サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

E 2101-1990 

みぞ付き硬銅トロリ線 

Hard−Drawn Grooved Trolley Wires 

1. 適用範囲 この規格は,みぞ付硬銅トロリ線(以下,トロリ線という。)について適用する。 

備考 この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,国際単位系 (SI) によるものであっ

て,参考として併記したものである。 

なお,この規格の中で従来単位及び数値と,その後に { } を付けてSIによる単位及びそれ

に基づく換算値が示してある部分は,平成3年1月1日以降 { } を付けて示してある単位及

び数値に切り換える。 

引用規格: 

JIS C 3001 電気用銅材の電気抵抗 

2. 種類 トロリ線の種類は,公称断面積70mm2,85mm2,110mm2,150mm2及び170mm2の5種類とす

る。 

3. 品質 トロリ線の品質は,均一かつ表面平滑で,きず,さび,裂け目,よじれその他の欠点があって

はならない。 

4. 導電率 トロリ線の導電率は,JIS C 3001(電気用銅材の電気抵抗)によって97.5%以上とする。 

5. 引張性能 トロリ線の引張荷重及び伸びは,次の各項によって試験し,表1に適合しなければならな

い。 

(1) 試験片の標点距離は,250mmとする。 

(2) 試験片が標点内で標点から25mm以内又は標点外で切断し,その成績が表1に合わないときはその試

験を無効とする。 

(3) 試験の成績が表1に合わないときは,その試験片1個について同じ供試材から更に2個の試験片を取

り,3個の平均値でその線の試験成績とする。 

background image

E 2101-1990  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 

(平成2年12月31日まで適用) 

種類 

(公称断面積) 

mm2 

引張荷重 

kgf {N} 

伸び(250mmにつき) 

 70 

2 510 {24 620} 以上 

2.5以上 

 85 

3 090 {30 300} 以上 

2.7以上 

110 

3 900 {38 250} 以上 

3.0以上 

150 

5 240 {51 390} 以上 

3.3以上 

170 

5 900 {57 860} 以上 

3.4以上 

6. 曲げ トロリ線をその両弧面の中心線を含む平面内で,その径によって表2に示す半径をもつ円弧に

沿って小弧面を内側とし,約90°曲げ(これを屈曲1回と呼ぶ。),次に原位に復し(これを屈曲2回と呼

ぶ。),更に反対の方向に約90゜曲げ(これを屈曲3回と呼ぶ。),次に原位に復し,このように屈曲8回を

行っても切断分離してはならない。 

なお,この操作は徐々に行う。 

表2 

種類 

(公称断面積) 

mm2 

円弧の半径 

mm 

 70 

20 

 85 

25 

110 

25 

150 

30 

170 

30 

7. 形状及び寸法 トロリ線の形状及び寸法は,表3及び図のとおりとし,径(表3及び図のAをいう。

以下,同じ。) 

B,D及びEの寸法は,毎条のトロリ線について少なくともその両端及び中央の3か所で測る。径の許

容差は±1%,B, D及びEの許容差は±2%とする。 

C・F・G・H及びRは,標準寸法を示したものである。 

表3 

種類 

(公称断面積) 

mm2 

計算断面積 

mm2 

mm 

mm 

mm 

mm 

mm 

mm 

mm 

 70 

70.29 

10.00 

9.90 

5.00 

5.42 

8.10 

0.8 

0.38 

27゜ 

51゜ 

 85 

87.09 

11.00 

11.00 

5.70 

6.12 

8.50 

1.5 

0.38 

27゜ 

51゜ 

110 

111.1 

12.34 

12.34 

6.85 

7.27 

9.75 

1.7 

0.38 

27゜ 

51゜ 

150 

150.7 

14.40 

14.40 

6.85 

7.27 

9.75 

3.2 

0.38 

27゜ 

51゜ 

170 

170.0 

15.49 

15.49 

7.32 

7.74 

11.43 

2.4 

0.38 

27゜ 

51゜ 

備考 計算断面積は,上表 及び 図に対する計算値とする。 

background image

E 2101-1990  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図 

8. 質量 質量は,表4による。 

また,質量の許容差は±2%とする。 

表4 

種類 

(公称断面積) 

mm2 

質量 kg/km 

 70 

624.9 

 85 

774.2 

110 

987.7 

150 

1 340 

170 

1 511 

参考 質量は表1の計算断面積を用い,密度

は20℃で8.89g/cm3とみなして計算した
ものである。 

9. 1条の長さ トロリ線の1条の長さ及びこれに対する接続箇所数は,表5に示すとおりとする。 

表5 

種類 

(公称断面積) 

mm2 

1条の標準長さ 

標準長さに対する 

接続箇所数 

 70 

1 200 

5以下 

 85 

1 000 

5以下 

110 

800 

5以下 

150 

600 

5以下 

170 

600 

5以下 

前項の標準長さに対しては,特に注文者の指定のない限り5%以下の増減を許す。 

10. 接続 接線は,銀ろう付又はこれと同等以上の方法によって線引作業前に行い,その線軸方向に測っ

た仕上長さは銀ろう付のものでは径の6倍以上とする。 

接続箇所の引張荷重は,表1の95%以上とする。 

接続箇所に対しては,5.の伸び及び6.の規定を適用しない。 

E 2101-1990  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

11. 荷造 トロリ線1条ごとに,丈夫なドラムにトロリ線の小弧面を外方にしてねじれないように巻き,

強じんな横木で囲むものとする。 

前項のドラムは,胴の径をトロリ線の径の45倍以上,外幅を75cm以下,つばの径を120cm以下とし,

径6.5cm以上の丈夫な軸穴を設ける。 

ドラムの側面には,種類・長さ・質量(総質量及び正味質量)・ドラムの運搬中の回転方向・ドラム番号・

製造業者名及び製造年月日を明記する。 

12. 製品の呼び方 製品の呼び方は,名称・種類による。 

例: みぞ付硬銅トロリ線110mm2 

background image

E 2101-1990  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書 

規格本体の5.(3)に規定の従来単位による引張荷重の規格値は,平成3年1月1日以降,ここに記載するSI

単位による規格値を適用する。 

5. 引張性能 

(3) 試験の成績が附属書表に合わないときは,その試験片1個について同じ供試材から更に2個の試験片

を取り,3個の平均値でその線の試験成績とする。 

附属書表 

(平成3年1月1日から適用) 

種類(公称断面積) 

mm2 

引張荷重 

kN 

伸び(250mmにつき) 

 70 

24.6以上 

2.5以上 

 85 

30.3以上 

2.7以上 

110 

38.2以上 

3.0以上 

150 

51.4以上 

3.3以上 

170 

57.8以上 

3.4以上