2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
E 1505-1993
線路用片口スパナ
Single ended wrenches for track service
1. 適用範囲 この規格は,鉄道線路用片口スパナ(以下,スパナという。)について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS G 4401 炭素工具鋼鋼材
JIS G 4805 高炭素クロム軸受鋼鋼材
JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験方法
2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
2. 種類 スパナの種類は,表1の4種類とする。
表1 種類
種類
用途
37
22kg,30kg及び37kgレール用
50N
40kgN及び50kgNレール用
50
50kgレール用
60
60kgレール用
3. 主要部の名称 スパナの主要部の名称は,図1による。
図1 主要部の名称
4. 強さ スパナの強さは、10.1によって試験を行ったとき、各部に異常がなく、永久変形は、二面幅の
先端で0.1mm以下でなければならない。
5. 硬さ スパナの頭部面の硬さは、10.2によって試験を行ったとき、ロックウェル硬さHRC39以上で
なければならない。
2
E 1505-1993
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6. 形状・寸法 スパナの形状・寸法は,付図1に示すとおりとする。
7. 外観 スパナの表面は滑らかで,使用上有害な ひび,割れ,まくれなどの欠陥があってはならない。
8. 材料 スパナの材料は,JIS G 4401のSK 7又は使用上これと同等以上の性能をもつものとする。
9. 熱処理 スパナの頭部には,適当な焼入れ・焼戻しを施す。
10. 検査
10.1 強さ検査 スパナの強さ検査は,試験前に,なるべく先端に近い二面幅の寸法を測定し,付図2に
示すように,口に六角の試験棒をくわえ,表2に示す曲げモーメントを加え,試験後,同一と思われる箇
所の二面幅の寸法を測定し,4.の規定に適合しなければならない。
なお,試験棒の材料は,JIS G 4805のSUJ1又はSUJ2とし,硬さは,ロックウェル硬さHRC58〜60の
ものとする。
また,試験棒の二面幅の寸法は,スパナの二面幅の最小寸法に対して004
.0
−
mmとする。
表2 曲げモーメント
種類
37
50N
50
60
曲げモーメント
N・m {kgf・m}
520 {53}
785 {80}
10.2 硬さ検査 スパナの硬さ検査は,JIS Z 2245によって行い,5.の規定に適合しなければならない。
10.3 形状及び寸法検査 スパナの形状及び寸法検査は,直接測定,限界ゲージ,その他適当な方法によ
って行い,6.の規定に適合しなければならない。
10.4 外観検査 スパナの外観検査は,目視によって行い,7.の規定に適合しなければならない。
11. 製品の呼び方 スパナの呼び方は,規格番号又は規格の名称,及び種類による。
例 JIS E 1505 37,又は線路用片口スパナ 37
12. 表示 スパナの適当な箇所に,次の事項を表示する。
(1) 種類
(2) 製造業者名又はその略号
3
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付図1 形状・寸法
4
E 1505-1993
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付図1 (続き)
付図2 強さ試験
5
E 1505-1993
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鉄道部会線路用器具専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
高 橋 寛
社団法人日本鉄道施設協会
村 田 輝 史
通商産業省機械情報産業局
新 藤 卓 治
運輸省鉄道監督局
原 慧
運輸省鉄道監督局
仲井真 弘 多
工業技術院標準部
鳥 越 信 一
鉄道分岐器工業協会
中 島 守 利
有限会社中島鉄工所
金 子 慶 尚
カネコ計測工業株式会社
佐 藤 英 夫
株式会社秋福精機製作所
飯 島 仲 次
飯島機工株式会社
向 原 耕 次
鉄友工業株式会社技術部
柿 澤 實
日本国有鉄道技術開発室
望 月 迪 男
日本国有鉄道施設局
加 藤 八州夫
日本国有鉄道鉄道技術研究所
綾 部 光 義
東武鉄道株式会社鉄道事業局
藤 原 隆 郎
帝都高速度交通営団工務部
永 友 義 敏
小田急電鉄株式会社工務部
鈴 木 孝 久
京浜急行電鉄株式会社鉄道事業本部
和 気 行 雄
社団法人日本民営鉄道協会
宇田川 元 助
日本軌道工業株式会社開発事業部
(事務局)
石 井 清 次
工業技術院標準部機械規格課
江 口 信 彦
工業技術院標準部機械規格課