舷のブームでつり揚げた貨物を船内側に振
り回すのに,反対舷に固定したブームにつり下げ
た分銅の質量を利用して行う荷役法(図7参照)。 

counterweight method, 
balanced weight 

method 

3007 

けんか巻荷役法 

1組のデリックを組み合わせて使用する索具装
置。デリックは固定し,カーゴフォールは,荷物
を片方のデリックの真下から他のデリックの真
下まで振り回せるように連結する荷役法(図8参
照)。 

union purchase 

3008 

振り回し荷役法 

1本のデリックだけを使用する索具装置。つり上
げた荷物を1点から他の点に移動するのに,ブー
ムを振り回して行う(図9参照)。 

swinging derrick 

3009 

ヘビーリフトデ

リック 

荷をつった状態で振り回すことができるブーム
をもつデリック。通常,12.5 t以上の荷物をつり
上げることができる。 

heavy lift derrick 

ヘビーデリッ

ク装置 

3010 

マスト 

荷役装置の一部として,また,信号旗掲揚,航海
灯取付け,アンテナ支持などに用いる柱。 
元来は帆を張るための柱として用いていた。 

mast 

3011 

メインマスト 

マストが2本あるときは後部のマスト。 

main mast 

3012 

フォアマスト 

船のマストのうち,前部にあるマスト。 

fore mast 

3013 

アウトリガ 

デリックのトッピングリフトなどを取り付ける
ためのマストの張り出し。 

outrigger 

background image

F 0013:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

3014 

レーダーマスト 

レーダーのスキャナ取付け用のマスト。信号旗掲
揚,航海灯,アンテナの支持などにも用いる。 

radar mast 

3015 

クローネスト 

フォアマスト,デリックポストなどに取り付ける
見張台。 

crow's nest 

3016 

デリックポスト 

デリック装置の主構成部分で,デリックブームを
保持する柱状のもの(図9参照)。 

derrick post 

図7−分銅巻荷役 

図8−けんか巻荷役 

図9−振り回し荷役 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

3017 

カーゴウインチ 

貨物の揚げ降ろしに使用するウインチ。 

cargo winch 

揚貨機 

3018 

デッキクレーン 

甲板上に装備する動力付クレーン。 

deck crane 

background image

10 

F 0013:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

3019 

スパンウインチ 

ロープの収納容量をもち,荷重状態及び非荷重状
態の両方でブームの仰角の調整,保持に使用する
ウインチ。 

span winch, 
topping winch 

トッピングウ

インチ 

3020 

トッピングユニ

ット 

動力のない場合が多いが,ロープの収納容量をも
ち,デリックブームの非荷重状態において仰角の
調整,荷重状態における保持に使用するウイン
チ。 

topping unit, 
topping winch 

3021 

振り回しウイン

チ 

ロープ収納容量をもち,ブームを旋回及び停止さ
せるために使用するウインチ。 

slewing winch, 
guy winch 

ガイウインチ 

3022 

ウインチプラッ

トフォーム 

マスト又はデリックポストの下部に設けた台構
造。ウインチを備え,荷役作業場として使用する。 

winch platform, 
winch table 

3023 

シュラウド 

マスト,デリックポストなどの横倒れ止めのため
支え索として張るロープ。 

shroud, 
shrouding 

3024 

ブーム 

船の荷役機械の構成部品。デリックの旋回部分に
おいて基部にピボットをもつ。構造は,管状,格
子状及びその他部分の断面となっている。 

boom, 
derrick boom 

デリックブー

ム 

3025 

グーズネックブ

ラケット 

デリックポストの下部に取り付けてデリックブ
ームの根元を支える金物。 

gooseneck bracket 

3026 

ブームレスト 

ブームを所定の位置へ収納したとき,その先端を
支える受台。 

boom rest, 
boom support 

3027 

アウトリーチ 

ブームを舷外へ振り出したとき,舷側から荷役フ
ックまでの水平距離。 

outreach 

3028 

トッピングリフ

ト 

ブームを起倒し,かつ,所要の仰角に保持するロ
ープ。 

topping lift 

つり索 

3029 

トッピングブラ

ケット 

デリックポストの頂部に取り付けてトッピング
リフトの固定滑車をつなぐ金物。 

topping bracket 

3030 

ホーンクリート 

主としてトッピングリフトを係止に用いる大形
クリート。 

horn cleat 

3031 

荷役つり索ニッ

パ 

トッピングリフトをホーンクリートに係止する
とき,リフトを張った状態でこれを一時保持する
金物。 

wire rope nipper, 
wire nipper 

3032 

カーゴフォール 

荷物のつり上げ又はつり下げるためのロープ。デ
リックブームの頭部のシープを通り,カーゴウイ
ンチまで導かれる。 

cargo runner, 
cargo fall 

揚索, 
掲荷索 

3033 

ガイ 

ブームの頭部とブルワーク又は甲板との間に取
り付けた索具。トッピングリフトとともにブーム
を所定の位置に固定したりブームを旋回するの
に用いる。 

guy 

控索 

3034 

プリベンタガイ 

ブームを固定したガイに特に大きい力が加わる
ときの安全のために増設するガイ。 

preventer guy 

3035 

スパンガイ 

2本のブームの頂部を結びブームの間隔を保持さ
せる索具。 

span guy, 
schooner guy, 
boom head guy 

3036 

リギングスクリ

ュー 

ロープの端に取り付けて,ねじによって,ロープ
を緊張させる金物。 

rigging screw 

3037 

テークル 

滑車とロープとを組み合わせた装置の総称。 

tackle 

3038 

ペンダント 

マスト,デリックブームなどに取り付ける上下端
にシャックル又はシンブルを付けたロープ(図9
参照)。 

pendant 

background image

11 

F 0013:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

3039 

荷役フック 

カーゴフォールの下端に取り付けて荷物をつる
ためのかぎ状の金物(図9参照)。 

cargo hook 

3040 

荷役シャックル 

カーゴフォールに取り付ける貨物揚げ降ろし用
のシャックル。 

cargo shackle 

3041 

スリング 

貨物を束ねて荷役フックなどに掛けるつり具。ワ
イヤロープ,繊維ロープ,チェーンなどで作った
もの。 

sling, 
cargo sling 

荷役スリング 

3042 

ネットスリング 

ワイヤロープ又は繊維ロープで作った網状のス
リング。 

net sling 

3043 

荷役滑車 

デリック装置に用いる滑車の総称。 

cargo block 

3044 

ベケット 

ロープの一端が取り付けられる滑車底部の金具。 becket 

3045 

ギャング 

荷役を行う装置の編成単位又は荷役を行う作業
員の単位。 

gang 

3046 

ハリヤード 

旗,アンテナなどを上げ下げするロープ。 

halyard, 
halliard 

d) 開口及び閉鎖装置 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

4001 

開口・閉鎖装置 

船体各部の諸開口を閉鎖する装置の総称。 

closing appliances 

4002 

ハッチ 

貨物の出し入れ又は交通用に甲板に設ける開口
の総称。 

hatch, 
hatchway, 
hatch opening 

倉口(法), 
艙口(法) 

4003 

ハッチカバー 

貨物区画に通じるハッチの閉鎖装置。機械操作の
カバーは,取外し式カバーと違って,一般に船体
構造と一体になっており,開閉はハッチコーミン
グ又はこれと結合した軌道上を回転,折り畳み若
しくはヒンジによって行うか又はこれらの組合
せによって行う。 

hatch cover 

倉口蓋(法) 

4004 

ハッチコーミン

グ 

ハッチ開口部の甲板の補強及びハッチの水密を
保つため開口部の周縁を縁取る板材(図10参
照)。 

hatch coaming 

倉口縁材(法) 

4005 

ハッチビーム 

ハッチボードを支えるため,荷役ハッチに横方向
に置く取外し式のビーム(図10参照)。 

hatch beam, 
shifting beam 

倉口梁(法) 

4006 

ハッチボード 

ハッチを閉鎖するためハッチビームの上に敷き
詰める木製蓋板(図10参照)。 

hatch board 

木製蓋板(法) 

4007 

ハッチターポリ

ン 

ハッチを風雨密にするためハッチボードの上に
敷く防水布(図10参照)。 

hatch tarpaulin 

倉口覆布(法) 

4008 

ハッチバッテン 

ハッチターポリンの四周を押さえるための平鋼
(図10参照)。 

hatch batten 

倉口帯金(法) 

4009 

ハッチクリート 

ハッチコーミングに取り付け,ハッチバッテンを
支えるためのハッチウェッジの受金(図10参
照)。 

hatch cleat 

帯金受(法) 

4010 

ハッチウェッジ 

ハッチバッテンとハッチクリートとの間に打ち
込むくさび(図10参照)。 

hatch wedge 

帯金くさび(法)

4011 

ハッチロッキン

グバー 

ハッチカバーを押さえるため,ハッチターポリン
の上から両舷のハッチコーミングに渡す平鋼(図
10参照)。 

hatch locking bar 

background image

12 

F 0013:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図10−ハッチロッキングバー 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

4012 

ポンツーンハッ

チカバー 

ハッチビーム及びハッチボードの機能を兼ねた
箱形のハッチカバー。 

pontoon hatch cover 

ポンツーン蓋
(法) 

4013 

鋼製風雨密ハッ

チカバー 

風雨密を保持するためにガスケット及び締付装
置を装備した鋼製のハッチカバー。 

weathertight steel 

hatch cover 

鋼製風雨密蓋
(法) 

4014 

甲板口 

ハッチ,機関室口,マンホールなど甲板に設ける
開口の総称。 

deck opening 

4015 

マンホール 

人の出入のため,甲板,タンク頂板,隔壁などに
設けるカバー付の小孔。 

manhole 

人孔 

4016 

機関室口 

機関室の通風,採光及び機関修理のため機関室上
部の甲板に設ける開口。 

engine room opening, 
machinery space 

opening 

4017 

ボイラ室口 

ボイラ室の通風,採光のため,その上部の甲板に
設ける開口。 

boiler room opening 

4018 

トリミングハッ

チ 

ばら積貨物をホールドの隅まで積み込むために
中甲板の隅に設ける小形ハッチ。 

trimming hatch 

4019 

インスペクショ

ンハッチ 

ホールドの内部の状態を検査するために設ける
小形ハッチ。 

inspection hatch 

4020 

ロープハッチ 

ロープの出し入れのため甲板に設ける小形ハッ
チ。 

rope hatch 

4021 

エキスパンショ

ンハッチ 

温度上昇による貨物油の膨脹に備えてタンカー
の上甲板に取り付けるハッチコーミングの高い
ハッチ。 

expansion hatch 

4022 

タンククリーニ

ングホール 

タンクの清掃及び洗浄のためにタンク頂部に設
ける開口。 

tank cleaning hole 

4023 

アレージホール 

タンク内の液面を測るためのタンク頂部に設け
る開口。 

ullage hole 

4024 

カーゴポート 

舷側から直接貨物を積み降ろしするため,船側外
板に設ける開口。 

cargo port, 
side port 

載貨門(法) 

4025 

ギャングウエイ

ポート 

人の出入りのため船側に設ける開口。 

gangway port 

舷門(法) 

4026 

水密戸 

水密隔壁に設ける水密構造の戸。 

watertight door 

4027 

水密滑り戸 

水密隔壁に設ける滑り戸形式の水密戸。 

watertight sliding door  

4028 

風雨密戸 

風雨及び/又は海水が内部に浸入しない構造の
戸。暴露部の壁に設ける。 

weathertight door 

4029 

非水密戸 

一般に用いる仕切戸。 

non-watertight door 

background image

13 

F 0013:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

4030 

防火戸 

防火構造の隔壁に設ける防火構造の戸。 

fire retarding door 

e) 救命設備 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

5001 

救命設備 

遭難の際,旅客,乗員を救助するため船に備える
設備。 

life-saving appliances  

5002 

救命艇 

法規で定められた救命のために船に備え付ける
艇(以下,艇という。)。 

lifeboat 

5003 

オール式救命艇 

オールで推進する艇。 

oar lifeboat 

ローイングラ

イフボード 

5004 

発動機付救命艇 

内燃機関で動かすプロペラを付けた艇。 

motor lifeboat 

5005 

機械推進装置付

救命艇 

内燃機関を付けず人力で機械的に動かすプロペ
ラを付けた救命艇。 

mechanically 

propelled lifeboat, 

hand propelled lifeboat 

5006 

ディンギ 

船に搭載して雑用に用いる手こ(漕)ぎの小形艇。 dingey, 

dinghy 

5007 

かじ(舵)取り

オール 

艇の後部で使用する操だ(舵)用の長めのオール。 steering oar 

舵取オール 

5008 

ボートフック 

艇が発着する際に使用する先端にかぎ形の金具
を付けた木製の棒。 

boat hook 

ボート・フック

(法) 

5009 

ペインタ 

艇の係留用のロープ。 

painter 

もやい綱(法) 

5010 

乗艇者保護カバ

ー 

風雨,日光の直射又は波浪を防ぎ乗艇者を保護す
るカバー。 

protective cover 

保護カバー

(法) 

5011 

ボートカバー 

格納時に雨及び海水のしぶきを避けるために艇
にかけておくカバー。 

boat cover 

5012 

非常端艇 

海上における遭難者又は舷外転落者の救助など
緊急時に使用する小形艇。 

emergency boat 

5013 

救命いかだ 

遭難の際その上に乗って救助を待ついかだ。 

liferaft 

5014 

固形救命いかだ 

固形浮体をもつ救命いかだ。 

rigid liferaft 

固型救命いか

だ(法) 

5015 

膨脹式救命いか

だ 

海面に投下すると自動的に膨脹する浮体をもつ
救命いかだ。 

inflatable liferaft 

5016 

救命浮器 

遭難の際その周辺につかまって救助を待ついか
だ式の浮器。 

buoyant apparatus 

5017 

ライフブイ 

浮力材料をリング状にしたもので人命救助に使
用する浮き輪。 

life buoy, 
life ring 

救命浮環(法) 

5018 

ライフジャケッ

ト 

人体に浮力をもたせるために着用する胴衣。 

life jacket, 
life vest, 
life preserver 

救命胴衣(法) 

5019 

救命索 

人命の救助,安全のために使用するロープ。 
− 遭難の際,他船又は陸上との間に渡すロー

プ。 

− ボートの揚げ降ろしの際,艇内の人がつかま

るため,ダビットスパンからつるロープ。 

− 救命艇,いかだなどの周りに人がつかまるた

めに付けるロープ。 

− ライフブイに取り付ける引寄せ用ロープ。 

life-line 

命綱 

background image

14 

F 0013:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

5020 

救命索発射器 

救命索を発射する器具。 

line-throwing 

appliance 

5021 

自己点火灯 

ライフブイに取り付けて使用するもので,海面に
投下すると自動的に発光する信号灯。 

self-igniting light 

5022 

自己発煙信号 

ライフブイに取り付けて使用するもので,海面に
投下すると自動的に発煙する信号。 

self-activating smoke 

signal 

5023 

落下さん付信号 

火薬によって打ち上げ,落下さんを開いて落下し
ながら赤色星火を発する信号。 

parachute signal 

5024 

火せん 

火薬によって打ち上げ,爆発して赤色星火を発す
る信号。 

rocket signal 

ロケット信号 

5025 

手用信号炎 

紅色の炎を発する手に持って行う信号。 

hand flare 

信号紅炎(法) 

5026 

発煙浮信号 

救命艇に装備する黄赤の煙を発する昼間用浮信
号。 

buoyant smoke signal  

5027 

日光信号鏡 

艇及び救命いかだに装備する日光を反射させて
信号を送る鏡。 

daylight-signalling 

mirror 

5028 

ボートダビット 

艇の揚げ降ろしに使用するダビット。 

boat davit 

5029 

ラジアルボート

ダビット 

ダビットを回転して艇を舷外に振り出すボート
ダビット。 

radial boat davit 

ラディアル型 

ダビット(法)

5030 

ラッフィングダ

ビット 

ダビットを機械的に舷外に倒して艇を振り出す
ボートダビット。 

luffing davit 

ラッフィング型 

ダビット(法)

5031 

グラビティダビ

ット 

艇の質量で艇を舷外に振り出すボートダビット。 gravity davit 

グラビティ型 

ダビット(法)

5032 

ダビットスパン 

ボートダビットの頭部を連結するワイヤロープ。 davit span 

ダビット・スパ

ン(法) 

5033 

ボートフォール 

船のボートをダビットによって揚げ降ろしする
ためのロープ。 

boat falls 

つり索(法) 

5034 

ボートつりフッ

ク 

艇の前後に装備するつり下げ用フック。固定式及
び離脱式がある。 

lifting hook, 
sling hook 

つりかぎ(法) 

5035 

ボートチョック 

艇を格納するとき使用する台。 

boat chock 

5036 

トライシングロ

ープ 

安全に乗艇できるように救命艇を船側に引きつ
けておくため,ボートダビットからボートフォー
ルリングに取り付けたワイヤロープ。 

tricing wire 

上部引きよせ

索 

5037 

バウスイングテ

ークル 

安全に乗艇できるように救命艇の動揺を防ぐた
めに用いるテークル。 

bow swing tackle 

端艇引きよせ

索 

5038 

ボートウインチ 

ボートフォールを取り扱うために特別に設計さ
れたウインチ。 

boat winch 

揚艇機 

5039 

ボートスキッド 

艇を舷側に沿って円滑に降ろすための船体付ガ
イド。 

boat skid 

5040 

ボートスケート 

艇を舷側に沿って円滑に降ろすために艇に取り
付けるガイド。 

boat skate 

5041 

乗艇甲板 

艇に乗り込む本船の甲板。 

embarkation deck 

5042 

非常部署配置表 

非常の際に消防及び端艇部署で受けもつべき特
別任務及び場所に対する配置表。 

muster list 

招集表, 
保安部署配置

表 

5043 

救命艇備品 

救命艇に備え付ける法定備品など。 

lifeboat equipment 

救命艇艤装品

(法), 

救命艇属具, 
救命艇付属品 

background image

15 

F 0013:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

5044 

救命艇用なわば

しご 

舷側につり下げて救命艇へ乗艇するときに用い
るなわばしご。 

embarkation ladder 

エンバケーシ

ョンラダー 

f) 

交通装置 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

6001 

ギャングウエイ 

船側ブルワーク又はハンドレールに設ける出入
口。 

gangway 

出入口(法) 

6002 

甲板はしご 

甲板間にかける傾斜はしご。 

deck ladder 

6003 

傾斜はしご 

貨物倉,タンク及び高所の昇降に用いる斜めに取
り付けるはしご。 

inclined ladder 

6004 

垂直はしご 

貨物倉,タンク及び高所の昇降に用いる垂直に取
り付けるはしご。 

vertical ladder 

6005 

なわばしご 

2条のロープを縁索とし,短い鉄棒,堅木棒など
を足場として作ったはしご。 

Jacobʼs ladder, 
jack ladder, 
rope ladder 

6006 

船側はしご 

船側で使用する調節可能なはしご。ヒンジ式プラ
ットフォーム又はターンテーブルに取り付けら
れ,下部はダビット又は類似の装置によって支持
される。船側はしごは,ボートとの間の交通を行
うため,水面近くまで届く配置とする。船側はし
ごは,ショアギャングウエイとしても使用する配
置とすることができる。 

accommodation ladder 舷梯(法) 

6007 

ワーフラダー 

船側と岸壁との間にかけるはしご。 

wharf ladder 

6008 

ブルワークラダ

ー 

ブルワークの頂部から甲板へかけるはしご。 

bulwark ladder, 
railing ladder 

6009 

パイロットホイ

スト 

水先人の乗下船に用いる動力付昇降装置。 

pilot hoist, 
mechanical pilot hoist 

6010 

パイロットラダ

ー 

水先人の乗下船に用いるなわばしご。 

pilot ladder 

6011 

コンパニオン 

甲板上に設ける階段のための出入口室。 

companion (way) 

6012 

フライングパッ

セージ 

乗組員の通行安全のため,船橋と船首楼又は船尾
楼甲板との間を結ぶ上甲板上の歩橋。 

flying passage, 
cat walk 

常設歩路(法) 

6013 

エスケープトラ

ンク 

非常の際,船底部から暴露甲板まで脱出するため
のトランク状の通路。 

escape trunk 

6014 

ドラフトラダー 

喫水読取りに用いる舷外はしご。 

draught ladder 

6015 

オーニング 

日光の直射又は雨雪を避けるため暴露甲板上に
設ける覆い又は屋根。 

awning 

天幕 

6016 

手すり 

手すり柱又はブルワークの頂部に取り付ける横
棒。 

handrail 

手摺 

6017 

手すり柱 

手すりを支える柱。 

handrail stanchion 

手摺柱 

6018 

日よけ幕 

日光の直射を防ぐ側幕。 

sun screen 

6019 

風よけ幕 

風雨の激しいときに,これを避けるために張る側
幕。 

wind screen, 
weather screen 

6020 

船首風よけ幕 

出入港作業のとき,船首バウチョック上に張る風
よけ幕。 

bow chock screen 

6021 

コンパススクリ

ーン 

暴露部にあるコンパスの周囲に設ける風よけ用
の囲い。 

compass screen, 
compass creading 

コンパスクリ

ーディング 

background image

16 

F 0013:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

6022 

ストームレール 

荒天時にこれにつかまって歩くように通路壁な
どに設ける手すり。 

storm rail 

6023 

ストームレール

ブラケット 

ストームレールを壁に取り付ける金物。 

storm rail bracket 

6024 

ガードレール 

危険防止のために設ける手すり。 

guard rail 

6025 

ジャッキステー 

天幕などをロープで結び付ける棒の総称。 

jackstay 

6026 

ライフライン 

荒天時に安全歩行を確保するため,甲板上に張り
めぐらす取外し式のロープ。 
注記 救命索については,5019参照。 

life-line 

g) 航海器具 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

7001 

コンパス 

船の針路又は物標の方位を測定する計器。 

compass 

羅針儀(法) 

7002 

方位環 

コンパスボウルの上に載せ,中心に垂直に立てた
ピンを見透して方位を測定する環状の器具。 

azimuth circle 

7003 

方位鏡 

拡大レンズとプリズムとを利用し,天体方位を測
定することによってコンパスの誤差を修正する
器具。 

azimuth mirror 

7004 

国際通信書 

船舶,航空機,陸上相互間の通信に関し国際的に
規定された通信の規約,信文,符号などを収めた
書類。信号編と電信編とがある。 

international code of 

signal 

7005 

海図 

海洋,港湾などの形状,底質,海流,水深,暗礁
その他の障害物,島沿岸の地形,地物などを表示
した図面。 

chart 

7006 

海図机 

船位及び日誌の記入,海図の格納などに使用する
操だ室又は海図室に備える机。 

chart table 

7007 

海図だな 

海図を分類して格納しておくたな。 

chart rack 

7008 

測程機 

船の対水速度を測定する器具。えい(曳)航式,
圧力式などがある。 

log 

測程儀 

7009 

ログライン 

えい航式ログ及び手用ログに用いるロープ。 

log line 

測程索 

7010 

手用ログ 

ロープの先端に扇形の板を付けて海中に入れ,板
の抵抗で繰り出されたロープの長さによって速
力を算出する器具。 

hand log 

手用測程具 

7011 

手用測鉛 

先端に鉛のおもりを付けたロープを船上から海
底に降して,水深を測定する器具。おもりの大小,
ロープの長短によって浅海用と深海用とがある。 

hand lead 

7012 

測深機 

水深を測定する機械。ワイヤロープにおもりを付
けた簡単なケルビン式測深機,超音波を発振し反
射波を受信して水深を測定する音響測深機など
がある。 

sounding machine, 
fathometer 

測深儀 

7013 

クリノメータ 

船の傾斜又は動揺角度を測定する計器。振子式,
気泡式などがある。 

clinometer 

傾斜計 

7014 

クロノメータ 

船で基準時計として用いる精密時計。 

chronometer 

時辰(しん)儀
(法) 
経線儀 

7015 

国際信号旗 

国際信号に用いる旗。26の文字旗,10の数字旗,
3の代表旗及び1の回答旗からなる。 

international signal 

flag 

background image

17 

F 0013:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

対応英語 

慣用語 

7016 

回答旗 

国際信号旗の一つで,回答信号の発信及び終了時
に用いる白赤の縦じま(縞)のある細長い旗。 

answering pennant,  
answering flag 

7017 

出帆旗 

国際信号旗の文字旗Pで“本船まさに出港しよう
としている総員帰船せよ”の意味をもつ旗。 

blue peter 

7018 

船主旗 

船舶が属している会社の旗で,出入港のときメイ
ンマストに掲げる旗。 

house flag, 
ownerʼs flag 

7019 

手旗 

手用信号に用いる赤・白一組の旗。 

hand flag 

7020 

船飾 

祝日,進水式などに祝意を表すためにメインマス
ト,フォアマスト,船首旗ざお,船尾旗ざおへの
国旗,社旗の掲揚。さらに,船首からマスト頂部
を経て船尾まで万国旗,国際信号旗などを掲げる
ことを特に満船飾という。 

dressing 

7021 

旗箱 

信号旗を収納する箱。 

flag chest, 
flag locker 

7022 

旗だな 

信号旗を収納するたな。 

flag rack 

7023 

船首旗ざお 

船首に設ける旗ざお。船主旗を掲げる。 

jack staff 

7024 

船尾旗ざお 

船尾に設ける旗ざお。国旗を掲げる。 

ensign staff 

7025 

黒球 

昼間における停泊,運転不自由,座礁など,船の
状況を表示するために掲揚する黒色球形の形象
物。 

black ball 

7026 

六分儀 

クロノメータによる時刻及び航海暦の表から船
位を正確に求めるために天体観測を行う計器。 

sextant 

7027 

測深板 

タンク又はビルジだめ(溜)内の液面を測深した
結果を表示する板。 

sounding board 

7028 

投鉛台 

手用測鉛で測深する時に使用する船側に張り出
すプラットフォーム。 

leadmanʼs platform 

7029 

喫水計 

船の喫水を計測する計器。圧力式,音波式などが
ある。 

draught gauge 

7030 

航海日誌 

船舶運航に関する一切の事項を記録する日誌。 

log book 

7031 

時鐘 

船内に時刻を告げるための鐘。 

watch bell, 
time bell 

7032 

号鐘 

霧中において停泊,座礁の際に付近航行中の船に
知らせるために鳴らす鐘。 

shipʼs bell, 
signal bell 

7033 

フォグホーン 

霧中で使用する手動で音響を発する信号器具。 

fog horn