2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
E 1116-1994
レール用異形継目板
Compromise fish plates for rails
1. 適用範囲 この規格は,普通レール(1),熱処理レール(2)及び端部熱処理レール(3)に規定する異種又は
同種のレール相互間に用いる異形継目板(以下,継目板という。)について規定する。
注(1) JIS E 1101(普通レール)参照
(2) JIS E 1120(熱処理レール)参照
(3) JIS E 1123(端部熱処理レール)参照
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材
JIS Z 2201 金属材料引張試験片
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
JIS Z 2243 ブリネル硬さ試験方法
2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考値である。
2. 種類及び記号 継目板の種類及び記号は,用途及び熱処理の有無によって区分し,表1のとおりとす
る。
表1 種類及び記号
種類
記号
用途
熱処理の有無
1種
50kgN-37kgレール用異形継目板
50kgN-40kgNレール用異形継目板
50kgN-50kgレール用異形継目板
なし
50N-37
50N-40N
50N-50
2種
40kgNレール 段違い用異形継目板
50kgレール
段違い用異形継目板
50kgNレール 段違い用異形継目板
60kgレール 段違い用異形継目板
あり
2-40N
2-50
2-50N
2-60
3種
40kgNレール 継目落用異形継目板
50kgレール
継目落用異形継目板
50kgNレール 継目落用異形継目板
60kgレール 継目落用異形継目板
3-40N
3-50
3-50N
3-60
3. 品質
3.1
外観 継目板の外観は,次のとおりとする。
(1) 継目板は,全長にわたり,使用上有害なきず,ねじれ,割れなどの欠陥があってはならない。
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E 1116-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(2) 継目板の端面及び穴の内面には,使用上有害なパイプきずなどの欠陥があってはならない。
3.2
曲がり及びレールとの間隔 継目板の曲がり及びレールとの間隔は,次のとおりとする。
(1) 曲がり 継目板の曲がりの最大値は,7.1(1)によって測定したとき,表2の規定に適合しなければなら
ない。
表2 曲がり
単位 mm
項目
測定
位置
37kg,40kgN,50kg及び
50kgNレール用継目板
60kgレール用継目板
中央がレールに対し外方に
A
1.5
2.0
中央がレールに対し内方に
B
(2) レールとの間隔 継目板のレールとの間隔は,7.1(2)によって測定したとき,表3の規定に適合しなけ
ればならない。
表3 レールとの間隔
単位 mm
項目
37kg及び50kgレ
ール用継目板
40kgN,50kgN及び60kg
レール用継目板
レールとの間隔 (S)
+2.0
+1.5
−1.0
−0.5
3.3
機械的性質 継目板の機械的性質は,2種及び3種について,7.2及び7.3の試験を行ったとき,表4
の規定に適合しなければならない。
表4 機械的性質
引張強さ N/mm2 {kgf/mm2}
伸び %
表面硬さ HBS
686 {70} 以上
12以上
262〜331
4. 形状,寸法及び寸法許容差 継目板の形状,寸法及び寸法許容差は,次による。
(1) 継目板の形状及び寸法は,付図1〜11に示すとおりとする。
(2) 継目板の寸法許容差は,表5のとおりとする。
表5 寸法許容差
単位 mm
項目
寸法許容差
長さ
L
±3.0
厚さ
t
+1.5
穴の径
d
+1.0
−0.5
穴の位置及び相互間隔
h, l1, l2, l3
±1.0
切欠きの寸法
W1, W2
±1.0
切欠きの位置
l4, l5
±1.5
継目板上部曲面 (R19) の半径
r
±0.3
段違い量
l6
±0.5
調整量
l7, l8
±0.5
5. 材料 継目板の材料は,JIS G 4051のS 38 C〜S 55 Cのもの,又は品質がこれと同等以上のものとす
る。
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E 1116-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6. 加工方法 継目板の加工方法は,次のとおりとする。
(1) 鍛造又は機械加工によって成形する。
(2) 継目板の周囲に残ったまくれは,取り除く。
(3) 鍛造加工の場合は,有害な脱炭層が残らないようにする。
7. 試験
7.1
継目板の曲がり及びレールとの間隔,並びに段違い量及び調整量の測定は,次の方法で行う。
(1) 継目板の曲がりの測定は,付図12に示す方法で行う。
(2) 継目板のレールとの間隔の測定は,付図1〜11に示す位置で,直接測定,限界ゲージ又はその他適当
な方法で行う。
(3) 段違い量及び調整量の測定方法は,付図12に示す方法で行う。
7.2
引張試験 継目板の引張試験は,次のとおりとする。
(1) 供試材は,製造された継目板の頭部中央から採取する。
(2) 試験片は,供試材の頭部中央からJIS Z 2201の4号を作成する。
(3) 試験方法は,JIS Z 2241による。
7.3
硬さ試験 継目板の硬さ試験は,継目板の頭部及び底部の硬さをJIS Z 2243による方法で測定する。
8. 検査 継目板の検査は,品質及び形状・寸法について行い,それぞれ3.及び4.の規定に適合しなけれ
ばならない。
9. 製品の呼び方 継目板の呼び方は,規格番号又は規格の名称(又は用途)及び記号のほか,次による。
(1) 1種は,右上り(1)又は左上り(2)の別
(2) 2種は,段違い量及び右上り(1)又は左上り(2)の別
(3) 3種は,調整量
例1. JIS E 1116 50N-37 (1)
例2. レール用異形継目板 50N-40N (2)
例3. JIS E 1116 2-40N 2 (1)
例4. 段違い用異形継目板 2-50 4 (2)
例5. JIS E 1116 3-40N 2
例6. 継目落用異形継目板 3-50 3
10. 表示 継目板には,図1〜3に示す腹部の外面に,次の事項を鮮明に浮出し又は刻印で表示しなければ
ならない。
(1) 種類の記号
(2) 1種又は2種の継目板は,右上り(1)又は左上り(2)と表示する。
(3) 2種又は3種の段違い量又は調整量
(4) 製造業者名又はその略号
(5) 製造年の略号(西暦年号の末尾2けた)
4
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1 表示例(1種)
図2 表示例(2種)
図3 表示例(3種)
備考 図中,種類の記号の表示位置については,やむを得ない場合,受渡当事者間の協定によって変更することがで
きる。
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E 1116-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図1 1種50kgN-37kgレール用異形継目板
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E 1116-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2 1種50kgN-40kgNレール用異形継目板
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図3 1種50kgN-50kgレール用異形継目板
8
E
1
11
6
-1
9
9
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図4 2種40kgNレール 段違い用異形継目板
9
E
1
11
6
-1
9
9
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図5 2種50kgレール 段違い用異形継目板
1
0
E
1
11
6
-1
9
9
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図6 2種50kgNレール 段違い用異形継目板
11
E
1
11
6
-1
9
9
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図7 2種60kgレール 段違い用異形継目板
1
2
E
1
11
6
-1
9
9
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図8 3種40kgNレール 継目落用異形継目板
備考 図中括弧内の数値は,参考として示す。
1
3
E
1
11
6
-1
9
9
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図9 3種50kgレール 継目落用異形継目板
備考 図中括弧内の数値は,参考として示す。
1
4
E
1
11
6
-1
9
9
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図10 3種50kgNレール 継目落用異形継目板
備考 図中括弧内の数値は,参考として示す。
1
5
E
1
11
6
-1
9
9
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図11 3種60kgレール 継目落用異形継目板
備考 図中括弧内の数値は,参考として示す。
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E 1116-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図12 曲がり,段違い量,調整量及び形状寸法の測定方法
備考1. a1,a2,b1,b2,c,dは,直定規を当てる位置を示す。
2. a1,a2は,いずれか大きい方を測定する。
3. b1,b2は,いずれか大きい方を測定する。
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E 1116-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
工業標準改正原案調査作成委員会 構成表(敬称略)
(本委員会)
氏名
所属
(委員長)
佐 藤 泰 生
財団法人鉄道総合技術研究所
青 柳 桂 一
通商産業省基礎産業局
山 村 修 蔵
工業技術院標準部
高 重 尚 文
運輸省鉄道局
(分科会委員長)
○ 三 浦 重
財団法人鉄道総合技術研究所
大石橋 宏 治
財団法人鉄道総合技術研究所
○ 櫻 澤 正
財団法人日本鉄道施設協会
小 倉 雅 彦
東日本旅客鉄道株式会社施設電気部
佐々木 英 夫
東海旅客鉄道株式会社技術本部
東 憲 昭
西日本旅客鉄道株式会社施設部
吉 岡 治
社団法人日本民営鉄道協会
山 本 喬
帝都高速度交通営団工務部
○ 加 藤 文 正
小田急電鉄株式会社
○ 山 本 拓 郎
南海電気鉄道株式会社
前 原 郷 治
新日本製鐵株式会社
上 田 正 博
株式会社NKK
鳥 越 信 一
鉄道分岐器工業会
入 江 隆 昭
大和工業株式会社
茂 木 重 六
株式会社峰製作所
○ 三 宅 正太郎
株式会社ミツテック
○ 平 尾 哲 郎
九州鉄道機器製造株式会社
(分科会)
藤 田 富 男
工業技術院標準部
長 藤 敬 晴
財団法人鉄道総合技術研究所
迫 口 和 利
東日本旅客鉄道株式会社施設電気部
鳥 居 末 男
東海旅客鉄道株式会社技術本部
西 田 哲 郎
西日本旅客鉄道株式会社施設部
三 枝 長 生
貨物鉄道株式会社技術部
市 東 邦 生
帝都高速度交通営団工務部
桜 井 三 郎
日兼特殊工業株式会社
(事務局)
森 下 忠
社団法人日本鉄道施設協会
岡 田 甲 一
社団法人日本鉄道施設協会
備考 ○印は,本委員会及び分科会の委員兼務者を示す。