2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
D 6802 : 1997
無人搬送車システム−安全通則
Automatic guided vehicle systems−General rules on the safety
1. 適用範囲 この規格は,無人搬送車(無人けん引車及び無人フォークリフトを含む。)を中心にした搬
送システムの導入計画段階から設置運用までの安全確保に関する一般事項について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS D 6201 フォークリフトトラック用語
JIS D 6801 無人搬送車システム−用語
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS D 6201及びJIS D 6801によるほか,次による。
(1) 安全確認形 人と機械の共存システムにおいて,人の安全が確認されているときだけ,その機械装置
やシステムの運転開始又は継続を許可する構成。
(2) フェールセーフ 人と機械の共存の場において,機械や機器に故障などの異常が発生した場合,人や
周辺環境の安全・保護を損なうことなく,その機械が常に安全に作用すること。フェール(fail,失敗,
故障)を生じたら,必ずセーフ(safe,安全)側に作動する機能。
(3) ブレーキ開放スイッチ 無人搬送車のブレーキを,手動時だけ強制的に効かなくするためのスイッチ。
3. 無人搬送車システムの安全確保の基本 無人搬送車システムは,その稼働領域を人と共存,共用する
無人搬送車を用いて,物の搬送,荷役を行う自動搬送システムである。
人との共存において,重要なことは人の安全である。人の安全を確保するため,システム作りの目標と
して望まれることは安全確認形のシステム構成であり,したがって,安全のためのインタロックに使用す
るセンサは,フェールセーフであることが望ましい。
しかし,技術の開発・進歩によってもすべてを安全確認形にすることは,困難な場合があり,この場合
は安全の確率をより大とする安全装置と現場における運用規制の両面から,製造業者及び使用者が互いに
協議して安全の限界を認識して慎重に対処し,安全を確保しなければならない。
4. 設計及び計画段階における安全確保
4.1
構造及び安全性
4.1.1
無人搬送車の外形 無人搬送車の外形は,次のとおりとする。
(1) 無人搬送車の本体の外面は,作業上必要な部分を除き,鋭い角,突起などの危険部分がないこと。
(2) 障害物接触バンパは,歩行者との接触に対して危害を与えない安全な構造であること。
4.1.2
搬送物の確認 搬送物は荷物が変形,荷崩れを起こさないことだけでなく,移載され,搬送される
すべての動作の中で,オーバハングしたり,偏荷重になったりしないシステム作りになることを確認する
こと。
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4.1.3
表示 表示は,次のとおりとする。
(1) 表示 無人搬送車本体の見やすい位置に許容荷重と自重を,銘板などで表示すること。
(2) 銘板 無人搬送車には,次の項目を表示した銘板を取り付ける。
(a) 形式 製造業者が呼称する形式名を表示する。
(b) 自重
(c) 許容荷重
(d) 定格速度
(e) 製造年月又はその略号
(f) 製造番号
(g) 製造業者名又はその略号
(2) 安全標識 無人搬送車には,人の安全を確保する安全標識を本体に表示する。
また,必要に応じて通路及び周辺装置に表示する。
4.1.4
警報装置 無人搬送車の動きを知らせ,注意を喚起するため,次の警報装置を本体に設けなければ
ならない。
(1) 自動運転表示灯 無人搬送車が自動運転中は表示灯を点灯又は点滅させること。
(2) 発進警報器 無人搬送車が停止状態から走行状態に入る場合,発進する前に警報を発すること。
(3) 走行警報器 無人搬送車は,走行及び自動移載中に使用環境に適した警報装置を連続又は断続して作
動すること。
(4) 異常警報器 無人搬送車に異常が発生した場合は,警報灯の点灯,警報音の吹鳴などによって作業者
に異常を知らせること。
(5) 左折,右折表示灯 無人搬送車の左折又は右折方向を識別する必要がある場合は表示灯を点灯するこ
と。
4.1.5
停止状態の維持 無人搬送車は,停止時に起動指令がない限り動き出さない構造とすること。
4.1.6
非常時の操縦装置 非常時の操縦装置は,次のとおりとする。
(1) 無人搬送車の本体の容易に操作できる位置に,押す,触れるなどの操作によって,非常停止させる装
置を備えること。
(2) トラブル発生時に,作業者が無人搬送車を操作できるよう手動による運転機能を備えること。
また,手動操作箱を操作している場合は,それ以外の装置から操作ができないこと。
(3) 非常停止によって無人搬送車が停止した場合は,その異常が解除されてもその停止原因の安全が確認
されない限り,再び動き出さないこと。
4.1.7
モニタリング 無人搬送車システムに異常が起こった場合,その状態や原因がわかるモニタ機能を
もたせることが望ましい。
4.2
移載装置
4.2.1
走行時及び移載時の確認,インタロック 地上側移載装置との移載が,安全,確実に行われるよう
インタロックをとり,また,通常走行時の移載動作を禁止する。
4.2.2
移載異常 移載が正常に行えない場合,異常を検出できるようにするとともに,無人搬送車が発進
してはならない。
4.2.3
緊急停止及び安全確認 移載異常が発生し移載動作を緊急停止した場合は,作業者がその異常を解
除し,安全を確認したうえで再起動させるまで動作停止が継続しなければならない。
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4.2.4
搬送物の把持 積載装置部は,運転中及び非常停止による急激な停止に対しても,必要に応じて荷
物の落下を防止するストッパを装備するなど搬送物の落下防止構造とする。
4.2.5
地上側移載装置 搬送システムにおいて,無人搬送車との移載を行う地上側の駆動コンベヤ,自動
倉庫などの関連設備は,相互にインタロックをとり安全に移載できるようにしなければならない。
4.3
周辺装置及び関連設備
4.3.1
充電装置 充電中,バッテリ内から発生する可燃性ガスが充満するおそれがある場合,充電装置を
設置した場所は十分な換気を行い火気厳禁としなければならない。
4.3.2
走行上の安全装置 走行上の安全装置は,次のとおりとする。
(1) 安全走行のため,必要に応じて,地上側に警報,標識,表示,色分け,安全ポールなどを用いて安全
を確保すること。
(2) 人との接触,周辺との衝突を防止するため,必要に応じて地上側にも衝突を防止するための装置を設
けること。
(3) オートドア,エレベータなどの建物の設備と連動を必要とする場合は,安全に走行,ドア開閉,又は
エレベータ昇降ができるようにインタロックをとること。
4.3.3
周辺関連設備とのインタロック 周辺装置及び関連設備との荷・情報の授受などに伴う各動作のイ
ンタロックを確実に行い,続く動作の安全な起動,継続が行えるようにする。
4.4
障害物接触バンパと衝突防止
4.4.1
障害物接触バンパの装備 衝突の衝撃から作業者,搬送物及び周辺設備の安全を確保するため,そ
の機能はフェールセーフ構造となるように努め,次の各項目に基づくバンパを装備しなければならない。
(1) 接触に対して作業者及び周囲に危害を与えない安全な形状及び構造であること。
(2) その幅は,進行方向の車体幅(移載動作範囲を含まない。)と同等以上であること。
(3) 障害物接触バンパの反力,ストローク及びスイッチの作動点を無人搬送車の安全に停止できる速度,
距離を勘案して選定し,接触時に無人搬送車を停止させる構造であること。
4.4.2
接近検出装置の装備 障害物接触バンパだけで安全に停止することが困難な車速の場合は,これを
事前に検知する接近検出装置を装備し安全許容内に減速又は停止しなければならない。
なお,接近検出装置(センサ)の作動範囲は,車体幅及び車体高さ(荷役装置を除いた本体部)と同等
以上とし,検出距離は調整可能な機構が望ましい。
4.4.3
相互の衝突防止対策の実施 複数の無人搬送車を運行させる場合,必要に応じて次の各項目を配慮
した相互の衝突防止対策を講じなければならない。
(1) 後続する無人搬送車との間隔
(2) 合流する無人搬送車との合流タイミング
(3) 対向する無人搬送車とのすれ違い幅
(4) 交さ点における無人搬送車相互の進入タイミング
4.5
走行速度
4.5.1
走行速度 無人搬送車と人が共用する通路においては,無人搬送車の走行速度は障害物を検出して
速やかに停止できる速度を超えてはならない。無人搬送車には周辺の状況によって安全な運行を可能にす
るための速度選択のできる機能を備えること。ただし,使用環境に見合った十分安全な走行速度(低速)
に固定して使用する場合は除く。
4.5.2
徐行 無人搬送車は安全を確保するため,決められた場所及び接近検出装置が作動したときは徐行
しなければならない。
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4.6
非常停止
4.6.1
非常停止の意味及び種類 非常停止は,無人搬送車の走行,移載などの運転動作を速やかに停止さ
せることをいい,次のいずれかを操作し,又は作動したときは,動力源を遮断し,非常停止させる。
(1) 非常停止ボタン
(2) 障害物接触バンパ
(3) 脱線
(4) オーバスピード
4.6.2
非常停止装置・機能 無人搬送車には,次の非常停止装置・機能を設け,いずれかが操作され,又
は作動したときに非常停止しなければならない。
(1) 非常停止ボタン 人が容易に操作できる位置に非常停止ボタンなどを設けること。非常停止ボタンは
赤色とし,非常停止ボタンなどの文字を表示すること。
また,地上制御盤によって誘導路制御を行っている場合は,異常発生時に直ちに無人搬送車を停止
できる機能を備えていること。
(2) 障害物接触パンパ 無人搬送車には,作動時に人体に危害を与えるような強い押付力をもたない障害
物接触バンパを設けること。
(3) 脱線 無人搬送車が誘導路から逸脱したとき,また,誘導不能となった場合は,自動的に非常停止す
る機能を備えること。
(4) オーバスピード 走行速度が定められた値を超えて安全な運行に支障をきたすときには,非常停止す
る機能を備えること。
4.6.3
非常停止時の表示 音,光などによって人が容易に識別できる方法で非常停止の状態であることを
無人搬送車の本体上に表示しなければならない。
4.6.4
非常停止後の復帰 非常停止が働いたとき,その原因を除去し,安全を確認した後に復帰しなけれ
ばならない。
5. 導入準備及び運用段階における安全確保
5.1
導入準備
5.1.1
使用環境の確認と整備 使用環境の確認と整備は,次のとおりとする。
(1) 作業者,見学者などが無人搬送車の通路へ進入する機会や,フォークリフト,台車など他の車両と通
路を併用する機会の有無を検討し,事前にその対応を講じること。
見通しが悪く無人搬送車と不意に接触する可能性のある場所では,天井,壁などに,無人搬送車の
接近をあらかじめ知らせる接近警報装置を設置することが望ましい。
フォークリフト,台車など他の車両と交さする通路で,交通量の多い場所には,信号機,遮断機な
どを設置することが望ましい。
(2) 無人搬送車の走行と連動するオートドア,エレベータなど建物の設備がある場合は,人の通行を含め
事前にその安全を確保するための対応を講じること。
(3) 機械装置,照明,採光など建屋設備の環境面から,無人搬送車及びその周辺装置に外乱が入り不具合
を及ぼす場合があるので,これらノイズに関する環境のチェックを事前に行い,外乱の低減・侵入防
止策を講じること。
5.1.2
通路及び路面の整備 通路及び路面の整備は,次のとおりとする。
(1) 無人搬送車の通路が一般通路を共用する場合,歩行者の退避するスペースを確保すること。
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(2) 無人搬送車システムの路面は,無人搬送車の仕様によって制約があるので,安全な走行ができるよう,
事前に補修を行うこと。
5.1.3
搬送物の荷姿及び荷崩れ防止 搬送物は,システム内での搬送・荷扱いで,変形,荷崩れなどを起
こさない安定した荷姿であるよう整備と確認を行って質量・外形寸法の範囲を決める。
5.1.4
作業規定の設定と責任者の指定 作業規定の設定と責任者の指定は,次のとおりとする。
(1) システムの安全な運転を行うため,無人搬送車システムの起動・停止,バッテリの充電,安全装置の
運行前点検など,運用における適切な作業規定を,製造業者と使用者が協力して作成設定すること。
(2) 運用に当たっては,システムの運転について十分な理解と知識をもつ責任者を指定し,この責任者の
管理の下で作業規定に従い無人搬送車システムを運転すること。
5.1.5
作業者・関係者に対する事前教育 無人搬送車システムをよく理解し,無人搬送車・周辺装置の適
切な管理及び運転と異常時の措置を行えるように,作業者・関係者に対して事前に教育を行う。
5.2
運用
5.2.1
無人搬送車・周辺装置の安全監視
(1) 無人搬送車及び周辺装置は定期的に点検を行い,その点検内容を記録し保管すること。
(2) 運転に当たっては,システム全体が安全に作動できるように,無人搬送車及び周辺装置の稼働状態を
把握できる監視体制をとること。
(3) 通路は,待避空間の確保や路面のうねり・損傷だけにとどまらず,汚れ,ほこり,昼夜の照明,周辺
の運転設備などを含めて,通路環境として維持管理すること。
5.2.2
走行上の安全装置の確認
(1) 無人搬送車の通路は,安全領域,路面歩態など通路条件が,システムの制約条件内に維持されている
ことを確認し管理していくこと。
(2) 接近警報装置,標識など走行上の安全装置の動作・状態が,正常であることを確認し管理していくこ
と。
5.2.3
搬送物の確認及び管理 搬送物は,決められた質量・外形寸法の範囲にあり,変形,荷崩れなどを
起こさない安定した荷姿にあることを確認し管理する。
5.2.4
無人搬送車の警報装置の管理 無人搬送車が,作業者及び歩行者に対し注意を喚起する自動運転表
示灯,発進警報器,走行警報器,左折右折表示及び異常警報器の動作状態が,正常であることを確認し管
理する。
5.2.5
異常発生時の復帰 十分にシステムを理解した責任者の管理下,作業規定に従い異常状態解除の確
認を行った後,無人搬送車の周囲に人がいないなど安全を確認し,復帰起動させる。
5.2.6
保守点検・調整修理時の安全確保 保守点検・調整修理時の安全確保は,次のとおりとする。
(1) 十分にシステムを理解した責任者の管理の下,保守点検・調整修理の作業中であることを表示し,作
業者及び歩行者に対し立入り規制を行うこと。
(2) 後続する無人搬送車にも侵入を規制する障壁を設けるなどして,作業中の安全を確保すること。
5.2.7
設置後の改造 設置後の改造は,次のとおりとする。
(1) 無人搬送車の設置後,無人搬送車システムの改造を行う場合は,その受渡当事者間で十分な検討を行
い,安全に対する機能が低下しないことを確認し,双方了解の上で実施すること。
(2) これら改造した内容は,記録し保管すること。
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6. 取扱説明書及び保守・点検 取扱説明書及び保守・点検方法の説明は,使用者が無人搬送車システム
の性能を十分に発揮させ,かつ,安全に使いこなすために必要である。
製造業者は無人搬送車システムに附属して,これらを使用者に提供しなければならない。
(1) 取扱説明書 製造業者は安全システムを運用する観点から,次の事項を取扱説明書に記載すること(附
属書1参照)。
(a) 形式
(b) 許容荷重,定格速度
(c) 構造,主要部名称及びシステムの作動原理(駆動,制御方法など)
(d) 安全装置の種類及び性能,並びに使用上の注意事項
(e) 自動運転時(始業時及び異常発生時を含む。)における安全上の留意事項
(f) 保守・点検,補修,調整作業時の安全確保のための留意事項
(2) 保守・点検 システムの性能を維持する観点からはもちろん,その安全を維持するために,製造業者
は次に掲げる事項に基づいて,保守・点検方法説明書を作成すること。使用者は,これに基づき保守・
点検を確実に行うこと(附属書2参照)。
(a) 始業点検 システムの起動・停止,バッテリの充電状態,安全装置の運行前点検など,安全に深く
かかわる事項は始業点検に含めること。
(b) 定期点検 システム運用の実態に合わせて点検項目,方法,判定基準などを定め,定期的に点検を
行うこと。
定期点検を実施したときは,実施年月を明記したシールを見やすい位置にはり付けること。
定期点検は,故障や異常の有無にかかわらず,安全上重要な部分の詳細な点検や必要によっては
分解点検を行って,日常の点検では見つけることのできない不良部品の発見に努めること。
(c) 記録とその保存 定期点検の内容は記録し,保存すること。
7. 使用環境 無人搬送車システムを導入するに当たり,少なくとも次の項目を検討し,整備するととも
に,導入後もその維持管理に努める。
(1) 設置環境
(1.1) 建物の設備など
(a) 無人搬送車の走行と連動するオートドア,エレベータなど建物の設備は,安全確保のため,インタ
ロックをとることができるものであること。
(b) 走行での安全を確保するため,走行路など地上側に設置した警報装置(警報器,表示灯など)は無
人搬送車の走行とインタロックをとることができるものであること。
(1.2) 特殊環境 防爆エリアなど特殊環境で使用する場合は,その環境条件を事前に調査し明確にしてお
くこと。
(2) 走行領域,運転領域及び安全領域 作業者,見学者などが無人搬送車の通路へ侵入する機会やフォー
クリフト,台車など他の車両と通路を併用する機会がある場合は,安全確保のため次の領域を設定す
ること。
(2.1) 走行領域 無人搬送車はあらかじめ決められた経路を走行するため,床に走行領域を設定し,境界
線を入れることが望ましい。
(2.2) 運転領域 運転領域には,路面表示又は標識を設けること。
また,移載場所は必要に応じ,さく,囲いなどで歩行者の立入りを規制すること。
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(2.3) 安全領域
(a) 無人搬送車の走行路と一般通路とを共用する場合,無人搬送車の走行領域に接して歩行者が待避で
きる安全な空間(安全領域)を確保し,これを表示すること。
(b) 見通しが悪く,無人搬送車と不意に接触するおそれがある交さ点,分岐点などでは,安全な待避場
所を設け,これを表示すること。
(3) ノイズ対策 無人搬送車システムの導入計画時には,ノイズに関して次の項目を事前に検討し,安全
対策に努めること。
(a) 使用者は,無人搬送車システムを設置する場所の周辺で使用される動力設備,電気配線,照明機器,
エア機器などから発生する,電磁波,光,超音波などのノイズの低減措置と,車輪と床面との摩擦
による静電気帯電の低減措置を講ずるように努めること。
(b) 製造業者は,無人搬送車システムの機器制御回路のノイズによる誤動作を防止すること。
関連規格 JIS D 6803 無人搬送車−設計通則
JIS D 6804 無人搬送車システム−設計通則
JIS D 6805 無人搬送車−特性・機能試験方法
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附属書1
無人搬送車システムの取扱説明書
1. 適用範囲 この附属書1は,無人搬送車(無人けん引車及び無人フォークリフトを含む。)システムの
取扱説明書について規定する。
2. 記載項目 記載項目は,次による。
(1) 目次
(2) 警告ラベルの内容,はり付け箇所の明示
(3) 注意書
(4) 無人搬送車及び主要機器諸元
(5) システムレイアウト
(6) 主要装置の機器配置とその機能
(7) 運転手順
(8) 安全装置
(9) 異常時の処理及び復帰方法
(10) 保守・点検
3. 記載項目の内容
3.1
目次 目次は,各項目名とその最初のページをアラビア数字で記載する。
3.2
警告ラベルの内容,はり付け箇所の明示 警告ラベルだけで情報を伝えきれない場合,複雑な手順
及び関連する情報がある場合には,取扱説明書と連動させて双方に警告・注意を記載する。
また,警告ラベルの位置は取扱説明書上に図示する。
3.3
注意書 注意書は,最初に,無人搬送車システムの安全な運転を果たすため,十分にシステムを理
解した責任者の管理のもとで,安全教育を受け,作業規定と併せて取扱説明書を理解してから運転,操作
することを求めるとともに,遵守しない場合に想定される障害をも記載することが望ましい。次に,その
項目を記載する。
(1) 環境,搬送物に関する注意事項 環境,搬送物に関する注意事項として,使用場所,周囲温度,湿度,
雰囲気,路面状態,荷姿,負荷に関すること,人の乗車を禁じること,指定位置以外への積載を禁じ
ること,運転領域,待避場所などへの物品放置を禁じることなどを記載する。
(2) 人や他の運転手段との交さ,併用に関する注意事項 人及び他の運転手段との交さ及び併用に関する
注意事項として安全通路を確保し通行すること,障害物接触バンパ,接近検出装置,その他始業点検
の実施,無人搬送車の走行路への飛入り禁止などを記載する。
(3) 火災防止に関する注意事項 火災防止に関する注意事項として,バッテリは火気厳禁などを記載する。
(4) 点検修理時の注意事項 点検修理時の注意事項として,保守点検・調整修理の作業中であることを表
示して立ち入りを規制する。必要ならば後続の無人搬送車が接近検出装置又は障害物接触バンパで検
知できたり,また人が目で確認できる“点検中”などを表示した障壁を立てることなど使用者への依
頼事項を記載する。電気装置の修理時は,電源回路を切ってから行うことなどを記載する。
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(5) 取扱説明書に関する注意事項 取扱説明書をよく読んで理解し,指示事項には必ず従って欲しいこと,
取扱説明書を無断で転載,複製することを禁止することなどを記載する。
(6) その他の事項 その他の事項として,システムに特有の安全に関する注意事項,使用者と製造業者で
取り決めた安全に関する注意事項を記載する。
なお,無人搬送車システムの改造を行う場合は,その受渡当事者間で十分な検討を行い,安全に対
する機能が低下しないことを確認し,双方了解の上で実施することなどを記載する。
3.4
無人搬送車及び主要機器諸元 無人搬送車及び主要機器諸元は,無人搬送車とその周辺附属装置に
ついて形式,自重,許容荷重,定格速度(走行速度に段階のあるものはその速度)車体長,車体幅,車体
高,移載高さ,最小回転半径,本体構造及び搬送システムの作動原理,駆動用原動機の定格出力,無人搬
送車以外の機器の形式,全長,全幅,全高,自重(必要な場合),移載装置の可動範囲及びこれらの電圧,
油圧,空圧の許容変動範囲を記載する。
3.5
システムレイアウト システムレイアウトは,無人搬送車が走行するルート,走行用制御マークな
どその周辺附属装置の配置を記載する。
また,走行路などに表示する警告表示の位置も記載する。
3.6
主要装置の機器配置とその機能 無人搬送車とその周辺附属装置の取扱操作及び保守点検上必要な
機器の配置が分かる図,それらの機器の名称を記載し機能を簡単に説明する。
3.7
運転手順 運転手順は,次の項目について記載する。
(1) 運転準備 無人搬送車とその周辺附属装置及びシステム全体について次の事項を記載する。
(a) 保守点検要領書の始業点検項目をチェックすること。更に始業点検を怠った場合,安全装置が機能
しないことがあること。
(b) 電源(バッテリコネクタ,ブレーカ,電源スイッチ,キースイッチなど)の投入方法及び操作手順,
バッテリ電圧その他計器類又は表示の確認事項。
(2) 手動運転 手動運転は,無人搬送車,無人搬送車の手動操作箱,車両運行制御装置,地上側移載装置
についての操作手順及びブレーキ開放スイッチは終了後必ずOFFにすることを記載する。
(3) 自動運転 自動運転は,システムとしての搬送モードの説明と,無人搬送車とその周辺附属装置につ
いて,自動運転のための入線,原点合わせなどの条件設定,手動から自動への切替え,ホストコンピ
ュータ又はFAコントローラとオンライン,オフラインの選択方法などの手法を記載する。
(4) 運転終了 運転終了は,システムの運行終了方法について無人搬送車とその周辺附属装置を手動運転
した場合の運転終了方法,バッテリ交換方法及びバッテリの充電方法と充電器の取扱方法を記載する。
3.8
安全装置 安全装置は,次の項目について記載する。
(1) 非常停止ボタン 非常停止ボタンがどこ(車上側又は地上側)についていて,どのように操作すれば
停止するかについての操作方法を記載する。
(2) 障害物検出装置 障害物検出装置は,障害物接触バンパ及び接近検出装置について記載する。いずれ
の装置とも検出条件と検出範囲,検出できない範囲と条件を記載する。更に,接近検出装置では定格
速度で走行中に被検出物を検出した後の減速距離又は停止するまでの距離と,被検出物を取り除くと
自動的に元の速度で走ることも記載する。
(3) 警報装置 警報装置は,無人搬送車の車両運行制御装置などの警報装置の種類と機能を記載する。
(4) その他の安全装置 その他の安全装置として,次について記載する。
(a) 無人搬送車の異常検出として脱線検出,オーバスピード,モータ及び制御回路異常検出などの種類
と説明。
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D 6802 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(b) 地上側移載装置,オートドアなどの地上設備と無人搬送車とのインタロックの説明。
(c) 無人搬送車の接近警報装置。
(d) その他,そのシステムの安全装置。
3.9
異常時の処理及び復帰方法 異常時の処理及び復帰方法は,次の項目について記載する。
(1) 非常停止からの復帰方法 非常停止ボタンを押したとき,障害物接触バンパ作動時,脱線時について
復帰方法を記載する。
非常停止ボタンによる停止から復帰させるときは,安全状態を確認した後に復帰操作をすることを
記載する。
(2) その他の異常からの復帰方法 その他の異常からの復帰方法は,製造業者又はサービス会社に修理を
申し入れる場合は,その旨を明示する。無人搬送車の操作盤など制御装置類の異常表示は,その意味,
原因,処理方法を記載する。
ヒューズ及び接点の交換方法を記載する。
3.10 保守・点検 システムの性能・安全を維持するために,製造業者で作成した保守・点検方法説明書
に基づき,使用者が実施すべきことを記載する。
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附属書2
無人搬送車システムの保守・点検基準
1. 適用範囲 この附属書2は,無人搬送車(無人けん引車及び無人フォークリフトを含む。)システムの
保守・点検基準について規定する。
2. 保守・点検基準
2.1
点検項目と点検時期 点検項目,点検内容,点検方法及び点検時期については附属書2付表1のと
おりとする。無人搬送車の種類,移載装置の構造,地上側設備など,システムとして種々の形態が考えら
れるため,これを追加・削除しシステムに合った保守・点検基準として使用すべきである。
また,点検時期,点検時の交換部品,交換部品の寿命とその判断基準,交換油脂の使用基準を明確にし
ておく。交換部品は,寿命が来る前の定期点検時に交換することとする。
2.2
保守・点検作業者 無人搬送車システムの保守・点検の作業者は,十分にシステムを理解した責任
者の管理のもとで作業を行わなければならない。特に定期点検については無人搬送車の構造及び周辺附属
装置を含むシステムについて専門的な知識があり,一定の検査の経験をもつ者,対象となる無人搬送車の
保守・点検教育を受けた者,又は当該無人搬送車の製造業者などの専門業者に実施させる。
2.3
保守・点検要領 保守・点検を実施するに当たってのポイントは,次に示すとおりとする。
(1) 保守・点検を実施するに当たっては,チェックシートに基づき製造業者が提示する点検マニュアルに
沿って行い,特に定期点検時には定期点検基準書に基づき点検を行い,この記録を3年間保存する。
(2) 点検作業及び点検の結果見つかった異常箇所の補修作業は,保守点検,調整修理の作業中であること
を表示し,他の運転中の無人搬送車の走行範囲外で行う。やむを得ず走行範囲内で行う場合は,他の
無人搬送車が障害物接触バンパ又は接近検出装置が働き作業場所内に侵入できないように,作業場所
手前に立札などの障害物を設けてから作業する。
(3) 始業点検の結果は定期点検の際の資料とするために記録し,次の年次点検まで保存する。
(4) 月次点検又は年次点検を実施したときは,定期点検の実施年月を明らかにする標章を無人搬送車及び
周辺附属装置にはり付ける。
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D 6802 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書2付表1 点検項目一覧表
1. 環境
点検項目
点検内容
点検方法
点検時期
始業点検 定期点検
月次 年次
誘導
路面の損傷・水・油の有無
目視
○
○
○
誘導テープの損傷・はがれの有無
目視
○
○
○
誘導マークの損傷・はがれの有無
目視
○
○
○
障害物
走行路上の障害物の有無
目視
○
○
○
2. 無人搬送車に関するもの
2.1
走行装置
点検項目
点検内容
点検方法
点検時期
始業点検 定期点検
月次 年次
車輪
タイヤのき裂及び損傷
目視
○
○
タイヤの異常な摩耗
目視
○
ベアリングの異音・ガタ
聴音・触感
○
○
○
ホイールナット及びボルトの緩み
スパナ
○
ドライブユニット
回転時の異音
聴音
○
○
○
取付ボルトの緩み
スパナ
○
油漏れの有無
目視
○
○
○
油量,汚れのチェック
目視
○
2.2
制動装置
点検項目
点検内容
点検方法
点検時期
始業点検 定期点検
月次 年次
ブレーキ
ブレーキの効き具合及び異音
操作・聴音
○
○
○
ブレーキシューのギャップ
ゲージ
○
ブレーキシューのき裂及び損傷
目視
○
2.3
ステアリング装置
点検項目
点検内容
点検方法
点検時期
始業点検 定期点検
月次 年次
チェーン
チェーンの張り具合,損傷,摩耗状態及び給油状
態
触感・目視
○
○
スプロケットのガタ
触感
○
ポテンショメータ及び
カップリング
取付ねじの緩み
六角レンチ
○
○
き裂及び損傷の有無
目視
○
○
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D 6802 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2.4
電気装置
点検項目
点検内容
点検方法
点検時期
始業点検 定期点検
月次 年次
モータ
回転時の異音
聴音
○
○
○
配線接続部の緩み
触感
○
○
絶縁抵抗
テスタ
○
ブラシの摩耗及びしゅう(摺)動状態
スケール
○
ブラシスプリングのへたり,損傷
聴音・目視
○
モータ回転検出器及び
カップリング
取付ねじの緩み
六角レンチ
○
き裂及び損傷の有無
目視
○
バッテリ
充電量のチェック
電圧計・テスタ
○
○
○
電解液量のチェック
目視
○
○
○
電解液比重のチェック
比重計
○
○
○
接続端子の緩み
スパナ
○
○
ケースの割れ及び損傷
目視
○
○
コネクタの損傷,接点の汚れ
目視
○
マグネットスイッチ及
びマイクロスイッチ
接点の緩み,損傷及び摩耗
触感・目視
○
接続端子の緩み
触感
○
コントローラ
作動具合
操作テスタ
○
内部の汚れ及び損傷
目視
○
定電圧電源
電圧チェック
テスタ
○
冷却フアン
作動具合
聴音・目視
○
○
○
誘導用検出器
取付状態
触感
○
マークセンサ
取付状態
触感
○
感度チェック
テスタ
○
光空間通信装置
取付状態,レンズの汚れ
触感・清掃
○
○
ヒューズ
取付部の緩み
触感
○
配線
(充電コードを含む)
ハーネスの劣化,損傷の有無
目視
○
接続部に限る
触感
○
各種操作スイッチ
作動具合
操作
○
○
各種表示灯
点灯動作確認
操作・目視
○
○
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D 6802 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2.5
安全装置
点検項目
点検内容
点検方法
点検時期
始業点検 定期点検
月次 年次
警報灯
点灯及び回転の有無
目視
○
○
○
警報機
吹鳴具合
聴音
○
○
○
方向指示器
点灯動作確認
目視
○
○
○
非常停止ボタン
作動具合,非常停止ボタンなどの表示
操作・目視
○
○
○
障害物接触バンパ
取付状態
触感
○
○
○
作動具合
操作
○
○
○
接近検出装置
取付状態
触感
○
○
○
作動具合
操作
○
○
○
脱線検出装置
脱線検出動作確認
操作
○
○
2.6
その他安全に関する項目
点検項目
点検内容
点検方法
点検時期
始業点検 定期点検
月次 年次
車体
フレームのき裂及び損傷
目視
○
○
扉のロック機能確認
操作
○
○
バッテリの保持
固定具,カバーの取付状態
目視
○
○
○
安全標識,銘板
はがれていないこと。判読できること。
目視
○
○
○
けん引装置
き裂及び損傷,摩耗
目視
○
○
2.7
移載装置
点検項目
点検内容
点検方法
点検時期
始業点検 定期点検
月次 年次
チェーン
チェーンの張り具合,損傷,摩耗状態及び給油状
態
触感・目視
○
○
スプロケットのガタ
触感
○
○
可動部
取付状態
触感
○
○
作動具合
操作
○
○
異音の有無
聴音
○
○
○
荷確認又は
動作確認センサ
取付状態,レンズの汚れ
触感・清掃
○
○
作動具合
操作
○
○
搬送物の把持装置
取付状態,作動具合
触感・操作
○
○
異音の有無
聴音
○
○
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D 6802 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2.8
荷役装置
点検項目
点検内容
点検方法
点検時期
始業点検 定期点検
月次 年次
フォーク
フォークの変形及び摩耗
目視
○
○
フォーク止めピンき裂・損傷・摩耗
目視
○
○
マスト及び
リフトブラケット
各溶接のき裂・損傷
目視
○
○
マストの曲がり及びローラのガタ
目視・操作
○
○
ローラ・ローラピンのき裂・損傷
目視
○
マストサポートピンのき裂・損傷
目視
○
チェーン及び
チェーンホイール
チェーンの張り具合,損傷,摩耗状態及び給油状
態
触感・目視
○
○
チェーンホイールの変形・損傷及びベアリングの
ガタ
触感・目視
○
○
シリンダ
各シリンダの作動具合・損傷
目視・操作
○
○
ロッド・ロッドねじ部の変形・損傷
目視
○
○
油漏れの有無
目視
○
○
○
ピン・シリンダ軸受け部摩耗・損傷
目視
○
○
は(跛)行の有無
目視・操作
○
○
自然降下及び自然前傾
スケール
○
上昇速度
時計
○
油圧ポンプ
油漏れ及び異音
目視・聴音
○
○
○
駆動装置の摩耗
目視
○
オイルタンク
タンク・オイルストレーナ清掃
清掃
○
フィルタの詰まり
目視
○
作動油及びフィルタの交換
交換
○
油漏れ・油量及び汚れ
目視
○
○
○
油圧制御弁
油漏れの有無
目視
○
○
○
リリーフ圧力測定
油圧計
○
安全弁の機能
目視
○
○
油圧配管
油漏れ
目視
○
○
○
緩み・変形及び損傷
目視
○
○
ホースの張り具合・ねじれ
触感・目視
○
○
2.9
荷役センサ
点検項目
点検内容
点検方法
点検時期
始業点検 定期点検
月次 年次
荷確認センサ
取付状態,レンズの汚れ
触感・清掃
○
○
作動具合
操作
○
○
ティルト量
測定用センサ
取付状態,レンズの汚れ
触感・清掃
○
○
作動具合
操作
○
○
リーチ量測定用センサ 取付状態,レンズの汚れ
触感・清掃
○
○
作動具合
操作
○
○
荷取り検出器
取付状態,レンズの汚れ
触感・清掃
○
○
作動具合
操作
○
○
荷有り検出器
取付状態,レンズの汚れ
触感・清掃
○
○
作動具合
操作
○
○
揚高測定検出器
作動具合
操作
○
○
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D 6802 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3. 周辺附属装置
3.1
地上側移載装置
点検項目
点検内容
点検方法
点検時期
始業点検 定期点検
月次 年次
チェーン
チェーンの張り具合,損傷,摩耗状態及び給油状
態
触感・目視
○
○
スプロケットのガタ
触感
○
○
可動部
取付状態
触感
○
○
作動具合
操作
○
○
異音の有無
聴音
○
○
○
荷確認又は
動作確認センサ
取付状態,レンズの汚れ
触感・清掃
○
○
作動具合
操作
○
○
3.2
その他
点検項目
点検内容
点検方法
点検時期
始業点検 定期点検
月次 年次
充電器
タイマの作動具合
操作
○
○
接続端子の緩み
触感
○
車両運行制御装置
スイッチの作動具合
操作
○
○
表示灯の点灯動作確認
操作・目視
○
○
現場操作盤
スイッチの作動具合
操作
○
○
表示灯の点灯動作確認
操作・目視
○
○
接近警報装置
作動具合
聴音
○
○
○
信号機,遮断機
表示灯の点灯動作確認,作動具合
目視・操作
○
○
○
安全標識,銘板
はがれていないこと。判読できること。
目視
○
○
○
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D 6802 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
高 橋 輝 男
早稲田大学システム科学研究所
○ 前 川 武 也
工業技術院標準部
大 井 篤
通商産業省機械情報産業局
池 田 五 男
労働省労働基準局
粂 川 壯 一
労働省産業安全研究所
○ 稲 束 原 樹
社団法人日本ロジスティクスシステム協会
○ 徳 田 雅 人
社団法人日本ロジスティクスシステム協会
西 本 徳 生
中央労働災害防止協会
福 原 義 典
花王株式会社
向 原 弘 幸
キリンビール株式会社
高 木 道 郎
株式会社講談社
月 井 教 男
株式会社日立製作所
柳 田 俊 明
富士通株式会社
石 田 弘 輝
株式会社ブリヂストン
○ 寺 田 克
社団法人日本産業車両協会
(分科会委員長)
○ 大 西 忠
株式会社ダイフク
(分科会副主査)
○ 隈 周 一
株式会社ダイフク
○ 森 屋 進
株式会社ダイフク
(分科会主査)
○ 長 田 文 雄
石川島播磨重工業株式会社
○ 本 多 郁 夫
石川島播磨重工業株式会社
○ 中 西 芳 郎
石川島播磨重工業株式会社
○ 松 田 亘 弘
村田機械株式会社
○ 近 堂 実
村田機械株式会社
○ 大 池 康 夫
トヨタ自動車株式会社
○ 新 野 賢 一
トヨタ自動車株式会社
○ 大 野 宏
日本輸送機株式会社
○ 牧 野 憲 昭
日本輸送機株式会社
○ 野 村 興 一
神鋼電機株式会社
○ 喜多島 淳 二
神鋼電機株式会社
○ 永 田 英 二
株式会社椿本チエイン
○ 森 清 晟
株式会社椿本チエイン
○ 高 橋 佳 男
オークラ輸送機株式会社
○ 浅 見 真 敏
オークラ輸送機株式会社
○ 田 村 実
小松フォークリフト株式会社
○ 丸 山 保 博
小松フォークリフト株式会社
(事務局)
○ 岩 橋 俊 彦
社団法人日本産業車両協会
備考 ○印は分科会委員を兼ねる。