D 5121 : 1998
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS D 5121 : 1980は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正によって,この規格はISO/DIS 13476, Road vehicles−Ignition coils−Electrical characteristics and
test methodsを基礎とする点火コイルの試験方法規格となり,点火コイルの仕様についての規定は削除され
た。
この規格には,次に示す附属書がある。
附属書(規定) 自動車部品−点火コイル−信頼性試験方法
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
D 5121 : 1998
自動車部品−点火コイル−試験方法
Automotive parts−Ignition coils−Test methods
序文 この規格は,本体には,1996年9月にISO/DISとして国際投票にかけられたISO/DIS 13476,Road
vehicles−Ignition coils−Electrical characteristics and test methodsを翻訳し,技術的内容を変更することなく
規定し,附属書には,従来日本工業規格で規定していた試験項目(国際規格原案で規定している試験項目
を除く。)を規定し作成した日本工業規格である。
なお,この規格の本体で点線の下線を施してある部分は,対応国際規格原案にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は、誘導エネルギー蓄積形の点火コイル(以下,コイルという。)に適用する。火
花点火式内燃機関の半導体スイッチング構造を用いた点火装置で使用するコイルについて,試験方法を規
定する。
備考 この規格の対応国際規格(原案)を次に示す。
ISO/DIS 13476,Road vehicles−Ignition coils−Electrical characteristics and test methods
2. 定義・記号(パラメータ) コイルの性能は,次に示す主要な3組のパラメータに影響される。
a) コイルに固有のパラメータ
b) コイルの一次側に影響を与える外部条件に伴うパラメータ
c) コイルの出力又は二次側に影響するパラメータ
低電圧端子側のコイル特性は,断続機構の供給者に知らせておかなければならない。同様に高電圧端子
の出力は,所要の点火プラグ,及び高電圧出力回路の仕様決定者に知らせておかなければならない。幾つ
かのパラメータは関連事項であるが,完全な組合せセットで示さなければならない。
2.1〜2.3に示すパラメータは,コイルの作動による温度上昇を含まない。
2.1
コイル構造パラメータ
a) 一次抵抗 (Rp)
Primary resistance
b) 一次インダクタンス (Lp)
Primary inductance(参考としてだけ)
c) 巻数比
Turns ratio(参考としてだけ)
d) 二次抵抗 (Rs)
Secondary resistance(参考としてだけ)
e) 一次電流立ち上がり基準時間 (tref)
Primary current reference time
f)
一次漏えい(洩)インダクタンス (Lpt) Primary leakage inductance
2.2
一次側パラメータ(スイッチング)
a) 公称一次遮断電流 (INp)
Nominal primary interruption current
b) 一次クランプ電圧 (Uplim)
Primary clamp voltage
2
D 5121 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2.3
コイル構造及びスイッチングによって制御される出力パラメータ
a) 最大二次出力電圧 (Usm)
Maximum secondary output voltage
b) 点火限界負荷抵抗 (R15kV)
Ignition limiting load resistance
c) 二次電圧立ち上がり時間 (tsur)
Secondary voltage rise time
d) ゼナー放電エネルギー (EZd)
Zener discharge energy
e) ゼナー放電持続時間 (ttZd)
Zener discharge duration
f)
最大ゼナー放電電流 (IZdm)
Maximum zener discharge current
3. 試験条件 すべての試験は,周囲温度が23±5℃,及び相対湿度が45%〜75%の間で行う。
抵抗値を測定する前に,コイルの温度が一定であることを確認する。
すべての機器は,測定を始める前に校正しておかなければならない。
4. 試験装置 試験の目的に応じて,コイルは,図1及び図2に示すとおりに接続する。同時点火コイル
の場合には,排気工程中の放電が模擬できるように,高電圧端子は0.5kVゼナーダイオードを通して接地
する。
備考 放電エネルギーがR2,C2及びP5(試験評価B1を参照)で測定できない場合には,これらの構成部品を用
いず,ゼナー放電電流を電流プローブP6で測定する方法を用いてもよい(試験評価B2を参照)。
図1 点火コイルの試験回路
3
D 5121 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考1. D3は,排気行程中の放電を模擬するものである。放電エネルギーがR2,C2及びP5(試験評価B1を参照)
で測定できない場合には,これらの構成部品を用いず,ゼナー放電電流を電流プローブP6で測定する方法
を用いてもよい(試験評価B2を参照)。
2. 二次側の極性に注意しなければならない。
図2 同時点火コイルの試験回路
4.1
直流電源 直流電源は,使用中の負荷範囲に対して,10%〜90%の復帰時間が50μs以下のもの,ま
た,無負荷から点火装置の全負荷までの範囲において,変動が平均電圧で50mV以下,ピーク間リップル
が100mV以下のものでなければならない。電源供給は,試験するシステムへの配線を極力短くして配置し
なければならない。
この直流電源は,次のとおりに調整しておく。
− 12Vシステムでは,13.5±0.1V
− 24Vシステムでは,27±0.2V
4.2
オシロスコープ オシロスコープは,最大立ち上がり時間が35nsで,最小バンドパスは10MHzの
ものを使用する (P1, P2, P3, P4)。全体の測定誤差は,補正及び校正電圧,並びに電圧及び電流プローブ(4.3
及び4.4参照)を含めて,次に示す値未満でなければならない。
− 1 500V以下の電圧に対して,1%
− 1 500Vを超える電圧に対して,3%
− 電流測定値に対して,1%
4.3
電圧プローブ
4
D 5121 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.3.1
高電圧プローブP2は,入力容量が5pF以下であり,また,入力抵抗は100MΩ以上のものを使用す
る。
4.3.2
電圧プローブP3及びP4は,最小バンドパスが10MHzのものを使用する。
4.4
電流プローブ 電流プローブP1は,直流から10MHzまでに適用できるものを使用する。
4.5
遮断システム 電流遮断周波数は,50±0.5Hzにセットしたものを使用する。
4.6
試験装置A 抵抗なしの高圧電線及び,自動車用低圧電線だけを用いる。
4.6.1
キャパシタンスCtotalは,エンジンで電線及び点火プラグに通常,発生するキャパシタンスに相当
した値とする。このキャパシタンスは,低誘電損失 (low dissipation factor) のケーブル容量(1kHzのとき
に3%以下)とコンデンサC1及び高電圧プローブP2とから成り,全キャパシタンスが次の値になるよう
にする。
− 一般的には,50〜55pF
− 高圧電線を使用しない点火装置では,25〜30pF
備考1. 用途に応じて,他のキャパシタンスの値を用いてもよい。
2. 試験装置Aを用いたカット周波数法 (cut-frequency method) による全キャパシタンスの測定
例は,次のとおりである(これは,キャパシタンスの誘電損失を確定するものではない。)。
カット周波数法は,例えばR=10kΩのような,直流抵抗を通した正弦波発生器から負荷に
電力を供給する。特に低い周波数では,C1 (V0) 電圧の値に注意し,次に周波数を上げて,こ
の電圧がV0=0.7 (−0.3dB) に等しくなるときの周波数を測定する。キャパシタンスを,次の
式によって計算する。
Ctotal=1/ (2×π×f3dB×R)
この測定の間,正弦波発生器の出力電圧は,一定に保持しなければならない。
4.6.2
抵抗値R1は,点火プラグのカーボンなどの汚れを模擬したものである。使用する各抵抗は,低い
電圧係数 (0.000 5%/Vmax) のもので,非誘導性で,かつ20kVにおいて約10W及び1MΩ±5%とする。これ
らは安定コンデンサC1と並列に接続し,点火限界負荷抵抗R15kVの測定(5.5参照)に用いる。
4.7
試験装置B
4.7.1
図1点火コイルには1kVのゼナーダイオードを使用し,また,図2同時点火コイルには1kVと0.5kV
との二つのゼナーダイオードを使用し,いずれも試験条件下で±5%のゼナー電圧許容差で使用する。
4.7.2
5kV以上の高電圧ダイオードD2を使用する。
4.7.3
構成部品は,エネルギーを評価するために,一例として次のようにする。
4.7.3.1
直流電圧計P5は,少なくとも10MΩの入力抵抗をもち,1mVの測定が容易なもの。
4.7.3.2
フィルター回路は,抵抗R2=10kΩ(公称),容量C2=47μF(公称)で1μA/V未満の漏えい特性
をもつもの。
4.7.3.3
非誘導性の抵抗R3(シャント抵抗)は,100Ω±1%。
備考3. 4.7.1及び4.7.2に示す構成部品は,必ず必要である。4.7.3に示す構成部品は任意のものであっ
て,エネルギー評価用の一例である(5.6,図1及び図2を参照)。
5. 電気的特性
5.1
一次抵抗 (Rp) 4端子法又はそれに準じる方法,例えば修正2端子法 (corrected 2 points methods) で
測定し,次いで20℃への補正を行う。銅巻線では次の式によって計算する。
5
D 5121 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
x
x
p
T
R
R
×
×
=
5.
234
5.
254
ここに, Rx: 温度Txで測定した抵抗
Rp: 温度補正後の一次抵抗値
5.2
二次抵抗 (Rs) (参考としてだけ) 公称二次抵抗は,コイル製造業者が供給する。
5.3
一次電流の立ち上がり基準時間 (tref) この測定で,遮断システムのスイッチ素子は,公称一次遮断
電流 (INp) において通常の飽和領域で動作するものを使用する。すなわちこの遮断システムは,電流制限
機能が動作するものであってはならない。
設計者は,一次電流立ち上がり基準時間を用いて,点火装置の要件と特性とを計算できる。
構成部品は,図1及び図2に示すとおりに試験装置Bとして接続されていなければならない。試験手順
は,次による。
− 電流が0から公称一次遮断電流 (INp) まで上がる時間t1を測定する。
− 電圧プローブP3を,コイルの一次側に接続し,図3によってVce0,Vce1及びt1を測定する。
− 配線抵抗Rwを測定する。
− スイッチの抵抗Rcを計算する。
Np
ce
ce
c
I
V
V
R
)
(
0
1−
=
一次電流立ち上がり基準時間 (tref) を計算する。
−
×
+
+
−
−
×
+
+
−
×
+
+
+
+
×
=
0
sup
0
sup
1
)
(
1
ln
)
(
1
ln
)
(
)
(
ce
Np
c
w
x
ref
ce
Np
cref
wref
p
cref
wref
p
c
w
x
ref
V
U
I
R
R
R
V
U
I
R
R
R
R
R
R
R
R
R
t
t
ここに,
1n: 自然対数
Vce0ref: 1V
Rcref: 0.2Ω
Rwref: 0.1Ω
図3 一次側の波形
5.4
一次漏えいインダクタンス (Lpf) 試験手順は,次による。
− コイルの二次側巻線を短絡する。
− 一次インダクタンスを,LCRブリッジ(測定周波数は1kHz)を用いて測定する。
6
D 5121 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
二次高電圧ダイオードを付けたコイルでは,この値はコイル製造者が提供しなければならない。
5.5
最大二次出力電圧,点火限界負荷抵抗,及び二次電圧立ち上がり時間
5.5.1
調整 図1に示した遮断システムと,全キャパシタンス (Ctotal) を負荷したコイルとを使って,遮
断電流を最大1%の偏差で公称電流INpに調整する(図3参照)。
一次クランプを所定の公称電圧 (Uplim) に最大3%の偏差で調整する(図4参照)。
最大二次出力電圧Usmを測定する。
5.5.2
測定 図1のとおりに接続した回路で,試験装置A,及び全キャパシタンス (Ctotal) を負荷とした
コイル(4.6.1参照),並びに1MΩにセットした抵抗R1(4.6.2参照)を備えて,次に示す測定をする(図
5参照)。
a) 二次電圧立ち上がり時間を,−1.5kVと−15kVとの間で測定する (tsur)。
b) R1の値を様々に選ぶことによって,点火限界負荷抵抗 (R15kV) を−15kVの最大二次出力電圧から電
圧として決定できる。もし,抵抗の調整によって−15kVの出力を正確に出せない場合には,複数の可
能な値を用いてもよい。
備考4. 同時点火コイルの場合には,この試験は正及び負の両極に対して行わなければならない。
5. 全キャパシタンス及び1MΩの抵抗R1を負荷として,最大二次出力電圧が−15kVを超えない
コイルの場合には,これらのコイルのR1を取り除いて試験する。
図4 一次クランプ電圧 (Uplim)
図5 二次出力電圧
5.6
ゼナー放電エネルギー (EZd),ゼナー放電持続時間 (ttZd) 及び最大ゼナー放電電流 (IZdm) この測
定では,遮断電流の値は,公称一次遮断電流 (INp) に調整する。
ゼナー放電エネルギーは,ゼナー放電電流とゼナー放電電圧との積を定積分することによって計算でき
る。
7
D 5121 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1,評価B1及びB2,評価B1並びに次に示すものは,積分を得るために取り得る方法の一つである(図
6参照)。
− 安定状態を読み取った後,P5の値 (Umean) を記録する。
− プローブP2を用いて(図1参照),オシロスコープ上のゼナー放電電圧 (UZd) をゼナー放電持続
時間ttZd中に記録する(図5参照)。
− ジュールで表したゼナー放電エネルギー (EZd) は,次の式によって計算する。
3
R
U
U
E
Zd
mean
Zd
×
×
=周波数
− ゼナー放電持続時間及び,最大ゼナー放電電流 (IZdm) をオシロスコープ上で記録し,図6のよう
に示す。
図6 二次側の波形
6. 試験報告書 試験報告書には,次に示す電気的特性を含める。
a) 一次抵抗 (Rp)
b) 二次抵抗 (Rs)
c) 一次電流立ち上がり基準時間 (tref)
d) 一次漏えいインダクタンス (Lpt)
e) 最大二次出力電圧 (Usm)
f)
点火限界負荷抵抗 (R15kV)
g) 二次電圧立ち上がり時間 (tsur)
h) ゼナー放電エネルギー (EZd)
i)
ゼナー放電持続時間 (ttZd)
j)
最大ゼナー放電電流 (IZdm)
k) ゼナー放電電圧 (UZd)
8
D 5121 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
この報告書にはまた,試験条件,試験回路,供給電圧 (Usup),公称一次遮断電流 (INp),及び一次クラン
プ電圧 (Uplim) を含める。
9
D 5121 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(規定) 自動車部品−点火コイル−信頼性試験方法
Automotive parts−Ignition coils−Reliability test methods
1. 適用範囲 この附属書は,誘導エネルギー蓄積形の点火コイル(以下,コイルという。)に適用する。
火花点火式内燃機関の半導体スイッチング構造を用いた点火装置で使用するコイルについて信頼性試験方
法を規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この附属書に引用されることによってこの附属書の規定の一部を構成
する。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS C 1302 絶縁抵抗計
JIS D 0203 自動車部品の耐湿及び耐水試験方法
JIS D 1601 自動車部品振動試験方法
3. 信頼性試験の種類 コイルの信頼性試験の種類を,次に示す。
a) 絶縁抵抗試験
b) 耐電圧試験
c) 温度サイクル試験
d) 耐湿試験
e) 耐振試験
f)
耐久試験
4. 信頼性試験方法
4.1
絶縁抵抗試験 コイルを80±5℃の気中に1時間保持した後,常温常湿に取り出し,直ちに高圧端子
又は一次端子とコイルケース(乾式コイルの場合は鉄心とする。)との間の絶縁抵抗をJIS C 1302に規定
する500V絶縁抵抗計を用いて測定する。
4.2
耐電圧試験 湿式コイルでは80±5℃の気中に,また乾式コイルでは100±5℃の気中に1時間保持
した後,常温常湿に取り出し,次の条件で1分間,耐電圧の試験を行う。
a) 試験電圧は,12V用は14Vとする。
b) 測定時の断続周波数は50Hzとし,20又は35kV無声放電を1分間行う。
4.3
温度サイクル試験 コイルに附属書図1に示す温度変化を1サイクルとして,湿式コイルでは4サ
イクル,乾式コイルでは50サイクルを加えた後,常温常湿に1時間放置してから,本体の5.5による最大
二次側出力電圧の測定,及びこの附属書の4.1の試験を行う。
断続機構の種類によって連続通電となるおそれがあるコイルの場合,コイルの一次回路に公称電圧を連
続3時間,通電する。
10
D 5121 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 湿式コイルの場合
b) 乾式コイルの場合
注(1) 最初の1サイクルを始める前に110℃で2時間加温する。
附属書図1 温度サイクル試験の試験条件(1サイクル分)
4.4
耐湿試験 コイルをJIS D 0203のM2の規定によって試験を行い,常温常湿に取り出してから外面
の水分をふき取った後,本体の5.5による最大二次側出力電圧の測定,及びこの附属書の4.1の試験を行う。
4.5
耐振試験 コイルを振動試験機台上に取り付け,JIS D 1601の5.3(振動耐久試験方法)の(1)共振が
ない場合によって,次のとおりに試験を行い,その後,本体の5.5による最大二次側出力電圧の測定,及
びこの附属書の4.1の試験を行う。
a) 車体取付けコイルの場合:JIS D 1601の5.3(1)の段階45
b) エンジン取付けコイルの場合:JIS D 1601の5.3(1)の段階200
4.6
耐久試験 湿式コイルでは60±5℃の気中に,乾式コイルでは100±5℃の気中に保持した状態で,
次の条件で試験を行った後,本体の5.5による最大二次側出力電圧の測定,及びこの附属書の4.1の試験を
行う。ただし,コイルの使用条件に応じて,受渡当事者間で試験条件を別に指定してもよい。
a) 試験電圧は,公称電圧12V用は14Vとする。
b) 断続機構の断続回数は,エンジン3 000rpm相当の断続回数とする。
c) 放電条件は,電圧20kVの放電を連続300時間行う。
11
D 5121 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
電装品JIS改正原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
三 橋 英 夫
東海大学
(幹事)
才 田 敏 和
三菱電機株式会社
高 見 悟
阪神エレクトリック株式会社
(委員)
中 込 常 雄
日本工業標準調査会
浦 田 益太郎
通商産業省
市 川 英 雄
通商産業省工業技術院
照 山 勝
社団法人自動車技術会
橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会
坂 本 照 男
社団法人日本自動車整備振興会連合会
佐久間 浩
いすゞ自動車株式会社
稲 津 雅 弘
トヨタ自動車株式会社
富 田 公 夫
日産自動車株式会社
久 保 陽 二
日野自動車工業株式会社
古 山 雅 章
富士重工業株式会社
高 木 昭 宣
株式会社本田技術研究所
横 山 高 尚
三菱自動車工業株式会社
泉 壽 雄
澤藤電機株式会社
土 屋 正 文
ダイヤモンド電機株式会社
岩 田 頼 明
株式会社デンソー
橋 本 克 彦
株式会社日立製作所
木 村 栄 一
株式会社ミツバ
(関係者)
三 塚 隆 正
財団法人日本規格協会
海 野 裕 二
日産自動車株式会社
金 子 則 保
富士重工業株式会社
門 谷 重 夫
三菱自動車工業株式会社
長 岡 昭 宏
ダイヤモンド電機株式会社
中 村 明 浩
ダイヤモンド電機株式会社
都 筑 康 雄
株式会社デンソー
山 口 正 幸
株式会社デンソー
鎌 田 隆 博
阪神エレクトリック株式会社
(事務局)
村 岡 良 三
社団法人日本自動車部品工業会
宮 田 圭
社団法人日本自動車部品工業会