F 0013:2012
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語の分類 ······················································································································ 1
4 用語及び定義 ··················································································································· 2
F 0013:2012
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶
技術研究協会(JSTRA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工
業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS F 0013:1998は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格
JIS
F 0013:2012
造船用語−船体−外ぎ装
Ships and marine technology-Vocabulary-Deck machinery and outfittings
序文
この規格は,2008年に第3版として発行されたISO 3828及び1995年に第1版として発行されたISO 8147
を参考に我が国の事情を考慮して,作成した規格である。
ISO 3828は甲板機械のうちウインチに関する用語及び図記号を,ISO 8147はデリック及びこれに関する
構成部品の用語について統一化した国際規格であるが,この規格の分類と一致せず,特定の甲板機械に限
定して規定されているとともに定義の表現方法に相違があることから,これらの国際規格の規定を変更す
ることなく採用することはできない。このためISO 3828及びISO 8147を参考に我が国の事情を考慮して
作成した。
この規格は,1979年に制定され,その後3回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1998年に
行われたが,その後この規格の用語を採用しているJIS F 3303の規定によるチェーンの定義はISO 1704
の規定を採用したことから,これに倣いチェーンに関する規定について改正した。
1
適用範囲
この規格は,主として船外に装備する操だ(舵)装置,えい航・係留装置,救命設備,甲板機械などの
外ぎ装に関する用語及び定義について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS F 3303 フラッシュバット溶接アンカーチェーン
ISO 3828:2008,Shipbuilding and marine structures−Deck machinery−Vocabulary and symbols
ISO 8147:1995,Shipbuilding and marine structures−Derrick rigs and component parts−Vocabulary
3
用語の分類
この規格で用いる用語の分類は,次による。
a) 操だ(舵)装置
b) えい航及び係留装置
c) 荷役装置
d) 開口及び閉鎖装置
e) 救命設備
2
F 0013:2012
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f)
交通装置
g) 航海器具
4
用語及び定義
用語及び定義は,次による。
なお,対応英語,慣用語及び法律用語(法)を参考に示す。
a) 操だ(舵)装置
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
1001
操だ(舵)装置
かじ(舵)を操縦する装置。
steering gear,
steering apparatus
1002
主操だ(舵)装
置
常用の操だ(舵)装置。
main steering gear
1003
補助操だ(舵)
装置
主操だ(舵)装置が故障の場合に使用する操だ
(舵)装置。
auxiliary steering gear 予備操舵装置,
応急操舵装置
1004
手動操だ(舵)
装置
コドランド,チラー,チェーン,ロッド,だ(舵)
輪などを用いて人力でかじ(舵)をとる装置。小
形船に用いる。
hand steering gear
手動操舵装置
1005
自動操だ(舵)
装置
船が設定針路からそれないように自動的に保針
する操だ(舵)装置。
auto pilot
1006
かじ(舵)
船の方向を変えるために用いる板状のもの。
rudder
ラダー
1007
だ(舵)板
かじ(舵)を形成する板。
rudder plate
ラダープレー
ト
1008
だ(舵)心材
単板だ(舵)の回転軸となる部材。
rudder main piece
ラダーメイン
ピース
1009
だ(舵)頭材
かじ(舵)の上部に取り付け,かじ(舵)を回転
する力を伝える軸。
rudder stock,
rudder head,
upper stock
1010
単板だ(舵)
だ(舵)板が一面の平板で造ってあるかじ(舵)。 single plate rudder
1011
複板だ(舵)
かじ(舵)の抵抗を減らし,かつ,強度を増すた
めに両面に曲面板を張り合わせたかじ(舵)。
double plate rudder
1012
つり合いかじ
(舵)
かじ(舵)を回転させるモーメントを少なくする
ために回転軸の前方にもかじ(舵)の面積をもた
せ,かじ(舵)の圧力中心を回転軸付近にあるよ
うにしたかじ(舵)。
balanced rudder
1013
不つり合いかじ
(舵)
かじ(舵)の回転軸の前方に,かじ(舵)の面積
のないかじ(舵)。
unbalanced rudder
不平衡舵
1014
つりかじ(舵)
船体からだ(舵)頭材だけでつり下げたかじ(舵)。 hanging rudder
1015
反動かじ(舵)
かじ(舵)の前端をひねって推進効率を増すかじ
(舵)(図1参照)。
reaction rudder
1016
ラダーキャリア
かじ(舵)の質量を支えると同時に回転を円滑に
する金物。一般に,だ(舵)頭材の軸受と一体に
なっている。
rudder carrier
1017
ラダーチラー
だ(舵)頭材の頂部に取り付け,かじ(舵)に回
転する力を伝える腕。
rudder tiller
チラー
1018
ラダーコドラン
ト
だ(舵)頭材の頂部に取り付け,かじ(舵)に回
転する力を伝える扇形部材。
rudder quadrant
コドラント
3
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番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
1019
電動油圧操だ
(舵)機
電動機駆動ポンプの油圧でかじ(舵)を動かす機
械。
electro-hydraulic
steering engine,
electro-hydraulic
steering gear
電動油圧舵取
機
1020
電動操だ(舵)
機
電動機によってラダーコドラントを介して機械
的にかじ(舵)を動かす機械。
electric steering
engine,
electric steering gear
電動舵取機
1021
操だ(舵)スタ
ンド
操だ(舵)輪を取り付ける台。
steering stand,
steering pedestal
ステアリング
スタンド
1022
操だ(舵)輪
操だ(舵)用ハンドル車。
steering wheel
舵輪,
ステアリング
ホイル
1023
テレモータ
操だ(舵)機を操だ(舵)室から油圧遠隔制御す
る装置。
telemotor
1024
サイドスラスタ
船首部又は船尾部の船体水線下に横方向に円筒
形貫通部を設け,ここに横方向の推力発生装置を
設けたもの。
side thruster
図1−反動かじ(舵)
b) えい航及び係留装置
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
2001
係留装置
船を係留するための諸装置。
mooring arrangement,
mooring equipment
2002
ぎ装数
アンカー,アンカーチェーン,ロープなどの質量,
寸法,強度及び数を決めるため,船の大きさ,形
状によって決まる数値。
equipment number,
equipment numeral,
equipment tonnage
艤装数(法)
2003
投揚びょう(錨)
装置
船をびょう(錨)泊させるのに必要なアンカー,
アンカーチェーン,ウインドラスなどによって構
成する装置。
anchoring gear,
anchoring equipment
揚錨設備(法)
2004
アンカー
船を係留するために,チェーン又はロープに連結
して水底に沈める係止力をもつおもり。
anchor
錨(法)
2005
ストックレスア
ンカー
ストックのないアンカー(図2参照)。
stockless anchor
無銲錨(法)
4
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
2006
ストックアンカ
ー
ストックの付いたアンカー(図3参照)。
stock anchor,
ordinary anchor
有銲錨(法)
2007
バウアンカー
船首に用いるアンカー。
bower anchor
大錨(法)
2008
ストリームアン
カー
パワーアンカーの補助として用い,船尾に備えて
船の振れ回りを防ぐためのアンカー。
stream anchor,
stern anchor
中錨(法)
2009
ケッジアンカー
船から離れた場所に落とし,アンカーロープをた
ぐって船を移動させるのに用いるアンカー。
kedge anchor
小錨(法)
2010
予備アンカー
一般に,予備のバウアンカー。
spare anchor
2011
高係止力アンカ
ー
従来のストックレスアンカーより高い係止力の
あるアンカー。
high holding power
anchor
高把駐力アン
カー
2012
アンカーシャン
ク
(図2参照)
anchor shank
錨柄
2013
アンカーヘッド
ストックレスアンカーのつめ(フルーク),アー
ム及びクラウンの総称。
anchor head
2014
アンカーストッ
ク
(図3参照)
anchor stock
2015
アンカーチェー
ン
アンカーに取り付ける係留用鎖(図4参照)。
anchor chain cable,
anchor chain,
anchor cable,
chain cable
錨鎖(法),
チェーンケー
ブル
2016
スタッドなしチ
ェーン
スタッドのないリンク(図5参照)でできている
チェーン。
studless link chain
2017
スタッド付きチ
ェーン
スタッドの付いたリンク(図5参照)でできてい
るチェーン。
stud link chain
2018
普通リンク
アンカーチェーンの主体となるリンク。スタッド
付きとスタッドなしの2種類がある(図4及び
JIS F 3303参照)。
common link,
common stud link
普通鎖環
2019
拡大リンク
連結用シャックルを用いる場合,普通リンクと端
末リンクとの間に用いる普通リンクより大形の
リンク(図4及びJIS F 3303参照)。
enlarged stud link
拡大鎖環
2020
端末リンク
連結用シャックルを用いる場合,各連の両端にあ
る連結用スタッドなしのリンク(図4及びJIS F
3303参照)。
end link
端末鎖環
2021
チェーン用部品
チェーンを構成する連結用シャックル,ケンタシ
ャックル,エンドシャックル及びスイベル(JIS F
3303参照)。
chain accessories
2022
エンドシャック
ル
アンカーとアンカーチェーンとを結合するため
に用いるシャックル(図4及びJIS F 3303参照)。
end shackle
2023
連結用シャック
ル
各連の間をつなぐシャックル(図4及びJIS F
3303参照)。
joining shackle,
connecting shackle
2024
ケンタシャック
ル
普通リンクと同じ外形で,分割できる連結用シャ
ックル(図6及びJIS F 3303参照)。
kenter shackle
2025
スイベル
回転運動によって,チェーンケーブルの過度のね
じれを防ぐことができるようにした部品(JIS F
3303参照)。
swivel
5
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図2−ストックレスアンカー
図3−ストックアンカー
図4−アンカーチェーン連結例
図5−スタッドなしリンク及びスタッド付きリンク
図6−ケンタシャックル
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
2026
チェーン連
アンカーチェーンの27.5 m又は25 mの長さ(JIS
F 3303参照)。
chain-shot
2027
ケーブルクレン
チ
アンカーチェーンの末端を船体に止める金物。
cable clench
アンカーチェ
ーン根止金
物
2028
ホーサ
係留,引寄せ又はえい航に用いる合成繊維索又は
鋼索。
hawser,
mooring rope
係船索(法),
大索(法)
2029
トウライン
えい航に用いるロープ。
tow line
挽索(法),
引綱(法)
6
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番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
2030
ウインドラス
アンカーを揚げ降ろしするための機械。ウインド
ラスには,水平軸に取り付けた1個以上のケーブ
ルリフタを装備し,それぞれにブレーキを設け
る。ケーブルリフタは,クラッチによって原動機
から切り離すことができる。1個又は2個のワー
ピングエンドを設けることもできる。
windlass,
anchor windlass
揚錨機(法)
2031
アンカーキャプ
スタン
鉛直軸に取り付けられた動力駆動のケーブルリ
フタ。軸は,ケーブルリフタの先まで延長して,
ワーピングエンドを取り付けることもできる。ケ
ーブルリフタは,クラッチによって,原動機から
切り離すことができる。運転及び使用は,ウイン
ドラスと同様である。
anchor capstan
2032
ムアリングウイ
ンチ
張力の加わった係留ロープを保持及び繰り込む
ことができるウインチ。ロープを収納する容量が
あり,また,人力だけで制御する。
mooring winch
係船機
2033
キャプスタン
鉛直に取り付けたワーピングエンドをもつ機械。
ロープは,このワーピングエンドに動力で巻かれ
るが収納されない。
capstan,
warping capstan,
mooring capstan
2034
自動ムアリング
ウインチ
ムアリングウインチの1種で,人間が直接介入せ
ずに,選択した限度内で係留ロープの繰込み及び
繰出しをする機能を追加したウインチ。
automatic mooring
winch,
tension winch,
constant tension winch
オートテンシ
ョンウイン
チ,
自動係船機
2035
ホーサドラム
ホーサを巻き取るドラム。一般にムアリングウイ
ンチに組み込まれ,巻込み,操出し,ブレーキな
どの機構を備えている。
hawser drum
2036
鎖車
深い溝を付けたドラム。チェーンケーブルの鎖環
とかみ合うような形となっている。
cable lifter,
gypsy,
gypsy wheel,
cable holder,
sprocket wheel,
wildcat
2037
ワーピングエン
ド
ドラムに似た部品。長手方向にへこんだ形状で,
軸端に固定される。繰込みに使用するが,ロープ
の収納はしない。
warping end,
warping head,
warping drum,
drum head
綱巻胴
2038
ホースパイプ
船の甲板から外板まで貫通する管。その中をアン
カーチェーンが通る。
hawse pipe
錨鎖孔
2039
スパーリングパ
イプ
船の甲板から錨鎖庫まで貫通する管。その中をア
ンカーチェーンが通る。
spuring pipe,
chain pipe,
naval pipe
チェーンパイ
プ,
錨鎖管
2040
制鎖器
アンカーチェーンを固定する目的で,ケーブルリ
フタとは別に船体に固着する装置。
cable stopper,
chain compressor
チェーンコン
プレッサ
2041
アンカーストッ
パ
アンカーをその収納位置にしっかり保持する装
置。
anchor stopper
2042
ムアリングパイ
プ
係留用ロープを導くため,ブルワークを貫通する
部分に取り付ける金物。
mooring pipe
2043
クローズドチョ
ック
係留用ロープを導くため,甲板上舷側に取り付け
る上部の閉じた金物。
closed chock
7
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
2044
パナマチョック
パナマ運河航行規則に適合するクローズドチョ
ック。
Panama chock
2045
オープンチョッ
ク
係留用ロープを導くため,甲板上舷側に取り付け
る上部の開いた金物。
open chock
2046
フェアリーダ
ロープに損傷を与えずに方向を変えるためのガ
イド。
fairlead
フェアリード
2047
ユニバーサルフ
ェアリーダ
ローラを介して上下,左右両方向にロープを取れ
るフェアリード。
universal fairlead
2048
デッキエンドロ
ーラ
ロープが擦れるのを防ぐため甲板端部に取り付
けるローラ。
deck end roller
2049
スタンドローラ
係留用のロープの方向を変えるための甲板上に
取り付ける台付ローラ。
stand roller,
pedestal roller
2050
ホリゾンタルロ
ーラ
係留用のロープなどの索ずれに用いる,水平方向
に軸があるローラ。
horizontal roller
2051
ボラード
ロープを止め,結び付け又は操作するための1本
又は2本のビット(柱)で構成され,甲板に固着
された静止構造物。
注記 ISO規格ではクロスビットもボラードと
称する(単一のボラードにクロスロッドを
備えたものをクロスビットとしている。)。
bollard,
crossbitt
クロスビット
2052
ビット
係留用ロープを係止するのに用いる1本の短柱。 bitt
2053
係留ブイ
係留用に港内に定置する浮体。
mooring buoy
2054
ブイシャックル
船から繰り出したアンカーチェーンを係留ブイ
につなぐシャックル。
buoy shackle
2055
ブイフック
ブイシャックルと係留ブイとを結合するために
ロープの先端に設けるフック。
buoy hook
2056
アンカーブイ
水中に投入したアンカーの位置を知るための浮
標。
anchor buoy
錨浮標
2057
ワイヤリール
ワイヤロープを巻いて格納するドラム。
wire reel
2058
ホーサリール
ホーサを巻いて格納するドラム。
hawser reel
2059
チェーンストッ
パ
係留用ロープを仮止めするために用いるチェー
ン製ストッパ。
chain stopper
2060
ロープストッパ
係留用ロープを仮止めするために用いる繊維ロ
ープ製ストッパ。
rope stopper
2061
バウライン
船首から前方へ取る係留用ロープ。
bow line,
head line
2062
スタンライン
船尾から後方へ取る係留用ロープ。
stern line
2063
スプリングライ
ン
船首から船尾方向及び船尾から船首方向へ取る
係留用ロープ。
spring line
2064
ブレストライン
船体横方向へ取る係留用ロープ。
breast line
2065
トウイングビッ
ト
引船のロープを係止するためのビット。
towing bitt
2066
ファイヤライン
火災発生時,係留中のタンカーを沖出しするため
の引船用ワイヤロープ。
fire wire,
fire line
2067
メッセンジャー
ロープ
太いロープを繰り込むことができるように,それ
に固着したロープ。
messenger rope,
heaving line
投索,
ヒービングラ
イン
8
F 0013:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
2068
ラットガード
係留中にねずみなどの生物が侵入するのを防止
するために係留用ロープに取り付けるつば状の
もの。
rat guard
c) 荷役装置
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
3001
荷役装置
船内又は岸壁上に設置した貨物積み降ろし装置。
リフトオン/リフトオフ,ロールオン/ロールオ
フその他の諸方式がある。
cargo gear,
cargo gear
arrangement,
cargo handling gear
3002
索具装置
荷役及びマスト関係のロープ,滑車並びに附属具
からなる装置の総称。
rigging
綱具装置
3003
リフトオン/リ
フトオフ方式
デリック,クレーンなどを用いて貨物をつり上
げ,つり下げして行う荷役作業方式の総称。
lift-on/lift-off system,
LO/LO system
3004
ロールオン/ロ
ールオフ方式
貨物を載せた台車をそのまま船内外に誘導して
荷役する方式の総称。
自動車運搬船のように貨物が自力で積み降しさ
れるものは,特にドライブオン−ドライブオフ方
式(drive-on/drive-off system)と呼ぶ場合がある。
roll-on/roll-off
system,
RO/RO system
3005
デリック
貨物の揚げ降ろしをするための装置。基部がピボ
ットになっているブームをもつ。ブームの頭部
は,(基部ピボット及び運転機械の両方又はいず
れか片方によって生じる制限内で)水平面又は鉛
直面内で回転することができる。運転機械は船体
構造に固着し,ブームとは独立している。
derrick
デリック装置
3006
分銅巻荷役法
荷役舷のブームでつり揚げた貨物を船内側に振
り回すのに,反対舷に固定したブームにつり下げ
た分銅の質量を利用して行う荷役法(図7参照)。
counterweight method,
balanced weight
method
3007
けんか巻荷役法
1組のデリックを組み合わせて使用する索具装
置。デリックは固定し,カーゴフォールは,荷物
を片方のデリックの真下から他のデリックの真
下まで振り回せるように連結する荷役法(図8参
照)。
union purchase
3008
振り回し荷役法
1本のデリックだけを使用する索具装置。つり上
げた荷物を1点から他の点に移動するのに,ブー
ムを振り回して行う(図9参照)。
swinging derrick
3009
ヘビーリフトデ
リック
荷をつった状態で振り回すことができるブーム
をもつデリック。通常,12.5 t以上の荷物をつり
上げることができる。
heavy lift derrick
ヘビーデリッ
ク装置
3010
マスト
荷役装置の一部として,また,信号旗掲揚,航海
灯取付け,アンテナ支持などに用いる柱。
元来は帆を張るための柱として用いていた。
mast
3011
メインマスト
マストが2本あるときは後部のマスト。
main mast
3012
フォアマスト
船のマストのうち,前部にあるマスト。
fore mast
3013
アウトリガ
デリックのトッピングリフトなどを取り付ける
ためのマストの張り出し。
outrigger
9
F 0013:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
3014
レーダーマスト
レーダーのスキャナ取付け用のマスト。信号旗掲
揚,航海灯,アンテナの支持などにも用いる。
radar mast
3015
クローネスト
フォアマスト,デリックポストなどに取り付ける
見張台。
crow's nest
3016
デリックポスト
デリック装置の主構成部分で,デリックブームを
保持する柱状のもの(図9参照)。
derrick post
図7−分銅巻荷役
図8−けんか巻荷役
図9−振り回し荷役
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
3017
カーゴウインチ
貨物の揚げ降ろしに使用するウインチ。
cargo winch
揚貨機
3018
デッキクレーン
甲板上に装備する動力付クレーン。
deck crane
10
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
3019
スパンウインチ
ロープの収納容量をもち,荷重状態及び非荷重状
態の両方でブームの仰角の調整,保持に使用する
ウインチ。
span winch,
topping winch
トッピングウ
インチ
3020
トッピングユニ
ット
動力のない場合が多いが,ロープの収納容量をも
ち,デリックブームの非荷重状態において仰角の
調整,荷重状態における保持に使用するウイン
チ。
topping unit,
topping winch
3021
振り回しウイン
チ
ロープ収納容量をもち,ブームを旋回及び停止さ
せるために使用するウインチ。
slewing winch,
guy winch
ガイウインチ
3022
ウインチプラッ
トフォーム
マスト又はデリックポストの下部に設けた台構
造。ウインチを備え,荷役作業場として使用する。
winch platform,
winch table
3023
シュラウド
マスト,デリックポストなどの横倒れ止めのため
支え索として張るロープ。
shroud,
shrouding
3024
ブーム
船の荷役機械の構成部品。デリックの旋回部分に
おいて基部にピボットをもつ。構造は,管状,格
子状及びその他部分の断面となっている。
boom,
derrick boom
デリックブー
ム
3025
グーズネックブ
ラケット
デリックポストの下部に取り付けてデリックブ
ームの根元を支える金物。
gooseneck bracket
3026
ブームレスト
ブームを所定の位置へ収納したとき,その先端を
支える受台。
boom rest,
boom support
3027
アウトリーチ
ブームを舷外へ振り出したとき,舷側から荷役フ
ックまでの水平距離。
outreach
3028
トッピングリフ
ト
ブームを起倒し,かつ,所要の仰角に保持するロ
ープ。
topping lift
つり索
3029
トッピングブラ
ケット
デリックポストの頂部に取り付けてトッピング
リフトの固定滑車をつなぐ金物。
topping bracket
3030
ホーンクリート
主としてトッピングリフトを係止に用いる大形
クリート。
horn cleat
3031
荷役つり索ニッ
パ
トッピングリフトをホーンクリートに係止する
とき,リフトを張った状態でこれを一時保持する
金物。
wire rope nipper,
wire nipper
3032
カーゴフォール
荷物のつり上げ又はつり下げるためのロープ。デ
リックブームの頭部のシープを通り,カーゴウイ
ンチまで導かれる。
cargo runner,
cargo fall
揚索,
掲荷索
3033
ガイ
ブームの頭部とブルワーク又は甲板との間に取
り付けた索具。トッピングリフトとともにブーム
を所定の位置に固定したりブームを旋回するの
に用いる。
guy
控索
3034
プリベンタガイ
ブームを固定したガイに特に大きい力が加わる
ときの安全のために増設するガイ。
preventer guy
3035
スパンガイ
2本のブームの頂部を結びブームの間隔を保持さ
せる索具。
span guy,
schooner guy,
boom head guy
3036
リギングスクリ
ュー
ロープの端に取り付けて,ねじによって,ロープ
を緊張させる金物。
rigging screw
3037
テークル
滑車とロープとを組み合わせた装置の総称。
tackle
3038
ペンダント
マスト,デリックブームなどに取り付ける上下端
にシャックル又はシンブルを付けたロープ(図9
参照)。
pendant
11
F 0013:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
3039
荷役フック
カーゴフォールの下端に取り付けて荷物をつる
ためのかぎ状の金物(図9参照)。
cargo hook
3040
荷役シャックル
カーゴフォールに取り付ける貨物揚げ降ろし用
のシャックル。
cargo shackle
3041
スリング
貨物を束ねて荷役フックなどに掛けるつり具。ワ
イヤロープ,繊維ロープ,チェーンなどで作った
もの。
sling,
cargo sling
荷役スリング
3042
ネットスリング
ワイヤロープ又は繊維ロープで作った網状のス
リング。
net sling
3043
荷役滑車
デリック装置に用いる滑車の総称。
cargo block
3044
ベケット
ロープの一端が取り付けられる滑車底部の金具。 becket
3045
ギャング
荷役を行う装置の編成単位又は荷役を行う作業
員の単位。
gang
3046
ハリヤード
旗,アンテナなどを上げ下げするロープ。
halyard,
halliard
d) 開口及び閉鎖装置
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
4001
開口・閉鎖装置
船体各部の諸開口を閉鎖する装置の総称。
closing appliances
4002
ハッチ
貨物の出し入れ又は交通用に甲板に設ける開口
の総称。
hatch,
hatchway,
hatch opening
倉口(法),
艙口(法)
4003
ハッチカバー
貨物区画に通じるハッチの閉鎖装置。機械操作の
カバーは,取外し式カバーと違って,一般に船体
構造と一体になっており,開閉はハッチコーミン
グ又はこれと結合した軌道上を回転,折り畳み若
しくはヒンジによって行うか又はこれらの組合
せによって行う。
hatch cover
倉口蓋(法)
4004
ハッチコーミン
グ
ハッチ開口部の甲板の補強及びハッチの水密を
保つため開口部の周縁を縁取る板材(図10参
照)。
hatch coaming
倉口縁材(法)
4005
ハッチビーム
ハッチボードを支えるため,荷役ハッチに横方向
に置く取外し式のビーム(図10参照)。
hatch beam,
shifting beam
倉口梁(法)
4006
ハッチボード
ハッチを閉鎖するためハッチビームの上に敷き
詰める木製蓋板(図10参照)。
hatch board
木製蓋板(法)
4007
ハッチターポリ
ン
ハッチを風雨密にするためハッチボードの上に
敷く防水布(図10参照)。
hatch tarpaulin
倉口覆布(法)
4008
ハッチバッテン
ハッチターポリンの四周を押さえるための平鋼
(図10参照)。
hatch batten
倉口帯金(法)
4009
ハッチクリート
ハッチコーミングに取り付け,ハッチバッテンを
支えるためのハッチウェッジの受金(図10参
照)。
hatch cleat
帯金受(法)
4010
ハッチウェッジ
ハッチバッテンとハッチクリートとの間に打ち
込むくさび(図10参照)。
hatch wedge
帯金くさび(法)
4011
ハッチロッキン
グバー
ハッチカバーを押さえるため,ハッチターポリン
の上から両舷のハッチコーミングに渡す平鋼(図
10参照)。
hatch locking bar
12
F 0013:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図10−ハッチロッキングバー
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
4012
ポンツーンハッ
チカバー
ハッチビーム及びハッチボードの機能を兼ねた
箱形のハッチカバー。
pontoon hatch cover
ポンツーン蓋
(法)
4013
鋼製風雨密ハッ
チカバー
風雨密を保持するためにガスケット及び締付装
置を装備した鋼製のハッチカバー。
weathertight steel
hatch cover
鋼製風雨密蓋
(法)
4014
甲板口
ハッチ,機関室口,マンホールなど甲板に設ける
開口の総称。
deck opening
4015
マンホール
人の出入のため,甲板,タンク頂板,隔壁などに
設けるカバー付の小孔。
manhole
人孔
4016
機関室口
機関室の通風,採光及び機関修理のため機関室上
部の甲板に設ける開口。
engine room opening,
machinery space
opening
4017
ボイラ室口
ボイラ室の通風,採光のため,その上部の甲板に
設ける開口。
boiler room opening
4018
トリミングハッ
チ
ばら積貨物をホールドの隅まで積み込むために
中甲板の隅に設ける小形ハッチ。
trimming hatch
4019
インスペクショ
ンハッチ
ホールドの内部の状態を検査するために設ける
小形ハッチ。
inspection hatch
4020
ロープハッチ
ロープの出し入れのため甲板に設ける小形ハッ
チ。
rope hatch
4021
エキスパンショ
ンハッチ
温度上昇による貨物油の膨脹に備えてタンカー
の上甲板に取り付けるハッチコーミングの高い
ハッチ。
expansion hatch
4022
タンククリーニ
ングホール
タンクの清掃及び洗浄のためにタンク頂部に設
ける開口。
tank cleaning hole
4023
アレージホール
タンク内の液面を測るためのタンク頂部に設け
る開口。
ullage hole
4024
カーゴポート
舷側から直接貨物を積み降ろしするため,船側外
板に設ける開口。
cargo port,
side port
載貨門(法)
4025
ギャングウエイ
ポート
人の出入りのため船側に設ける開口。
gangway port
舷門(法)
4026
水密戸
水密隔壁に設ける水密構造の戸。
watertight door
4027
水密滑り戸
水密隔壁に設ける滑り戸形式の水密戸。
watertight sliding door
4028
風雨密戸
風雨及び/又は海水が内部に浸入しない構造の
戸。暴露部の壁に設ける。
weathertight door
4029
非水密戸
一般に用いる仕切戸。
non-watertight door
13
F 0013:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
4030
防火戸
防火構造の隔壁に設ける防火構造の戸。
fire retarding door
e) 救命設備
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
5001
救命設備
遭難の際,旅客,乗員を救助するため船に備える
設備。
life-saving appliances
5002
救命艇
法規で定められた救命のために船に備え付ける
艇(以下,艇という。)。
lifeboat
5003
オール式救命艇
オールで推進する艇。
oar lifeboat
ローイングラ
イフボード
5004
発動機付救命艇
内燃機関で動かすプロペラを付けた艇。
motor lifeboat
5005
機械推進装置付
救命艇
内燃機関を付けず人力で機械的に動かすプロペ
ラを付けた救命艇。
mechanically
propelled lifeboat,
hand propelled lifeboat
5006
ディンギ
船に搭載して雑用に用いる手こ(漕)ぎの小形艇。 dingey,
dinghy
5007
かじ(舵)取り
オール
艇の後部で使用する操だ(舵)用の長めのオール。 steering oar
舵取オール
5008
ボートフック
艇が発着する際に使用する先端にかぎ形の金具
を付けた木製の棒。
boat hook
ボート・フック
(法)
5009
ペインタ
艇の係留用のロープ。
painter
もやい綱(法)
5010
乗艇者保護カバ
ー
風雨,日光の直射又は波浪を防ぎ乗艇者を保護す
るカバー。
protective cover
保護カバー
(法)
5011
ボートカバー
格納時に雨及び海水のしぶきを避けるために艇
にかけておくカバー。
boat cover
5012
非常端艇
海上における遭難者又は舷外転落者の救助など
緊急時に使用する小形艇。
emergency boat
5013
救命いかだ
遭難の際その上に乗って救助を待ついかだ。
liferaft
5014
固形救命いかだ
固形浮体をもつ救命いかだ。
rigid liferaft
固型救命いか
だ(法)
5015
膨脹式救命いか
だ
海面に投下すると自動的に膨脹する浮体をもつ
救命いかだ。
inflatable liferaft
5016
救命浮器
遭難の際その周辺につかまって救助を待ついか
だ式の浮器。
buoyant apparatus
5017
ライフブイ
浮力材料をリング状にしたもので人命救助に使
用する浮き輪。
life buoy,
life ring
救命浮環(法)
5018
ライフジャケッ
ト
人体に浮力をもたせるために着用する胴衣。
life jacket,
life vest,
life preserver
救命胴衣(法)
5019
救命索
人命の救助,安全のために使用するロープ。
− 遭難の際,他船又は陸上との間に渡すロー
プ。
− ボートの揚げ降ろしの際,艇内の人がつかま
るため,ダビットスパンからつるロープ。
− 救命艇,いかだなどの周りに人がつかまるた
めに付けるロープ。
− ライフブイに取り付ける引寄せ用ロープ。
life-line
命綱
14
F 0013:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
5020
救命索発射器
救命索を発射する器具。
line-throwing
appliance
5021
自己点火灯
ライフブイに取り付けて使用するもので,海面に
投下すると自動的に発光する信号灯。
self-igniting light
5022
自己発煙信号
ライフブイに取り付けて使用するもので,海面に
投下すると自動的に発煙する信号。
self-activating smoke
signal
5023
落下さん付信号
火薬によって打ち上げ,落下さんを開いて落下し
ながら赤色星火を発する信号。
parachute signal
5024
火せん
火薬によって打ち上げ,爆発して赤色星火を発す
る信号。
rocket signal
ロケット信号
5025
手用信号炎
紅色の炎を発する手に持って行う信号。
hand flare
信号紅炎(法)
5026
発煙浮信号
救命艇に装備する黄赤の煙を発する昼間用浮信
号。
buoyant smoke signal
5027
日光信号鏡
艇及び救命いかだに装備する日光を反射させて
信号を送る鏡。
daylight-signalling
mirror
5028
ボートダビット
艇の揚げ降ろしに使用するダビット。
boat davit
5029
ラジアルボート
ダビット
ダビットを回転して艇を舷外に振り出すボート
ダビット。
radial boat davit
ラディアル型
ダビット(法)
5030
ラッフィングダ
ビット
ダビットを機械的に舷外に倒して艇を振り出す
ボートダビット。
luffing davit
ラッフィング型
ダビット(法)
5031
グラビティダビ
ット
艇の質量で艇を舷外に振り出すボートダビット。 gravity davit
グラビティ型
ダビット(法)
5032
ダビットスパン
ボートダビットの頭部を連結するワイヤロープ。 davit span
ダビット・スパ
ン(法)
5033
ボートフォール
船のボートをダビットによって揚げ降ろしする
ためのロープ。
boat falls
つり索(法)
5034
ボートつりフッ
ク
艇の前後に装備するつり下げ用フック。固定式及
び離脱式がある。
lifting hook,
sling hook
つりかぎ(法)
5035
ボートチョック
艇を格納するとき使用する台。
boat chock
5036
トライシングロ
ープ
安全に乗艇できるように救命艇を船側に引きつ
けておくため,ボートダビットからボートフォー
ルリングに取り付けたワイヤロープ。
tricing wire
上部引きよせ
索
5037
バウスイングテ
ークル
安全に乗艇できるように救命艇の動揺を防ぐた
めに用いるテークル。
bow swing tackle
端艇引きよせ
索
5038
ボートウインチ
ボートフォールを取り扱うために特別に設計さ
れたウインチ。
boat winch
揚艇機
5039
ボートスキッド
艇を舷側に沿って円滑に降ろすための船体付ガ
イド。
boat skid
5040
ボートスケート
艇を舷側に沿って円滑に降ろすために艇に取り
付けるガイド。
boat skate
5041
乗艇甲板
艇に乗り込む本船の甲板。
embarkation deck
5042
非常部署配置表
非常の際に消防及び端艇部署で受けもつべき特
別任務及び場所に対する配置表。
muster list
招集表,
保安部署配置
表
5043
救命艇備品
救命艇に備え付ける法定備品など。
lifeboat equipment
救命艇艤装品
(法),
救命艇属具,
救命艇付属品
15
F 0013:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
5044
救命艇用なわば
しご
舷側につり下げて救命艇へ乗艇するときに用い
るなわばしご。
embarkation ladder
エンバケーシ
ョンラダー
f)
交通装置
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
6001
ギャングウエイ
船側ブルワーク又はハンドレールに設ける出入
口。
gangway
出入口(法)
6002
甲板はしご
甲板間にかける傾斜はしご。
deck ladder
6003
傾斜はしご
貨物倉,タンク及び高所の昇降に用いる斜めに取
り付けるはしご。
inclined ladder
6004
垂直はしご
貨物倉,タンク及び高所の昇降に用いる垂直に取
り付けるはしご。
vertical ladder
6005
なわばしご
2条のロープを縁索とし,短い鉄棒,堅木棒など
を足場として作ったはしご。
Jacobʼs ladder,
jack ladder,
rope ladder
6006
船側はしご
船側で使用する調節可能なはしご。ヒンジ式プラ
ットフォーム又はターンテーブルに取り付けら
れ,下部はダビット又は類似の装置によって支持
される。船側はしごは,ボートとの間の交通を行
うため,水面近くまで届く配置とする。船側はし
ごは,ショアギャングウエイとしても使用する配
置とすることができる。
accommodation ladder 舷梯(法)
6007
ワーフラダー
船側と岸壁との間にかけるはしご。
wharf ladder
6008
ブルワークラダ
ー
ブルワークの頂部から甲板へかけるはしご。
bulwark ladder,
railing ladder
6009
パイロットホイ
スト
水先人の乗下船に用いる動力付昇降装置。
pilot hoist,
mechanical pilot hoist
6010
パイロットラダ
ー
水先人の乗下船に用いるなわばしご。
pilot ladder
6011
コンパニオン
甲板上に設ける階段のための出入口室。
companion (way)
6012
フライングパッ
セージ
乗組員の通行安全のため,船橋と船首楼又は船尾
楼甲板との間を結ぶ上甲板上の歩橋。
flying passage,
cat walk
常設歩路(法)
6013
エスケープトラ
ンク
非常の際,船底部から暴露甲板まで脱出するため
のトランク状の通路。
escape trunk
6014
ドラフトラダー
喫水読取りに用いる舷外はしご。
draught ladder
6015
オーニング
日光の直射又は雨雪を避けるため暴露甲板上に
設ける覆い又は屋根。
awning
天幕
6016
手すり
手すり柱又はブルワークの頂部に取り付ける横
棒。
handrail
手摺
6017
手すり柱
手すりを支える柱。
handrail stanchion
手摺柱
6018
日よけ幕
日光の直射を防ぐ側幕。
sun screen
6019
風よけ幕
風雨の激しいときに,これを避けるために張る側
幕。
wind screen,
weather screen
6020
船首風よけ幕
出入港作業のとき,船首バウチョック上に張る風
よけ幕。
bow chock screen
6021
コンパススクリ
ーン
暴露部にあるコンパスの周囲に設ける風よけ用
の囲い。
compass screen,
compass creading
コンパスクリ
ーディング
16
F 0013:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
6022
ストームレール
荒天時にこれにつかまって歩くように通路壁な
どに設ける手すり。
storm rail
6023
ストームレール
ブラケット
ストームレールを壁に取り付ける金物。
storm rail bracket
6024
ガードレール
危険防止のために設ける手すり。
guard rail
6025
ジャッキステー
天幕などをロープで結び付ける棒の総称。
jackstay
6026
ライフライン
荒天時に安全歩行を確保するため,甲板上に張り
めぐらす取外し式のロープ。
注記 救命索については,5019参照。
life-line
g) 航海器具
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
7001
コンパス
船の針路又は物標の方位を測定する計器。
compass
羅針儀(法)
7002
方位環
コンパスボウルの上に載せ,中心に垂直に立てた
ピンを見透して方位を測定する環状の器具。
azimuth circle
7003
方位鏡
拡大レンズとプリズムとを利用し,天体方位を測
定することによってコンパスの誤差を修正する
器具。
azimuth mirror
7004
国際通信書
船舶,航空機,陸上相互間の通信に関し国際的に
規定された通信の規約,信文,符号などを収めた
書類。信号編と電信編とがある。
international code of
signal
7005
海図
海洋,港湾などの形状,底質,海流,水深,暗礁
その他の障害物,島沿岸の地形,地物などを表示
した図面。
chart
7006
海図机
船位及び日誌の記入,海図の格納などに使用する
操だ室又は海図室に備える机。
chart table
7007
海図だな
海図を分類して格納しておくたな。
chart rack
7008
測程機
船の対水速度を測定する器具。えい(曳)航式,
圧力式などがある。
log
測程儀
7009
ログライン
えい航式ログ及び手用ログに用いるロープ。
log line
測程索
7010
手用ログ
ロープの先端に扇形の板を付けて海中に入れ,板
の抵抗で繰り出されたロープの長さによって速
力を算出する器具。
hand log
手用測程具
7011
手用測鉛
先端に鉛のおもりを付けたロープを船上から海
底に降して,水深を測定する器具。おもりの大小,
ロープの長短によって浅海用と深海用とがある。
hand lead
7012
測深機
水深を測定する機械。ワイヤロープにおもりを付
けた簡単なケルビン式測深機,超音波を発振し反
射波を受信して水深を測定する音響測深機など
がある。
sounding machine,
fathometer
測深儀
7013
クリノメータ
船の傾斜又は動揺角度を測定する計器。振子式,
気泡式などがある。
clinometer
傾斜計
7014
クロノメータ
船で基準時計として用いる精密時計。
chronometer
時辰(しん)儀
(法)
経線儀
7015
国際信号旗
国際信号に用いる旗。26の文字旗,10の数字旗,
3の代表旗及び1の回答旗からなる。
international signal
flag
17
F 0013:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
対応英語
慣用語
7016
回答旗
国際信号旗の一つで,回答信号の発信及び終了時
に用いる白赤の縦じま(縞)のある細長い旗。
answering pennant,
answering flag
7017
出帆旗
国際信号旗の文字旗Pで“本船まさに出港しよう
としている総員帰船せよ”の意味をもつ旗。
blue peter
7018
船主旗
船舶が属している会社の旗で,出入港のときメイ
ンマストに掲げる旗。
house flag,
ownerʼs flag
7019
手旗
手用信号に用いる赤・白一組の旗。
hand flag
7020
船飾
祝日,進水式などに祝意を表すためにメインマス
ト,フォアマスト,船首旗ざお,船尾旗ざおへの
国旗,社旗の掲揚。さらに,船首からマスト頂部
を経て船尾まで万国旗,国際信号旗などを掲げる
ことを特に満船飾という。
dressing
7021
旗箱
信号旗を収納する箱。
flag chest,
flag locker
7022
旗だな
信号旗を収納するたな。
flag rack
7023
船首旗ざお
船首に設ける旗ざお。船主旗を掲げる。
jack staff
7024
船尾旗ざお
船尾に設ける旗ざお。国旗を掲げる。
ensign staff
7025
黒球
昼間における停泊,運転不自由,座礁など,船の
状況を表示するために掲揚する黒色球形の形象
物。
black ball
7026
六分儀
クロノメータによる時刻及び航海暦の表から船
位を正確に求めるために天体観測を行う計器。
sextant
7027
測深板
タンク又はビルジだめ(溜)内の液面を測深した
結果を表示する板。
sounding board
7028
投鉛台
手用測鉛で測深する時に使用する船側に張り出
すプラットフォーム。
leadmanʼs platform
7029
喫水計
船の喫水を計測する計器。圧力式,音波式などが
ある。
draught gauge
7030
航海日誌
船舶運航に関する一切の事項を記録する日誌。
log book
7031
時鐘
船内に時刻を告げるための鐘。
watch bell,
time bell
7032
号鐘
霧中において停泊,座礁の際に付近航行中の船に
知らせるために鳴らす鐘。
shipʼs bell,
signal bell
7033
フォグホーン
霧中で使用する手動で音響を発する信号器具。
fog horn