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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

D 8003-1994 

自動車用集中給油装置性能試験方法 

Test code of centralized lubricating systems for automobiles 

1. 適用範囲 この規格は,自動車シャシの集中給油装置(以下,給油装置という。)の性能試験方法につ

いて規定する。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS D 1601 自動車部品振動試験方法 

JIS K 2213 タービン油 

JIS K 2215 内燃機関用潤滑油 

JIS K 2219 ギヤー油 

JIS K 2238 マシン油 

2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考として併記したものである。 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。 

(1) 吐き出し量 ポンプ又は分配弁の吐き出し口におけるグリース又はオイルが吐き出される量で,次に

示す単位とする。 

ポンプの区別 

単位 

電動式 

g/min又はcm3/min 

空気式・真空式・手動式・その他 g/ストローク又はcm3/ストローク 

(2) 背圧 ポンプ又は分配弁からの給油に対して抵抗となる圧力で,その単位は,MPa {kgf/cm2} とする。 

(3) 許容最高圧力 製造業者が性能を保証する最高圧力で,その単位は,MPa {kgf/cm2} とする。 

3. グリースのちょう度又はオイルの種類 給油装置の試験に使用するグリースのちょう度又はオイルの

種類は,次による。 

(1) グリース 参考としてNLG(1)INo. 0,No. 00又はその相当品とする。 

(2) オイル オイルは,次によるもの又はその相当品とする。 

JIS K 2213 

JIS K 2215 

JIS K 2219 

JIS K 2238 

注(1) NLGIとは,National Lubricating Grease Instituteの略称である。 

4. 給油装置の区分 給油装置は,動力源によって次のように区分する。 

D 8003-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(1) 電動式 電動機によって給油ポンプ(以下,ポンプという。)を作動させるもの 

(2) 空気式 圧縮空気によってポンプを作動させるもの 

(3) 真空式 負圧によってポンプを作動させるもの 

(4) 手動式 手動によってポンプを作動させるもの 

(5) その他 (1)〜(4)以外の方法でポンプを作動させるもの 

5. 性能試験方法 

5.1 

試験項目 試験項目は,次のとおりとする。 

(1) 作動試験 

(2) 漏れ試験 

(3) 吐き出し量試験 

(4) 耐久試験 

(5) 振動試験 

(6) 低温試験 

(7) 実用試験 

5.2 

作動試験 

5.2.1 

ポンプの作動試験 ポンプの作動試験は,給油装置の区分によって付図1の例に示すようなポンプ

試験装置を用いて次のように行う。 

(1) 電動式の場合 ポンプに電圧を加えたときの運転状態並びにリリーフバルブ作動圧及び電流値を調べ,

付表1に記入する。 

(2) 空気式又は真空式の場合 ポンプに空気圧又は負圧を与えたときのプランジャーの動きを調べ,付表

2に記入する。 

(3) 手動式の場合 ポンプのレバーを動かしたときの作動状態並びにリリーフバルブ作動圧及び切換圧を

調べ,付表3に記入する。 

(4) その他 ポンプを動かしたときの作動状態を調べる。 

5.2.2 

切換弁又は圧力検出器の作動試験 付図2の例に示すような分配弁試験装置を用いて,切換弁又は

圧力検出器にグリース又はオイルを圧送し,作動状態及び点灯圧を調べ,付表4又は付表5に記入する。 

5.2.3 

分配弁の作動試験 付図2の例に示すような分配弁試験装置を用いて,分配弁にグリース又はオイ

ルを圧送し,作動状態及び作動圧を調べ,付表4に記入する。 

5.3 

漏れ試験 漏れ試験は,油圧を受ける部分の油密試験と空気圧又は負圧を受ける部分の気密試験に

ついて,付図1の例に示すようなポンプ試験装置又は付図2の例に示すような分配弁試験装置を用いて,

次のように行う。 

(1) 油密試験 ポンプ,分配弁,切換弁,圧力検出器などに許容最高圧力又はこれに準じる圧力を受けた

状態で10秒間保持し,漏れの有無及び状態を調べ,付表1〜5に記入する。 

(2) 気密試験 ポンプ,作動弁などに許容最高圧力に相当する空気圧若しくは負圧又はこれに準じる圧力

を受けた状態で10秒間保持し,漏れの有無及び状態を調べ,付表2に記入する。 

5.4 

吐き出し量試験 吐き出し量試験は,付図1の例に示すようなポンプ試験装置又は付図2の例に示

すような分配弁試験装置を用いて,次のように行う。 

(1) ポンプ試験 ポンプを作動して,吐き出し側開放の場合及び許容最高圧力の32に相当する背圧を加え

たときの吐き出し量を測定し,付表1〜3に記入する。 

D 8003-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(2) 分配弁試験 分配弁を作動して,吐き出し側開放の場合及び背圧3MPa {30kgf/cm2} を加えたときの吐

き出し量を測定し,付表4に記入する。 

5.5 

耐久試験 耐久試験は,付図3の例に示すような給油装置系試験装置又は付図1の例に示すような

ポンプ試験装置を用いて,次のように行う。 

(1) 給油装置系試験 給油装置系において5 000回又は500 000km走行に必要な給油に相当する(2)運転を

行い,運転試験前後の吐き出し量及び機器の作動状態を調べ,付表1〜6に記入する。 

注(2) 時間又は回数は,当事者間の協定による。 

(2) 電動機試験 ポンプの吐き出し側に許容最高圧力の32に相当する背圧をかけ,1分運転2分停止の作動

で,250時間又は500 000km走行に必要な給油に相当する(2)連続運転を行い,運転試験前後の電動機

の作動状態を調べ,付表7に記入する。 

5.6 

振動試験 ポンプを使用状態と同じように振動試験機台に取り付け,JIS D 1601の5.3(振動耐久試

験方法)の規定による振動耐久試験を段階4又は7の条件で行い,各部の異状の有無及び状況を調べる。 

5.7 

低温試験 低温試験は,−20℃の低温室において5.2作動試験及び5.4吐き出し量試験を行い,付表

1〜4に記入する。 

5.8 

実用試験 実用試験は,実際に自動車シャシに配管してポンプを作動し,給油の状態を調べる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図1 ポンプ試験装置 

付図2 分配弁試験装置 

付図3 給油装置系試験装置 

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付属3 (続き) 

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付表1 電動ポンプ試験成績表(例) 

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付表2 空気ポンプ・真空ポンプ試験成績表(例) 

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付表3 手動ポンプ試験成績表(例) 

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付表4 分配弁・切換弁試験成績表(例) 

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付表5 作動弁・圧力検出器試験成績表(例) 

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11 

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付表6 給油装置系試験成績表(例) 

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12 

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付表7 電動機試験成績表(例) 

13 

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自動車部会 集中給油装置専門委員会 構成表(昭和43年5月1日制定のとき) 

氏名 

所属 

(委員会長) 

正 木 六 郎 

東京理科大学 

吉 永 正 則 

工業技術院標準部(機械規格課) 

中 村 俊 夫 

通商産業省重工業局(自動車課) 

景 山   久 

運輸省自動車局整備部(整備課) 

吉 川   正 

石川島播磨重工業株式会社汎用機事業部 

岩 淵 一 郎 

ヂーゼル機器株式会社 

砂 川   競 

自動車機械工具工業会 

中 込 常 雄 

いすゞ自動車株式会社 

白 井   闊 

日産自動車株式会社 

山 崎 浩 道 

日産ディーゼル工業株式会社 

北 条   晃 

日野自動車工業株式会社 

高 山 英 一 

三菱重工業株式会社川崎自動車製作所 

山 崎 清 二 

日本自動車車体工業会(帝国自動車工業株式会社) 

橋 本 清 一 

社団法人日本トラック協会 

大 塚 満 治 

社団法人日本乗合自動車協会(京王帝都電鉄株式会社) 

石 部 鉄 男 

社団法人日本自動車整備振興会連合会 

(事務局) 

井 田   孝 

工業技術院標準部機械規格課 

橋 本 孔 佐 

工業技術院標準部機械規格課 

(事務局) 

村 里 利 明 

工業技術院標準部機械規格課(昭和52年11月1日改正のとき) 

(事務局) 

笹 尾 照 夫 

工業技術院標準部機械規格課(平成6年9月1日改正のとき)