2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
E 1507-1995
軌道用ゲージ
Track gauges
1. 適用範囲 この規格は,軌道の水準,カント,軌間及びバックゲージを測定する軌道用ゲージ(以下,
ゲージという。)について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS G 4304 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条
2. 種類 ゲージの種類は,測定項目及び軌間によって区分し,表1のとおりとする。
表1 種類
種類
測定項目
軌間
N-1
水準,カント
1 067 mm用
N-2
軌間,バックゲージ
N-3
水準,カント,軌間,バックゲージ
S-1
水準,カント
1 435 mm用
S-2
軌間,バックゲージ
S-3
水準,カント,軌間,バックゲージ
3. 性能 ゲージの性能は,次のとおりとする。
(1) N-1, N-3, S-1及びS-3のゲージは,表2の範囲の水準及びカントを測定できるものでなければならな
い。
表2 水準及びカント
種類
測定範囲
N-1
−10 mmから120 mmまで1 mmごと
N-3
S-1
−10 mmから220 mmまで1 mmごと
S-3
(2) N-2, N-3, S-2及びS-3のゲージは表3の範囲の軌間を測定できるものでなければならない。
表3 軌間
種類
測定範囲
N-2
1 057 mmから1 107 mmまで1 mmごと
N-3
S-2
1 425 mmから1 475 mmまで1 mmごと
S-3
(3) N-2, N-3, S-2及びS-3のゲージは,表4の範囲のバックゲージを測定できるものでなければならない。
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E 1507-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表4 バックゲージ
種類
測定範囲
N-2
1 015 mmから1 037 mmまで1 mmごと
N-3
S-2
1 383 mmから1 405 mmまで1 mmごと
S-3
(4) ゲージの器差は,±0.5 mm以下でなければならない。
(5) ゲージの絶縁性能は,8.(試験)によって測定したとき,両端金属部間50 MΩ以上の抵抗をもってい
なければならない。
4. 形状,寸法及び質量 ゲージの全長,質量及びつめの長さは,表5による。
なお,形状及び寸法の例を付図1〜2に示す。
表5 寸法・質量
種類
全長mm
質量kg
つめの長さ mm
N-1
1 300以下
1.8以下
−
N-2
14
N-3
S-1
1 700以下
2.3以下
−
S-2
14
S-3
5. 外観 ゲージ主体部の表面は滑らかで,使用上有害な節,目切れ,虫食い,曲がり,ねじれなどの欠
陥があってはならない。
また,つめは主体部に直角に取り付け,その表面は十分平滑でなければならない。
6. 材料 ゲージに用いる材料は,表6のとおりとする。
表6 材料
主要部品名
材料
主体部
ひのき(檜)(含水率15%以下のもの)又は使
用上これと同等以上の性能をもつもの。
金属部
JIS H 3100のC 2801 P又は
使用上これと同等以上の性能をもつもの。
測定部つめ JIS G 4304のSUS 304-HP又は
使用上これと同等以上の性能をもつもの。
7. 塗装 ゲージの主体部には,適当な防湿塗装を施さなければならない。
8. 試験 ゲージの絶縁性能試験は,室内にて絶縁抵抗計を用い,DC500 Vにて行わなくてはならない。
9. 検査
9.1
性能検査 ゲージの性能は,3.の規定に適合しなければならない。
9.2
形状・寸法検査 ゲージの形状・寸法は,4.の規定に適合しなければならない。
9.3
外観検査 ゲージの外観検査は,目視によって行い,5.の規定に適合しなければならない。
3
E 1507-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
10. 製品の呼び方 ゲージの呼び方は,規格番号又は規格名称及び種類による。
例1. JIS E 1507 N-1
例2. 軌道用ゲージ N-1
11. 表示 ゲージの見やすい箇所に,次の事項を表示する。
(1) 製造年月又はその略号
(2) 製造業者又はその略号
4
E 1507-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図1 軌間1 067 mm用ゲージの形状・寸法
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E 1507-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2 軌間1 435 mm用ゲージの形状・寸法
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E 1507-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
工業標準改正原案調査作成委員会 構成表(敬称略)
(本委員会)
氏名
所属
(委員長)
佐 藤 泰 生
財団法人鉄道総合技術研究所
青 柳 桂 一
通商産業省基礎産業局
吉 海 正 憲
通商産業省機械情報産業局
津 田 博
通商産業省機械情報産業局
山 村 修 蔵
通商産業省工業技術院標準部
小 杉 昭 夫
運輸省鉄道局
(分科会委員長)
○ 三 浦 重
財団法人鉄道総合技術研究所
○ 桜 沢 正
社団法人日本鉄道施設協会
早 瀬 藤 二
東日本旅客鉄道株式会社施設電気部
佐々木 英 夫
東海旅客鉄道株式会社技術本部
七 川 研 二
西日本旅客鉄道株式会社施設部
吉 岡 治
社団法人日本民営鉄道協会
佐 藤 海 光
帝都高速度交通営団
○ 加 藤 文 正
小田急電鉄株式会社
○ 山 本 拓 郎
南海電気鉄道株式会社
手 塚 英 勇
日立化成工業株式会社
中 島 保 三
信号器材株式会社
鳥 越 信 一
鉄道分岐器工業協会
茂 木 重 六
株式会社峰製作所
○ 金 子 慶 尚
株式会社カネコ
○ 飯 島 仲 次
飯島機工株式会社
○ 高 野 厚 義
鉄友工業株式会社
(分科会)
高 橋 潔
通商産業省工業技術院標準部
長 藤 敬 晴
財団法人鉄道総合技術研究所
迫 口 和 利
東日本旅客鉄道株式会社施設電気部
鳥 居 末 男
東海旅客鉄道株式会社技術本部
杉 岡 篤
西日本旅客鉄道株式会社施設部
三 枝 長 生
貨物鉄道株式会社鉄道営業本部
市 東 邦 生
帝都高速度交通営団
事務局
森 下 忠
社団法人日本鉄道施設協会
岡 田 甲 一
社団法人日本鉄道施設協会
○印は分科会委員兼務を示す。