E 4037 : 2001
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が制定した日
本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS E 4037には,次に示す附属書がある。
附属書(参考) 試験方法等に関する参考資料
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
E 4037 : 2001
鉄道車両−
構成部品−耐候性試験方法
Railway rolling stock−Components−Test methods of weatherability
序文 この規格は,鉄道車両部品の使用や採用に際して,耐候性に関するデータの相互比較を行いやすく
して品質の向上に役立てるために,評価のよりどころとなる試験の方法とその内容を規定するものである。
1. 適用範囲 この規格は,鉄道車両を構成する部品(以下,部品という。)の耐候性試験方法について規
定する。
備考 この規格を適用する対象部品については,受渡当事者間の協定による。
2. 引用規格 次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによってこの規格の規定の一部を構成
する。これらの引用規格は,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正
版・追補には適用しない。
JIS B 7751-1990 紫外線カーボンアーク灯式耐光性及び耐候性試験機
JIS B 7753-1993 サンシャインカーボンアーク灯式耐光性及び耐候性試験機
JIS B 7754-1991 キセノンアークランプ式耐光性及び耐候性試験機
JIS D 0205-1987 自動車部品の耐候性試験方法
JIS K 5400-1990 塗料一般試験方法
JIS K 6259-1993 加硫ゴムのオゾン劣化試験方法
JIS K 7105-1981 プラスチックの光学的特性試験方法
JIS L 0804-1994 変退色用グレースケール
JIS Z 2381-1987 屋外暴露試験方法通則
JIS Z 8703-1983 試験場所の標準状態
JIS Z 8720-2000 測色用標準イルミナント(標準の光)及び標準光源
JIS Z 8722-2000 色の測定方法−反射及び透過物体色
JIS Z 8729-1994 色の表示方法−L*a*b*表色系及びL*u*v*表色系
JIS Z 8730-1995 色の表示方法−物体色の色差
JIS Z 8741-1997 鏡面光沢度−測定方法
JIS Z 8902-1984 キセノン標準白色光源
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) 耐候性 自然環境のうち,主として日光,雨露,温度,湿度及びオゾンによる劣化に対する抵抗性。
2
E 4037 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 耐光性(たいひかりせい) 耐候性のうち,日光,温度及び湿度による劣化に対する抵抗性。
c) 耐オゾン性 耐候性のうち,オゾンによるゴムのき裂に対する抵抗性。
d) 屋外暴露試験 自然環境状態で,耐候性,耐光性,耐オゾン性を調べる試験。
e) 促進暴露試験 人工的環境状態で,短時間の暴露によって評価できるようにして,耐候性,耐光性,
耐オゾン性を調べる試験。
4. 試験の種類 試験の種類は,試験品を劣化させる方法として,屋外暴露試験及び促進暴露試験に分け,
用いる装置及び条件によって表1のとおりとする。
表1 試験の種類
分類
試験の種類
記号
参照箇条
屋
外
暴
露
試
験
屋外耐候性
試験
直接暴露試験
OBW
6.1.1
ブラックボックス暴露試験
OBW-BX
6.1.2
屋外耐光性
試験
アンダーグラス暴露試験
OBL
6.1.3
アンダーグラスブラックボックス暴露試験
OBL-BX
6.1.4
屋外耐オゾン性試験
OBO
6.1.5
促
進
暴
露
試
験
促進耐候性
試験
標準試験 サンシャインカーボンアーク灯式耐候
性試験
SBW-S
6.2.2
キセノンアークランプ式耐候性試験
SBW-X
6.2.3
紫外線カーボンアーク灯式耐候性試験 SBW-V
6.2.4
高温試験 サンシャインカーボンアーク灯式耐候
性試験
SBW-SH
6.2.2
キセノンアークランプ式耐候性試験
SBW-XH
6.2.3
紫外線カーボンアーク灯式耐候性試験 SBW-VH
6.2.4
促進耐光性
試験
標準試験 サンシャインカーボンアーク灯式耐光
性試験
SBL-S
6.2.5
キセノンアークランプ式耐光性試験
SBL-X
6.2.6
紫外線カーボンアーク灯式耐光性試験 SBL-V
6.2.7
高温試験 サンシャインカーボンアーク灯式耐光
性試験
SBL-SH
6.2.5
キセノンアークランプ式耐光性試験
SBL-XH
6.2.6
紫外線カーボンアーク灯式耐光性試験 SBL-VH
6.2.7
促進耐オゾン性試験
SBO
6.2.8
5. 試験品 試験品は,次による。
a) 原則として,部品とする。
b) 試験片による場合は,JIS D 0205の4.(試験品)の(2)によるものとする。ただし,8.に規定されてい
る場合は,それによる。
6. 試験
6.1
屋外暴露試験
6.1.1
直接暴露試験 直接暴露試験は,JIS Z 2381の6.2.1(直接暴露試験)による。
6.1.2
ブラックボックス暴露試験 ブラックボックス暴露試験は,JIS Z 2381の6.2.6(ブラックボック
ス暴露試験)による。
3
E 4037 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.1.3
アンダーグラス暴露試験 アンダーグラス暴露試験は,JIS Z 2381の6.2.2(アンダーグラス暴露
試験)によって,試験箱の構造は自然通風形,又は強制通風形とする。
6.1.4
アンダーグラスブラックボックス暴露試験 アンダーグラスブラックボックス暴露試験は,JIS Z
2381の6.2.2によって,試験箱の構造は密閉型で,内外面とも全面に黒色処理を施した金属製とする。
6.1.5
屋外耐オゾン性試験 屋外耐オゾン性試験は,JIS D 0205の5.3(屋外耐オゾン性試験)による。
6.2
促進暴露試験
6.2.1
試験場所の状態 試験場所の状態は,原則として,JIS Z 8703に規定する標準温度状態20℃15級
(20±15℃) とする。
6.2.2
サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験 サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験は,次
による。
a) 試験装置 試験装置は,JIS B 7753に規定するサンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機(SW形)
による。
b) 試験条件 標準試験は,ブラックパネル温度計としてJIS B 7753の5.5(2)(ブラックパネル温度計)
に規定するA形を用い,温度を63±3℃とする。高温試験は,この温度を83±3℃とする。試験片表
面へ水の噴霧を行う。噴霧のサイクルは,受渡当事者間の協定によるが,120分間照射中に18分間噴
霧が望ましい。光源のフィルタは,A形又はB形を用いるのがよい。
6.2.3
キセノンアークランプ式耐候性試験 キセノンアークランプ式耐候性試験は,次による。
a) 試験装置 試験装置は,JIS B 7754に規定するキセノンアークランプ式耐候性試験機(XW型)によ
る。
b) 試験条件 標準試験は,ブラックパネル温度計としてJIS B 7754の5.7(2)(ブラックパネル温度計)
に規定するA形を用い,温度を63±3℃とする。高温試験は,この温度を83±3℃とする。試験片表
面へ水の噴霧を行う。噴霧のサイクルは,受渡当事者間の協定によるが,120分間照射中に18分間噴
霧が望ましい。光源のフィルタは,内側は石英,外側はほうけい酸ガラスの組合せとするのがよい。
放射照度は,300〜400nmにおいて60〜180W/m2の範囲で,受渡当事者間の協定によって選択する。
6.2.4
紫外線カーボンアーク灯式耐候性試験 紫外線カーボンアーク灯式耐候性試験は,次による。
a) 試験装置 試験装置は,JIS B 7751に規定する紫外線カーボンアーク灯式耐候性試験機(W形)によ
る。
b) 試験条件 標準試験は,JIS B 7751の5.7(温度調節装置)に規定するブラックパネル温度計を用い,
温度を63±3℃とする。高温試験は,この温度を83±3℃とする。試験片表面へ水の噴霧を行う。噴霧
のサイクルは受渡当事者間の協定によるが,120分間照射中に18分間噴霧が望ましい。
6.2.5
サンシャインカーボンアーク灯式耐光性試験 サンシャインカーボンアーク灯式耐光性試験は,次
による。
a) 試験装置 試験装置は,JIS B 7753に規定するサンシャインカーボンアーク灯式耐光性試験機(SF形)
による。
b) 試験条件 標準試験は,ブラックパネル温度計としてJIS B 7753の5.5(2)に規定するA形を用い,温
度を63±3℃とする。高温試験は,この温度を83±3℃とする。試験片表面へ水の噴霧は行わない。光
源のフィルタは,C形を用いるのがよい。
6.2.6
キセノンアークランプ式耐光性試験 キセノンアークランプ式耐光性試験は,次による。
a) 試験装置 試験装置は,JIS B 7754に規定するキセノンアークランプ式耐光性試験機(XF形)による。
b) 試験条件 標準試験は,ブラックパネル温度計としてJIS B 7754の5.7(2)に規定するA形を用い,温
4
E 4037 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
度を63±3℃とする。高温試験は,この温度を83±3℃とする。試験片表面へ水の噴霧は行わない。光
源のフィルタは,内側は石英,外側はソーダライムの組合せとするのがよい。放射照度は,300〜400nm
において48〜162W/m2の範囲で,受渡当事者間の協定によって選択する。
6.2.7
紫外線カーボンアーク灯式耐光性試験 紫外線カーボンアーク灯式耐光性試験は,次による。
a) 試験装置 試験装置は,JIS B 7751に規定する紫外線カーボンアーク灯式耐光性試験機(F形)によ
る。
b) 試験条件 標準試験は,ブラックパネル温度を63±3℃とする。高温試験は,この温度を83±3℃とす
る。試験片表面へ水の噴霧は行わない。
6.2.8
促進耐オゾン性試験 促進耐オゾン性試験は,JIS K 6259による。
7. 試験時間 試験時間は,附属書の1.(試験時間)を参考に受渡当事者間の協定による。
8. 測定
8.1
測定の一般条件 測定の一般条件は,次による。
a) 試験品は,必要に応じて清浄にしたり,状態調節を行ってもよい。ただし室温になってから測定する。
b) 保存試料は,JIS Z 8703に規定する20℃5級・65%5級の標準状態の暗室又は光の入らない容器中に保
存するのがよい。
8.2
測定項目 暴露によって劣化した割合などを評価する測定項目は,附属書の2.(測定項目)を参考
に,受渡当事者間の協定による。
8.3
光沢の変化
8.3.1
計器による場合 計器による場合の光沢の測定は,JIS Z 8741による。試験前後の試験品の鏡面光
沢度を求め,次の式によって光沢残存率を調べる。鏡面光沢度の入射角 (θ) は,JIS Z 8741の3.(鏡面光
沢度測定方法の種類)から選び,その角度を付記する。
()
()
()100
s
s
×
′
=
θ
θ
θ
γ
G
G
ここに,
γ (θ): 光沢残存率 (%)
Gs (θ): 試験前の鏡面光沢度 (%)
Gs' (θ): 試験後の鏡面光沢度 (%)
備考 光沢度計の角度変化の目量は,1度以下とする。
8.3.2
目視による場合 目視による場合の光沢の測定は,保存試料と試験品とを鏡面光沢(最大の輝き)
をずらした角度で反射光を比較し,その差の程度を調べる。
8.4
色の変化
8.4.1
計器による場合 計器による場合の色の変化は,JIS Z 8722の4.a)(分光測色方法)に規定する分
光測光器を用い,試験前後の三刺激値X,Y,Z又はX10,Y10,Z10を測定する。この値からJIS Z 8729の
5.1(L*a*b*表色系の色座標a*b*)及びJIS Z 8730の6.1(L*a*b*表色系による色差)に規定された次の式
によって,色差を計算する。
∆E*ab= [(∆L*) 2+ (∆a*) 2+ (∆b*) 2] 1/2
ここに,
∆E*ab: L*a*b*表色系による色差
∆L*,∆a*,∆b*: JIS Z 8729に規定するL*a*b*表色系における二
つの物体色のCIE1976明度L*の差及び色座標
α*,b*の差。
5
E 4037 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
8.4.2
目視による場合 目視による場合の色の変化は,この規格の8.6の外観の変化を測定する方法と同
じ光源で,JIS L 0804に規定する変退色用グレースケールを用い,保存試料の色と試験後の試験品に現れ
た色との開きを,グレースケールの各色票間で示される色の開きと比較して調べる。
8.5
全光線透過率の変化 全光線透過率の測定は,JIS K 7105の5.5(光線透過率及び全光線反射率)に
よる。試験前後の試験品の全光線透過率を求め,次の式によって透過率の変化率を調べる。
100
T
×′
−
=
T
T
T
γ
ここに,
γT: 全光線透過率の変化率 (%)
T: 試験前の全光線透過率 (%)
T': 試験後の全光線透過率 (%)
8.6
外観の変化 外観の変化の測定は,表2に示す光源を用いて約1 0001xで均一の照度を与え約25cm
隔てて肉眼で,保存試料の外観と試験後の外観との変化を調べ,結果の表示は,次による。
表2 外観の変化の測定に用いる光源
試験品
光源
蛍光を発しないもの
JIS Z 8720の常用光源 D65
蛍光を発するもの
JIS Z 8902のキセノン標準白色
a) 外観に変化の認められる場合,該当する部品や材料の規格で規定されている場合は,その規定による。
規定のない場合は,附属書の3.(外観変化の表示)を参考に,その内容を表示する。
b) ゴムのオゾンき裂の表示は,JIS K 6259の4.6(a)(き裂状態観察法の場合)による。
8.7
機械的性質の変化 機械的性質の変化の測定は,該当する部品や材料の規格で規定されている機械
的性質を適用する場合は,その規定による。規定のない場合は,受渡当事者間の協定による。
参考 主な材料に対する機械的試験方法については附属書の4.(主な材料に対する機械的試験方法)
を参照のこと。
8.8
電気的性質の変化 電気的性質の変化の測定は,該当する部品や材料の規格で規定されている電気
的性質を適用する場合は,その規定による。規定のない場合は,受渡当事者間の協定による。
参考 主な材料に対する電気的試験方法については附属書の5.(主な材料に対する電気的試験方法)
を参照のこと。
8.9
洗浄性の変化 洗浄性には,耐洗剤性,湿潤摩擦抵抗性,付着性がある。洗浄性の変化の測定は受
渡当事者間の協定による。
8.9.1
耐洗剤性 耐洗剤性は,洗剤による変化又は劣化を測定するもので,使用する洗剤に浸けて,変化
を調べる。
8.9.2
湿潤摩擦抵抗性 湿潤摩擦抵抗性は,洗浄に対する耐久性を評価するために,ブラシによる洗浄を
想定した操作によって,素地の摩耗状態,露出の有無を調べる。試験の装置及び材料は,JIS K 5400の8.11(2)
(耐洗浄性,装置及び材料)による。
8.9.3
付着性 付着性は,汚れの落としやすさを調べるために,汚れを付着させて,ブラシによる洗浄を
想定した操作によって,変化の状態を調べる。試験の装置及び材料は,JIS K 5400の8.11(2)(耐洗浄性,
装置及び材料)による。
9. 測定結果の判定 測定結果の判定は,附属書の6.(測定結果の判定)を参考に,受渡当事者間の協定
による。
6
E 4037 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
10. 記録に付記する事項 試験の記録には,次の事項を付記する。
a) 屋外暴露試験の場合は,表3による。
b) 促進暴露試験の場合は,表4による。
表3 屋外暴露試験の記録に付記する事項
試験の種類
事項
記号
OBW
OBW-BX
OBL
OBL-BX
OBO
試験場所(所在地,緯度,経度,標高)
○
○
○
○
○
試験品の名称,材料,形状,寸法,数量
○
○
○
○
○
試験品の取付状況
○
○
○
○
○
試験の開始及び終了年月日
○
○
○
○
○
日射量 (MJ/m2) 期間中の合計
(全波長域又は紫外部300〜400nm)
○
○
○
○
−
ブラックパネル温度計の最高指示温度 (℃)
−
○
−
○
−
受渡当事者間の取決事項
○
○
○
○
○
準拠した規定と判定基準
○
○
○
○
○
測定結果
○
○
○
○
○
測定者
○
○
○
○
○
その他必要事項
○
○
○
○
○
表4 促進暴露試験の記録に付記する事項
試験の種類
事項
SBW-S
SBW-X
SBW-V
SBW-SH
SBW-XH
SBW-VH
SBL-S
SBL-X
SBL-V
SBL-SH
SBL-XH
SBL-VH
SBO
試験機の名称,形式
○
○
○
○
○
試験品の名称,材料,形状,寸法,数量
○
○
○
○
○
試験場所の温度,湿度
○
○
○
○
○
試
験
条
件
受光量及び測定方法
○
○
○
○
−
フィルタの種類
○
○
○
○
−
ブラックパネル温度計指示温度℃
○
○
○
○
−
湿度 %
○
○
○
○
−
水の噴射条件(時間,水温)
○
○
−
−
−
オゾン濃度 pphm
−
−
−
−
○
オゾン濃度の測定法及び測定回数
−
−
−
−
○
伸び
−
−
−
−
○
試験温度 ℃
−
−
−
−
○
試験時間 h(1)
○
○
○
○
○
試験品の取付状況
○
○
○
○
○
観察事項
○
○
○
○
○
受渡当事者間の取決事項
○
○
○
○
○
準拠した規定と判定基準
○
○
○
○
○
測定結果
○
○
○
○
○
測定者,試験年月日
○
○
○
○
○
その他必要事項
○
○
○
○
○
注(1) キセノンアークランプ式耐候(光)性試験の場合,放射照度及び放射露光量を記録する。
7
E 4037 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考) 試験方法等に関する参考資料
序文 この附属書(参考)は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
1. 試験時間 試験時間の設定段階は参考のため,次の表に示す。促進試験の試験時間については,部品
の必要条件の度合いによって次の表のうちから最終時間及び途中経過を観察するための時間を設定するこ
とが望ましい。
1.1
屋外耐候性試験及び屋外耐光性試験
合計受光量を基準とする場合 (MJ/m2)
4 500
9 000
13 500 18 000 22 500 27 000
年数を基準とする場合(年)
1
2
3
4
5
6
1.2
屋外耐オゾン性試験
2,4,6,12,18,24,36,48,72(月)
1.3
促進耐候性試験
100,200,400,600,800,1 000,1 500,2 000,2 500,3 000(時間)
1.4
促進耐光性試験
100,200,300,400,500,600,1 000(時間)
1.5
促進耐オゾン性試験
24,48,72,96,120,200,300,400(時間)
8
E 4037 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2. 測定項目 測定項目は,試験対象部品の試験の目的によって決定されるものであるので,部品の必要
条件から受渡当事者間の協議によって,選定すればよい。参考のため,代表的な部品や材料に対する測定
項目を次の表に○印で示す。
測定項目
光
沢
の
変
化
色
の
変
化
全
光
線
透
過
率
の
変
化
外
観
の
変
化
機
械
的
性
質
の
変
化
電
気
的
性
質
の
変
化
洗
浄
性
の
変
化
部
位
対象部品
材料
車
体
外
部
連結器緩衝
ゴム
ゴム
○ ○
塗膜,パテ
ウレタン,アク
リル,ふっ素,
シリコン,フタ
ル酸系
○ ○
○
○
先頭部
FRP
○
○
○
窓ガラス
ガラス
○ ○
縁ゴム
ゴム
○
○
幌
ナイロン,ビニ
ロン,ゴム,ポ
リエステル
○
○ ○
シール材
ウレタン,エポ
キシ,シリコン
系
○
○
印刷フィル
ム
塩化ビニル
○
○
○
屋根材
ポリウレタン,
塩化ビニル
○ ○ ○
車
体
内
部
腰掛モケッ
ト
ナイロン繊維,
純毛,ポリエス
テル繊維
○
カーテン
アクリル繊維
○
化粧板
メラミン樹脂
積層板
○ ○
○
化粧シート
塩化ビニル
○ ○
○
窓キセ
FRP
○
○
つり手
ABS, ポリカー
ボネート
○
○
床敷物
塩化ビニル
○
○
冷房吹出口
ポリカーボネ
ート
○
○
測定項目
光
沢
の
変
化
色
の
変
化
全
光
線
透
過
率
の
変
化
外
観
の
変
化
機
械
的
性
質
の
変
化
電
気
的
性
質
の
変
化
洗
浄
性
の
変
化
部
位
対象部品
材料
電
気
部
品
電線被覆
架橋ポリエチ
レン,ビニル
○ ○ ○
絶縁がい
(碍)子
陶磁器
○ ○ ○
絶縁ボルト
エポキシ樹脂
○ ○ ○
絶縁板
べ一ク板,FRP
○ ○ ○
口出部クリ
ート
硬質塩化ビニ
ル
○ ○ ○
防水パッキ
ン
ゴム
○ ○
保護チュー
ブ
ゴム,ビニル
○ ○ ○
ぎ
(
艤
)
装
部
品
ホース
ゴム,四ふっ化
エチレン
○ ○
ゴム弁,膜板 ゴム
○ ○
シール部品
(パッキン,
ガスケット,
接着剤)
ゴム,エポキシ
樹脂
○ ○
防振ゴム
ゴム
○ ○ ○
Vベルト
ゴム,繊維
○ ○
たわみ風道
ナイロン,ゴム
引布
○ ○
断熱材
ガラス繊維
○
電線管
硬質塩化ビニ
ル
○ ○
台
車
部
品
空気ばね
ゴム,繊維
○ ○
軸ばね,枕ば
ね
ゴム
○ ○ ○
防振ゴム,緩
衝ゴム
ゴム
○ ○ ○
ちりよけ
ゴム
○ ○
3. 外観変化の表示
3.1
外観変化の表示 外観変化の表示は,適正な言葉で表示すればよいが,通常使用される表示例を,
次に示す。
a) 塗料 割れ,ヘアクラック,浅割れ目,クレージング,深割れ,わに皮割れ,はがれ,膨れ,白亜化,
曇り[参照:JIS K 5500 塗料用語]
9
E 4037 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) プラスチック,樹脂 ひび割れ,クレーズ,き裂(クラック),はく離,はがれ,しわ,くぼみ(へこ
み)[参照:JIS K 6900 プラスチツク−用語]
表面あれ,かけ,ねじれ,そり,チョーキング,ブルーミング
c) ゴム オゾンき裂の表示はこの規格の本体8.6b)による。
ブリード,フロスチング,クレージング,チョーキング[参照:JIS K 6200 ゴム用語]
d) その他 割れ,き裂,クラック,ミクロ割れ,ひび割れ,ヘアークラック,粒界割れ,層割れ,層間
はく離,ふくれ,ブリスタ,ピンホール[参照:JIS Z 2300 非破壊試験用語]
しみ出し,はく離,ひび割れ,割れ,ピンホール,ピット,ふくれ[参照:JIS H 0400 電気めっ
き用語]
3.2
変化の程度 変化の程度を表示する場合の表示例は,次に示す。
0:変化なし
1:わずかな変化
2:中程度の変化
3:著しい変化
4. 主な材料に対する機械的試験方法 機械的性質の変化を測定する試験項目は,試験対象部品の特性に
よって決定されるもので,部品の必要条件から選定するものである。参考のため,主な機械的試験方法は,
次に示す。
a) プラスチック 硬さ…JIS K 6911(熱硬化性プラスチック一般試験方法)の5.6
曲げ強さ…JIS K 6911の5.17
引張強さ…JIS K 6911の5.18
衝撃強さ…JIS K 6911の5.20,5.21
比重…JIS K 6911の5.28
b) ゴム 引張強さ…JIS K 6251(加硫ゴムの引張試験方法)
引裂強さ…JIS K 6252(加硫ゴムの引裂試験方法)
硬さ…JIS K 6253(加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法)
c) 接着品 接着強さ…JIS K 6848-1(接着剤−接着強さ試験方法−第1部:通則)
5. 主な材料に対する電気的試験方法 電気的性質の変化を測定する試験項目は,試験対象部品の特性に
よって決定されるもので,部品の必要条件から選定するものである。参考のため,主な電気的試験方法は,
次に示す。
a) 絶縁材 貫層耐電圧…JIS K 6911の5.10
絶縁抵抗…JIS K 6911の5.12
耐アーク性…JIS K 6911の5.15
b) 電線被覆,保護チューブ 耐電圧…JIS C 3005(ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法)の4.6
絶縁抵抗…JIS C 3005の4.7
表面漏れ抵抗…JIS C 3005の4.14
c) 絶縁がいし,絶縁ボルト 耐電圧…JIS C 3801-1(がいし試験方法−第1部:架空線路用がいし)の
7.2に準じる。
破壊荷重…JIS C 3801-1の8.2
10
E 4037 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6. 測定結果の判定 測定結果の判定は,運用や使用の要求レベル,仕様,性能を勘案して協定によって
決定されるものであるが,変化の観察結果に対する判定の参考例は,次に示す。
附属書表1 測定結果の判定例
測定項目
判定の例
光沢の変化
鏡面光沢度80%以上のもの(高光沢)
光沢残存率 ○○%未満
鏡面光沢度80%未満のもの(中,低光沢)
光沢残存率 ○○%未満
色の変化
色差○を超える又はグレースケール○未満
全光線透過率の変化 透過率の変化率○○%を超える。
外観の変化
変化が認められる。
ゴムの場合 オゾンき裂はA-2
機械的性質の変化
曲げ強さの低下なし,引張強さの低下なし
接着強さの低下なし
電気的性質の変化
絶縁抵抗値は規定値を下回らないこと
洗浄性の変化
耐洗剤性の劣化なし
湿潤摩擦抵抗性 露出の程度に著しい差なし
付着性 汚れの落としやすさに著しい差なし
鉄道車両−構成部品−耐候性試験方法JIS原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
桐 村 勝 也
財団法人鉄道総合技術研究所技術開発事業本部
山 本 克 己
工業技術院標準部
秋 元 孝 生
運輸省鉄道局
鈴 木 隆
運輸省鉄道局
○ 渡 辺 清 一
東日本旅客鉄道株式会社運輸車両部
大 井 孝 弘
東海旅客鉄道株式会社東海鉄道事業本部車両部
児 玉 佳 則
西日本旅客鉄道株式会社鉄道本部車両部
藤 川 憲 一
日本貨物鉄道株式会社鉄道事業本部技術開発室
鈴 木 肇
社団法人日本民営鉄道協会技術部
小 高 純
京都市交通局高速鉄道本部営業施設部
○ 川 崎 健 三
関東鉄道協会車両部会委員(京王帝都電鉄株式会社)
松 本 俊 行
関西鉄道協会車両分科会委員(南海電気鉄道株式会社)
○ 荒 井 良 雄
株式会社新潟鉄工所大山工場設計室
○ 窪 田 竹 夫
株式会社東芝府中工場ドライブシステム部
○ 藤 沢 伸 夫
森尾電機株式会社鉄道事業部技術部
○ 土 屋 正 美
東洋電機製造株式会社相模事業所鉄道部
○ 矢 野 和 博
富士電機株式会社神戸工場制御設計部
(主査)
○ 小 山 泰
三菱重工業株式会社機械事業本部交通・電子機器部
○ 清 水 潔
株式会社ブリヂストン防振ゴム開発部
○ 丸 喜 繁 雄
東海ゴム工業株式会社産業用品事業部
○ 須 賀 茂 雄
スガ試験機株式会社
(事務局)
岡 田 和佐久
社団法人日本鉄道車輌工業会技術部
備考 ○印委員は,小委員会委員を示す。