1
D 5707 : 1998 解説
解説付表1 JISと対応する国際規格との対比表
JIS D 5707 : 1998,自動車部品−フラッシャユニット ISO 4082 : 1981,道路車両−自動車−フラッシャユニット
対比項目
規定項目
(I) JISの規定内
容
(II) 国際規格番
号
(III) 国際規格の
規定内容
(IV) JISと国際規
格との相違点
(V) JISと国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
(1) 適用範囲
○ フラッシャ
の電気特性
及び製品要
求事項につ
いて規定。
ISO 4082
○ フラッシャ
の電気特性
を規定。2段
階光度装置
には適用し
ない。
= JISは製品要
求事項を加
え2段階光度
装置への言
及を削除。
JISは製品の互換性も考
慮。
2段階光度装置は使われて
いないので規定する必要
なしとした。
(2) 用語・記号
○ ランプ点灯
開始時間な
ど5用語を規
定。
同上
○ (用語の項
目はないが,
電気特性の
規定の中で
説明してい
る。)
(=) JISとISOは
実質的に同
じ規定内容。
規格を適正に使うため,関
係の用語を明確にする必
要がある。
ISO改訂時に考慮を申し入
れる。
(3) 種類・等級
○ ターンシグ
ナル,ハザー
ドウォーニ
ング及びコ
ンビネーシ
ョンの各フ
ラッシャに
ついて12V用
及び24V用の
A種,B種を
規定。
同上
○ (種類の項
目はないが,
適用分野及
び機能の規
定の中で説
明してい
る。)
= JISとISOと
は実質的に
同じ規定内
容。
フラッシャの種類を一括
して示すことで内容が明
確になる。
ISO改訂時に考慮を申し入
れる。
(4) 性能
○ 始動時間,点
滅回数及び
点灯率,作動
表示機能,電
圧降下,耐絶
縁性,耐過負
荷性,耐振
性,耐衝撃
性,耐温湿度
性,高温・低
温作動及び
耐久性を規
定。
同上
○ (性能の項
目は設けら
れていない
が,試験に関
する規定の
中で方法と
共に記述し
ている。)
(ADP)JISはISOに
規定の要求
性能をすべ
て採用。ただ
し,
① 作動表示
機能の1
灯断線時
に,残り
の主電球
は連続点
灯でもよ
いの規定
追加。
② 電圧降下
で,12V
ハザード
ウォーニ
ングフラ
ッシャの
5灯以上
用につい
① 作動方式の関係で,1
灯断線時に連続点灯に
なるフラッシャがある
ため。ISO改訂時に考
慮を申し入れるものと
する。
② 旧JISの規定に従って
いる製品があるので,
ISOに整合させるまで
に期間が必要。目標期
限は2002年とする。
2
D 5707 : 1998 解説
解説付表1 JISと対応する国際規格との対比表(続き)
JIS D 5707 : 1998,自動車部品−フラッシャユニット ISO 4082 : 1981,道路車両−自動車−フラッシャユニット
対比項目
規定項目
(I) JISの規定内
容
(II) 国際規格番
号
(III) 国際規格の
規定内容
(IV) JISと国際規
格との相違点
(V) JISと国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
て,ISO
で
0.6V
以下の規
定を0.8V
以下に緩
和。
ただし,“0.6
以下が望ま
しい”旨を追
記。
③ 耐絶縁性
は,ISO
の
AC1000
Vを一定
時間加え
る方法で
あるが,
JISでは
他に絶縁
抵抗値の
規定を追
加。
③ JISの自動車用電気装
置の耐絶縁性は,ほと
んどが抵抗値規定なの
で一製品だけを先行し
てISO方法にするのは
運用上複雑になるため
避けた。関係するJIS
の耐電圧規定化は,
2000年ごろまでに総
合検討する。
(5) 端子配置及
び外形の寸
法
○ 附属書1(規
定)でフラッ
シャの端子
配置及び外
形寸法を規
定。
ISO 7588
○ リレー及び
フラッシャ
の端子配置
及び外形寸
法並びにソ
ケット穴の
寸法を規定。
= ISOはリレー
も規定して
おり,ソケッ
トにも言及
しているの
でフラッシ
ャを抜粋し
て規定。
(フラッシャの関係は整
合している。)
リレー及びソケットにつ
いては,JIS D 5011(自動
車用リレー−端子配列・端
子機能及び寸法)が既に
ISOを採用している。
(6) 端子の機能
配分
(○) 附属書2(参
考)で端子機
能配分の種
類を紹介し,
システムCを
優先使用と
した。
ISO/TR 8857
○ 端子機能配
分の3システ
ムを紹介。
(=) 旧JISはISO
のシステムC
に適合して
いるので,注
としてCの優
先使用を追
記。
(ISOは,国際的に使用さ
れている端子配分をA,B,
Cの3システムに分けてお
り,その一つに準拠するの
で問題なし。)
3
D 5707 : 1998 解説
解説付表1 JISと対応する国際規格との対比表(続き)
JIS D 5707 : 1998,自動車部品−フラッシャユニット ISO 4082 : 1981,道路車両−自動車−フラッシャユニット
対比項目
規定項目
(I) JISの規定内
容
(II) 国際規格番
号
(III) 国際規格の
規定内容
(IV) JISと国際規
格との相違点
(V) JISと国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
(7) 試験方法
○ 共通試験条
件,及び性能
規定項目に
対応する11
項目の試験
方法を規定。
ISO 4082
○ 電気特性と
して動作電
圧,一般試験
条件,試験回
路と装置,調
節,及び12
の試験方
法・性能要件
(始動時間,
点滅回数・点
灯率,作動表
示機能,電圧
降下,耐絶縁
性,耐過渡電
圧性,耐過負
荷性,耐振
性,耐衝撃
性,耐熱耐寒
性,高温・低
温作動及び
耐久性)を規
定。
ADP JISはISOの
規定をすべ
て採用。ただ
し,
① 動作電圧
は,ISO
の13又
は26Vの
ほかに
12.8又は
25.6Vを
追記。
② 電球に
JIS
C
7506
を
引用。
③ 電圧降下
測定は,
突入電流
を避けて
行うと追
記。
④ 耐絶縁性
に絶縁抵
抗計を用
いる方法
を併記。
⑤ ISOの耐
過渡電圧
性は,JIS
に取り入
れていな
い。
⑥ ISOの耐
熱・耐寒
性を,耐
湿湿度性
と名称変
更。
① 米国の規定は12.8又は
25.6Vであり,FMVSS
によってこの条件での
試験が要求されている
ため。
② ISOでは出版予定の
IEC文書に言及してい
る。
これはIEC 809で発行
され,その整合JISが
C 7506なので問題な
い。
③ 安定した測定結果取得
のため必要なので,明
記した。
ISO改訂時に追記を要
求する。
④ 絶縁抵抗計は,自動車
用電気装置のJISが普
遍的に採用している。
総合的に検討し2000
年までに対応方針を決
める。
⑤ ISOでは作成中とあり
具体的な規定はない。
決定したときに受け入れ
る。
⑥ 規定内容は,ISOと同
じ。ISO改訂時にタイ
トルを規定内容に合わ
せるよう申し入れる。
4
D 5707 : 1998 解説
解説付表1 JISと対応する国際規格との対比表(続き)
JIS D 5707 : 1998,自動車部品−フラッシャユニット ISO 4082 : 1981,道路車両−自動車−フラッシャユニット
対比項目
規定項目
(I) JISの規定内
容
(II) 国際規格番
号
(III) 国際規格の
規定内容
(IV) JISと国際規
格との相違点
(V) JISと国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
(8) 試験のサン
プル数及び
順序
○ サンプル20
個のグルー
プ別の適用
試験項目,及
び試験の順
序を規定。
ISO 4082
○ サンプル20
個のグルー
プ別の適用
試験項目,及
び試験の順
序を規定。
≡ なし。
−
(9) 製品の呼び
方
○ 規格番号,種
別,等級,使
用電球の電
力−灯数,定
格電圧を規
定。
−
−
−
− (ISOは規定
していな
い。)
(使用者と供給者間の取
引きなどに用いるため追
加した。)
(10) 表示
○ 製造者名,定
格電圧又は
試験電圧,端
子識別番号
又は,記号,
電球の電力
及び数並び
に製造年月
を規定。
ISO 4082
○ 製造者名,定
格電圧,端子
の識別番号
又は記号,及
び電球類の
電力を規定。
ADP JISはISOの
規定をすべ
て採用。ただ
し,
① 12.8V又
は25.6V
で試験し
た場合
は,試験
電圧を製
品に表示
するよう
追加規定
した。
② 負荷の電
球個数も
表示する
ことを追
加。
③ 製造年月
の表示を
追加。
① 米国の仕様による製品
であることを明確にす
るための表示が必要。
② 使用者のために,負荷
の種類を具体的に表示
することが必要であ
る。
③ 不具合発生時などの追
跡調査を容易にするた
め規定することにし
た。
①〜③は,ISO改訂時に取
り入れを考慮するよう申
し入れる。
備考1. 対比項目(I)及び(III)の小欄で,“○”は該当する項目を規定している場合,“−”は規定していない場合を
示す。
2. 対比項目(IV)の小欄の記号の意味は,次による。
“≡”:JISと国際規格との技術的内容は同等である。
“=”:JISと国際規格との技術的内容は同等である。ただし,軽微な技術上の差異がある。
“ADP”(ADOPTIONの略):JISは,国際規格と対応する部分を国際規格そのまま変更なしで採用して
いる。
“−”:該当項目がない場合。