D 9101
:2012
(1)
目 次
ページ
序文
1
1
適用範囲
1
2
分類
1
3
用語及び定義
1
附属書 JA(参考)自転車各部の名称
11
附属書 JB(参考)JIS と対応国際規格との対比表
16
D 9101
:2012
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人自転車産
業振興協会(JBPI)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正
すべきとの申出があり,
日本工業標準調査会の審議を経て,
経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS D 9101:1991 は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
日本工業規格
JIS
D
9101
:2012
自転車用語
Cycles-Terminology
序文
この規格は,1990 年に第 1 版として発行された ISO 8090 を基に,自転車関連用語を日本の使用状況に
応じ追加して作成した日本工業規格である。
なお,変更の一覧表にその説明を付けて,
附属書 JB に示す。
1
適用範囲
この規格は,自転車
1)
に関する主な用語及びその定義について規定する。
注
1)
自転車とは,ペダル又はハンドクランクを用い,主に乗員の人力で駆動操縦され,かつ,駆動
車輪をもち,地上を走行する車両の総称のことをいう。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 8090:1990
,Cycles−Terminology(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,
“修正している”
ことを示す。
2
分類
用語の分類は,次による。
a)
一般
b)
自転車の名称
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
なお,対応英語を参考欄に示す。また,一つの用語欄に二つ以上の用語が併記されている場合には,記
載してある順位に従って,優先使用する。
注記 1 自転車各部の名称を附属書 JA に示す。
注記 2 用語及び対応英語の一部に括弧を付けてあるものは,紛らわしくない場合は,この括弧内の
文字を省略してもよい。
注記 3 用語の下の括弧内のかな書きは,読み方を示す。
注記 4 定義欄で,用語の後の括弧内の番号は,この規格の用語番号を示す。
なお,図の番号も,この規格の用語番号を示す。
注記 5 対応英語の中で太字にて示したものは,ISO 8090 に規定していることを示す。
2
D 9101
:2012
a)
一般
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1001
供用状態
乗用できる自転車の状態。
注記 タイヤ空気圧は,表示空気圧(1008)又は標準空気圧
(1009)とする。
service condition
1002
正常な乗車姿勢
一般的な走行状態で,操だ(舵)
,制動などの操作が円滑に
できる乗員の姿勢。
normal riding posture
1003
適応乗員
ハンドル,サドルなどの位置を調節することによって,正常
な乗車姿勢がとれる体格の乗員。
appropriate rider
1004
(自転車の)右側
正常な乗車姿勢をとったとき,自転車の基準中心面に対する
乗員の右手側。
注記 例えば,自転車の右側に付けるクランク及びペダル
を,それぞれ右クランク及び右ペダルという。
right side (of cycle)
1005
(自転車の)左側
正常な乗車姿勢をとったとき,自転車の基準中心面に対する
乗員の左手側。
left side (of cycle)
1006
サドル最大高さ
供用状態で直立した自転車の,シートポストをはめ合せ限界
標識(1007)まで上げたときの地上面からサドル座面中央ま
での高さ。
maximum saddle height
1007
はめ合せ限界標識
フレームとハンドルステム又はシートポストとの必要最小
限のはめ合せ長さを示す目印。
minimum insertion mark
1008
表示空気圧
タイヤの性能を有効に発揮させるためにタイヤに表示して
ある空気圧。
indicated inflation
pressure
1009
(タイヤの)標準
空気圧
タイヤの性能を有効に発揮させるのに適したタイヤの空気
圧。一般に,この空気圧を表示空気圧とする。
注記 推奨空気圧ともいう。
recommended inflation
pressure (of tyre)
1010
(タイヤの)最大
負荷
タイヤに標準空気圧を充塡したとき,タイヤの耐久性を維持
することができる最大の負荷。
recommended maximum
load (of tyre)
1011
タイヤの総幅
タイヤを適用リムに装着して標準空気圧を充塡し,負荷を加
えない状態(接地しない状態)でのタイヤの最大幅(
図 1
参照)
。
overall width of tyre
1012
タイヤ幅
タイヤの総幅から模様,文字などの高さを除いたサイドウォ
ール間までの直線距離(
図 1 参照)。
section width of tyre
1013
タイヤの外径
タイヤを適用リムに装着して,標準空気圧を充塡し,負荷を
加えない状態(接地しない状態)での外径(
図 1 参照)。
overall diameter of tyre
1014
ペダルクリアラン
ス
ペダル接地角(1015)とトウクリアランス(1016)とを組み
合わせた総称。
pedal clearance
1015
ペダル接地角
(ぺだるせっちか
く)
自転車を供用状態で平たんな地上面に直立させ,一方のペダ
ルを最下位にして踏面を地上面と平行にした状態から,その
まま最下位にしたペダル側に傾け,ペダルが地上面に接した
ときの自転車の基準中心面(1022)が,最初に直立させたと
きの基準中心面に対してなす角度(
図 2 参照)。
ground clearance
1016
トウクリアランス
ペダル踏面の中心からペダル軸に直角方向に測った,タイヤ
又は前どろよけまでの最短距離(
図 3 参照)。
toe clearance
1017
滑り止め踏面
(すべりどめとう
めん)
駆動の際,足裏に接するペダルの滑り止め面。
tread surfaces (of pedal)
1018
歯数比
(はかずひ)
ギヤ板の歯数をフリーホイール又は小ギヤの歯数で除した
数。
注記 ギヤ比ともいう。
gear ratio
1019
歯数比距離,
GD
ギヤクランクを 1 回転させることによって自転車が進む距
離。車輪の外周長に歯数比を乗じた数値で表す。
gear development
3
D 9101
:2012
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1020
ブレーキレバーの
開き
操作力を加えないときのブレーキレバーの外側とハンドル
にぎり部の外側との最短距離(
図 4 参照)。
brake lever grip
dimension
1021
制動距離
乗員がブレーキを操作してから停止するまでに自転車が移
動する距離。
braking distance
1022
(自転車の)基準
中心面
自転車のフレーム体の中心面で,ヘッドパイプ,上パイプ,
立パイプ及び下パイプ,又はこれらに相当する部材の中心線
によって作られる平面(
図 5 の P)。
central reference plane
(of cycle)
1023
チェーンライン
フリーホイール(又は小ギヤ)の歯厚又は組立幅の中心とギ
ヤ板の歯厚又は組立幅の中心とをつなぐ線(
図 5 の L)。
chain line
1024
前チェーンライン
寸法
クランク軸の中心線上で,チェーンラインから自転車の基準
中心面までの距離(
図 5 の b
1
)
。
chain wheel chain line
distance
1025
後チェーンライン
寸法
後車輪軸の中心線上でチェーンラインから自転車の基準中
心面までの距離(
図 5 の b
2
)
。
rear sprocket chain line
distance
1026
フレームサイズ
クランク軸の中心から,立パイプ又は立パイプに相当する部
材の上端までの距離(
図 6 の h
1
)
。
frame size
1027
ハンガ下り
(はんがさがり)
自転車を平たんな地上面に供用状態で直立させたとき,後車
輪軸の中心線をとおり地上面に平行な面からクランク軸の
中心線までの距離(
図 6 の h
2
)
。
bottom bracket
displacement
1028
ハンガ地上高さ
自転車を平たんな地上面に供用状態で直立させたとき,クラ
ンク軸の中心線から地上面までの距離(
図 6 の h
3
)
。
bottom bracket height
1029
ヘッド角
自転車を平たんな地上面に供用状態で直立させたとき,地上
面とヘッドパイプの中心線又は操だ軸の中心線とがなす角
度(
図 6 の
θ
1
)
。
注記 地上面と操だ軸の中心線とがなす角度をキャスタ角
ともいう。
head angle
1030
シート角
自転車を平たんな地上面に供用状態で直立させたとき,地上
面と立パイプ又は立パイプに相当する部材の中心線とがな
す角度(
図 6 の
θ
2
)
。
seat angle
1031
ホイールベース
自転車を平たんな地上面に供用状態で直立させたとき,前車
輪軸の中心線及び後車輪軸の中心線をそれぞれ地上面に投
影したときの両中心線間の距離(
図 6 の l
1
)
。
wheel base
1032
ホークオフセット
ホークステム中心線と前車輪軸中心線との距離(
図 6 の l
2
)
。
offset
1033
フロントセンタ
自転車を平たんな地上面に供用状態で直立させたとき,クラ
ンク軸中心線から前車輪軸中心線までの距離(
図 6 の l
3
)
。
front center
1034
リヤセンタ
自転車を平たんな地上面に供用状態で直立させたとき,クラ
ンク軸中心線から後車輪軸中心線までの距離(
図 6 の l
4
)
。
rear center
1035
トレール
自転車を平たんな地上面に供用状態で直立させたとき,前車
輪軸中心線の地上面に投影した線から操だ軸の地上面との
交点までの距離(
図 6 の l
5
)
。交点が前車輪軸中心線の投影
した線の前方にある場合を正,後方にある場合を負とする。
trail
1036
クランク長さ
クランク軸中心線とペダル軸中心線との距離(
図 5 の l
6
)
。
crank length
1037
突出し長さ
ハンドルステムの操だ軸中心線とハンドルバークランプ部
の中心線との距離(
図 7 の l
7
)
。
handlebar stem
extension length
1038
ハブ振分け中心
ハブの左右のロックナットの外側間隔の中心(
図 8 参照)。
通常,リムの中心面をいう。
注記 ロックナットがない場合は,左右の玉押しの外側間隔
の中心とする。
center of over lock nut
dimension
1039
ハブオフセット
ハブ振分け中心(1038)とハブつば間隔の中心との距離(
図
8
参照)
。
注記 車輪のおちょこ量ともいう。
hub offset
4
D 9101
:2012
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1040
オフセット組み車
輪
ハブ振分け中心(1038)とハブつば間隔の中心とをずらした
構造の車輪(
図 8 参照)。
注記 ハブ振分け中心に対し,ハブつば間隔の中心が位置す
る方向をオフセット方向という。
offset wheel
1041 8
本取り車輪
各スポークが他のスポークと 4 か所で交差する組み方の車
輪。ハブつばに通したスポークを,1 本目と 8 本目,3 本目
と 10 本目というように中 6 本おきに交差させて組み付ける
(
図 9 参照)。
four-cross spoked wheel
1042 6
本取り車輪
各スポークが他のスポークと 3 か所で交差する組み方の車
輪。ハブつばに通したスポークを,1 本目と 6 本目,3 本目
と 8 本目というように中 4 本おきに交差させて組み付ける
(
図 10 参照)。
three-cross spoked wheel
1043 4
本取り車輪
各スポークが他のスポークと 2 か所で交差する組み方の車
輪。ハブつばに通したスポークを,1 本目と 4 本目,3 本目
と 6 本目というように中 2 本おきに交差させて組み付ける
(
図 11 参照)。
two-cross spoked wheel
1044
あやどり
ハブつばの外側から通したスポーク線を内側から通したス
ポーク線の上に重ねて交差させる組み方。
spoke crossing
1045
スポーク頭左内
(すぽーくあたま
ひだりうち)
スポークをあやどりするとき,左側のスポークの頭がハブつ
ばの内側にあること(
図 12 参照)。
−
1046
スポーク頭左外
(すぽーくあたま
ひだりそと)
スポークをあやどりするとき,左側のスポークの頭がハブつ
ばの外側にあること(
図 13 参照)。
−
1047
車輪の縦振れ
車輪の半径方向の全振れ。 wheel
concentricity
1048
車輪の横振れ
車輪の軸方向の円周振れ。 wheel
squareness
5
D 9101
:2012
b)
自転車の名称
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2001
一般用自転車
一般道路において,日常の交通手段,スポーツ,レジャーな
どの用に供される一人乗り用の 2 輪の自転車で,サドル最大
高さが 635 mm を超え 1 100 mm 以下のもの。
なお,フレームが折り畳み又は分割できるものを含む。ス
ポーツ車,シティ車,コンパクト車,実用車及び子供車に分
類する。
bicycle for general use
2002
スポーツ車
各種サイクルスポーツ及びレジャー用として長距離旅行,快
速走行など,それぞれの使用目的に適するような一般用自転
車でチェンジギヤ装置を備えたものの総称。また,専ら一般
道路での乗用を意図した自転車で,マウンテンバイク及び
BMX
車に外観の似たマウンテンバイク類形車(ルック車)
,
BMX
類形車及びクロスバイクを含める(
図 JA.1 参照)。
注記 クロスバイクとは,マウンテンバイクとロードレーサ
を一般道路での走行に適するよう設計(マウンテンバ
イクの場合はタイヤを細くし,ロードレーサの場合は
ハンドルをフラット形バーにするなど)された自転
車。よってマウンテンバイクとロードレーサを組み合
わせた(クロス)自転車と呼ばれている。
sports bicycle
2003
シティ車
日常の交通手段及びレジャー用に用いる短中距離,低中速走
行用の一般用自転車で,サドル最大高さが 750 mm を超え
1 100 mm
以下,車輪の径の呼び 20 以上のもの(
図 JA.2 参
照)
。
city bicycle
2004
コンパクト車
室内での保管,自動車トランクへの収納又は公共交通へのも
ち込みを意図し,車輪の径の呼び 20 以下及び軽量なフレー
ムによって,軽量化並びにコンパクト化を図った自転車。車
体部が折り畳み又は分割できる構造であることが多い。
compact bicycle
2005
実用車
主に運搬手段に用いる短中距離低速走行用の一般用自転車
で,サドル最大高さが 750 mm を超え 1 100 mm 以下,一般
に車輪の径の呼び 26 のもの(
図 JA.3 参照)。
roadster
2006
子供車
主に小学校の児童が,日常の遊戯及び交通手段に用いる自転
車の総称。
サドル最大高さが 635 mm を超え 850 mm 以下で,
車輪の径の呼び 24 以下のもの。各車種に準じた仕様によっ
て,スポーツ車形及びシティ車形に区分する。
children bicycle
2007
幼児用自転車
主に学齢前の幼児一人が日常の遊戯用として用いる 2 輪の
自転車で,サドル最大高さが 435 mm を超え 635 mm 以下,
車輪の径の呼び 18 以下のもの(
図 JA.4 参照)。
infant bicycle
2008
三輪自転車
後車輪又は前車輪を 2 個並列に装備した 3 輪の自転車。一人
乗り用の三輪自転車で,道路交通法施行規則(昭和 35 年総
理府令第 60 号)第 9 条の 2 に定められた車体の大きさ(長
さ 190 cm,幅 60 cm)を超えないものを三輪車という。
tricycle
2009
電動アシスト自転
車
自転車に電動機を備え,その電動機は,乗員のペダリングと
独立して出力を発生させることなく,人力によって発生する
クランク回転出力が電動機の駆動出力を比例的に発生させ
る構造の自転車の総称(
図 JA.5 参照)。
electric power assisted
cycle
2010
特殊自転車
特定の目的,限定された用途,又は特別の仕様に基づく自転
車。マウンテンバイク,ロードレーサ,トラックレーサ,
BMX
車,タンデム車,重量運搬車,一輪車などの車種があ
る。
special purpose cycle
6
D 9101
:2012
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2011
マウンテンバイク ダウンヒル,スラローム,クロスカントリー,フリースタイ
ルなどのマウンテンバイク競技,荒野,山岳地帯などでの高
速走行又は急坂登降,段差越えなどを含む広範囲の乗用に対
応して,軽量化,耐衝撃性,走行性能,乗車姿勢の自由度な
どの向上を図った構造で,サドル高さの調整幅 100 mm 以上
のフレーム並びにサスペンション機構,フラット形ハンド
ル,高い性能をもつブレーキ,ワイドレンジチェンジギヤ及
び呼び(幅)1.5 以上のブロックパターンタイヤを装備した
自転車(
図 JA.6 参照)。
mountain bicycle
2012
ロードレーサ
道路競走用で,フリーホイール及び制動装置を備え,競技条
件に合わせて設計された 2 輪の特殊自転車。
注記 一般にディレーラ,足固定装置付きペダル,クイック
レリーズハブ,チューブラタイヤを装備し,どろよけ,
キャリヤ及びスタンドは装備しない。
road racing bicycle
2013
トラックレーサ
専ら自転車競技場内における競走用として,競技種目に合わ
せて設計された 2 輪の特殊自転車。
注記 1 一般に前傾乗車姿勢用ハンドル,足固定装置付きペ
ダル及びチューブラタイヤを装備する。
注記 2 競技規則によって仕様上の基準,制約があり,基本
的には手による推進機構,空気抵抗軽減装置の付加
並びにフリーホイール及びチェンジギヤ装置の使
用が禁止されている。
track racing bicycle
2014 BMX
車 BMX 競技
a)
用で,一般に車輪の径の呼び 20 で,特にフレ
ーム,ハンドル,ハブ,ペダルなどの部品は,悪路でのジャ
ンプ,ウイリー走行などの使用に耐えられるよう,軽量と耐
衝撃性を重視して設計された自転車。
注
a)
悪路などをコースとして競走する自転車競技。
BMX bike
2015
タンデム車
複数の座席をもち,複数の乗員が前後一列に乗って同時に駆
動できる 2 輪の特殊自転車。
tandem bicycle
2016
リカンベント車
仰向け形乗車姿勢の自転車。 recumbent
bicycle
2017
キャンピング車
サイクリングでのキャンプ旅行に適した仕様で,重い荷物に
備え,太いタイヤと大形の前後キャリヤとが装備されている
自転車。
camping bicycle
2018
重量運搬車
運搬手段用として特に積載機能を高めた 2 輪の特殊自転車。
注記 一般に後車輪に呼び 26×1
1
/
2
以上の BE タイヤを装着
している。
heavy-duty bicycle,
delivery bicycle
2019
一輪車
曲技,スポーツ,遊戯に使用する 1 輪の自転車。1 個の車輪,
サドル,ホーク,クランク,ペダルなどの主要部品で構成す
る。
uni-cycle,
mono-cycle
2020 BTR
車
トライアル競技
b)
用で,一般に車輪の径の呼び 20 で,不整
地,障害物などを乗り越えるために,フレームは軽量かつ堅
牢でハンガ部にギヤ板保護板を付け,歯数比を小さくして,
細かいブロックパターンのタイヤを装着している自転車。
注
b)
不整地,障害物などが設けられたコースで乗車技術を
競う自転車競技。
trial bike
2021
サイクルサッカー
車
サイクルサッカー用で,前後進,静止,1 輪走行,前車輪・
後車輪でのボールシュートなどの競技テクニックに適した
寸法及び仕様をもつ自転車。
bicycle for cycleball
2022
折り畳み車
フレームが折り畳みできる構造の自転車。 folding
bicycle
2023
分割車
フレームが分割できる機構の自転車。 separable
cycle
7
D 9101
:2012
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2024
輪行車
(りんこうしゃ)
持ち運びに便利なように,分解・組立てが容易で携帯用の袋
などに収納することができる自転車。
portable bicycle
2025
完全組立車
完全に組立て・調整が行われ,使用に供する状態にある自転
車。
fully assembled bicycle
2026
七分組立車
(しちぶくみたて
しゃ)
フレームに少なくとも後車輪,ギヤクランク,チェーン,フ
リーホイール,後ブレーキ本体,チェーンケース及びディレ
ーラを組み付け,その他の部品を組み付けない状態で結束又
は包装した自転車。
almost assembled bicycle,
short packaged bicycle
2027
未組立車
七分組立車の要件を満たさない組立状態の自転車。 unassembled
bicycle,
knock downed bicycle
図 1−タイヤ寸法
図 2−ペダル接地角
図 3−トウクリアランス
図 4−ブレーキレバーの開き
8
D 9101
:2012
図 5−駆動部寸法
図 6−主要寸法
9
D 9101
:2012
図 7−突出し長さ
図 8−オフセット組み車輪(1040)
図 9−8 本取り車輪(1041)
図 10−6 本取り車輪(1042)
10
D 9101
:2012
図 11−4 本取り車輪(1043)
図 12−スポーク頭左内(1045)
図 13−スポーク頭左外(1046)
11
D 9101
:2012
附属書 JA
(参考)
自転車各部の名称
JA.1
各自転車の例を
図 JA.1∼図 JA.6 に示し,その各部の名称を表 JA.1 に記述する。
表 JA.1−各部の名称
番号
部品名称
部分分類
①
フレーム
1-1
フレーム体
1-2
前ホーク
1-3
ヘッド部品
1-4
ハンガ部品 フレーム部品
1-5
シート部品
車体部
②
ハンドル
2-1
ハンドルバー
2-2
ハンドルステム
③
にぎり
④
バーテープ
⑤
エンドキャップ(又はエンドプラグ)
操だ(舵)装置
⑥
ギヤクランク
⑦
フロント歯付プーリー
⑧
ペダル
⑨
チェーン
⑩
歯付きベルト
⑪
フリーホイール(又は小ギヤ)
⑫
リヤ歯付プーリー
駆動装置
⑬
ハブ
13-1
前ハブ
13-2
後ハブ
⑭
スポーク
⑮
リム
⑯
タイヤ
⑰
タイヤバルブ
⑱
補助車輪
走行装置
⑲
ディレーラ
19-1
リヤディレーラ
19-2
フロントディレーラ
19-3
シフトレバー
19-4
ディレーラワイヤ
チェンジギヤ装置
⑳
ブレーキ
20-1
前ブレーキ本体
20-2
後ブレーキ本体
20-3
ブレーキレバー
20-4
ブレーキワイヤ(又はロッド)
制動装置
21
サドル
座席装置
22
リヤキャリヤ
23
バスケット
積載装置
12
D 9101
:2012
表 JA.1−各部の名称(続き)
番号
部品名称
部分分類
24
スタンド
停立装置
25
ベル
26
リフレックスリフレクタ
26-1
フロントリフレクタ
26-2
サイドリフレクタ
26-3
リヤリフレクタ
警報装置
27
灯火装置
27-1
前照灯
27-2
ダイナモ
照明装置
28
どろよけ
28-1
前どろよけ
28-2
後どろよけ
29
フラップ
30
チェーンケース
31
スポークプロテクタ
32
ドレスガード
保護装置
33
フレームポンプ
34
錠
附属部品
35
チェーン引き
36
クランクピン
締結部品
37
駆動補助装置
38
蓄電池
駆動補助装置
13
D 9101
:2012
図 JA.1−スポーツ車の例
図 JA.2−シティ車の例
14
D 9101
:2012
図 JA.3−実用車の例
図 JA.4−幼児用自転車の例
15
D 9101
:2012
図 JA.5−電動アシスト自転車の例
図 JA.6−マウンテンバイクの例
附属書 JB
(参考)
JIS
と対応国際規格との対比表
JIS D 9101:2012
自転車用語
ISO 8090:1990
Cycles−Terminology
(I)JIS
の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
箇 条 番 号
及び題名
内容
(II)
国際規
格番号
箇条番号
内容
箇 条 ご と
の評価
技術的差異の内容
(V)JIS
と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
1
適 用 範
囲
自 転 車 に 関 す る 主
な 用 語 及 び そ の 定
義について規定。
適用範囲
自 転 車 の 用 語 に つ い て 定
義。主要寸法を示す記号を
規定。
一致
−
−
2
分類
一 般 及 び 自 転 車 の
名称に分類
−
記載なし。
追加
JIS
では,自転車に関する一般
的な用語及び自転車の名称に
分類している。
国際規格の見直しの際,JIS の分
類を提案する。
3
用 語 及
び定義
a)
一般
b)
自転車の名称
に よ っ て 用 語 を 定
義。
用語及び
記号
自転車の部品の区分によっ
て分類する。
1.
フレーム/前ホーク
2.
ヘッド/ハンドル部
3.
ハ ン ガ 部 / ギ ヤ ク ラ ン
ク/チェーン
4.
車輪
5.
前ハブ
6.
後ハブ
7.
ディレーラ
8.
ブレーキ
9.
サドル/ペダル
10.
その他附属部品類
11.
記号
追加
ISO
規格では,部品の名称,主
要寸法を示す記号を定義して
いる。JIS では,ISO 規格で定
義していない自転車に関する
一般的な用語,自転車の名称を
追加している。また,部品名称
については,自転車 JIS 部品規
格で規定しているため,この規
格では定義していない。
国際規格の見直しの際,JIS の用
語及び定義を提案する。
附属書 JA
(参考)
自 転 車 各 部 の 名 称
を記載。
用語及び
記号
自転車の部品の区分によっ
て分類する。
追加
JIS
では,自転車各部の名称を
参考として記載している。
国際規格の見直しの際,ISO 規格
に提案する。
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2
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JIS
と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 8090:1990,MOD
注記 1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致……………… 技術的差異がない。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記 2 JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
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