サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

background image

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

D 5712-1973 

自動車用接点式警告ブザー 

Warning Buzzers for Automobiles 

1. 適用範囲 この規格は,主として乗員に警告する自動車用接点式ブザー(以下ブザーという。)につい

て規定する。 

引用規格: 

JIS C 1502 (指示騒音計) 

JIS D 0204 (自動車部品の高温および低温試験方法) 

JIS D 1601 (自動車部品振動試験方法) 

JIS D 5403 (自動車用電線端子) 

JIS Z 8703 (試験場所の標準状態) 

JIS Z 8731 (騒音レベル測定方法) 

2. 公称電圧 ブザーの公称電圧は,6V,12Vおよび24Vとする。 

3. 種類および記号 ブザーは,音の大きさにより表1の3種類とし,使用区分により表2の3種類とす

る。 

表1 音の大きさによる種類および記号 

種類 

記号 

音圧 

dB (A)(1) 

音圧の許容差 

dB (A) 

外径mm 

(図1参照) 

基本周波数 

Hz 

1種 

50以上70以下 

±10 

45以下 

500, 800, 1000 

2種 

70をこえ90以下 

40〜55 

300, 500, 800 

3種 

90をこえ110以下 

50〜80 

300, 500 

注(1) ここでいうAとは,聴感補正回路のA特性をいう。 
備考1. 音圧の基準値は,この範囲内にあること。 

2. 外径および基本周波数は推奨値を示す。 
3. 角形の場合は対角長さを外径とする。 

表2 使用区分による種類および記号 

種類 

記号 

適用部品例(参考) 

ひんぱんに使われる
もの 

スピード警告用,ワンマンバスのドア開閉警告用,シート
ベルト掛け忘れ警告用,ターンシグナル用,ダンプ警告用。 

ときどき使われるも
の 

エンジン油圧警告用,エアブレーキのタンク圧警告用,イ
グニションキー抜き忘れ警告用,オーバラン警告用。 

まれに使われるもの 

火災報知用,非常ドアー開ひ(扉)報知用。 

4. 形状および寸法 

background image

D 5712-1973  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.1 

形状 ブザーの形状は,原則として丸または角形とする。ただし,取付穴は原則として1個とする。 

4.2 

寸法 ブザーの各部の寸法は,原則として図1による。 

図1 

備考 取付穴の大きさは

05.0

5.4

+ mm,

05.0

5.5+ mmおよび

05.0

5.6+ mmとする。 

4.3 

端子の種類 ブザーの端子は,原則として差し込み式の端子とし,JIS D 5403に規定するぎぼし形

おす端子 (CA),ぎぼし形めす端子 (CB),T形おす端子 (TA) または平形おす端子 (PA) とする。 

5. 外観 ブザーの外観は,つぎのとおりとする。 

(1) ブザーには有害なきず,われ,でこぼこ,しわ,その他の欠点がないこと。 

(2) 外部に露出する鉄素地には塗装またはめっきなどによる適当なさび止め処理を施すこと。 

(3) 鉄素地以外のものについては必要に応じて適当な表面処理を施すこと。 

6. 絶縁抵抗 ブザーの導電部と本体または取付金具との間の絶縁抵抗は常温常湿において500V絶縁抵

抗計で測定し,1MΩ以上とする。ただし,導電部が本体または取付金具に接地された構造のものは除く。 

7. 性能 

7.1 

音圧,基本周波数および消費電流 ブザーを7.3に示す試験条件で鳴らしたとき,音圧,基本周波数

および消費電流はつぎのとおりとする。 

(1) 音圧 音圧は,表1に示すとおりとする。 

(2) 基本周波数 基本周波数は,表1に示すとおりとする。 

(3) 消費電流 消費電流は,表3に示す値以下とする。 

表3 消費電流 

公称電圧 

消費電流 

 6 

12 

0.5 

24 

0.3 

background image

D 5712-1973  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.2 

作動電圧 ブザーを表4に示す端子電圧の範囲で鳴らしたとき,音色に著しいびびり,われ,かす

れなどがあってはならない。 

表4 作動電圧 

単位 V 

公称電圧 

最低作動試験電圧 

最高作動試験電圧 

 6 

 5.5 

 7.5 

12 

11.0 

15.0 

24 

22.0 

30.0 

7.3 

試験条件 

7.3.1 

試験場所 試験場所は,JIS Z 8703に規定する常温常湿の無響室またはできるだけ周囲からの反射

音による影響を受けない場所とし,その場所の暗騒音の影響は,JIS Z 8731に規定する2.2による。 

7.3.2 

試験装置 試験装置はつぎによる。 

(1) ブザーの試験には,電源としてよく充電された蓄電池またはこれと同等の直流電源を使用する。 

(2) 騒音計は,JIS C 1502に規定するものを使用し,測定はJIS Z 8731に規定する方法による。 

(3) マイクロホンの位置は,試験されるブザーの正面先端の前方1mの距離に正対し,しかもそれぞれの

高さは地上から約1mとする。 

(4) ブザーは,共鳴および共振のない取付台に取り付けられた状態で試験を行なう。 

7.3.3 

試験電圧 ブザーの試験電圧は,とくに指定のない限り表5による。 

表5 試験電圧 

単位V 

公称電圧 

標準作動試験電圧 

耐久試験電圧 

 6 

 6.5 

 7.0±0.5 

12 

13.0 

14.0±0.5 

24 

26.0 

28.0±0.5 

7.4 

耐温度性 ブザーを正規の姿勢に取り付け,JIS D 0204に規定する5種により,放置試験は高温+

70℃および低温−30℃の状態でそれぞれ約1時間放置したのち常温にもどしたとき,性能,形状および寸

法に異状がないものとする。また作動試験は高温+50℃および低温−20℃の状態でそれぞれ約1時間放置

した直後において表5の試験電圧で鳴らしたとき,音圧および音色に著しい異状を生じてはならない。 

7.5 

耐久性 ブザーは表6により放置試験,連続試験および寿命試験の順序で該当する試験を行ない,

試験終了後異状なく,鳴らしたとき音圧の低下は10dB (A) 以下とし,しかも音色に著しい異状を生じて

はならない。 

表6 耐久試験条件 

使用区分の 

種類 

試験 

放置試験 

− 

− 

周囲温度60℃湿度95%の状
態に10日間放置 

連続試験 

40分間連続鳴らす 

20分間連続鳴らす 

40分間連続鳴らす 

寿命試験 

1分間鳴らし30秒休止で75時
間繰り返す 
(実鳴50時間) 

1分間鳴らし30秒休止で15時
間繰り返す 
(実鳴10時間) 

− 

D 5712-1973  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.6 

耐振性 ブザーを振動試験機台上に正規の姿勢に取り付け,JIS D 1601に規定する8.3(1)の段階2G

または4Gによる試験を行なったのち,表5の試験電圧で異状なく鳴り,音色に著しい異状を生じてはな

らない。 

8. 検査 

8.1 

検査項目 項目は,つぎによる。 

(1) 形状および寸法検査 

(2) 外観検査 

(3) 絶縁抵抗検査 

(4) 性能検査 

8.2 

形状および寸法検査 形状および寸法は,4.の規定に適合しなければならない。 

8.3 

外観検査 外観は,5.の規定に適合しなければならない。 

8.4 

絶縁抵抗検査 絶縁抵抗は,6.の規定に適合しなければならない。 

8.5 

性能検査 性能は,7.の規定に適合しなければならない。 

9. 呼び方 呼び方は,規格名称または規格番号,種類(音の大きさ,使用区分)またはその記号および

公称電圧による。 

例: 自動車用接点式警告ブザー 1種 A 12V 

またはJIS D 5712 1-A 12V 

10. 表示 ブザーは,見やすい箇所に容易に消えない方法で,つぎの事項を表示する。 

(1) 公称電圧 

(2) 種類(音の大きさ,使用区分)の記号 

(3) 製造業者名またはその略号 

(4) 製造年月またはその略号 

D 5712-1973  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

自動車部会 自動車用警報器専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

岩 崎   賢 

工業技術院機械技術研究所 

飯 塚 良 政 

運輸省自動車局 

中 村 泰 男 

通商産業省重工業局 

杉 山 量 重 

工業品検査所機械金属部 

福 島 公 夫 

工業技術院標準部 

大 岩 孝 夫 

日本電装株式会社 

早 田 正 邦 

株式会社今仙電機製作所 

飯 塚 万 夫 

丸八電機株式会社 

志 賀 庸 晃 

ニッコー金属工業株式会社 

皆 川 阿吾三 

宮本警報器株式会社 

宮 沢   博 

丸子警報器株式会社 

鈴 本 作 良 

社団法人日本自動車部品工業会 

植 松   果 

日産自動車株式会社 

松 井 俊 次 

トヨタ自動車工業株式会社 

菅 原 順 次 

いすゞ自動車株式会社 

末 田 俊 雄 

東洋工業株式会社 

上 山   明 

株式会社三ツ葉電機製作所 

山 下 紀 幸 

富士重工業株式会社 

北 条   晃 

日野自動車工業株式会社 

近 田 隆 愛 

株式会社本田技術研究所 

鈴 木 重 睦 

日産ディーゼル工業株式会社 

桑 原 忠 夫 

三菱自動車工業株式会社 

石 川 幹 雄 

社団法人日本自動車工業会 

(専門委員) 

相 原   守 

工業技術院標準部機械規格課 

(関係者) 

野 口 重 雄 

株式会社北原製作所 

(事務局) 

横 溝 眞一郎 

工業技術院標準部機械規格課 

柾 谷 栄 吾 

工業技術院標準部機械規格課