2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
D 5503-1982
自動車用特殊警告灯
Special Warning Lights for Automobiles
1. 適用範囲 この規格は,緊急自動車,道路維持作業用自動車などに用いる特殊警告灯について規定す
る。
引用規格:
JIS D 0103 自動車用電装部品の名称に関する用語
JIS D 0203 自動車部品の耐湿及び耐水試験方法
JIS D 0204 自動車部品の高温及び低温試験方法
JIS D 0205 自動車部品の耐候性試験通則
JIS Z 8701 XYZ表色系及びX10Y10Z10表色系による色の表示方法
JIS Z 8722 物体色の測定方法
対応国際規格:
ISO 4148 Motor vehicles−Special warning lights−Dimensions
2. 用語の意味 この規格で用いる用語の意味は,JIS D 0103(自動車用電装部品の名称に関する用語)
によるほか,次による。
(1) 基準軸 基準面に垂直な線で,回転式においては回転軸,点滅式においては光源を通る垂直線。
(2) 基準面 製造業者が指定する取付けの基準となる面。
(3) グローブ 透光材料によって成形された光源の覆い。
3. 種類 特殊警告灯の種類は,形状及び取付方法により区分し,表1のとおりとする。
なお,使用する定格電圧は,12V又は24Vとする。
表1 種類
種類
形状
記号
取付方法
備考
A種
円筒形
A
チューブ接続式
付図1 参照
B種
円筒形
B
平底貫通孔式
付図2 参照
C種
円筒形
C
1本ボルト式
付図3 参照
D種
円筒形
D1
磁力吸着式
付図4-1参照
流線形
D2
付図4-2参照
E種
円筒形
E1
3本ボルト式
付図5-1参照
流線形
E2
付図5-2参照
F種
長方形
F1
貫通孔式
付図6-1参照
F2
ルーフドリップ支持式 付図6-2参照
2
D 5503-1982
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4. 性能
4.1
せん光回数 特殊警告灯を正規の使用状態に置き,所定の試験電圧で作動させたとき,せん光回数
は60回/分以上,300回/分以下とする。ただし,次の条件で測定を行う。
(1) 特殊警告灯は常温常湿の環境で,あらかじめ,せん光回数が安定するまで作動させた後,1分間のせ
ん光回数を測定する。
(2) 補助反射鏡を持つ構造の特殊警告灯の場合,補助反射鏡による反射光は測定回数に含めない。また,
せん光を発する機構が複数内蔵されている特殊警告灯の場合は,それぞれ個別に測定する。
4.2
光度 特殊警告灯を所定の試験電圧で点灯したとき,主となるせん光の最高光度点の光度は,光源
を通るほぼ水平な面内において,グローブを外した状態で,5 000cd以上とする。ただし,回転式のものは
回転を止め,点滅式のものは連続点灯にして測定する。
4.3
耐水性 特殊警告灯を正規の使用状態に取り付け,JIS D 0203(自動車部品の耐湿及び耐水試験方法)
のS1の条件によって試験を行ったのち,所定の試験電圧で作動させたとき,使用上有害な異常を生じて
はならない。
4.4
耐温度性 特殊警告灯を恒温槽内に正規の使用状態に置き,JIS D 0204(自動車部品の高温及び低温
試験方法)の第5種であって低温放置は−30℃,高温動作は50℃,低温動作は−20℃の条件を用いて放置
試験及び作動試験を行ったとき,変形,き裂,変色などの使用上有害な異常を生じてはならない。
なお,作動試験を行う場合は,所定の試験電圧を用いる。
4.5
グローブの色及び色度 グローブの色及び色度は,JIS Z 8701(XYZ表色系及びX10Y10Z10表色系によ
る色の表示方法)の規定による標準の光Aを用いて,JIS Z 8722(物体色の測定方法)の規定により測定
したとき,表2に示す色度範囲でなければならない。ただし,この方法の代わりに,試料と表2に示す色
度範囲の標準限界フィルタとを肉眼で,同一光源を用いて比較判定してもよい。
表2 色度範囲
色名
色度範囲
赤
y≦0.33, z≦0.008
黄赤
(黄色) 0.44≧y≧0.39, z≦0.010
青
y=0.32, x=0.16, x=0.40−y, x=0.13+0.60y
又は
y=0.805x+0.065, y=0.400−x, x=0.600y+0.133
4.6
耐候性 特殊警告灯のグローブをJIS D 0205(自動車部品の耐候性試験通則)の表9のMSの条件
によって試験を行ったとき,グローブの外表面及び色に著しい変化があってはならない。
5. 構造 構造は,次のとおりとする。
(1) 特殊警告灯は,グローブ,電球,反射鏡,回転駆動装置又は点滅装置などで構成し,光軸は基準軸に
対しほぼ直角になる構造とする。
(2) 特殊警告灯は,回転式又は点滅式によってせん光を発する構造とする。
(3) 特殊警告灯は,自動車に取り付けて使用中,グローブの破損,ねじや部品の緩み,外れなど機能上有
害な故障が生じない構造とする。
6. 製品の呼び方 自動車用特殊警告灯の呼び方は,次による。
(1) JIS D 5503に続く取付方式の記号及び寸法記号(必要ある場合)
例: JIS D 5503-B-1
3
D 5503-1982
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(2) 自動車用特殊警告灯に続く取付方式の記号及び寸法記号(必要ある場合)
例: 自動車用特殊警告灯−A
7. 表示 特殊警告灯には,次の事項を表示しなければならない。
(1) 定格電圧
(2) 使用電球又は消費電力
(3) 製造業者名又はその略号
付図1 チューブ接続式(記号A)
4
D 5503-1982
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2 平底貫通孔式(記号B)
注(1) シーリングリングの厚さを含む。
備考1. 寸法d3,厚さ210
+と穴の径6.5±0.5はハウジングと別になっているシーリングリング
に対してだけ適用する。
寸法
寸法記号
d1
(以上)
d2
d3
(以上)
d4
(以下)
h1
(以下)
1
108
130
145
190
235
2
170
200
220
240
255
2. ハウジングの寸法許容差は,設計値に対し±0.3mm,ハウジングと別になっている
シーリングリングの寸法d1, d2, d3については設計値に対し許容差は±1mmとする。
5
D 5503-1982
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図3 1本ボルト式(記号C)
備考 寸法d2は,シーリングリングの外径又はハウジング下面の外径のうちどちら
か小さい方とする。
寸法h2は,平らな板(厚さ約1mm)を含む。
寸法
寸法記号
d1
d2
h1
h2
1
135以下
60以下
200以下
23以下
2
50以上
17以上
6
D 5503-1982
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図4-1 磁力吸着式(記号D1)
付図4-2 磁力吸着式(記号D2)
7
D 5503-1982
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図5-1 3本ボルト式(記号E1)
寸法
寸法記号
h(最大) φD(最大)
φd±3
1
215
165
120
2
255
265
140
付図5-2 3本ボルト式(記号E2)
8
D 5503-1982
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図6-1 貫通孔式(記号F1)
寸法
許容差
寸法記号
取付穴数
P1
P2
P3
±5
±5
±5
1
4
700
120
−
2
4
720
200
−
3
4
840
120
−
4
4
870
200
−
5
4
910
200
−
6
4
930
200
−
7
6
1 180
200
150
8
6
1 240
120
120
備考 P3は,取付穴6箇所の場合の中央部2箇所の間
隔とする。
9
D 5503-1982
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図6-2 ルーフドリップ支持式(記号F2)
10
D 5503-1982
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
自動車 航空部会 自動車専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
坪 井 信 男
社団法人自動車技術会(規格委員会委員長)
佐 藤 武
慶応義塾大学工学部
井 口 雅 一
東京大学工学部
浦 野 力 光
運輸省交通安全公害研究所
清 水 達 夫
運輪省自動車局整備部
西 中 真二郎
通商産業省機械情報産業局
大久保 和 夫
工業技術院標準部
武 永 三 郎
日本道路公団維持設計部
次郎丸 誠 男
自治省消防庁
伊 藤 薫 平
株式会社本田技術研究所
改 田 護
トヨタ自動車工業株式会社技術管理部
清 水 宏
日産自動車株式会社設計管理部
鈴 本 作 良
社団法人日本自動車部品工業会
西 原 孝 雄
東洋工業株式会社東京支社
高 原 昭 二
三菱自動車工業株式会社技術管理部
中 込 常 雄
社団法人自動車技術会
成 田 武 男
財団法人日本自動車研究所
椎 原 英 一
いすゞ自動車株式会社開発本部
轟 秀
社団法人日本自動車連盟
瀬 倉 久 男
防衛庁装備局
大 沼 広 洲
社団法人全日本トラック協会
田 中 謙 吉
社団法人日本バス協会
関 保 彦
社団法人日本自動車整備振興会連合会
黒 田 堯
東洋工業株式会社研究開発本部
(関係者)
前 田 靖 郎
日野自動車工業株式会社研究管理部
(事務局)
松 川 東 一
工業技術院標準部機械規格課
鈴 木 一 規
工業技術院標準部機械規格課
社団法人日本自動車技術会 電装部会ランプ分科会 構成表
氏名
所属
(分科会長)
木 村 猛 志
トヨタ自動車株式会社東京支社
三 橋 英 夫
株式会社小糸製作所総合企画室
相 馬 哲 夫
通商産業省機械情報産業局
藤 塚 光 広
通商産業省工業品検査所
松 川 東 一
工業技術院標準部
宮 崎 拓 郎
運輸省自動車局整備部
益 子 仁 一
交通安全公害研究所交通安全部
岩 崎 正 志
交通安全公害研究所自動車審査部
木 村 俊 雄
いすゞ自動車株式会社開発本部
小 楠 尚 夫
鈴木自動車工業株式会社四輪車設計部
橿 本 久 雄
ダイハツ工業株式会社設計部
阿 部 隆
東洋工業株式会社設計部
西 部 正 美
トヨタ自動車工業株式会社ボデー設計部
磯 部 孝 征
日産自動車株式会社艤装設計部
福 田 寿 夫
日野自動車工業株式会社第5研究部
後 藤 博
株式会社本田技術研究所
奥 居 達 朗
三菱自動車工業株式会社乗用車技術センター
鈴 木 栄
社団法人日本自動車連盟ロードサービス部
小 林 一 之
市光工業株式会社技術室
11
D 5503-1982
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
氏名
所属
前 田 寛
株式会社今仙電機製作所技術部
布 施 正 信
スタンレー電気株式会社自動車機器技術部
本 田 清 和
東京芝浦電気株式会社
村 岡 良 三
社団法人日本自動車部品工業会
岩 瀬 正 彦
株式会社小糸製作所技術管理部
(事務局)
香 取 恭 三
社団法人自動車技術会