E 2001 : 2002
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,電車線工業協会
(JAOTE) /財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申
出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによっ
てJIS E 2001 : 1994は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,日本工業規格を国際規格に整合させるため,IEC 60050 (811) : 1991 (International
Electrotechnical Vocabulary−Chapter 811 : Electric traction) 及びIEC 60913 : 1988 (Electric traction overhead
lines) を基礎として用いた。
JIS E 2001には,次の附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
E 2001 : 2002
電車線路用語
Electric traction contact lines−Vocabulary
序文 この規格は,1991年に第1版として発行されたIEC 60050 (811), International Electrotechnical
Vocabulary−Chapter 811 : Electric traction及び1988年に第1版として発行されたIEC 60913, Electric traction
overhead linesを元に,対応する部分については対応国際規格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作
成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目を日本工業規格として追加し
ている。
なお,この規格の4.a)〜4.e)において,用語及び定義に点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはな
い事項である。追加の一覧表をその説明を付けて,附属書に示す。また,4.f)及び4.g)の用語の対応国際規
格はない。
1. 適用範囲 この規格は,普通鉄道の電車線路に関する主な用語及び定義について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21に基づき,IDT(一致している),MOD(修
正している),NEQ(同等でない)とする。
IEC 60050 (811) : 1991 International Electrotechnical Vocabulary−Chapter 811 : Electric traction
(MOD)
IEC 60913 : 1988 Electric traction overhead lines (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 3803 がいし及びブッシング用語
JIS E 2101 みぞ付き硬銅トロリ線
JIS E 2201 電車線路用架線金具
JIS E 2219 電車線路用セクションインシュレータ
JIS E 2220 電車線路用より線スリーブ
3. 分類 用語の分類は,次による。
a) 電車線路一般
b) 架空電車線設備
c) 導電レール
d) 帰線路
e) き電システム
2
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
f)
特性
g) その他
4. 用語及び定義 用語及び定義は,次による。
なお,対応英語を参考に示す。
備考1. 用語及び定義で,( )を付けた部分は,紛らわしくない場合は,省略してもよい。
2. 用語欄で,用語の下の( )内のかな書きは,“読み方”を示す。
3. 用語欄で,用語の下の[ ]内は,別称である。
4. 定義欄で,部品名の後に続く[ ]内は,別称である。
5. 定義欄で,定義の後に続く( )内は,その用語の参照とする付図又は引用規格番号を示す。
6. 対応英語(参考)欄の[ ]内は対応国際規格の用語番号を,次の例によって示す。
例1. [811-33-05] IEC 60050 (811) Section 33-05
例2. [913-1.2.1] IEC 60913-1.2.1
7. 電車線路用架線金具については,JIS E 2201を参照するのがよい。
a) 電車線路一般 (general terms)
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1101 電車線路
集電装置を通じて車両に電気エネルギーを供給する導体
システム。
contact line
[811-33-01]
1102 架空電車線路
架空電車線,き電線,帰線,支持物,接地線及び関係す
る設備を含むシステムの総称。ただし,線路外に離れた
き電線には適用しない。
electric traction overhead line
[913-1.2.1]
1103 (架空)電車線
上部車両限界の上方(又は側方)に設置し,屋根に取り
付けられた集電装置を通じて車両に電気エネルギーを供
給する電線。
overhead contact line
[811-33-02]
1104 架空単線式電車
線路
1系の架空電車線を設け,走行レールを帰線路とする電車
線路(付図1.1参照)。
single overhead contact line
b) 架空電車線設備 (overhead contact line equipment)
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2101 直接ちょう架式
[直ちょう式]
1本のトロリ線だけからなる架線方式(付図2.1参照)。
single tramway-type equipment,
trolley wire
[811-33-03]
2102 直ちょう式ダブ
ルトロリ
相近接する同電位の2本のトロリ線からなる直ちょう式
架線構造。
double tramway equipment
[811-33-04]
2103 カテナリちょう
架式
1本又は2本のトロリ線が1本以上の(線路方向の)ちょ
う架線からちょう架されているタイプの架線方式。
overhead contact line with
catenary suspension, overhead
contact line
with longitudinal suspension
[811-33-05]
2104 シンプルカテナ
リ
1本のちょう架線と,それによって直接ちょう架されてい
る1本のトロリ線から構成される架線構造(付図2.2参
照)。
simple (catenary) equipment
with single contact wire
[811-33-09]
2105 ダブルトロリ
1本のちょう架線と,それによって直接ちょう架されてい
る2本のトロリ線から構成される架線構造。
simple (catenaly) equipment
with twin contact wires
[811-33-10]
3
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2106 ツインシンプル
カテナリ
2本のトロリ線が,2本の同一ち度,レール面上,同一高
さのちょう架線によってちょう架されているタイプの架
線構造(付図2.3参照)。
doulble catenary equipment
[811-33-11]
twin simple catenary equipment
2107 コンパウンドカ
テナリ
(主)ちょう架線からちょう架された1本の補助ちょう
架線によって1本又は2本のトロリ線がちょう架されて
いるタイプの架線構造(付図2.4参照)。
compound catenary equipment
[811-33-12]
2108 斜ちょう式
1本又はそれ以上のトロリ線が,路線の中心線にほぼ一致
するような経路をたどるように,傾斜したハンガによっ
てちょう架線からちょう架されているタイプの架線構
造。
inclined catenary, skew catenary,
curvilinear catenary
[811-33-13]
2109 多角張り電車線
曲線において隣接支持物間はそれを結ぶ一連の直線で形
成され,水平面において多角形を形成し,各径間のハン
ガは同一垂直面にある架線構造。
polygonal equipment
[811-33-14]
2110 変形Y形カテナ
リ
トロリ線が支持点付近だけ,短い補助ちょう架線[Y線]
から1本又はそれ以上のハンガによってちょう架されて
いるタイプのシンプルカテナリ。
Y線は,(主)ちょう架線支持点の両側でそれぞれ(主)
ちょう架線に接続されている。
stiched catenary suspension
[811-33-17]
2111 剛体ちょう架式
上部に剛性導体を設け,その下部にトロリ線を固定する
方式。
overhead rigid conductor
equipment
2201 ちょう架線
1本又は2本のトロリ線を直接又は間接にちょう架する
(線路方向の)より線。
catenary, messenger wire (USA)
[811-33-06]
2202 (主)ちょう架
線
補助ちょう架線をドロッパによって支持するちょう架
線。
main catenary, principal carrier
[811-33-07]
2203 補助ちょう架線
主ちょう架線からちょう架され,1本又は2本のトロリ線
をハンガによって直接ちょう架するちょう架線。
auxiliary catenary, auxiliary
carrier
[811-33-08]
2204 トロリ線
架空電車線において集電装置が接触する電気導体(JIS E
2101参照)。
conact wire, trolley wire (USA)
[811-33-15]
2205 剛体電車線形材
導線性及び剛性をもつトロリ線架設用形材。
trolley bar
2206 Y線
変形Y形カテナリ式電車線に用いる短い補助ちょう架
線。
stitch wire
[811-33-18]
2207 バイパスき電線
駅構内の電車線がその両端にあるセクションによって電
気的に絶縁されている場合,その二つのセクションの外
方どうしを接続する電気導体。
by-pass feeder
[811-33-16]
2208 架空地線
雷に対して架空電車線を防護するために,その上方に架
設された接地金属電線。
lightning protection cable (in
electric traction)
[811-33-58]
2301 支持物
架空電車線の導体及びがいし連を支持する部品。
supports (in electric traction),
structures
[811-33-19]
2302 電柱
かた(堅)木,コンクリート又は鋼鉄(鋼ラチス構造を
含む。)の主支持物。
pole (in electric traction), mast
[811-33-20]
2303 基礎
支持物を建植するための構造物。一般的にはコンクリー
ト構造で安全性を確保するために全部又は一部を地中に
埋めてある。
foundation
[913-1.2.18]
2304 支線
電柱又はブラケットを安定させるために用いられる(張
力調整装置又は電線の張力によって)張力のかかった棒,
単線又はより線。
stay (in electric traction),
tie,
guy [811-33-47]
4
E 2001 : 2002
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
2305 ブラケット
電柱から線路直角の方向に突き出た1本又はそれ以上の
部材からなる支持物。
cantilever (in electric traction)
[811-33-30]
2306 可動ブラケット
架空電車線の線路方向の動きを許し,限定的ではあるが
上下方向の移動調節も可能とするブラケット。それは柱
に取り付ける(付図2.5参照)。
hinged cantilever
[811-33-31]
2307 スパン線
通常は電気的に絶縁され,線路に交差して架設された単
線又はより線。
− 1本又はそれ以上の架空電車線を支持するもの(スパ
ン線ビーム)。
− 横張力を受け止めるもの(振止めスパン線)。
cross-span,
span wire
[811-33-34]
2308 門形支持物
線路を横断するビームと線路の両側に建植された柱から
なる支持物。
portal stracture (in electric
traction)
[811-33-38]
2309 スパン線ビーム
ビームがスパン線に置き換えられた支持物。
head-span suspension
[811-33-39]
2310 張力調整装置
電線の張力を調整できる装置。
tensioning equipment, tensioning
device, tensioner
[811-33-45]
2311 自動張力調整装
置[テンション
バランサ]
ある温度の範囲内では,自動的に電線の張力を一定に維
持する張力調整に用いられる装置(付図2.6参照)。
automatic tensioner
[811-33-46]
2312 重錘式自動張力
調整装置
釣合い錘によって電線の張力を一定に保つ,電柱に取り
付けられた自動張力調整装置。
balance weight tensioner
[811-33-48]
2320 自動張力調整付
き電線
自動張力調整装置によって張力が調整されるトロリ線又
はちょう架線。
auto-tensioned conductor
[811-33-49]
2321 固定引留式電線
張力の調整が自動張力調整装置によって行われない電
線。
fixed termination conductor,
fixed equipment
[811-33-50]
2322 わたり線
トロリ線がある角度で交差する場所に使用され,いずれ
のトロリ線に沿っても集電装置がしゅう動できるように
なっている装置。
overhead crossing
[811-33-41]
2323 フロッグ
二つの架空電車線の分岐点で用いられ,集電装置が通過
できるようになっている装置(付図2.7参照)。
frog (for tramway or trolleybus)
[811-33-42]
2324 クロッシング
トロリ線の交差箇所において,交差するトロリ線の相互
位置を保持する金具(付図2.8参照)。
crossing (for tramway or
trolleybus)
2325 交差分岐
架空電車線の分岐点のタイプの一種で分岐線路のトロリ
線が主線路のトロリ線の上を乗り越える分岐。
cross-over junction (for tramway
or trolleybus)
[811-33-43]
2326 無交差分岐
分岐点における架空電車線の一形式で,分岐線路のトロ
リ線が主線路のトロリ線に接近した後は,両者が互いに
平行して設置されている分岐。
tangential junction (for tramway
or trolleybus)
[811-33-44]
2401 ちょう架金具
ちょう架線又はトロリ線と支持金具との間の機械的接続
を行う金具。
suspension clamp
[811-33-24]
2402 ドロッパ,ハン
ガ
スパン線から振止スパン線を,ちょう架線から補助ちょ
う架線又はトロリ線を,補助ちょう架線からトロリ線を
ちょう架するために用いられる部品。
トロリ線を直接ちょう架するのに用いる金具をハンガと
いう(付図2.9〜付図2.11参照)。
dropper,
hanger (USA)
[811-33-22]
2403 長イヤー
トロリ線を剛体電車線形材に,連続して保持する金具。
long ear
5
E 2001 : 2002
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
2404 合成(架線)素
子
トロリ線又は補助ちょう架線をちょう架線につるための
引上げ・制振機能をもった金具(付図2.12参照)。
composite element
2405 (トロリ線の)
接続金具
2本のトロリ線を長さ方向に機械的及び電気的に接続す
る金具。
conact wire splice
[811-33-23]
2406 スプライサ
トロリ線とトロリ線とを突き合わせて接続する金具(付
図2.13参照)。
splicer
2407 ダブルイヤー
トロリ線とトロリ線とを添わせて接続する金具(付図
2.14参照)。
connecting fittings for conact
wire,
double ear
2408 トリプルイヤー
トロリ線を3本添わせて接続する金具(付図2.15参照)。 triple ear
2409 曲線引装置
曲線又は分岐器箇所において,電線を正規の位置に保持
するために用いる装置。
pull-off
[811-33-35]
2410 曲線引金具
曲線引装置のうち,トロリ線に取り付けるイヤー及びイ
ヤーに連結するアーム(付図2.16参照)。
pull-off arm
2411 カーブイヤー
曲線箇所のトロリ線を保持する金具(付図2.17参照)。
curve ear
2412 カーブハンガ
曲線箇所においてカーブイヤーを保持する金具(付図
2.18参照)。
curve hanger
2413 振止金具
(ふれどめかな
ぐ)
トロリ線を正しい偏位に保持するのに用いる金具。常に
横張力がかけられるように振止めパイプに固定される
(付図2.19参照)。
steady arm
[811-33-37]
2414 振止パイプ
振止金具を装着する曲がりにくい物質でできた部品。
支持物から電気的に絶縁され,トロリ線が線路方向又は
垂直方向に移動できるようになっている場合が多い。
registration arm
[811-33-36]
2415 コネクタ
二つの電気導体間を電気的に接続する金具(付図2.20及
び付図2.21参照)。
electrical connector
2416 引留金具
単線又はより線を引き留めるためにその端末に取り付け
る金貝。
termination fittings
[81-33-26]
2417 引留クランプ
単線又はより線を折り返さないで圧縮,ボルト又はくさ
びによって固定し,引留め又は連結する金具(付図2.22
及び付図2.23参照)。
strain clamp,
anchor clamp
2418 ワイヤターミナ
ル
単線又はより線を折り返して,くさびで固定し,引留め
又は連結する金具(付図2.24参照)。
wire terminal
2419 アンカイヤー
トロリ線の流れを防止する金具(付図2.25参照)。
anchor ear
2420 スリーブ
単線又はより線を圧縮して接続する金具(付図2.26及び
付図2.27参照)(JIS E 2220参照)。
sleeve
2421 連結金具
がいし,電車線金具などを連結する金具(付図2.28参照)。 link
2422 ワイヤクリップ
単線又はより線を重ね合わせて接続する金具(付図2.29
参照)。
wire clip
2423 セパレータ
トロリ線相互の間隔を一定に保つ金具(付図2.30参照)。 separator, spacer
2424 交差金具
わたり線装置におけるトロリ線相互の高低差を制限する
金具(付図2.31参照)。
crossing clamp
2425 ヨーク
2本の電線又はワイヤを一定の間隔を保って引き留める
金具(付図2.32参照)。
yoke
2426 ワイヤターンバ
ックル
単線又はより線の張力をねじで調整する金具(付図2.33
参照)。
wire turnbuckle
2427 保護カバー
電線の支持点などにおける損傷を防止するカバー(付図
2.34及び付図2.35参照)。
wire protector
2428 がいし金具
がいしを支持物に取り付ける金具(付図2.36参照)。
fittings for insulator
2429 電柱バンド
ワイヤ,電車線金具などを,電柱に取り付ける金具(付
図2.37参照)。
pole band
6
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2430 接続金具
二つの電気導体間を機械的に接続する金具。
connector
[811-33-25]
2431 ピンがいし
心棒の上に堅く固定されたがいし。
pin insulator (in electric traction)
[811-33-27]
2432 懸垂がいし
張力をかけ得るがいし連の構成要素,又は支持物から懸
垂して使用する絶縁体が円盤形のがいし。
suspension insulator (in electric
traction), disc insulator
[811-33-28]
2433 井形がいし
絶縁材に圧縮荷重がかけられるように,互いに垂直に交
差する二つの孔が貫通し,縦方向に溝が付けてあるがい
し。
strain insulator (in electric
traction)
[811-33-29]
2434 長幹がいし
絶縁体の両端にキャップを備えた中実円柱形がいし(JIS
C 3803参照)。
long rod insulator (in electric
traction)
2501 ジグザグ偏位
パンタグラフすり板の局部磨耗を避けるため,連続した
支持点に線路中心に対して水平方向にジグザグ状にトロ
リ線を偏位させること。
stagger
[811-33-21]
2502 固定支持
架空電車線が,移動しないようにその支持物に取り付け
る方法。
rigid support
[811-33-32]
2503 可動支持
架空電車線をスパン線又はフレッキシブルな装置を介し
てその支持物に取り付ける方法。
flexible support
[811-33-33]
2504 径間
支持点から次の支持点までの架空電車線の区間。
span
[811-33-40]
2505 架高
支持点で測定された(主)ちょう架線とトロリ線との間
の垂直距離。
system height, encumbrance
[811-33-52]
2506 横方向弾性
線路直角水平方向への単位荷重に対するトロリ線の変位
量。
lateral elasticity, lateral resilience
[811-33-53]
2507 上下方向弾性
垂直面内における単位荷重に対するトロリ線の変位量。
vertical elasticity, vertical
resilience
[811-33-54]
2508 硬点
振止パイプ付近などで,架空電車線における上下方向弾
性が低い点。
hard spot
[811-33-51]
2509 ち度
ちょう架線の支持点の高さと最低点の高さの差。
catenary sag
[811-33-55]
2510 (トロリ線の)
サグ
トロリ線の支持点の高さと径間中央点の高さとの差。
contact wire sag
[811-33-56]
2511 (トロリ線の)
プレサグ
建設中にトロリ線に計画的に与えられたサグの初期値。
contact wire presag
[811-33-57]
2512 (トロリ線の)
高さ
トロリ線のレール面に対する垂直な高さ。
contact wire height
2513 (トロリ線の)
こう(勾)配
隣接する二つの支持点において,レール面から測ったト
ロリ線の高さの差と径間長との比率。
gradient (of an overhead contact
line)
[913-1.2.24]
2514 (トロリ線の)
偏位
トロリ線の軌道中心面からの偏りの寸法。
conact wire deviation
2515 (トロリ線の)
流れ
パンタグラフ通過時の摩擦力,線路のこう配,電車線の
横張力などによるトロリ線の線路方向の移動。
creeping move (of contact wire)
2516 (トロリ線の)
しゅう面
パンタグラフがしゅう動するトロリ線の面。
contact surface
7
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2517 引き角度
曲線引金具,振止金具などのアーム端部穴の中心とトロ
リ線の中心とを結ぶ線と,トロリ線の中心を通る水平線
とがなす角度。
図2.1 引き角度
pull angle
c) 導電レール (conductor rails)
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3101 導電レール,
[サードレー
ル][第三軌条]
がいし上に据え付けられ,架空導体の形態をしているか,
又は走行レール付近に設置された形鋼などの金属体又は
レール。
conductor rail,
third rail [811-34-01]
3102 中央導電レール
2本の走行レールの間に設置された導電レール。
centre conductor rail
[811-34-02]
3103 側方導電ルール
走行レールの側方に設置された導電レール。
side conductor rail
[811-34-03]
3104 ピット導電レー
ル
走行レールよりも低いレベルのピット内に設置された側
方導電レール又は中央導電レール。
conduit conductor rail
[811-34-04]
3105 架空剛体電車線
架空電車線を形成する圧延剛体。
overhead conductor rail
[811-34-05]
3201 帰線レール
走行レールを帰線回路として使わずに,別途帰線電流を
流すために用いられる導電レール。
return conductor rail,
return current rail
[811-34-10]
3301 導電レール遊間
連続する2本の導電レールの間に存在する空げき(隙)。 conductor rail gap
[811-34-06]
3302 エンドアプロー
チ
セクションの各端末にある導電レールのこう(勾)配で,
集電靴の端末(迎入口)への進入又は端末(送出口)か
らの進出を容易にするためのもの。
ramp
[811-34-07]
3401 ジャンパ線
導電レール遊間において,その導電性を維持するための
絶縁電線。
(track) jumper cable
[811-34-09]
3402 アンカリング
導電レールの線路方向への動きを阻止するために,導電
レールを固定する装置。
conductor rail anchor
[811-34-08]
d) 帰線路 (return current circuit)
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4101 帰線路
走行レール又は帰線レール,それらの電気的接続及び変
電所引込帰線からなる電気回路。
return circuit
[811-35-01]
4102 単線方式
走行レールが電気運転用電流の帰路の一部を形成するシ
ステム。
track return system
[811-35-02]
4103 複線方式
帰線路を形成する導体が線路から絶縁されているシステ
ム。
insulated return system
[811-35-03]
4201 帰線ケーブル
走行レール又は帰線レールから分岐して変電所に接続す
る電線。
return cable, track negative cable
[811-35-04]
4202 接地線
絶縁破壊時に人及び設備を保護するために,支持物を大
地又はレールに接続している金属電線。それは帰線とし
ても使用できる。
earth wire, ground wire (USA)
[811-35-12]
8
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4301 吸上変圧器
巻線の一つは電車線に直列に接続され,他の巻線は絶縁
された帰線に直列に接続される,巻線比が1 : 1の変圧器。
− 吸上変圧器は,迷走電流を減らす目的で,レール及
び大地から電流を強制的に帰線へ吸い上げるべく,
線路に沿って一定間隔ごとに設置される。
booster transformer
[811-35-06]
4302 レール電気接続
機械的なレール接続で,帰線路として電気的連続性も確
保されているもの。
electrical rail joint,
bonded rail joint
[811-35-10]
4303 レール絶縁接続
機械的なレール接続で,両方のレールが互いに電気的に
絶縁されているもの。
insulated rail joint
[811-35-11]
4401 レールボンド
レール継目箇所で,電気的連続性を確保するための電線。 rail joint bond
[811-35-07]
4402 溶接ボンド
レール継目箇所でその両端がレール端部に溶接されてい
る電気的接続線。
welded bond
[811-35-08]
4403 かしめボンド
レール継目箇所で,その両端がレール端部に摩擦によっ
て装着している電気的接続線。
pin type bond
[811-35-09]
4501 迷走電流
[もれ電流]
帰線電流の一部で,少なくともその回路の一部において
帰線路以外の経路(例えば,水道管又は電話ケーブル)
を通るもの。
stray currents
[811-35-05]
e) き電システム (electricity supply system)
番号
用語
定義
対応英語(参考)
5101 き電システム
外部から動力用電気エネルギーを電気車に供給するシス
テム。き電システムは,電車線に供給される電力の公称
特性,すなわち,交流では電圧,相数及び周波数,直流
では電圧だけによって定義される。
feeding system
[811-36-01]
5102 独立複線方式
一つの線路の事故が他の線路に影響を与えないように,
線路が相互に機械的及び電気的に独立性を備えた設備。
independence of tracks
[811-36-17]
5103 複き電方式
電車(線)が2種の電化方式からの電気エネルギーを,
切替えによってき電できるようになっている線路。
dual system track
[811-36-19]
5201 引出き電線
電車と変電所との間を電気的に接続する電線。
feeder cable, feeder
[811-36-08]
5202 き電線
電車線に平行して架設されるか,又はそれと並列接続で
設置され,き電分岐点で給電したり,又は電車線の有効
断面積を増大させるための架空電線。
line feeder
[811-36-09]
5203 き電分岐
き電線からトロリ線に電気を供給するための,き電線と
トロリ線との間の接続箇所。
feeding branch
5211 電気的区分
電車線を区分するための設備。
− その隣接する区間は互いに,例えば,負荷開閉器な
どで電気的に絶縁することができる。
sectioning
[811-36-10]
5212 区分装置
電車線の隣接部分間を絶縁はするが,集電は連続して行
えるような,一連の電車線設備。
sectioning point
[811-36-11]
5213 エアセクション
電車線の隣接区間の端末をしかるべき長さでオーバーラ
ップさせて形成された区分点。
パンタグラフは両電車線下を短絡走行でき,絶縁は二つ
の電車線設備間の適切な間げき(隙)のエアギャップに
よって確保される。
insulated overlap
[811-36-14]
5214 ニュートラルセ
クション
電圧及び位相の異なる隣接区間が集電装置の通過によっ
て互いに短絡されないようにした両端にき電区分点を備
えた電車線の一区間。
neutral section
[811-36-16]
9
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
5301 き電用変電所
電気運転システムに給電することを主機能とする変電
所。
(traction) substation
[811-36-02]
5302 交流き電用変電
所
電源網の電気エネルギーを電車線電圧に変換する変電
所。
transformer substation
[811-36-03]
5303 直流き電用変電
所
一般に交流電源は三相であるが,それを直流に変換して
電車線に供給する変電所。
rectifier substation
[811-36-04]
5304 移動変電所
電源網への接続設備があるところへ運び,そこで電車線
にき電するために,鉄道又は道路上を走行できる車両に
積載された変電所。
mobile substation,
movable substation
[811-36-05]
5305 電力回生変電所
列車の回生制動によって送り返された電力を電源網へ返
還することができる変電所。
receptive substation
[811-36-06]
5306 き電所
変電所(線路から離れている)からのき電線が電車線に
接続されている箇所。
feeder station
[811-36-07]
5307 ATポスト
き電線によって電車線電圧の2倍で給電する単巻変圧器
を備えた変電所。
− このポストには,この他に,区分所又はタイポスト
の機能を部分的に又は全面的にもたせることができ
る。
auto-transformer substation (in
electric traction)
[811-36-12]
5308 き電区分所
平行する電車線を区分及び接続する機能の幾つか又はす
べてを備えた,母線及び遮断機を装備した変電所。
場合によっては,そこに集中してくるすべてのき電線を
包含することもある。
track sectioning cabin (in electric
traction) , track paralleling
cabin (in electric traction)
[811-36-13]
5401 セクションイン
シュレータ
連続している電車線に挿入された絶縁物によって構成さ
れた区分点で,連続した集電しゅう(摺)動が確保でき
るようなスライダ又はそれに類似の装置が付いたもの
(付図5.1及び付図5.2参照)(JIS E 2219参照)。
section insulator
[811-36-15]
5402 き電分岐用金具
電車線のトロリ線とき電線との間を電気的に接続する導
電性金具。
feeder clamp
[811-36-18]
5403 フィードイヤー
電気を供給するため導線とトロリ線とを接続する金具
(付図5.3参照)。
feeding fittings
5404 均圧クリップ
同電位のき電線相互を束ねて,電圧を均一にする金具(付
図5.4参照)。
equalizing clip
f)
特性 (characteristic and test)
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6101 締付トルク試験
金具のボルト,ナット,袋ねじ,押しねじなどを,トル
クレンチなどによって徐々に締め付け,金具各部の変形,
破壊,ひずみなどを調べる試験。
clamping torque test
6102 最大締付トルク
締付トルク試験の経過中,金具が耐えた最大締付トルク。 maximum clamping torque
6103 引張荷重試験
引張試験機などを用いて,金具を徐々に引っ張り,金具
各部の変形破壊,ひずみ,滑りなどを調べる試験。
tensile load test
6104 最大引張荷重
引張荷重試験で,金具が永久変形,離脱,破壊などに至
るまでの最大荷重。
maximum tensile load
6105 耐引張荷重
引張荷重試験で,金具を一定時間引っ張り,金具各部に
ひずみ,伸び,永久変形,脱落,破壊などの異状を生じ
ない荷重。
endurable tensile load
6106 圧縮荷重試験
圧縮試験機などを用いて,金具を徐々に圧縮し,金具各
部の変形,破壊,ひずみ,たわみなどを調べる試験。
compressive load test
6107 最大圧縮荷重
圧縮荷重試験で,金具が永久変形,離脱,破壊などに至
るまでの最大荷重。
maximum compressive load
10
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6108 耐圧縮荷重
圧縮荷重試験で,金具を一定時間圧縮し,金具各部にひ
ずみ,たわみ,脱落,破壊などの異状を生じない荷重。
endurable compressive load
6109 ねじり試験
ねじり試験機などを用いて,金具を徐々にねじり,金具
各部の変形破壊,たわみ,電線のつかみ状況などを調べ
る試験。
torsional test
6110 最大ねじり荷重
ねじり試験で,金具が永久変形,離脱,破壊などに至る
までの最大荷重。
maximum torsional load
6111 耐ねじり荷重
ねじり試験で,金具を一定時間ねじり,金具各部にひず
み,伸び,永久変形,脱落,破壊などの異状を生じない
荷重。
endurable torsional load
6112 滑り試験
金具を電線に取り付け,引張試験機などを用いて,電線
の長手方向に,金具に荷重を徐々に加え,金具の保持力,
滑り,変形・破壊などを調べる試験。
sliding test
6113 最大滑り荷重
滑り試験で,金具が滑り始めるまでの最大荷重。
maximum sliding load
6114 耐滑り荷重
滑り試験で,金具に一定時間力を加えて,滑りを生じな
い荷重。
endurable sliding load
6115 振動試験
金具を電線に取り付け,振動試験機などを用いて振動さ
せ,金具の保持力,変形,破壊などを調べる試験。
vibration test
6116 耐加振回数
振動試験で,金具に規定の方向,複振幅及び周期の振動
を多数回加えた場合,保持力の低下,金具各部の変形,
破壊などを生じない回数。
endurable number of cycles on
vibration test
6117 調整トルク試験
金具に張力を加え,トルク測定器などを用いて,金具の
調整ねじの締付トルク又は戻しトルクを調べる試験。
adjusting torque test
6118 調整トルク
調整トルク試験で,規定の張力を加えたときの締付トル
ク又は戻しトルク。
adjusting torque
6119 繰返し曲げ試験
丸線などを,同一平面内で,交互に反対方向に屈曲して,
試料の破断,割れなどを調べる試験。
reverse bend test
6120 耐屈曲回数
繰返し曲げ試験で試料の破断,割れなどを生じない回数。
備考 丸線の中心線を含む一つの平面内で,試料を約
90°曲げ(これを曲げ1回とする。),次に元の
状態に戻し(これを曲げ2回とする。),次に反
対の方向に約90°曲げ(これを曲げ3回とす
る。),次に元の状態に戻す(これを曲げ4回と
する。)。
図6.1 耐屈曲回数
endurable number of cycles on
bend test
6201 絶縁試験
金具の絶縁部に対して,絶縁抵抗耐電圧,漏れ電流,破
壊電圧などを調べる試験。
insulation test
6202 絶縁抵抗
金具の絶縁部を,絶縁抵抗計などによって測定した電気
抵抗。
insulated resistance
6203 耐電圧
金具の絶縁部に電圧を一定時間加え,規定を超える漏れ
電流,せん絡,絶縁破壊などを生じない電圧。
withstand voltage
6204 破壊電圧
金具の絶縁部に電圧を徐々に加え絶縁部が破壊したとき
の電圧。
puncture voltage
11
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6206 接続部抵抗試験
電流計,電圧計又はダブルブリッジを用いて,金具の電
気的接続部分の電気抵抗を調べる試験。
test of joint resistance
6207 接続部抵抗
金具の電気的接続部分における導体抵抗と接触抵抗とを
含めた全電気抵抗。
resistance of joint
6208 温度上昇試験
金具の電気的接続部分に電流を通じ,金具各部の発熱状
態,温度上昇などを調べる試験。
temperature rise test
6209 温度上昇
温度上昇試験で,一定の電流を一定時間通じたときの金
具各部の測定温度と周囲温度との差。
differential temperature in the
temperature rise test
6210 過電流試験
金具の通電部分に所定の過電流を通じ,金具各部の発熱,
溶損などを調べる試験。
overcurrent test
6211 耐過電流
金具に一定条件のもとに過電流を通じ,異常発熱,溶損
などが生じない電流。
withstand current in the over
current test
6213 吸湿試験
フクシン,アストラゾンなどの試薬をメタノールに溶解
した液に試料を浸し,規定時間及び規定圧力を加え試料
に液の浸透程度を調べる試験(JIS C 3803参照)。
porosity test
6301 試験用トルク
金具の機械試験又は電気試験をボルト,ナット,袋ねじ,
押しねじなどを締め付けるトルク。
testing torque
g) その他 (component fittings and other)
番号
用語
定義
対応英語(参考)
7001 コッタ
クレビスとアイとを連結するために用いる棒状の金具。
図7.1 コッタ
cotter
7002 コッタボルト
先端付近にねじ加工したコッタ。
図7.2 コッタボルト
cotter bolt
7003 袋ねじ
頭部に棒スパナを差し込む穴を設けたボルト。
図7.3 袋ねじ
socket head cap screw
7004 押しねじ
先端でトロリ線などを押さえて止めるねじ。
図7.4 押しねじ
set screw
7005 イヤー
トロリ線を,パンタグラフのしゅう動に支障なく挟持す
る架線金具又はその部分。
ear
12
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図1.1 架空単線式電車線路
付図2.1 直接ちょう架式(直ちょう式)
付図2.2 シンプルカテナリ
付図2.3 ツインシンプルカテナリ
付図2.4 コンパウンドカテナリ
13
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2.5 可動ブラケット
付図2.6 自動張力調整装置(テンションバランサ)
付図2.7 フロッグ
付図2.8 クロッシング
14
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2.9 ドロッパ
付図2.10 ハンガ(カテナリ式用)
付図2.11 ハンガ(直ちょう式用)
15
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2.12 合成(架線)素子
付図2.13 スプライサ
付図2.14 ダブルイヤー
付図2.15 トリプルイヤー
16
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2.16 曲線引金具
付図2.17 カーブイヤー
付図2.18 カーブハンガ
17
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2.19 振止金具
付図2.20 コネクタ(カテナリ式用)
付図2.21 コネクタ(直ちょう式用)
18
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2.22 引留クランプ(圧縮式)
付図2.23 引留クランプ(ボルト式)
付図2.24 ワイヤターミナル
付図2.25 アンカイヤー
付図2.26 スリーブ(直線)
19
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2.27 スリーブ(平行)
付図2.28 連結金具
付図2.29 ワイヤクリップ
付図2.30 セパレータ
20
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2.31 交差金具
付図2.32 ヨーク
付図2.33 ワイヤターンバックル
付図2.35 保護カバー(き電線用)
付図2.34 保護カバー(カテナリ用)
21
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2.36 がいし金具
付図2.37 電柱バンド
付図5.1 セクションインシュレータ(カテナリ式用)
22
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図5.2 セクションインシュレータ(直ちょう式用)
付図5.3 フィードイヤー
付図5.4 均圧クリップ
2
3
E
2
00
1
:
2
0
0
2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表
JIS E 2001 : 2001 電車線路用語
国際規格 IEC 60050 (811) : 1991 国際電気工学用語−第811章:電気運転
IEC 60913 : 1988 架空電車線路
(I) JISの規定
(II) 国際規格番号
(III) 国際規格の規定
(IV) JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
表示箇所:
表示方法:
(V) JISと国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対
策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
1.適用範囲
電車線路に関する主
な用語及び定義
IEC 60050 (811)
811-33-01〜
811-36-19
架空電車線設備,導電
レール,帰線路及びき
電システム
MOD/追加 国内で使用されている用語
及び定義を加える。
IEC 60050 (811) のうち,車両
に直接関係しているものを除
いて,地上設備に関するもの
を収録する。
IEC 60913
1.2.1,1.2.18
及び1.2.24
架空電車線路,基礎及
びこう(匂)配
IDT
−
国内独自の用語で,国際規格
への織込みは不要。
IEC 60913に規定してある用
語のうち,IEC 60050 (811) の
規定と重複しているものを除
の規定と重複しているものを
除いて,収録する。
4.a)電車線路
一般
1101 電車線路
IEC 60050 (811)
811-33-01
JISと同じ
IDT
−
1102 架空電車線路 IEC 60913
1.2.1
JISと同じ
IDT
−
1103(架空)電車線 IEC 60050 (811)
811-33-02
JISと同じ
IDT
−
1104 架空単線式電
車線路
−
−
−
MOD/追加 IECでは規定されていない。 国内独自の用語で,国際規格
への織込みは不要。
2
4
E
2
00
1
:
2
0
0
2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I) JISの規定
(II) 国際規格番号
(III) 国際規格の規定
(IV) JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
表示箇所:
表示方法:
(V) JISと国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対
策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
4.b)架空電車
線設備
附属書付表1に示す
用語(53語)
IEC 60050 (811)
811-33-03
〜58(22,47
及び51を除
く。)
JISと同じ
IDT
−
2303 基礎
IEC 60913
1.2.18
JISと同じ
IDT
−
2304 支線
IEC 60050 (811)
811-33-47
張力調製装置付きを規
定している。
MOD/追加 張力調製装置がない場合を
追加。
国内独自の用語で,国際規格
への織込みは不要。
2402 ドロッパ,ハ
ンガ
IEC 60050 (811)
811-33-22
ドロッパ,ハンガを並
列規定している。
MOD/追加 トロリ線を直接ちょう架す
るものをハンガという定義
を追加する。
2508 硬点
IEC 60050 (811)
811-33-51
支持点下だけ規定して
いる。
MOD/追加 支持点下以外も含ませる。
2513(トロリ線の)
こう(勾)配
IEC 60913
1.2.24
JISと同じ
IDT
−
附属書付表2に示す
用語(31語)
−
−
−
MOD/追加 IECでは規定されていない。
4.c)導電レー
ル
附属書付表3に示す
用語(10語)
IEC 60050 (811)
811-34-01〜
10
JISと同じ
IDT
−
4.d)帰線路
附属書付表4に示す
用語(12語)
IEC 60050 (811)
811-35-01〜
12
JISと同じ
IDT
−
2
5
E
2
00
1
:
2
0
0
2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I) JISの規定
(II) 国際規格番号
(III) 国際規格の規定
(IV) JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
表示箇所:
表示方法:
(V) JISと国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対
策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
4.e)き電シス
テム
附属書付表5に示す
用語(19語)
IEC 60050 (811)
811-36-01〜
19
JISと同じ
IDT
−
5203 き電分岐
−
−
−
MOD/追加 IECでは規定されていない。 国内独自の用語で,国際規格
への織込みは不要。
5403 フィードイヤ
ー
−
−
−
MOD/追加 IECでは規定されていない。
5404 均圧クリップ
−
−
−
MOD/追加 IECでは規定されていない。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− IDT ……………技術的差異がない。
− MOD/追加……国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− MOD……………国際規格を修正している。
26
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表1 国際規格と技術的差異がない (IDT) 用語(架空電車線設備)
番号
用語
番号
用語
番号
用語
2101
直接ちょう架式
2302
電柱
2413
振止金具
2102
直ちょう式ダブルトロリ
2305
ブラケット
2414
振止パイプ
2103
カテナリちょう架式
2306
可動ブラケット
2416
引留金具
2104
シンプルカテナリ
2307
スパン線
2430
接続金具
2105
ダブルトロリ
2308
門型支持物
2431
ピンがいし
2106
ツインシンプルカテナリ
2309
スパン線ビーム
2432
懸垂がいし
2107
コンパウンドカテナリ
2310
張力調整装置
2433
井形がいし
2108
斜ちょう式
2311
自動張力調整装置
2501
ジグザグ偏位
2109
多角張り電車線
2312
重錘式自動張力調整装置
2502
固定支持
2110
変形Y形カテナリ
2320
自動張力調整付き電線
2503
可動支持
2201
ちょう架線
2321
固定引留式電線
2504
径間
2202
(主)ちょう架線
2322
わたり線
2505
架高
2203
補助ちょう架線
2323
フロッグ
2506
横方向弾性
2204
トロリ線
2325
交差分岐
2507
上下方向弾性
2206
Y線
2326
無交差分岐
2509
ち度
2207
バイパスき電線
2401
ちょう架金具
2510
(トロリ線の)サグ
2208
架空地線
2405
(トロリ線の)接続金具
2511
(トロリ線の)プレサグ
2301
支持物
2409
曲線引装置
附属書付表2 国際規格にないので追加した(MOD/追加)用語(架空電車線設備)
番号
用語
番号
用語
番号
用語
2111
剛体ちょう架式
2415
コネクタ
2427
保護カバー
2205
剛体電車線形材
2417
引留クランプ
2428
がいし金具
2324
クロッシング
2418
ワイヤターミナル
2429
電柱バンド
2403
長イヤー
2419
アンカイヤー
2434
長幹がいし
2404
合成(架線)素子
2420
スリーブ
2512
(トロリ線の)高さ
2406
スプライサ
2421
連結金具
2514
(トロリ線の)偏位
2407
ダブルイヤー
2422
ワイヤクリップ
2515
(トロリ線の)流れ
2408
トリプルイヤー
2423
セパレータ
2516
(トロリ線の)しゅう面
2410
曲線引金具
2424
交差金具
2517
引き角度
2411
カーブイヤー
2425
ヨーク
2412
カーブハンガ
2426
ワイヤターンバックル
附属書付表3 国際規格と技術的差異がない (IDT) 用語(導電レール)
番号
用語
番号
用語
番号
用語
3101
導電レール
3105
架空剛体電車線
3401
ジャンパ線
3102
中央導電レール
3201
帰線レール
3402
アンカリング
3103
側方導電レール
3301
導電レール遊間
3104
ピット導電レール
3302
エンドアプローチ
附属書付表4 国際規格と技術的差異がない (IDT) 用語(帰線路)
番号
用語
番号
用語
番号
用語
4101
帰線路
4202
接地線
4401
レールボンド
4102
単線方式
4301
吸上変圧器
4402
溶接ボンド
4103
複線方式
4302
レール電気接続
4403
かしめボンド
4201
帰線ケーブル
4303
レール絶縁接続
4501
迷走電流
27
E 2001 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表5 国際規格と技術的差異がない (IDT) 用語(き電システム)
番号
用語
番号
用語
番号
用語
5101
き電システム
5213
エアセクション
5306
き電所
5102
独立複線方式
5214
ニュートラルセクション
5307
ATポスト
5103
複き電方式
5301
き電用変電所
5308
き電区分所
5201
引出き電線
5302
交流き電用変電所
5401
セクションインシュレータ
5202
き電線
5303
直流き電用変電所
5402
き電分岐用金具
5211
電気的区分
5304
移動変電所
5212
区分装置
5305
電力回生変電所
JIS E 2001(電車線路用語)改正原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(本委員会)
(委員長)
木 村 脩 之
東邦電気工業株式会社
(主査)
藤 井 保 和
財団法人鉄道総合技術研究所
(委員)
白 取 健 治(前半) 運輸省鉄道局
野 竹 和 夫(後半) 国土交通省鉄道局
橋 本 進
財団法人日本規格協会技術部
土 屋 忠 巳
東日本旅客鉄道株式会社鉄道事業本部設備部
加 藤 慎一郎
東海旅客鉄道株式会社技術本部
関 一 郎
西日本旅客鉄道株式会社鉄道本部電気部
沼 沢 隆 治
社団法人日本民営鉄道協会技術部
五 味 保 雄(前半) 関東鉄道協会(京王電鉄株式会社車両電気部)
松 田 明 行(後半) 関東鉄道協会(帝都高速度交通営団電気部)
石 井 良 夫
三和テッキ株式会社
冨 樫 敏
株式会社電業
西 辻 保 昭
日本架線工業株式会社製造部
萬 葉 重 雄
電車線工業協会
(小委員会)
湯 田 豊 人(前半) 運輸省鉄道局
法 月 達 二(後半) 国土交通省鉄道局
三 留 弘
日本電設工業株式会社鉄道統括本部
横 澤 芳 廣
東日本旅客鉄道株式会社鉄道事業本部設備部
角 平 巌
東海旅客鉄道株式会社技術本部
有 間 正 信
社団法人日本民営鉄道協会技術部
尾 崎 匡(前半) 関東鉄道協会(西武鉄道株式会社電気部)
駒 井 憲 次(後半) 関東鉄道協会(京浜急行電鉄株式会社鉄道本部)
竹 内 優
株式会社電業
大 山 一 男
日本架線工業株式会社製造部
(事務局)
吉 川 武 司
電車線工業協会業務部