2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
D 8201-1994
自動車用タイヤゲージ
Tyre gauges for automobiles
1. 適用範囲 この規格は,自動車用タイヤの空気圧測定に用いるばね式タイヤゲージ(以下,タイヤゲ
ージという。)について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS D 4207 自動車用タイヤバルブ
JIS G 3522 ピアノ線
JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条
JIS H 3130 ばね用ベリリウム銅,りん青銅及び洋白の板及び条
JIS H 3250 銅及び銅合金棒
JIS H 3260 銅及び銅合金線
JIS H 3300 銅及び銅合金継目無管
JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H 8617 ニッケルめっき及びニッケル−クロムめっき
JIS K 6380 工業用ゴムパッキン材料−分類
2. この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
2. 種類 タイヤゲージは用途によって,表1に示す低圧用,高圧用及び特殊用(1)の3種類とする。
表1
単位 kPa {kgf/cm2}
種類
目盛範囲
最小目盛
低圧用
100〜400
{1〜4}
10又は20
{0.1又は0.2}
高圧用
100〜1 000
{1〜10}
100〜400は20, 400〜1 000は20又は50
{1〜4は0.2, 4〜10は0.2又は0.5}
特殊用(1)
100〜1 100
{1〜11}
100〜400は10, 400〜1 100は20
{1〜4は0.1, 4〜11は0.2}
注(1) 特殊用は,試験のための標準ゲージとしてもよい。
3. 構造 タイヤゲージは,構造上原則として次のものを備えているものとする(図例1〜3参照)。特に
測定口及び弁押しは,JIS D 4207に規定されている弁口と漏れのないようはめあう構造とする。
2
D 8201-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.1
棒状指示式(棒指示)
(1) 体
(4) 弁パッキン
(2) コイルばね
(5) 弁押し
(3) 目盛棒
(6) ピストン
図例1
図例2
図例3
4. 材料 タイヤゲージの主要部の材料は,原則として表2及び表3に示すとおりとする。
表2 棒状指示式
主要部
材料
体
JIS H 3300のC2700T
コイルばね
JIS G 3522のSWP-A
目盛棒
JIS H 3100のC2801P及びC2801R
JIS H 3250のC3604BD又は
JIS H 3260のC2600W
弁パッキン
JIS K 6380に規定するBG以上の材料
弁押し
JIS H 3250のC3604BD
ピストン
クロムなめし革又は
JIS K 6380に規定するBG以上の材料
3
D 8201-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3 ダイヤル指示式
主要部
材料
本体
合成樹脂(2)
コイルばね
JIS G 3522のSWP-A
目盛板
JIS H 4000
弁押し
JIS H 3250のC3604BD
弁パッキン
JIS K 6380に規定するBG以上の材料
ピストン
クロムなめし革又はJIS K 6380に規定するBG以上の材料
ラックギヤ
JIS H 3100のC2801P又は合成樹脂(2)
ピニオンギヤ JIS H 3250のC3604BD又は合成樹脂(2)
指針
JIS H 4000又は合成樹脂(2)
ブレーキ
JIS G 3522のSWP-A又はJIS H 3130
戻しボタン
JIS H 3250のC3604BD又は合成樹脂(2)
注(2) 合成樹脂とはABS樹脂,ポリアセタール樹脂などとする。
5. 検査 検査の方法は,次のとおりとする。
(1) 外観検査
(2) めっき検査
(3) 指度検査
(4) 耐久検査
5.1
外観検査 タイヤゲージの表面の仕上げは良好で,傷,凸凹その他有害な欠点がなく,特に指示目
盛は見やすく,容易に消えないように目盛られていなければならない。
5.2
めっき検査 ニッケルめっき又はクロムめっきを施したものは,JIS H 8617の規定による試験を行
ったとき1級以上でなければならない。
5.3
指度検査 空気圧縮機及び圧力調整弁によって,空気圧を調整することのできる空気槽に,基準ア
ネロイド型圧力計とJIS D 4207に規定されている自動車用タイヤバルブを取り付けた装置を使用し,タイ
ヤゲージの適宜3か所(3)以上の目盛において各々上・下・水平方向の指度の誤差を読み取るものとし,次
の規定に適合しなければならない。
(1) 指度の許容差は,表1に示す最小目盛の±1目盛以下(例 低圧用の場合10又は20 kPa{0.1又は0.2
kgf/cm2}でなければならない。
(2) 指示の作動が円滑で,指度が読みやすくなければならない。
(3) タイヤゲージの各部から,甚だしい空気漏れがあってはならない。
注(3) 試験圧力の適宜3か所の中には,そのタイヤゲージで最も頻繁に使用される圧力及び最大圧力を
含まなければならない。
5.4
耐久検査 最高目盛の34の空気圧で,毎分約30回の作動頻度の耐久試験機によって,1 000回作動
を繰り返したとき5.3の規定に適合し,各部に異常があってはならない。
6. 製品の呼び方 タイヤゲージの呼び方は,名称又は規格番号,種類及び最高目盛と指示方式による。
例1. 自動車用タイヤゲージ高圧用棒指示又は丸指示
例2. 自動車用タイヤゲージ800 kPa {8 kgf/cm2}
例3. JIS D 8201 800 kPa {8 kgf/cm2}
4
D 8201-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7. 表示 タイヤゲージには,次の事項を表示する。
(1) 製造業者名又はその略号
(2) 製造年月又はその略号
自動車部会 自動車用タイヤ圧力計専門委員会 構成表(昭和52年10月1日改正のとき)
氏名
所属
(委員会長)
鈴 本 作 良
社団法人日本自動車部品工業会
中 沢 忠 義
通商産業省機械情報産業局
浦 野 力 光
運輸省自動車局
若曽根 和 之
工業技術院標準部
仁多見 進
旭産業株式会社
村 上 邦 彦
株式会社バンザイ
伊 藤 正 治
株式会社伊藤金属工業所
杉 田 良 一
トヨタ自動車販売株式会社
尾 崎 邦 男
山田油機製造株式会社
古 井 俊 明
大平洋精工株式会社
伊 藤 清
東洋金属工業株式会社
宇田川 悦 二
社団法人日本自動車タイヤ協会
森 田 和 憲
ダイハツ工業株式会社
堀 山 健
社団法人日本自動車整備振興会連合会
山 口 殿 夫
自動車機械工具工業会
(事務局)
村 里 利 明
工業技術院標準部機械規格課
(事務局)
笹 尾 照 夫
工業技術院標準部機械規格課(平成6年9月1日改正のとき)