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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

D 4705-1993 

バス−方向幕巻取器 

Buses−Destination indicators 

1. 適用範囲 この規格は,バスに使用する電動式の方向幕巻取器(以下,巻取器という。)について規定

する。ただし,操作スイッチ及び方向幕は除く。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS C 3406 自動車用低圧電線 

2. 種類 巻取器の種類は,その用途によって3種類に分類し,表1のとおりとする。 

表1 種類 

種類 

記号 

用途 

参考(有効窓寸法) 

備考 

一般形 

BF 101 

一般用 

方向幕窓有効高さ200 mm 

付図1 

前−後部大形 

BF 102 

車体前後面用 

方向幕窓有効高さ300 mm 

付図2 

側部大形 

BF 103 

車体側面用 

方向幕窓有効幅 700 mm 

付図3 

3. 性能 巻取器は,表2に示す各特性について,7.によって試験を行ったとき,方向幕のどの位置でも

しわ又はたるみがなく,左右にかたよらず,巻取り・巻戻しができるものでなければならない。 

表2 特性 

特性 

試験方法 

作動性 

7.1による。 

耐久性 

7.2による。 

耐振性 

7.3による。 

耐温度性 

7.4による。 

4. 構造 巻取器の構造は,次のとおりとする。 

(1) 巻取器は,操作スイッチによって,容易に操作することができ,電動機から歯車又はチェーンを介し

て,巻取軸を回転させ,方向幕を巻き取る構造とする。 

(2) 巻取器の巻取軸及びガイドローラは,太さが均一で曲がりがないものとする。 

(3) 巻取器は堅ろうで,各部は円滑に作動するものとする。 

(4) 巻取器の定格電圧は,DC24Vとする。 

(5) 巻取器に使用する電線は,JIS C 3406に規定する公称断面積0.5〜0.85mm2のものとする。 

5. 形状及び寸法 巻取器の形状及び寸法は,付図1〜3による。 

備考 形状は,一例を示す。 

6. 外観 巻取器の外観は,次のとおりとする。 

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D 4705-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(1) 巻取器は,美観を著しく低下させるようなさび,凹凸,しわ,うきなどの欠点があってはならない。 

(2) 巻取器は,使用上有害な裂け目,き裂などの欠点があってはならない。 

7. 試験方法 

7.1 

電圧変動試験 電圧変動試験は,巻取器を正規の取付状態にし,表3の試験電圧を加えて作動させ,

各部の異状の有無を調べる。 

表3 電圧変動試験条件 

定格電圧 

試験電圧1 

試験電圧2 

DC24 V 

DC20 V 

DC30 V 

7.2 

耐久試験 耐久試験は,巻取器を正規の取付状態にし,DC30Vの電圧を加えて,方向幕を5 000回

(1)往復作動させ,各部の異状の有無を調べる。 

注(1) 15mの方向幕を各表示段ごとに始動及び停止を行い,全体について巻取り及び巻戻しを行って1

回と数える。 

7.3 

振動試験 振動試験は,巻取器を正規の取付状態にし,振動試験器によって表4の振動を与え,各

部の異状の有無を調べる。 

表4 振動試験条件 

項目 

振動条件 

振動 

振動数 

33.3Hz 

全振幅 

約2mm 

方向 

上下 

左右 

前後 

時間 

4時間 

2時間 

2時間 

7.4 

温度試験 温度試験は,巻取器を正規の取付状態にし,表5の温度において,DC24Vを加えて作動

させ,各部の異状の有無を調べる。 

表5 温度試験条件 

試験温度1 

試験温度2 

−10 ℃ 

70 ℃ 

8. 検査 巻取器の検査は,性能,構造,寸法及び外観について行い,3.〜6.の規定に適合しなければなら

ない。 

9. 製品の呼び方 巻取器の呼び方は,規格番号及び付図1〜3に示す呼びによる。 

例1. JIS D 4705 BF 101-950 

例2. JIS D 4705 BF 103-700H 

10. 表示 巻取器には,容易に消えない方法で,次の事項を右フレームに表示する。 

(1) 製造年月日又は製造番号 

(2) 製造業者名又はその略号 

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D 4705-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図1 巻取器本体 一般形 

呼び 

寸法 

参考 

L1 

L2 

L3 

有効窓寸法 

幕幅 

巻取長さ 

BF 101-950 

950 

1 030以下 51以下 

980 

200×900 

920 

15m以上 

BF 101-880 

880 

 960以下 

910 

200×840 

850 

BF 101-740 

740 

 820以下 

770 

200×700 

710 

BF 101-320 

320 

 400以下 

350 

200×280 

290 

注(2) 取付ねじは,M5とする。 

(3) L3寸法は,左右フレームからの突出寸法(フレームを含む。)を示す。 

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D 4705-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図2 巻取器本体 前−後部大形 

呼び 

寸法 

参考 

備考 

L1 

L2 

L3 

有効窓寸法 

幕幅 

巻取長さ 

BF 102-1480 

1 480 

1 560以下 51以下 

1 520 

300×1400 

1 450 

20m以上 

系統幕窓なし用 

BF 102-1280 

1 280 

1 360以下 

1 320 

300×1200 

1 250 

BF 102-1050 

1 050 

1 130以下 

1 090 

300×1000 

1 020 

系統幕窓付用 

BF 102- 350 

 350 

 430以下 

 390 

300× 300 

 320 

BF 102- 880 

 880 

 960以下 

 920 

300× 800 

 850 

BF 102- 320 

 320 

 400以下 

 360 

300× 280 

 290 

注(2) 取付ねじは,M5とする。 

(3) L3寸法は,左右フレームからの突出寸法(フレームを含む。)を示す。 

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D 4705-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図3 巻取器本体 側部大形 

呼び 

寸法 

参考 

有効窓寸法 

字幕幅 

巻取長さ 

BF 103-700H 

700 

650×700 

710 

30 m以上 

BF 103-450H 

450 

400×700 

BF 103-350H 

350 

300×700 

注(2) 取付ねじは,M5とする。 

(3) 51以下は,左右フレームからの突出寸法(フレームを

含む。)を示す。 

関連規格 JIS D 1601 自動車部品振動試験方法 

JABIA規格B 1005 バス用電動方向幕巻取器 

D 4705-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS D 4705バス用方向幕巻取器 

工業標準化改正原案調査検討委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

勝 俣 信 郎 

東京都交通局 

山 村 修 蔵 

工業技術院標準部 

笹 尾 照 夫 

工業技術院標準部 

坊 田 佳 紀 

通商産業省機械情報産業局 

青 木 勇 平 

運輸省自動車交通局技術安全部 

高 木 俊 男 

大阪市交通局 

矢 口 鉄 雄 

東急バス株式会社 

今 村   博 

西武バス株式会社 

西   克 彦 

近畿日本鉄道株式会社 

名 和 順 一 

名古屋鉄道株式会社 

原   昭 二 

神奈川中央交通株式会社 

安 田   理 

東武鉄道株式会社 

八 木 重 正 

富士重工業株式会社 

宮 西 伸 之 

アイ・ケイ・コーチ株式会社 

広 谷 征 一 

三菱自動車工業株式会社 

支 田 敏 男 

日野車体工業株式会社 

中 村 隆 雄 

日産車体株式会社 

高 島 幸 雄 

西日本車体工業株式会社 

小野寺   彬 

新呉羽自動車工業株式会社 

中 村 和 彦 

株式会社三陽電機製作所 

(事務局) 

久 保 義 男 

社団法人日本自動車車体工業会