E 4118:2015
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 主要部の名称 ··················································································································· 2
5 圧力の単位名称及び単位記号 ······························································································ 2
6 検定公差························································································································· 2
7 種類及び記号 ··················································································································· 2
8 形状及び寸法 ··················································································································· 3
9 目盛······························································································································· 3
10 外観及び構造 ················································································································· 4
11 性能 ····························································································································· 4
12 性能試験 ······················································································································· 4
13 検査の種類及び項目 ········································································································ 5
14 製品の呼び方 ················································································································· 5
15 表示 ····························································································································· 5
16 器差検定 ······················································································································· 5
17 使用中検査 ···················································································································· 5
18 対応関係 ······················································································································· 5
附属書A(規定)圧力計の取付関係寸法 ··················································································· 7
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(2)
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
鉄道車輌工業会(JARI)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規
格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規
格である。これによって,JIS E 4118:2010は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
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鉄道車両−ブルドン管圧力計
Rolling stock-Bourdon tube pressure gauges
序文
この規格は,1978年に制定され,その後4回の改正を経て今日に至っている。計量法の特定計量器の技
術基準を規定し,追加的要求事項を規定することを目的として,前回改正以降の技術的実態及び使用実態
も踏まえ改正した。
なお,この規格への適合だけをもって計量法で定める検定に合格したということにはならない。また,
対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,鉄道車両用のものであってゲージ圧力(以下,圧力という。)を測定するブルドン管圧力計
(以下,圧力計という。)について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0202 管用平行ねじ
JIS B 0203 管用テーパねじ
JIS B 7505-1 アネロイド型圧力計−第1部:ブルドン管圧力計
JIS B 7505-2 アネロイド型圧力計−第2部:取引又は証明用
JIS E 4001 鉄道車両−用語
JIS E 4031 鉄道車両用品−振動及び衝撃試験方法
JIS Z 3282 はんだ−化学成分及び形状
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS E 4001及びJIS B 7505-2の箇条3(用語及び定義)による
ほか,次による。
3.1
ゲージ圧力
大気の圧力を基準として表した圧力。
3.2
単針圧力計
目盛板と同心で指針が1本の圧力計。
2
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3.3
双針圧力計
目盛板と同心で指針が2本の圧力計。複合アネロイド型圧力計ともいう[JIS B 7505-2の3.21(複合ア
ネロイド型圧力計)参照]。
4
主要部の名称
圧力計の主要部の名称は,図1による。
図1−圧力計の主要部の名称
5
圧力の単位名称及び単位記号
圧力計に表示する圧力の単位の名称は“キロパスカル”,単位の記号は“kPa”を標準とする。
6
検定公差
圧力計の検定公差は,JIS B 7505-2の7.2(検定公差)による。
7
種類及び記号
圧力計は,耐振用[JIS B 7505-1の8.2(特殊な用途条件)c) 参照]とし,種類及び記号は,指針の本数
による区分,形状による区分及び接続部の形状による区分の各項目によって表1による。形状及び指針の
本数に対応する接続部の位置との組合せを図2に示す。
3
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表1−種類及び記号
区分の項目
種類
記号
図2の
細分図番号
大きさ(目盛板の直径)mm
75
100
指針の本数
による区分
単針圧力計
SPG
−
○
○
双針圧力計
DPG
−
○
○
形状による区分
縁なし形
A
a)
○
○
丸縁形
B
b)
○
○
切り縁形
C
c)
○
○
埋込丸縁形
D
d)
○
○
埋込角縁形
E
e)
○
○ a)
埋込切り縁形
F
f)
○
−
接続部の形状による
区分
四角
T
−
○
○
二面取り
U
−
○
○
注記 表中の○印は,該当する種類と大きさとの組合せを示す。
注a) EL照明板付きを指定することができる。
a) 縁なし形
b) 丸縁形
c) 切り縁形
d) 埋込丸縁形
e) 埋込角縁形
f) 埋込切り縁形
注記 各細分図の番号a)〜f) は,それぞれ表1の形状による区分に対応している。
図2−圧力計の形状及び接続部の位置
8
形状及び寸法
圧力計の詳細な形状及び寸法は,受渡当事者間の協定によって図面で指示する。ただし,表1に示す形
状による区分ごとの取付関係寸法及び接続部のスパナかけ部分の二面幅の寸法は,附属書Aによる。
9
目盛
圧力計の目盛は,JIS B 7505-2の箇条5(指示機構)によるほか,最大目盛及び目盛分割数は,大きさの
区分によって表2による。ただし,これによれない場合は,受渡当事者間の協定によってもよい。
4
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表2−最大目盛及び目盛分割数
最大目盛
kPa
目盛分割数
大きさ(目盛板の直径)
mm
75
100
単針
圧力計
1 500
30
30又は75
1 200
60
1 000
50
双針
圧力計
1 500
30
75
1 200
60
1 000
50
10
外観及び構造
圧力計の外観及び構造は,JIS B 7505-2の箇条6(外観及び構造)によるほか,次による。
a) ブルドン管,管先などのろう付けは,JIS Z 3282のはんだ又はこれと性能が同等以上のものを用いる。
b) ブルドン管の材質及び動作機構は,受渡当事者間の協定による。
c) EL照明板の取付けの特殊な機構及び加工を必要とするものは,受渡当事者間の協定による。
d) 接続部の取付位置及び接続ねじの先端位置(図A.1〜図A.3のh寸法で表示する部分)は,受渡当事
者間の協定による。
e) EL照明板の供給電源は,受渡当事者間の協定による。
f)
直接,指針に当たる“止め”は,受渡当事者間の協定によって設けてもよい。
11
性能
圧力計の性能は,JIS B 7505-2の7.1(一般)〜7.6(耐久性)に適合するほか,次による。
a) 耐振性 圧力計は,箇条12のa) の試験を行ったとき,箇条6の検定公差を満足しなければならない。
b) 耐衝撃性 圧力計は,箇条12のb) の試験を行ったとき,箇条6の検定公差を満足しなければならな
い。
c) EL照明板 EL照明板の照度及び色調は,受渡当事者間の協定による。
12
性能試験
圧力計の性能試験は,JIS B 7505-2の8.1(一般の条件)〜8.7(耐久試験)によるほか,次による。
a) 耐振性試験 耐振性は,JIS E 4031の附属書JA(正弦波振動試験方法)の共振試験及び振動耐久試験
を適用し,試験の種類は“2種”の条件とし,更に次の条件を適用する。
1) 共振試験は,指針の向きが加振方向にほぼ平行になる圧力を加えたまま,振動数を連続的に変化さ
せる。
2) 振動耐久試験は,最大目盛の約1/2の圧力を加えたまま,振動を加える。
b) 耐衝撃性試験 耐衝撃性は,JIS E 4031の附属書JB(前後衝撃を想定した衝撃試験方法)の“1種”
の条件で行う。
c) EL照明板試験 EL照明板の点灯の有無を確認する。箇条11のc) の基準を満足していることを確認
する。
5
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13
検査の種類及び項目
圧力計の検査の種類は,次の形式検査及び受渡検査とする。また,検査の項目は,表3による。
a) 形式検査 形式検査は,製品の品質が,設計で示した全ての性能を満足するかどうかを判定するため
の検査。
b) 受渡検査 受渡検査は,既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しに際して,
必要な性能を満足するものであるかどうかを判定するための検査。
表3−検査項目
項目
形式検査
受渡検査
適用箇条又は適用JISの細分箇条及び項目
形状及び寸法
○
○ a)
箇条8
外観及び構造
○
○
箇条10
検定公差
○
○
JIS B 7505-2の7.2
漏えい
○
−
JIS B 7505-2の7.3
静圧特性
○
−
JIS B 7505-2の7.4
ヒステリシス
○
−
JIS B 7505-2の7.5
耐久性試験
○
−
JIS B 7505-2の7.6
耐振性試験
○
−
箇条12のa)
耐衝撃性試験
○
−
箇条12のb)
EL照明板試験
○
○
箇条12のc)
注a) 抜取検査方式を適用する。抜取率は受渡当事者間の協定による。
14
製品の呼び方
圧力計の製品の呼び方は,規格番号又は規格の名称,単針・双針の別,形状の名称,接続部の形状,接
続ねじの呼び寸法,大きさ,最大目盛の順とする。ただし,目盛分割数の30又は75の指定がある場合は,
例に示すように指定事項を括弧を付けて末尾に表示する。
例 JIS E 4118 SPG A U 3/8×100×1 500 kPa(75)
鉄道車両−ブルドン管圧力計 単針 縁なし形 二面取り 接続ねじの呼びG 3/8 大きさ100 mm
最大目盛1 500 kPa(目盛分割数75)
15
表示
圧力計には,JIS B 7505-2の箇条9(表記)[a)〜g)]に規定する事項を,見やすい箇所に容易に消えな
い方法で表示する。
16
器差検定
器差検定の方法は,JIS B 7505-2の附属書JA(器差検定の方法)による。
17
使用中検査
使用中検査は,JIS B 7505-2の附属書JB(使用中検査)による。
18
対応関係
この規格の箇条と計量法・特定計量器検定検査規則(以下,検則という。)の項目との対応関係は,表4
による。
6
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表4−この規格の箇条と検則項目との対比表
この規格の箇条
検則の項目
15 表示(JIS B 7505-1に関する事項を除く。)
第十三章第一節第一款第一目“表記事項”
9 目盛(表2に関する事項を除く。)
10 外観及び構造[a)〜f) を除く。]
11 性能[a)〜c) を除く。]
第十三章第一節第一款第二目“性能”
6 検定公差
第十三章第一節第二款“検定公差”
12 性能試験[a)〜c) を除く。]
第十三章第一節第三款第一目“構造検定の方法”
16 器差検定
第十三章第一節第三款第二目“器差検定の方法”
17 使用中検査
第十三章第二節“使用中検査”
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附属書A
(規定)
圧力計の取付関係寸法
A.1 取付寸法に関わる部分及び記号
表1の形状による区分ごとの概略形状及び取付関係にかかわる部分の寸法の記号は,図A.1〜図A.6に
よる。ただし,h寸法は,受渡当事者間の協定による[箇条10 d) 参照]。
a) SPG
b) 側面図
図A.1−形状記号A
a) DPG
b) SPG
c) 側面図(DPG,SPG共通)
図A.2−形状記号B
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a) DPG
b) SPG
c) 側面図(DPG,SPG共通)
図A.3−形状記号C
a) DPG
b) SPG
c) 側面図(DPG,SPG共通)
図A.4−形状記号D
a) DPG
b) SPG
c) 側面図(DPG,SPG共通)
(メタルコンセントあり)
d) 側面図(DPG,SPG共通)
(メタルコンセントなし)
図A.5−形状記号E
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a) DPG
b) SPG
c) 側面図(DPG,SPG共通)
図A.6−形状記号F
A.2 取付関係寸法
図A.1〜図A.6の記号に対応する寸法は,形状のグループごとに表A.1及び表A.2による。
表A.1−取付穴(又は小ねじ)の大きさ及び位置
単位 mm
大きさ
D3
d2
m
E
F
75
88
4.5
M4
20
32
100
115
5.5
M5又はM6
25
45
表A.2−接続ねじ部の寸法
単位 mm
ねじの呼び d a)
c
d1
f
G 1/4 B
3
5
16
G 3/8 B
3
5
18
G 1/2 B
3
5
20
注a) 接続ねじは,JIS B 0202による。ただし,受渡当事者間の協定によって,JIS B 0203によるこ
ともできる。
A.3 接続部の二面幅の寸法
接続部のねじ部を空気管継手に締め込むときに用いる接続部の根元のスパナかけ部分の形状は,二面取
り又は四角とし,表A.2のねじの呼びを考慮して表A.3の寸法による。
表A.3−接続部の二面幅
単位 mm
二面幅
対応するねじの呼び
(参考)
呼び
許容差
12
0
−0.43
G 1/4 B
14
G 3/8 B
17
G 1/2 B
19
0
−0.84
G 3/8 B