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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

D 5604-1973 

自動車用アンメータ 

Ammeters for Automobiles 

1. 適用範囲 この規格は,自動車に用いる蓄電池の充放電状況を指示するアンメータ(以下,アンメー

タという。)について規定する。 

備考 JIS D 0103参照。 

関連規格:JIS B 0205(メートル並目ねじ) 

JIS B 0209(メートル並目ねじの許容限界寸法および公差) 

JIS B 1181(六角ナット) 

JIS D 0103(自動車用電装部品の名称に関する用語) 

JIS D 0201(自動車部品の電気めっき通則) 

JIS D 0202(自動車部品の塗膜通則) 

JIS D 0203(自動車部品の耐湿および耐水試験方法) 

JIS D 1601(自動車部品振動試験方法) 

JIS Z 8741(光沢度測定方法) 

2. 構造 

2.1 

構造一般 目盛板は向かって右側または上側を充電側とし,端子の−から+に電流が流れたとき指

針が充電側をさす構造とする。 

2.2 

単位および目盛 アンメータの単位はアンペア (A) とし,目盛は原則として0,充電側最大および

放電側最大の3点とする。なお,原則として充電側を+,放電側を−で表示する。 

3. 形状および寸法 端子の形状および寸法は,付図による。 

4. 外観 外観は,つぎのとおりとする。 

(1) めっきを施したもので外部に現われる部分には,めっきむら,著しいきず,その他有害な欠点があ

ってはならない。 

(2) 塗装を施したものは,表面に著しいぶつ,むら,きず,その他有害な欠点があってはならない。 

(3) めっきおよび塗装面で防げん(眩)処理を施したものは,その表面の光沢度はJIS Z 8741に規定す

る方法2の光学条件により試験をしたとき,反射率は40%以下とする。 

5. 塗装およびめっき 

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D 5604-1973  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.1 塗装 表縁およびケースに塗装を施したものは,表1の試験条件により試験し,塗膜のはがれ,軟化,

浮きおよび変色が生じてはならない。ただし,樹脂素地については適用しない。 

表1 

直接風雨にさらされないもの 

直接風雨にさらされるもの 

浸せき液 

:水 

JIS D 0202に規定する耐水4種または 
JIS D 0202に規定する耐水3種および耐食3種 

液温 

:40℃ 

浸せき時間 

:1時間 

判定時間 

:浸せきし,さらに1時間空気中放置後 

5.2 

めっき 表縁およびケースにめっきを施すものは,表2による。 

なお,樹脂素地にクロムめっきを施すものは,その合計厚さを20μm以上とする。 

表2 

種類 

素地 

直接風雨にさら
されないもの 

直接風雨にさら
されるもの 

適用規格名 

ニッケルめっき 

鉄素地 

MF Ni 10 

− 

JIS D 0201 

黄銅素地 

MB Ni 5 

− 

クロムめっき 

鉄素地 

MF Cr 10 

MF Cr 20 

黄銅素地 

MB Cr 5 

MB Cr 5 

亜鉛めっき 

鉄素地 

MF Zn 5 

MF Zn 8 

6. 性能 

6.1 

試験条件 試験条件は,つぎのとおりとする。 

(1) 試験場所の状態は,JIS Z 8703に規定する常温常湿とする。ただし,指示誤差試験は,温度20±2℃

とする。 

(2) 取付状態は,使用車種に応じたものとする。 

(3) 測定には標準電流計を用い,その精度は1%以下とする。 

(4) 指示誤差試験の際にはアンメータに微振動または軽打を与え,摩擦抵抗の影響をなくす。 

6.2 

指示誤差 アンメータの指示誤差は,最大目盛においてその電流値の±10%でなければならない。

ただし誤差の最小値は±2Aとし,電流を通じないとき,指針は0目盛より離れてはならない。 

6.3 

指針の振れ アンメータの最大目盛の約 目盛の位置から電流を切ったとき,指針の振れは3秒以

内に静止しなければならない。 

6.4 

絶縁抵抗 アンメータにおいては,常温でメータ端子とケースとの間を500V絶縁抵抗計で測定した

とき,1MΩ以上でなければならない。 

6.5 

耐電流性 アンメータに最大目盛の120%の電流を15分間加えたとき異常があってはならない。ま

た最大目盛の300%の電流を0.5秒間加えたとき,機械的ならびに熱的に著しい損傷を生じてはならない。 

6.6 

耐振性 アンメータを正規の使用状態で振動試験機台上に取付け,JIS D 1601に規定する8.3の段階

2Gまたは4Gにより,最大目盛の約 の電流を,試験の前半を+側へ,後半を−側へ流して試験を行なっ

たとき,各部に異常がなく,さらに試験前に対する指示の狂いは,最大目盛の7%以下でなければならな

い。 

6.7 

耐久性 アンメータを正規の使用状態で,最大目盛の約 の電流を1分間に1回の割合で充電側と

放電側を交互に30000回通電を繰返したとき各部に異常がなく,試験前に対する指示の狂いは,最大目盛

の7%以下でなければならない。 

3

2

3

1

3

1

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D 5604-1973  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.8 

耐水性 直接風雨にさらされるアンメータは,JIS D 0203に規定する噴水試験のS1を行なったとき,

試験後内部に水の残留あるいはガラス内面に著しいくもりの発生があってはならない。ただし,照明装置,

通気孔などがある場合は,前面ガラス部だけを試験する。 

7. 検査 

7.1 

構造検査 構造は,2.の規定に適合しなければならない。 

7.2 

形状および寸法検査 形状および寸法は,3.の規定に適合しなければならない。 

7.3 

外観検査 外観の有効面に約300lxの均一な照度を与え,約50cmの距離を隔てて自然の姿で目視で

検査を行ない,4.の規定に適合しなければならない。 

7.4 

塗装およびめっき検査 塗装およびめっきは,5.の規定に適合しなければならない。 

7.5 

性能検査 性能は,6.の規定に適合しなければならない。 

8. 製品の呼び方 製品の呼び方は,規格名称または規格番号による。 

例: 自動車用アンメータ 

またはJIS D 5604 

9. 表示 アンメータには,つぎの事項を表示する。 

(1) 端子に+,−の符号。 

(2) 製造年月またはその略号。 

(3) 製造業者名またはその略号。 

付図 

なお,ナットはJIS B 1181により,端子およびナットのねじはJIS B 0205により,その精度は,原則と

してJIS B 0209に規定する2級とする。 

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D 5604-1973  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考図 

備考 参考図は参考のために示したもので,規格の一部ではない。