D 9421:2009
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 リムの種類及びその記号 ···································································································· 1
4 構造······························································································································· 3
5 形状及び寸法 ··················································································································· 3
6 品質······························································································································· 4
6.1 外観 ···························································································································· 4
6.2 めっき ························································································································· 4
6.3 強度 ···························································································································· 4
7 試験方法························································································································· 4
7.1 リムの強度試験 ············································································································· 4
8 製品の呼び方 ··················································································································· 5
9 表示······························································································································· 6
附属書A(参考)自転車用リムの測定方法(例) ······································································ 13
附属書JA(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ································································ 22
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人自転車産
業振興協会 (JBPI) 及び財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正す
べきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS D 9421:2005は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
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日本工業規格
JIS
D 9421:2009
自転車−リム
Bicycles-Rims
序文
この規格は,1996年に第2版として発行されたISO 5775-2,及びAmendment 1 (2001)を基に作成した日
本工業規格であるが,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,主として,JIS D 9111に規定する一般用自転車及び幼児用自転車に用いるリム(以下,リ
ムという。)について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 5775-2:1996,Bicycle tyres and rims−Part 2 : Rims 及び Amendment 1(2001) (MOD)
なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,修正していることを示
す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS D 9111 自転車−分類及び諸元
JIS D 9112 自転車用タイヤ−諸元
JIS D 9420 自転車用スポーク
JIS D 9422 自転車用タイヤバルブ
JIS H 8617 ニッケルめっき及びニッケル−クロムめっき
JIS K 6302 自転車用タイヤ
ISO 5775-1 Bicycle tyres and rims−Part 1: Tyre designations and dimensions
3
リムの種類及びその記号
リムの種類及びその記号は,リムの形式及び形状によって区分し,表1による。リムの種類は,表1に
示すBEリム1),WOリム2) [又はSSリム3)],HEリム4) [又はHBリム5)]及びCTリム6)の4種類と
する。
注1) ビーデットエッジリムの略。
2) ワイヤードオンリムの略。
2
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3) ストレートサイドリムの略。
4) フックドエッジリムの略。
5) フックドビードリムの略。
6) クロチェットタイプリムの略。
表1−リムの種類及びその記号
種類(記号)
形式
リムの呼び幅a)
形状の例
BEリムb)(BE)
BE-1
(22.2)
(25)
WOリム(WO)又
はSSリムc)(SS)
WO-2
WO-4
(20.3)
(16.5)
WO-3
WO-5
(22.5)
(20.3)
SS
18,20,22,24,27,30.5
HEリム(HE)又は
HBリムd)(HB)
HE-1
(25)
HE-5
(20)
HB
20,25,27
CTリムc)
CT
13C,15C,17C,19C,
21C,23C,25C
注記1 SSリム,HBリム及びCTリムは,ISO 5775-2に規定するリムに該当するものであって,外幅寸法を規定
していないので,二点鎖線を用いてその形状の例を示す。
注記2 リムバンドの幅及び厚さは,使用中にスポークヘッドとスポーク穴とを完全にカバーするほかに,横方向
に安定して取り付けられるように,また,タイヤとチューブとを確実に取り付けできるように選択する。
注a) リムの呼び幅は,表5,表6,表8及び表9の図におけるAの寸法を示すが,( )を付けた呼び幅はリム
の呼び方として用いない。
b) BEリムは,JIS D 9112に規定するBEタイヤに適合する。
c) WOリム又はSSリム,及びCTリムは,JIS D 9112に規定するWOタイヤ及びISO 5775-1に規定する“ワ
イヤードエッジ”タイヤに適合する。WOリム又はSSリムは,JIS K 6302に規定する硬鋼線のビードワイ
ヤを使用したタイヤを使用する。ただし,JIS K 6302に規定するタイヤのリム外れ強さを満足するアラミド
繊維のビードワイヤを使用したタイヤは使用できる。CTリムは,硬鋼線及びアラミド繊維のビードワイヤ
を使用したタイヤを使用する。
d) HEリム又はHBリムは,JIS D 9112に規定するHEタイヤ及びISO 5775-1に規定する“ビーデッドエッジ ”
タイヤに適合する。
3
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4
構造
リムの構造は,次による。
a) リムは,滑らかな輪郭をもち,タイヤ側に鋭い角があってはならない。
b) 継ぎ目のタイヤ側,並びにスポーク穴及びバルブ穴の端面に,著しいばりがあってはならない。
c) スポーク穴は,リム中心線から交互に離れており,かつ,均一に交互に離れていることが望ましく,
スポーク穴の位置は,リムを外側(タイヤ側)から見たときに,図1のように,バルブ穴に最も近い
右手にあるスポーク穴が,リム中心線の上側の位置とする。
図1−バルブ穴位置
5
形状及び寸法
リムの形状及び寸法は,次による。
a) リムの各部の寸法は,種類ごとに表5〜表9による。
なお,許容差の記入がない寸法は,推奨寸法を示す。
注記 リムの形状及び測定法の違いによって,測定結果にばらつきが発生しやすい。このため,自
転車用リムの測定方法(例)を附属書Aに記載する。
b) リムのスポーク穴径は,表2による。
表2−スポーク穴径
単位 mm
スポーク径の呼び
(JIS D 9420)
スポーク穴径
ニップル径(参考)
(JIS D 9420)
No.12
5.0
+0.2
0
4.6
+0.2
0
No.13
4.7
4.3
No.13,No.14又はNo.15
4.4 a)
4.0
注a) 径の呼びが20未満,又はリムの呼び径が422未満でスポーク径の呼びがNo.14の
場合には,スポーク穴径4.4を4.5にすることが望ましい。
c) リムのバルブ穴径は,タイヤバルブの種類別に表3による。
4
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表3−バルブ穴径の種類
単位 mm
タイヤバルブの種類 (JIS D 9422)
バルブ穴径
英式バルブ
VEM,VER
8.2
±0.1
米式バルブa)
VAM
8.2
VAR
8.7
仏式バルブ
VFM,VFR
6.3
注a) 米式バルブで,ボディー径が8 mmのバルブは,バルブ穴径8.2 mm
に使用できる。
d) スポーク穴のピッチの差は,2 mm以下とする。
e) リム直径寸法の差(直径ひずみ)は,スポーク穴2ピッチ相当間隔で任意の2か所を測定したとき1 mm
以下とする。
f)
リムの平面ひずみは,スポーク穴2ピッチ相当間隔で任意の箇所を測定したとき,0.3 mm以下とする。
6
品質
6.1
外観
リムの外観は,次による。
a) めっき及び装飾加工を施した面には,素地の露出,はがれ,さび,その他の著しい欠点があってはな
らない。
なお,車輪に組み立てた後,表面に現れる部分には,著しいめっきむらがあってはならない。
b) めっき及び装飾加工を施さない仕上げ面には,さび,割れ,著しいすりきず,その他の欠点があって
はならない。
c) マーク類には,打刻不良,位置ずれ,かすれ,色むら,その他の著しい欠点があってはならない。
6.2
めっき
めっきを施したリムのめっき厚さ及び耐食性は,JIS H 8617に規定する表2の等級3級以上とする。た
だし,車輪に組み立てた後,表面に現れない部分及びめっき後加工を施した部分は除く。
6.3
強度
リムの強度は,7.1の試験を行ったとき,永久ひずみは1 mm以下とする。
7
試験方法
7.1
リムの強度試験
図2に示す方法によって中心方向に表4の試験力(F)を静かに加えて2分間保持した後,力を取り除
いたときの力の負荷点での永久ひずみを測定する。
5
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図2−リムの強度試験
表4−試験条件
種類
形式
リムの呼び幅
試験力
N
BEリム
BE-1
(22.2),(25)
500
WOリム又はSSリム
WO-2
WO-3
WO-5
SS
(20.3)
(22.5)
(20.3)
20,22,24,27,30.5
WO-4
SS
(16.5)
18
300
HEリム又はHBリム
HE-1
HE-5
HB
(25)
(20)
20,25,27
500
CTリム
CT
19C,21C,23C,25C
13C,15C,17C
300
8
製品の呼び方
製品の呼び方は,次による。
a) BEリム,WOリム及びHEリムの場合,規格番号又は“自転車用リム”(名称),リムの呼び及びリム
の種類を表す記号による。
例1 JIS D 9421 26×1⅜ WO
例2 自転車用リム 26×1⅜ WO
b) SSリム及びHBリムの場合,規格番号又は“自転車用リム”(名称),リムの種類を表す記号,リムの
呼び径及びリムの呼び幅による。
例1 JIS D 9421 SS 349×20
例2 自転車用リム SS 349×20
c) CTリムの場合,規格番号又は“自転車用リム”(名称),リムの呼び径,リムの呼び幅及びCTリムで
あることを示す“C”による。
6
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
例1 JIS D 9421 622×13C
例2 自転車用リム 622×13C
9
表示
リムには,リムの表面に刻印,ラベルを付けるなどの容易に消えない方法で,次の事項を表示する。
a) 製造業者名又はその略号
b) 製造年月又はその略号
c) リムの呼び(SSリム,HBリム及びCTリムの場合は,リムの呼び径及びリムの呼び幅)
d) 種類を表す記号(ただし,CTリムの場合はCと表示する。)
表5−BEリム
単位 mm
記号
リム各部の名称
b
A
C
D2
E
H
K
R2
リム外幅
規定リム幅
外周
リム外径
リム高さ
ビードフランジ高さ
耳の深さ
フランジ半径
形式
リムの呼び
(径の呼び×幅
の呼び)
b
A
C
D2
E
H
K
スポーク穴
の数(参考)
BE-1
26×1 3/8
40 22.2
±0.8
1 885 ±3
600
14.9
±0.8
10.5
4
32又は40
26×1 1/2
26×1 3/4
44 25
1 885
600
16.3
11
5
7
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表6−WOリム又はSSリム
単位 mm
a) WOリム
記号
リム各部の名称
b
A
D2
E
H
R2
リム外幅
規定リム幅
リム外径
リム高さ
ビードフランジ高さ
フランジ半径
形式
リムの呼び
(径の呼び
×幅の呼
び)
リム
の呼
び径
b
A
D2
E
F
H
R2
スポーク穴の数
(参考)
WO-2
16×13/8
349
28又は26 20.3 ±0.8
362
11.6 ±0.8
1 097 ±2
6.3
2
20
18×13/8
400
413
1 257
28
20×13/8
451
464
1 416
22×13/8
501
514
1 575
24×13/8
540
552
1 695
36
26×11/2
584
597
1 835
26×13/8
590
603
1 854
26×11/4
597
610
1 876
27×13/8
630
643
1 978
27×11/4
28×11/2
635
647
1 994
28×13/8
642
655
2 016
WO-3
16×13/8
349
32.5
22.5
362
14.1
1 097
20
18×13/8
400
413
1 257
28
20×13/8
451
464
1 416
22×13/8
501
514
1 575
24×13/8
540
552
1 695
36
25×13/8
565
578
1 775
26×11/2
584
597
1 835
26×13/8
590
603
1 854
WO-4
26×11/4
597
23
16.5
610
10.8
1 876
1.6
27×11/4
630
643
1 978
700C
622
635
1 955
WO-5
20×13/8
451
28又は26 20.3
464
12.6
1 416
2
28
22×13/8
501
514
1 575
24×13/8
540
552
1 695
36
25×13/8
565
578
1 775
26×13/8
590
603
1 854
注記 ビード周Fの測定方法を,附属書Aに示す。
8
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表6−WOリム又はSSリム(続き)
単位 mm
b) SSリム
記号
リム各部の名称
A
規定リム幅
D
規定リム径
D1
測定リム径
G
フランジ高さ
P
ビードシート幅
H1
リムバンドを取り付けたときの,リム
ベース上のタイヤ装着最小自由深さ
L1
リムバンド面上のウエル幅
R2
フランジ半径
R3
ビードシート半径
R4
ウエル上部半径
β
ビードシート角度
リムの
呼び幅
A
G
P
H1 a) b)
L1 b)
R2
R3
R4
β c)
±1
±0.5
最小
最小
最小
最小
最大
最小
±5°
18 d)
18
6.5
1.8
1.8
10
1.5
1
1.5
10°
20
20
6.5
2
2
11
1.8
1
1.5
10°
22
22
6.5
2.2
3
11
1.8
1
2
10°
24
24
7
3
3
11
2
1
2.5
10°
27
27
7.5
3.5
3.5
14
2.5
1
2.5
10°
30.5
30.5
8
3.5
3.5
14
2.5
1
2.5
10°
注a) リム径が400 mm以下のものは,深さH1に1 mmを加える。
b) H1及びL1の寸法は,リムバンドを取り付けたときの,リムベースとニップル頭部上におけるタイヤ装
着可能スペースとして定める。リムの実際のウエル深さは,上記の目的を達成させるために,リム製
造業者の判断による。
c) リムの呼び径が,400 mm以下のSSリムは,β=15°±10°とする。
d) Aの許容差は, とする。
0
−1
9
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表7−SSリムの規定リム径及び測定リム径
単位 mm
リムの呼び径
規定リム径
D
測定リム径a)
D1
リムの呼び径
規定リム径
D
測定リム径a)
D1
194
194.2
193.85
438
437.7
437.35
203
203.2
202.85
440
439.9
439.55
222
222.2
221.85
451
450.8
450.45
239
239.4
239.05
484
484
483.65
248
247.6
247.25
489
488.6
488.25
251
250.8
250.45
490
490.2
489.85
279
279.2
278.85
498
497.5
497.15
288
287.8
287.45
501
501.3
500.95
298
298.4
298.05
507
507.3
506.95
305
304.7
304.35
520
520.2
519.85
317
317
316.65
531
530.6
530.25
330
329.8
329.45
534
533.5
533.15
337
336.6
336.25
540
539.6
539.25
340
339.6
339.25
541
540.8
540.45
349
349.2
348.85
547
546.5
546.15
355
355
354.65
559
558.8
558.45
357
357.1
356.75
565
564.9
564.55
369
368.6
368.25
571
571
570.65
381
380.9
380.55
584
583.9
583.55
387
387.1
386.75
590
590.2
589.85
390
389.6
389.25
597
597.2
596.85
400
400.1
399.75
609
609.2
608.85
406
405.6
405.25
622
622.3
621.95
419
418.6
418.25
630
629.7
629.35
428
428.1
427.75
635
634.7
634.35
432
431.6
431.25
642
641.7
641.35
注記 リムの呼び幅とリムの呼び径との組合せは,ISO 5775-1を参考にして組み合わせるとよい。
注a) ビードシートの円周(π×測定リム径)を測定したときの許容差は,±1.5 mm。
10
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表8−HEリム又はHBリム
単位 mm
a) HEリム
記号
リム各部の名称
b
A
C
D2
E
R2
リム外幅
規定リム幅
外周
リム外径
リム高さ
フランジ半径
形式
リムの呼び
(径の呼び×
幅の呼び)
リムの呼
び径
b
A
C
D2
E
スポーク穴の数
(参考)
HE-1
121/2×21/4
−
33
25
±0.8
691
±3
220
14.8
±0.8
20
14×1.75
HB 270
848
270
16×1.75
HB 321
1 007
321
20又は28
18×1.75
HB 372
1 167
371
28
20×1.75
HB 422
1 327
422
22×1.75
HB 473
1 486
473
24×1.75
HB 524
1 646
524
36
26×1.75
HB 575
1 805
575
HE-5
14×1.50
HB 270
28
20
848
270
14.0
20
16×1.50
HB 321
1 007
321
20又は28
18×1.50
HB 372
1 167
371
28
20×1.50
HB 422
1 327
422
22×1.50
HB 473
1 486
473
11
D 9421:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表8−HEリム又はHBリム(続き)
単位 mm
b) HBリム
記号
リム各部の名称
A
D2
H
R2
R7
規定リム幅
リム外径
ビードフランジ高さ
フランジ半径
ウエル半径
注a) 自由すき間は,1 mmを超えてはならない。
リムの呼び幅
A
H
最小
R2
R7
最小
±1
±0.5
20
20
13
2
30
25
25
14
2
50
27
27
15
2
70
HBリムの規定リム径及び外周
リムの呼び径
規定リム径D
測定リム外周πD
±2.5
270
269.9
847.9
321
320.7
1 007.5
372
371.5
1 167.1
422
422.3
1 326.7
459
458.8
1 441.4
473
473.1
1 486.3
510
509.6
1 601
524
523.9
1 645.9
560
560.4
1 760.6
575
574.7
1 805.5
611
611.2
1 920.1
注記 リムの呼び幅とリムの呼び径との組合せは,ISO 5775-1を参考
にして組み合わせるとよい。
12
D 9421:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表9−CTリム
単位 mm
記号
リム各部の名称
A
B
D
D1
G
H
R1
R2
規定リム幅
フック幅
規定リム径
測定リム径
フランジ高さ
ビードフランジ高さ
クロチェット半径
フランジ半径
注a) R22以上は,タイヤをきずつけないように,滑らかで損傷の原因になら
ない表面とする。
リムの呼び幅
A
±0.5
B
±0.3
G
±0.5
H b)
以上
R1 b)
13C
13
1.5
5.5
2.2
0.9±0.1
15C
15
17C
17
1.1
2.01.0
+−
19C
19
6.5
3.5
21C
21
23C
23
4.5
25C
25
注記 リムの呼び径は,SSリムの表7による。
注b) H及びR1の寸法は,リムバンドを取り付けた状態で,クロチェット形リム
にタイヤを確実にはめ込むためのリムベース及びニップルヘッド上の邪魔
されない最小空間を定義する。
13
D 9421:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A
(参考)
自転車用リムの測定方法(例)
序文
この附属書は,本体に関連する事項を補足するもので,規定の一部ではない。
A.1 目的
この附属書は,SSリム,HBリム,CTリム及びWOリムの寸法測定及びゲージ測定の方法について示
す。
注記 表6のWOリムのビード周Fは,表A.1に示す断面寸法のバンドゲージを用いて測定する。
表A.1−バンドゲージ寸法
単位 mm
リムの内幅A
バンドゲージの断面寸法
幅
厚さ
16.5
15.3
±0.3
0.30±0.05
20.3
19.1
22.5
21.3
A.2 概要
測定は,すべてタイヤに取付けできる状態のリムを平たんな面に置いて行う。測定の精度を得るため,
スチール製メジャー及びバンドゲージ(ISO 5775-2ではtapeと呼称)は,常に両方のビードシート部でリ
ムフランジに垂直に押し当てる。
A.3 スチール製メジャーによって測定するリムの主な寸法
スチール製メジャーによって測定するリムの主な寸法を図A.1,図A.2及び図A.3に示す。
14
D 9421:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
図A.1−SSリム
図A.2−HBリム
15
D 9421:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
図A.3−CTリム
A.4 規定リム径及びビードシート円周の測定方法
第一の方法(A.4.1)は,SSリムだけに適用可能である。第二の方法(A.4.2)は,SSリム及びCTリム
に適用できる。
A.4.1 第一の方法
リムの測定は,マンドレル円周に対応する標準レベル円周の回りで行う。図A.4に示すようにバンドゲ
ージを用いる。バンドゲージはばね鋼で製作し,両方のビードシート部でリムに均等に当てる。バンドゲ
ージには,対応するリムの内幅及びリムの呼び径が明確に表示されていなければならない。バンドゲージ
は,あらかじめ対応するリム径に合致したマンドレル又は平たんな面の上で,その長さを確認する。リム
のビード周Fは,バンドゲージを両方のビードシート部でリムに均等に巻き付けたとき,バンドゲージの
まっすぐな先端が,3 mmの切欠きの位置で他端に接するかによって確認する(表A.2,図A.4,図A.5及
び図A.6を参照)。
なお,測定場所の周囲温度の参考値は,20 ℃とする。
熟練したリム検査員の場合を除いて,測定は二人で行うとよい。一人がバンドゲージを定位置に保持し
て先端を50 N以下の力で引っ張り,もう一人が読み取る。
A.4.2 第二の方法
両耳の外周部(図A.4のD1)は,伸びのないスチール製メジャー(幅10 mm,厚さ0.3 mm,0.5 mmの
目盛付き)で測定する。スチール製メジャーは,リムにぴったりと接触するように注意する。両耳各々の
外周の測定値U0AとU0Bとを記録する。
適切なノギス(ISO 5775-2ではvernier gaugeと呼称,図A.7〜図A.9を参照)を使用し,両側のフラン
16
D 9421:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ジの高さGA及びGBを各々数点測定し,各々の平均値を算出する。
次の式を用いて円周の測定値,U1A及びU1Bを算出する。
外周で考えると,
A
0A
1A
2G
U
U
π
−
=
B
0B
1B
2G
U
U
π
−
=
半径で考えると,
A
0A
1A
2
2
G
U
U
−
=π
π
B
0B
1B
2
2
G
U
U
−
=π
π
両方の円周を,表7で示したD1の値とπとの積と比較する。
注記 二つの外周U0AとU0Bとの差が2 mmを超える場合は,ノギスを正しく当て,円周の差を補正
するために厚さがδのスペーサを入れる(図A.8を参照)。
π
δ
2
0B
0AU
U
−
=
スペーサは,図A.8に示すように短い方のフランジの先端とノギスとの間に入れる。
図A.4−リム径の測定
17
D 9421:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
図A.4−リム径の測定(続き)
単位 mm
図A.5−バンドゲージの寸法
18
D 9421:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
図A.6−バンドゲージの長さを確認するためのマンドレル
表A.2−リム及びバンドゲージの幅
単位 mm
リムの幅
バンドゲージの幅 W
0
−0.1
18
16
20
18
22
20
24
22
27
25
30.5
28.5
19
D 9421:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
図A.7−1/20 mm目盛付きノギス
図A.8−ノギスとスペーサとの併用
20
D 9421:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
a) SSリムの場合
b) CTリムの場合
図A.9−フランジ高さGを測定するためのノギスの詳細
A.5 リムバンド装着部のくぼみ幅の測定
図A.10及び図A.11を参照する。
図A.10−リムバンド装着部のくぼみ幅L1の測定
図A.11−寸法L1を測定するためのノギス
A.6 ビードシート角βの測定
図A.12及び図A.13を参照する。
21
D 9421:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
図A.12−ビードシート角βの測定
図A.13−β測定用ツール
A.7 その他のリム寸法の測定
ビードシートのリム幅A1,及び規定のリム幅Aは,図A.14に示すノギスで測定する。
単位 mm
図A.14−リム幅測定用のノギス
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JA
(参考)
JISと対応する国際規格との対比表
JIS D 9421 : 2009 自転車−リム
ISO 5775-2:1996,Bicycle tyres and rims−Part 2 : Rims 及び Amendment 1(2001)
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び名称
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範
囲
JIS D 9111に規定す
る,一般用自転車及び
幼児用自転車に用い
るリム。
1
自転車用タイヤのリ
ムの寸法について規
定。
追加
JISではリムの強度,外観まで
規定している。
JISでは安全性,品質を確保するた
め,規定を追加している。
2 引用規
格
3 リムの
種類及び
その記号
リムの種類を表す記
号6種類(BE,WO,
SS,HE,HB,CT)を
規定。
リムの種類はBE,WO
又はSS,HE又はHB,
CTの4種類
4
ISO規格では,SS,
HB,Cリムについて
規定する。
ISO規格ではSS,
HB,Cリムについて
規定する(3種類)。
追加
追加
JISでは,WO,HE,BEを追
加,CをCTと呼称している。
JISでは,BEを追加している。
また,SSをWO又はSSに,
HBをHE又はHBに分けてい
る。
日本では市場に合わせ,重量物運
搬用のBEリムが追加され,SSリ
ムがWOとSSに,HBリムがHE
とHBに分けられている。
混乱を避けるため,注,注記によ
ってISO規格との対応を表示して
いる。
注b) BEリムはBEタ
イヤに適合
注c) WO,SS,CTリ
ムはWOタイヤ,ISO
規格のワイヤードエ
ッジタイヤに適合。
SS又はCリムに取り
付ける“ワイヤーエ
ッジ”タイヤ
追加
2
D
9
4
2
1
:
2
0
0
9
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び名称
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
注c) WO,SSリムに
は,硬鋼線のビードワ
イヤを使用したタイ
ヤを使用,適合すれば
アラミド繊維のビー
ドワイヤを使用した
タイヤも使用可。
CTリムは,硬鋼線及
びアラミド繊維のビ
ードワイヤを使用し
たタイヤを使用
注d) HE,HBリムは
HEタイヤ及びISO規
格のビーデッドエッ
ジタイヤに適合。
注記1 SS,HB及び
CTリムはISO規格に
規定するリムに該当。
4.1
6.1
5
SSリムは,ノンフォ
ールタブルタイヤ
(リジッドビードタ
イヤ)だけで使用。
Cリムには,リジッ
ド及びフォールタブ
ルビードタイヤだけ
で使用。
HBリムに取り付け
る“ビーテッドエッ
ジ”タイヤ
追加
4 構造
c) スポーク穴の位置
−
追加
JISでは,スポーク穴の位置を
規定している。
JISでは強度,安全性を確保するた
め追加している。
5 形状及
び寸法
a) リムの各部の寸法
を種類ごとに規定。
2,4.1,
5.1,6.1
SS,HB,Cリムにつ
いてはJISと同じ。
WO,BE,HEについ
ては規定なし。
追加
JISでは,WO,BE,HEリム
について追加している。
日本では,WO,BE,HEリムとし
て定着しているため,追加してい
る。
b) リムのスポーク穴
径を規定。
−
追加
JISでは,項目を追加している。 JISでは強度,安全性を確保するた
め追加している。
c) リムのバルブ穴径
を規定。
3.2
バルブ穴はリムのく
ぼみの中心にあるこ
と。
追加
JISでは,バルブ穴径も規定し
ている。
JISでは強度,品質を確保するため
規定を追加している。
2
D
9
4
2
1
:
2
0
0
9
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び名称
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
d) スポーク穴のピッ
チの差は2 mm以下。
−
追加
JISでは,項目を追加している。 JISでは品質を確保するため,項目
を追加している。
e) リムの直径ひずみ
は,1 mm以下。
−
追加
JISでは,項目を追加している。 JISでは品質を確保するため,項目
を追加している。
f) リムの平面ひずみ
は,0.3 mm以下。
−
追加
JISでは,項目を追加している。 JISでは品質を確保するため,項目
を追加している。
6 品質
リムの外観(めっき,
マーク類)について規
定。
−
追加
JISではめっき,装飾加工,マ
ーク類まで規定している。
JISでは品質を確保するため,項目
を追加している。
6.3 強度 リムの強度
は,7.1の試験を行い,
永久ひずみは1 mm以
下。
−
追加
JISでは,項目を追加している。 JISでは安全性を確保するため追
加している。
7 試験方
法
7.1 リムの強度 表4
の試験力を2分間加
え,永久ひずみを測定
する。
−
追加
JISでは,項目を追加している。 JISでは安全性を確保するため追
加している。
8 製品の
呼び方
BE,WO,HE:(タイ
ヤ外径のインチ記号)
×(タイヤ幅のインチ
記号)・種類
SS,HB:リムの種類・
(リムの呼び径)×
(リムの呼び幅)
CT:(リムの呼び径)
×(リムの呼び幅)・
リムの種類
4.3
5.3
6.3
SS:リムの種類・(リ
ムの呼び径)×(リ
ムの呼び幅)
HB:リムの種類・(リ
ムの呼び径)×(リ
ムの呼び幅)
C:(リムの呼び径)
×(リムの呼び幅)・
リムの種類
追加
SS,HB,CTリムについては
ISO規格とJISは一致。しかし,
WO,HE,BEについては,JIS
ではリムをはめ合わされるタ
イヤの呼びで呼称し,しかもイ
ンチ記号の呼び表記が使われ
ている。
長年日本では,リムをはめ合わさ
れるタイヤの呼びで呼称してきて
おり,変更するとユーザーの混乱
が予想される。ISO規格で規定さ
れているSS,HB,CTリムについ
ては完全に一致しており,問題は
ない。
2
D
9
4
2
1
:
2
0
0
9
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び名称
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
9 表示
製造業者名,製造年
月,リムの呼び(SS,
HB,CTの場合はリム
の呼び径及びリムの
呼び幅),リムの種類
など表示すべき事項
を規定。
4.3,5.3,
6.3
リムの種類,リムの
呼び径,リムの呼び
幅を表示する。
追加
JISでは,製造業者名,製造年
月も表示するよう規定されて
いる。
JISでは消費者の利便を考え,規定
を追加している。
附属書A
(参考)
自転車用リムの測定
方法
附属書A
(参考)
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 5775-2:1996及びAmendment 1(2001),MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
2
D
9
4
2
1
:
2
0
0
9