2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
E 3701-1995
踏切諸施設−安全色彩
Railway crossing equipment−
Safety colour code
1. 適用範囲 この規格は,踏切道を通行しようとする歩行者,自動車などの運転者に注意を喚起するた
め,踏切諸施設に施す色彩について規定する。
なお,ここでいう色彩とは物体の表面色を意味し,色光によるもの,例えば,踏切警報機のレンズ,列
車進行方向指示器の矢印の色などは含まない。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS Z 8721 色の表示方法−三属性による表示
JIS Z 9101 安全色及び安全標識
JIS Z 9117 保安用反射シート及びテープ
2. 色の種類及び指定
2.1
色の種類 踏切諸施設に施す色の種類は,赤,黄,白及び黒とする。
JIS Z 9101による色とし,踏切道の周囲状況及び踏切諸施設に応じてはJIS Z 9117の反射シート又はテ
ープを用いるのが望ましい。
2.2
色の指定 色の指定は,次のとおりとする。
(1) 使用する色の指定は,表1のとおりとする。
表1 色の種類及び指定
色の種類
色の指定
基準値
許容差
H
V
C
赤
10R5.5/14.5
0
−3
±5
12以上
黄
7.5YR7.5/16
−
−
白
N9.5
−
9以上
0.5以下
黒
N1.0
−
備考 色は,JIS Z 8721によって表したもので,標準の光Cによる。
(2) 保安用反射シート及びテープの色の種類及び指定は表2のとおりとし,反射性能は表3の値以上でな
ければならない。反射性能の等級の選択は受渡当事者間の協議による。
2
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表2 保安用反射シート及びテープの色の種類及び指定
色の種類
色の指定
色度座標の範囲(1)
Y値の限界 % 色の参考値(2)
1
2
3
4
上限
下限
x
y
x
y
x
y
x
y
黄
0.492
0.447
0.534
0.466
0.495
0.505
0.467
0.474
39
29
2.5Y6/12
赤
0.602
0.317
0.727
0.273
0.659
0.341
0.575
0.356
13
8
7.5R4/15
注(1) 色度座標は,標準の光Cによる。
(2) JIS Z 8721による値
表3 保安用反射シート及びテープの反射性能
観測角゜
入射角゜
1級の反射性能
2級の反射性能
黄
赤
黄
赤
0.2
−4
50
14.5
25
10
30
22
6.0
9
4.5
50
3.5
1.0
0.4
0.1
0.5
−4
25
7.5
10
5.0
30
13
3.0
4.0
2.0
50
2.0
0.5
0.2
0.1
2.0
−4
5.0
1.0
2.2
1.6
30
2.5
0.5
1.0
0.6
50
0.7
0.2
0.1
0.05
3. 色彩の使用方法
3.1
踏切注意さく 踏切注意さくの色は,図1に示すように黄と黒とのしま模様とし,次のとおりとす
る。ただし,裏側及び側面は,必要に応じて塗る。
(1) しま幅は,黄が180〜300mm,黒が120〜200mmとし,黄のしま幅と黒のしま幅との比が,ほぼ3 : 2
になるようにする。
(2) しまの角度は,45度とする。
(3) さくの隅が黄となるように塗る。
なお,図2に示すような踏切注意さくは,全部黄とする。
図1 踏切注意さく
3
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図2 踏切注意さく
3.2
踏切警報機 踏切警報機の各部の色は,図3に示すように,柱の頭部覆い,警報灯の灯体,ブラケ
ット,列車進行方向指示器の灯箱及び柱ベースは黒,柱は黄と黒とを交互にしたしま模様とし,警標は地
は黄で,交わる面及び各面の中央部は黒とし,裏側は黄とする。
図3 踏切警報機
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3.3
踏切遮断機
3.3.1
昇開式踏切遮断機 昇開式踏切遮断機の踏切標板の色は,図4に示すように黄と黒とのしま模様と
し,次のとおりとする。ただし,裏側は黒とする。
(1) しま幅は,黄が150〜210mm,黒が100〜140mmとし,黄のしま幅と黒のしま幅との比が,ほぼ3 : 2
になるようにする。
(2) しまの角度は,45度とする。
(3) 標板の隅が黄となるように塗る。
図4 昇開式踏切遮断機
3.3.2
腕木式踏切遮断機 腕木式踏切遮断機の色は,次のとおりとする。
(1) 標板付腕木式の色は,図5に示すように,柱及び腕木は黄とし,標板は3.3.1のとおりとする。
(2) 腕木だけのものの色は,図6に示すように,柱は黄で,腕木は黄と黒とを交互にしたしま模様とし,
次のとおりとする。
(a) しま幅は,黄が180〜300mm,黒が120〜200mmとし,黄のしま幅と黒のしま幅との比が,ほぼ3 :
2になるようにする。
図5 標板付腕木式踏切遮断機
図6 腕木式踏切遮断機
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3.3.3
自動遮断機 自動遮断機の各部の色は,図7に示すように,機構部,遮断かん(桿)取付金具,及
びおもり取付部は黒,平衡おもりは黒又は黄とし,遮断かん(桿)は,次のとおりとする。
(1) 遮断かん(桿)は黄と黒とを交互にしたしま模様とし,しま幅は3.3.2(2)の(a)のとおりとする。
(2) かん(桿)灯の代わりに反射板などを用いる場合は,その反射板などの色は保安用反射シート及びテ
ープの赤とする。
なお,機構部は遮断かん(桿)と同様な黄と黒とを交互にしたしま模様を主とする。ただし,黒だ
けを用いてもよい。
図7 自動遮断機
3.4
踏切警標 踏切警標の警標の色は,図8に示すように,地は黄で,交わる面及び各面の中央部は黒
とし,裏側は黄とする。
なお,注意札は,3.6のとおりとする。
図8 踏切警標
3.5
踏切反射鏡 踏切反射鏡の各部の色は,図9に示すように,柱は黄とし,柱ベース,ひさし及び鏡
枠は黒とする。
なお,注意札は,3.6のとおりとする。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図9 踏切反射鏡
3.6
踏切注意札 踏切注意札の色は,図10に示すように,長方形の白地に黒で横又は縦に文字を書く。
なお,書体は,なるべく丸ゴシック体又は角ゴシック体とする。
図10 踏切注意札
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3.7
踏切支障報知装置用操作スイッチ 踏切支障報知装置用操作スイッチの色は,図11に示すように,
ふたの凸部,パネルの枠及び非常ボタンの文字は赤とする。
図11 踏切支障報知装置用操作スイッチ
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JIS改正原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
高 重 哲 夫
財団法人鉄道総合技術研究所
山 村 修 蔵
工業技術院標準部運輸航空規格室
秋 元 孝 生
運輸省鉄道局技術企画課
◎ 片 岡 章
電気技術開発株式会社信号通信部
佐々木 孝 一
東日本旅客鉄道株式会社施設電気部信号通信課
松 田 紀
東海旅客鉄道株式会社静岡支社工務部
土 師 総 一
西日本旅客鉄道株式会社電気部信号通信課
斉 藤 茂 行
東武鉄道株式会社電気部信号通信課
沼 野 恵 一
相模鉄道株式会社電気部通信課
五月女 絋 一
日本信号株式会社信号技術部
代 田 哲 也
株式会社京三製作所信号第三技術部
坂 田 修
大同信号株式会社メカニクス設計部
◎ 斉 藤 進 一
東邦電機工業株式会社開発室
内 野 博 正
株式会社三工社技術開発部
鴫 原 和 夫
社団法人日本鉄道電気技術協会
(幹事長)
◯
幹 若 林 武 夫
財団法人鉄道総合技術研究所高重研究室
◯
幹 高 橋 潔
工業技術院標準部機械規格課
◯
幹 松 村 昇
運輸省鉄道局技術企画課
◯
幹 森 田 悦 夫
東日本旅客鉄道株式会社施設電気部信号通信課
◯
幹 清 水 文 雄
東海旅客鉄道株式会社工務部信号通信課
◯
幹 広 瀬 雄 造
西日本旅客鉄道株式会社電気部信号通信課
◯
幹 寺 内 章 治
東武鉄道株式会社電気部信号通信課
◯
幹 金 城 正 浩
相模鉄道株式会社電気部通信課
◯
幹 飯 野 弘四郎
日本信号株式会社信号技術部
◯
幹 田 所 実
株式会社京三製作所信号第三技術部
◯
幹 弘 光 勉
大同信号株式会社メカニクス設計部
◯
幹 今 枝 慎 一
株式会社三工社技術開発部
(事務局)
長谷川 集 三
社団法人日本鉄道電気技術協会
◯
幹:幹事会メンバーを示す。
◎:委員会メンバーと幹事会メンバーを兼務。