D 5303-2:2004
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人電池工業
会(BAJ)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出が
あり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,
JIS D 5303-2:1997は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 60254-2:1997,Lead-acid traction
batteries─Part 2:Dimensions of cells and terminals and marking of polarity on cells及びAMENDMENT 1
(2000.05)を基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS D 5303-2には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定) 電気車用鉛蓄電池 種類
附属書2(参考) JISと対応する国際規格との対比表
JIS D 5303の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS D 5303-1 第1部:一般要件及び試験方法
JIS D 5303-2 第2部:種類及び表示
D 5303-2:2004
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 種類 ······························································································································ 2
3. 表示 ······························································································································ 5
3.1 極性 ···························································································································· 5
3.2 銘板 ···························································································································· 5
3.3 取扱注意表示 ················································································································ 5
附属書1(規定) 電気車用鉛蓄電池 種類 ·············································································· 6
附属書2(参考) JISと対応する国際規格との対比表 ································································ 8
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
D 5303-2:2004
電気車用鉛蓄電池─
第2部:種類及び表示
Lead-acid traction batteries-
Part 2:Dimensions of cells and terminals and marking of polarity on cells
序文 この規格は,1997年に第3版として発行されたIEC 60254-2:1997,Lead-acid traction batteries─Part 2:
Dimensions of cells and terminals and marking of polarity on cells及びAMENDMENT 1 (2000.05)を翻訳し,技
術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧
表をその説明を付けて,附属書2(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,フォ−クリフトトラック,けん引車,運搬車,機関車などの電気車の動力の
電源として使用する電気車用鉛蓄電池(以下,蓄電池という。)の次の項目について規定する。
a) 単電池の幅,高さ及び長さ
b) 単電池の表示
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
IEC 60254-2:1997,Lead-acid traction batteries─Part 2:Dimensions of cells and terminals and
marking of polarity on cells (MOD)
2
D 5303-2:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2. 種類 種類は,単電池の外形寸法によって,次の表1の形式による。また,原国際規格の種類を附属
書1(規定)に示す。
表 1 種類
形式
最大外形寸法
mm
基準
寸法
mm
参考(一例)(1)
形式
定格容
量(5時
間率)
Ah
質量(液
を含む)
約kg
電解
液量
約L
総
高
さ
箱
高
さ
幅
長さ
B
360
323
160
90
VB5a-160
160
11.5
2.3
94
VB5-160
160
11.5
2.5
109
VB6-200
200
14.0
3.1
128
VB7-240
240
17.0
3.9
144
VB8-280
280
18.0
3.9
161
VB9-320
320
20.5
4.3
206
VB12-400
400
25.5
5.7
C
390
353
160
90
VC5a-172
172
12.0
3.1
94
VC5-172
172
13.0
3.1
109
VC6-215
215
14.5
3.6
128
VC7-258
258
17.0
4.0
144
VC8-301
301
19.0
4.4
161
VC9-344
344
22.0
4.6
190
VC11-387
387
26.5
6.5
206
VC12-430
430
27.5
5.7
244
VC14-516
516
33.0
7.2
D
435
398
160
60
VD3-165
165
10.0
2.0
90
VD5a-250
250
16.0
3.1
94
VD5-250
250
16.5
3.2
109
VD6-270
270
17.0
4.0
128
VD7-320
320
19.5
4.6
144
VD8-400
400
25.0
5.4
161
VD9-450
450
28.0
6.1
177
VD10-500
500
30.5
6.7
190
VD11-560
560
32.5
6.4
244
VD14-624
624
38.5
8.0
DH
450
413
160
144
VDH8-485
485
27.5
5.0
161
VDH9-545
545
31.0
5.8
177
VDH10-600
600
34.0
6.2
206
VDH12-700
700
40.5
7.2
3
D 5303-2:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 1 種類(続き)
形式
最大外形寸法
mm
基準
寸法
mm
参考(一例)(1)
形式
定格容
量(5時
間率)
Ah
質量(液
を含む)
約kg
電解
液量
約L
総
高
さ
箱
高
さ
幅
長さ
F
530
493
160
60
VF3-201
201
13.0
2.4
78
VF4-268
268
16.5
3.5
90
VF5a-280
280
17.0
4.3
109
VF6-390
390
23.5
5.0
128
VF7-402
402
26.5
5.6
144
VF8-545
545
31.5
7.2
177
VF10-670
670
38.0
7.6
190
VF11-670
670
40.0
8.9
225
VF13-737
737
45.0
11.1
I
560
523
160
60
VI3-225
225
13.5
2.6
78
VI4-288
288
19.0
3.2
90
VI5a-312
312
19.5
4.1
109
VI6-435
435
24.0
5.5
128
VI7-476
476
28.5
5.7
144
VI8-546
546
33.0
6.7
161
VI9-624
624
37.0
8.1
190
VI11-702
702
42.5
8.5
206
VI12-780
780
46.5
9.4
225
VI13-858
858
51.0
10.5
244
VI14-936
936
58.5
11.0
H
740
703
160
60
VH3-300
280
20.0
3.2
78
VH4-400
400
26.0
4.2
90
VH5a-420
420
29.0
5.6
94
VH5-500
500
31.5
5.3
109
VH6-600
600
37.0
6.1
128
VH7-700
700
41.5
8.1
144
VH8-800
800
48.0
8.0
注(1) 表中の定格容量及び質量は,電解液比重1.280±0.010(20 ℃)を標準としたも
のである。
備考1. この規格による単電池の幅寸法は,表1の最大外形寸法160 mmとする。
4
D 5303-2:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2. この規格の長さ寸法は,表2の寸法系列による。また,長さの基準寸法の許容値は±2 mmと
する。
表 2 長さ表示(基準外形寸法)
単位 mm
長さを示す記号
3
4
5a
5
6
7
8
基準長さ
60
78
90
94
109
128
144
長さを示す記号
9
10
11
12
13
14
基準長さ
161
177
190
206
225
244
3. この規格の高さ寸法は,表3の高さ表示による。
表 3 高さ表示(最大外形寸法)
単位 mm
高さを示す記号
B
C
D
DH
F
I
H
総高さ(最大)
360
390
435
450
530
560
740
箱高さ(最大)
323
353
398
413
493
523
703
4. 寸法の表し方は,図1による。
図 1 単電池
5. 形式に使用した数値及び記号は,次の意味を表す。
例 V D 3 −
定格容量
長さの区分
箱高さの区分
電気車用鉛蓄電池の略号
6. 製品の呼び方 製品の呼び方は,名称,形式,及び公称電圧による。
例 電気車用鉛蓄電池VD8−400−48V
組電池の公称電圧
形式
3. 表示
3.1
極性 単電池及び組電池の正極には+,負極には−の記号を使用し,少なくとも正極だけには必ず
5
D 5303-2:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表示を行う。
3.2
銘板 組電池の銘板には次の事項を表示し,収納箱の見やすいところに取り付けなければならない。
a) 名称
b) 形式
c) 公称電圧
d) 定格容量(5時間率)
e) 満充電時の電解液比重
f)
質量
g) 製造業者名又はその略号
h) 製造年月又はその略号
参考 製造年月を略号で表すときには,次による。
例 03 02(2002年3月)
(月)(年)
3.3
取扱注意表示 組電池の収納箱又はその周囲の見やすいところには,取扱注意表示をしなければな
らない。
a) 火気禁止
b) めがね着用
c) こども禁止
d) 硫酸注意
e) 説明書熟読
f)
爆発注意
g) 感電注意
6
D 5303-2:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書1(規定) 電気車用鉛蓄電池 種類
1. 要旨 この附属書は,IEC 60254-2に規定された欧州,アジア及び北米の種類について規定したもの
である。
2. 種類 種類は,単電池の外形寸法によって,次による。
2.1
欧州タイプ このタイプの単電池は,附属書1表1の寸法系列とする。
附属書1表 1 単電池の主要寸法(最大外形寸法)
単位 mm
系列
幅寸法
形式
総高さ寸法
長さ系列
E
160
A
300
47,
79,
111,
145,
176,
208,
64,
95,
127,
160,
192,
B
370
C
440
D
510
E
555
G
750
L
198
B
370
47,
83,
119,
155,
192,
65,
101,
137,
174,
C
440
D
510
E
555
F
605
G
750
2.2
アジアタイプ このタイプの単電池は,附属書1表2の寸法系列とする。
附属書1表 2 単電池の主要寸法
幅(最大)
mm
形式
高さ(最大)
mm
長さ(最大)
mm
160
a
360
62,
92,
111,
146,
179,
208,
246,
80,
96,
130,
163,
192,
227,
b
390
c
435
d
450
e
530
f
565
g
740
7
D 5303-2:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2.3
北米タイプ このタイプの単電池は,附属書1表3の寸法系列とする。
附属書1表 3 単電池の主要寸法
極板数
床占有面積
狭幅
広幅
in
mm
in
mm
5
2.00×6.19
50.8×157.2
7
2.75×6.19
69.9×157.2
9
3.50×6.19
88.9×157.2
3.50×8.63
88.9×219.2
11
4.25×6.19
108.0×157.2
4.25×8.63
108.0×219.2
13
5.00×6.19
127.0×157.2
5.00×8.63
127.0×219.2
15
5.75×6.25
146.1×158.8
5.75×8.63
146.1×219.2
17
6.50×6.25
165.1×158.8
6.50×8.63
165.1×219.2
19
7.25×6.25
184.2×158.8
7.25×8.63
184.2×219.2
21
8.00×6.25
203.2×158.8
8.00×8.63
203.2×219.2
23
8.75×6.25
222.3×158.8
25
9.50×6.25
241.3×158.8
27
10.25×6.25
260.4×158.8
29
11.00×6.25
279.4×158.8
31
11.75×6.25
298.5×158.8
33
12.50×6.25
317.5×158.8
8
D 5303-2:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書2(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS D 5303-2:2003 電気車用鉛蓄電池─第2部:種類及び表示
IEC 60254-2:1997,Amd.1:2000 電気車用鉛蓄電池─第2部:単電池及び端子の寸法並
びに極性表示
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際規
格番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体,附属書
表示方法:点線の下線
(Ⅴ)JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
1.適用
範囲
フォークリフトトラック,け
ん引車,運搬車,機関車など
の電気車の動力の電源として
使用する電気車用鉛蓄電池の
種類及び表示について規定。
IEC
60254-2
1.1
電気駆動用電源として用いる
電気車用鉛蓄電池に適用
MOD/削
除
MOD/追
加
蓄電池の端子寸法を削除した。
銘板表示について追加した。
日本では,端子形状及び
接続方法が異なるため削
除した。
日本では,必要であるこ
とから追加した。
2.種類
日本国内で主として使用さ
れ,流通されている57形式を
規定している。
製品の呼び方:
名称,形式,及び公称電圧を
規定している。
2.
MOD/追
加
IEC規格に表現された種類に
ついて,JISでは附属書で規定
し,ここでは国内で使用されて
いる57形式を具体的に規定し
た。また,製品の呼び名の規定
を行っている。
製品の呼び名は現在市場
で使われている一般的事
項なのでJISでは規定し
た。また,IEC規格に規
定されている種類につい
ては,附属書1(規定)
に規定している。
3.表示
3.1極性
正極には+,負極には−の記
号を使用し,少なくとも正極
だけには必ず表示を行う。
IEC
60254-2
3.
ふた上面の端子に近いところ
に陽極は+,陰極は−の表示
を行う。少なくとも陽極だけ
には必ず表示を行う。
IDT
3.2
3.3
表示形式について規定。
表示に用いる記号とその寸法
について規定。
MOD/
削除
IEC規格では表現形式として,
ふたに印すこと及び大きさに
ついて規定している。
表示の形式,記号,寸法
まで規定しなくても明ら
かに識別できれば機能
上,安全上問題ないこと
からJISでは削除した。
2
D
5
3
0
3
-2
:
2
0
0
4
9
D 5303-2:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体,附属書
表示方法:点線の下線
(Ⅴ)JISと国際規格との技
術的差異の理由及び今後
の対策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
4.2銘板
名祢,形式,公称電圧,定格
容量,満充電時の電解液比
重,質量,製造業者名又はそ
の略号,製造年月又はその略
号を組電池に表示する。
3.
MOD/
追加
JISでは,銘板の表示内容に
ついて規定している。
銘板の表示内容は安全上,
及び電池・部品交換する上
で必要であることから,
JISでは規定した。
なお,電池を取替える際に
銘板(現品表示)は必要で
あることから,IECに追加
することを提案する。
4.3取扱
注意表
示
火気禁止,硫酸注意,爆発注
意,感電注意などの記した取
扱注意表示を組電池に表示
する。
MOD/
追加
JISでは,PL法施行に対応し
た取扱注意表示について規
定している。
取扱注意事項は安全上必
要であることからJISで
は規定した。
IEC
60254-2
4.端子に関
する規定
円すい形電気車用蓄電池端
子,ボルト締め“ケーブル先
端部”付き電気車用蓄電池端
子について規定されている。
MOD/
削除
IEC 60254-2では,端子形状
について規定されている。
単電池の状態では端子が
存在するが,端子に接続板
を溶接して組電池になっ
た状態では端子は存在し
ない。日本ではこの状態で
商取引されることから,端
子形状について規定する
必要がなく,JISでは規定
していない。
9
D
5
3
0
3
-2
:
2
0
0
4
10
D 5303-2:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体,附属書
表示方法:点線の下線
(Ⅴ)JISと国際規格との技
術的差異の理由及び今後の
対策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
附属書1
(規定)
種類
種類について,欧州タイプ,
アジアタイプ及び北米タイ
プの寸法系列を示している。
IEC
60254-2
Amd.1
:2000
2.1
JISに同じ
IDT
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― IDT ··············· 技術的差異がない。
― MOD/削除 ······ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
― MOD/追加 ······ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD ············· 国際規格を修正している。
1
0
D
5
3
0
3
-2
:
2
0
0
4