E 3011:2004
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人 日本鉄
道電気技術協会(REEAJ)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工
業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS E 3011:1988は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1.適用範囲 1
2.引用規格 1
3.文字記号の構成 1
4.文字記号 1
4.1 目的を表す場合の文字記号 1
4.2 名称を表す場合の文字記号 2
4.3 組合せによらない場合の文字記号 2
4.4 てこの場合の文字記号 3
4.5 電源の場合の文字記号 3
5. 文字記号の記載例 3
5.1 組合せによる場合 3
5.2 電源の場合 5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
E 3011:2004
鉄道信号用文字記号
Lettered Symbols for Railway Signaling
1. 適用範囲 この規格は,鉄道信号に関する図面などに使用する文字記号について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS E 3012 鉄道信号用図記号
3. 文字記号の構成 文字記号は原則として,ラテン文字を用いる。組み合わせて用いる場合には,初め
に目的を表す文字記号を用い,末尾に名称を表す文字記号を用いる。
4. 文字記号
4.1
目的を表す場合の文字記号
文字記号
意味
A
接近用,自動の
Ac
確認用
Ad
調節の
Al
警報の
B
無極リレーの無励磁接点用
C
照査用,コンモンの,切替の,切断の,制御の,進路選別用,コンタクトの,中央の,集中の,
閉路用
Cd
コードの
D
下りの,検知の,進行信号用(3位式の場合)
Dy
減速信号用
E
東の,電気の,終了の,非常の
F
無極リレーの励磁接点用,運転方向用,周波数の,踏切用の
Fi
フィラメントの
Fl
断続の
G
緑色用
H
進行信号用(2位式の場合),主信号用,注意信号用(3位式の場合),信号制御用,高い
Hy
警戒信号用
I
連動用,中間用,入力の
J
接続用
K
表示用
L
左の,信号灯用,鎖錠用,線条用,低い
M
主な,表示鎖錠用,接近鎖錠の,電磁石の
N
北の,定位用,中性の,新しい
O
操作用,開路用,出力の
P
反応用(補助の),中継用,押ボタン用,対の,パルスの
2
E 3011:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
文字記号
意味
Ph
位相の
R
反位用,赤色用,停止信号用,右の,進路の,受け(送りに対して,ただし,他のRと混
同するおそれのある場合は,Rvを用いる。),リレー用,曲線の
S
南の,鎖錠用(保持リレーとして使用する場合),保持の,入換用,電源の,送り(受けに対して)
Sl
緩動の,緩放の
Su
手信号代用器用
T
時間の(限時解錠の場合は,TEを用いる。),軌道回路用
U
時素の,上りの
W
西の,転てつ器用,白色用
X
進路中継用,踏切警報機用
Y
てこ反応用,黄色(オレンジ色)用,ヤード用
Z
誘導の,進路照査用
4.2
名称を表す場合の文字記号
文字記号
意味
Ar
保安器
B
ベル(その他の音響器を含む。),架,箱
Bz
ブザー
C
しん(心),回路制御器,器具箱
D
検知器,装置
E
電灯,接地
G
信号機構,緑色灯
J
接続箱
K
表示灯,表示器
L
鎖錠器(電磁石を含む。)
M
表示鎖錠電磁石
P
反応器,押ボタン,パターン
Q
2元形リレーの局部コイル,ATS地上子
R
赤色灯,着電端,リレー(ただし,他のRと混同するおそれがある場合には,Ryを用いる。)
S
スイッチ,送電端
T
軌道回路,変圧器(トランス),トランスポンダ
V
電磁弁
W
転てつ器,アンテナ
Y
黄色(オレンジ色)灯,保持装置(信号復帰器を含む。)
Z
インピーダンスボンド,誘導信号機
4.3
組合せによらない場合の文字記号
文字記号
意味
Bt
蓄電池
ByZ
バイパスボンド
COD
電源切替器
COR
電源切替器(リレー形)
DC
踏切制御子
DP
限界支障報知装置検知柱
EC
符号処理器
EG
内燃発電機
EM
緊急防護装置
FD
倍周器
FV
分周器
LOR
遠制切替リレー,転てつ鎖錠リレー
3
E 3011:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
文字記号
意味
LVK
停電及び低電圧回復表示灯
LVR
停電及び低電圧回復リレー
MG
電動発電機
MT
整合変成器
NFB
ノーヒューズブレーカ
QR
ATS−S制御リレー
Rf
整流器
RP
中継器
Tos
AF軌道回路送信器
TRV
AF軌道回路受信器
Tr
軌道抵抗子
Tx
軌道リアクトル
PS
移相器
ItR
過電流検知器
WB
電気踏切遮断機
ZB
インピーダンスボンド
4.4
てこの場合の文字記号
文字記号
意味
片引式の場合
中央定位式の場合
N
定位点
定位点
X
定位てこ鎖錠点
左方定位てこ鎖錠点
B
定位表示点
左方定位表示点
C
中央点
−
D
反位表示点
右方定位表示点
Y
反位てこ鎖錠点
右方定位てこ鎖錠点
R
反位点
右方反位点
L
−
左方反位点
4.5
電源の場合の文字記号
文字記号
意味
直流電源
交流電源
B
正極(プラス)
−
BX
−
給電側(プラス)
N
負極(マイナス)
−
NX
−
帰線側(マイナス)
C
共通極(コンモン)
−
CX
−
共通側(コンモン)
5. 文字記号の記載例
5.1
組合せによる場合
文字記号
意味
AR
接近リレー
AcR
確認リレー
ASR
接近鎖錠リレー
BPR
反位接点反応リレー
CHR
故障検出リレー
CR
転てつ器の進路選別リレー
DFKR
下り運転方向表示リレー
4
E 3011:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
文字記号
意味
DFR
下り運転方向リレー
DR
進行信号制御リレー(3位式信号機の場合)
DyR
減速信号制御リレー
ER
特殊信号発光機制御リレー,誤出発検知リレー,限界支障検知リレー
FCR
運転方向保持リレー
FLR
運転方向鎖錠リレー
FR
運転方向リレー,故障検知リレー
FlR
断続リレー
HR
進行信号制御リレー(2位式信号機の場合)
注意信号制御リレー(3位式信号機の場合)
HSR
主信号機の進路鎖錠用保持リレー
(習慣的に進路鎖錠リレーと呼んでいる。)
HyR
警戒信号制御リレー
IR
連動リレー
KR
表示リレー
KT
表示変圧器(トランス)
LT
信号灯変圧器(トランス)
LFR
左反位にしたときの運転方向リレー
MR
主リレー,接近鎖錠リレー
NK
定位表示灯
NKR
転てつ定位表示リレー
NR
転てつ定位選別リレー
RK
反位表示灯
RKR
転てつ反位表示リレー
RR
転てつ反位選別リレー
SSR
入換用進路鎖錠リレー
SlR
緩動リレー,緩放リレー
aTERR
a秒の限時解錠反位リレー
aTEUR
a秒の限時解錠時素リレー
TLSR
左行の進路鎖錠リレー
TLT
軌道信号灯変圧器(トランス)
TPT
中継変圧器(トランス)
TR
軌道リレー
TRSR
右行の進路鎖錠リレー
TT
軌道変圧器(トランス)
UFKR
上り運転方向表示リレー
UFR
上り運転方向リレー
UR
時素リレー
WLR
転てつ器鎖錠リレー
WR
転てつ器転換制御リレー
XR
進路中継リレー
YR
てこ反応リレー
YSR
総括制御リレー
ZR
進路照査リレー
5
E 3011:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5.2
電源の場合 信号回路の結線図では,通常,プラスを左側に,マイナスを右側に書く。
また,直流電源の場合には,BとN,BとC又はCとN,交流電源の場合には,BXとNX,BXとCX
又はCXとNXを用い,電源電圧を添記する。
なお,記載例を図1〜4に示す。
図1
図2
図3
図4