2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
D 4215-1995
二輪自動車用リム
Rims for motorcycles
1. 適用範囲 この規格は,二輪自動車用リム(以下,リムという。)について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS D 0201 自動車部品−電気めっき通則
JIS D 0202 自動車部品の塗膜通則
JIS D 4102 ホイール及びリムの種類・呼び・表示
JIS H 8601 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO/DIS 3911 Wheels/rims for pneumatictyres−Nomenclature, designation, and marking
ISO 4249-3-1990 Motorcycle tyres and rims (Code-designated series) −Part 3 : Rims
ISO 6054-2-1990 Motorcycle tyres and rims (Code-designated series) −Diameter codes 4 to 12−
Part 2 : Rims
2. 種類 リムの種類は,表1のとおりとする。
表1 種類
種類
記号
形式
付図
備考
深底リム
DC
WM
付図1
シリンドリカルビードシート
MT
付図2.1 5°テーパビードシート
付図3.1
LF
付図4.1
3. 強度 図1に示す方法によってリムに荷重を加え,リムのたわみ量が表2に示す値になったときの荷
重が表3に示す値以上であり,かつ,リムにき裂を生じてはならない。
なお,荷重のかけ方は,水平なリム幅以上の平面をもったベースの上にリムを垂直に置き,リムの最外
周部からリムの垂直方向に向けて荷重を徐々に加えるものとする。
2
D 4215-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1 荷重のかけ方
表2 たわみ量
単位mm
リム幅の呼び
リム径の呼び
15以下
16, 17, 18
19以上
1.10〜2.75及びMT1.85〜MT6.00
10
15
20
表3 荷重
単位kN
リム幅の呼び
荷重
リム幅の呼び
荷重
1.10
−
0.98
2.75
MT2.75
6.37
1.20
−
1.47
−
MT3.00
6.37
1.40
−
1.96
−
MT3.50
6.37
1.50
−
2.45
−
MT4.00
6.37
1.60
−
3.43
−
MT4.50
6.37
1.85
MT1.85
4.41
−
MT5.00
6.37
2.15
MT2.15
4.90
−
MT5.50
6.37
2.50
MT2.50
6.37
−
MT6.00
6.37
4. 輪郭及び寸法 リムの輪郭及び寸法は,次による。
(1) リムの輪郭及び寸法は,付図1,付図2.1〜2.4,付図3.1,付図3.2及び付図4.1〜4.3による。
なお,リムの輪郭はタイヤを装着する側の輪郭を示し,許容差の規定がない寸法は,基準寸法を示
す。
(2) リムの断面形状は左右対称とし,その左右の寸法の差(1)は0.5mm以下とする。
(3) リムの直径不同(2)は,1.2mm以下とする。
(4) リムの平面ひずみは,図2に示すように平面上にリムを置いて測定するものとし,リムと平面との間
3
D 4215-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
に生じるすきまの最大値は0.8mm以下とする。
図2 平面ひずみの測定方法
注(1) リム断面の投影図を二つに折った時に生じる左右の差。
(2) リム径の最大値と最小値との差。
5. 外観 リムの外観は,次による。
(1) リムの仕上面には,きず,割れ,ひび,その他著しい欠陥があってはならない。
(2) リムのタイヤ装着面及びバルブ穴周囲は,タイヤ,チューブ及びバルブの機能を損なうような形状及
び表面状態であってはならない。
6. 表面処理 リムには必要に応じて,次の表面処理を施す。
(1) リムにめっきを施す場合は,JIS D 0201に規定するMFCr10以上でなければならない。ただし,車輪
に組立て後,表面に現れない部分には適用しなくてもよい。
(2) リムに陽極酸化皮膜を施す場合は,JIS H 8601に規定する種類AA6のキャス耐食性に適合しなければ
ならない。ただし,素材の光沢の保持を目的とした陽極酸化皮膜には適用しなくてもよい。
(3) リムに塗装を施す場合は,JIS D 0202の4.6に規定する試験に適合しなければならない。ただし,め
っきを施した面への塗装及び素材の光沢の保持を目的とした塗装には適用しなくてもよい。
7. 検査 リムの検査は,強度,輪郭及び寸法,外観並びに表面処理について行い,3.〜6.の規定に適合し
なければならない。
8. 製品の呼び方 リムの呼び方は,JIS D 4102による。
例1:WMの場合 18×1.85
例2:MTの場合 15M/C×MT3.50
例3:LFの場合 10×1.85
9. 表示 リムには,タイヤを装着した状態で容易に確認できる箇所に次の事項を表示する。
(1) 製造業者名又はその略号
(2) リム径の呼び及びリム幅の呼び
例1:WMの場合 18×1.85
例2:MTの場合 15M/C×MT3.50
例3:LFの場合 10×1.85
(3) MTリムで,チューブレスタイヤ使用可能なリムには,次の表示をすること。
FOR TUBELESS
又はTUBELESS TIRE APPLICABLE
4
D 4215-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図1 WM深底リム
単位mm
リム幅の呼び
A
B
G
H
P
J
R1
R2
R3
R4
R5
寸
法
許
容
差
最
小
寸
法
許
容
差
寸
法
許
容
差
寸
法
許
容
差
最
小
最
大
最
小
1.10
28.0 +1.0
−0.5
5.0
7.0 ±0.5
7.0 +1.0
−0.5
3.0 +2.0
0
2.0
1.5
5.5
1.5
5.0
7.0
1.20
30.5
5.5
9.0
3.5
6.0
1.40
36.0
6.5 10.0
8.0
3.5
4.0
2.0
6.5
10.0
1.50
38.0
7.5 10.5
4.0
7.0
2.0
5.5 11.5
1.60
40.5
12.0
4.5
4.5
8.0
13.0
1.85
47.0
8.5 14.0
9.0
5.0
3.5
12.5
6.0 15.0
2.15
55.0
7.5
7.0 18.5
2.50
63.5
9.5
3.0
19.0
2.75
70.0
10.5
12.0
11.0
3.0
単位mm
リム径の呼び
D
D部の外周
寸法
許容差
14
357.1
1 121.9
+2.0
−0.5
15
382.5
1 201.7
16
405.6
1 274.2
17
433.3
1 361.2
18
458.7
1 441.0
19
484.1
1 520.8
20
509.5
1 600.6
21
534.9
1 680.4
22
558.8
1 755.5
23
584.2
1 835.3
5
D 4215-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2.1 MT深底リム
単位mm
リム幅の呼び
A
B
G
H
C
E
R1
R2
R3
R4
R5
R6
R7
寸
法
許
容
差
最
小
最
大
寸
法
許
容
差
寸
法
許
容
差
寸
法
許
容
差
最
小
最
大
寸
法
許
容
差
最
小
最
大
寸
法
許
容
差
MT1.85
47.0 +1.0
−0.5
9.0 12.5 14.0 ±0.5 9.0 +1.0
0
10.5 10.5 +0.5
0
3.0 12.5 2.5 2.5 ±0.5 3.0 2.5 2.5 ±0.5
MT2.15
55.0
13.0
3.0
3.0
MT2.50
63.5 +1.5
−1.0
+1.0
−0.5
12.0
+2.0
0
5.5
MT2.75
70.0
14.0
MT3.00
76.0
13.0
15.0
MT3.50
89.0
MT4.00
101.5
16.0
MT4.50
114.5
MT5.00
127.0
MT5.50
140.0
MT6.00
152.5
備考1. リム幅の呼び,MT1.85及びMT2.15のビードシートの輪郭は,付図2.2の輪郭でもよい。
2. ウェル部の輪郭は,付図2.3の輪郭でもよい。
3. リム幅の呼びMT2.50以上のウェル部の輪郭は,付図2.4の輪郭で示す一つのRであってもよい。ただし,
Rの寸法は,受渡当事者間の協定による。
単位mm
リム径の呼び
D
D部の外周
DH部の外周
寸法
許容差
寸法
許容差
14M/C
357.6
1 123.4
+1.5
−0.5
1 121.3
+2.0
−1.0
15M/C
383.0
1 203.2
1 201.1
16
406.0
1 275.5
±1.0
1 273.4
17
433.8
1 362.8
+1.5
−0.5
1 360.7
18
459.2
1 442.6
1 440.5
19
484.6
1 522.4
1 520.3
20
510.0
1 602.2
1 600.1
21
535.4
1 682.0
1 679.9
23
584.7
1 836.9
1 834.8
6
D 4215-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2.2
7
D 4215-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図3.1 MT深底リム
単位mm
リム幅の呼び
A
B
G
H
C
E
R1
R2
R3
R4
R5
R6
R7
寸
法
許
容
差
最
小
最
大
寸
法
許
容
差
寸
法
許
容
差
寸
法
許
容
差
最
小
最
大
寸
法
許
容
差
最
小
最
大
寸
法
許
容
差
MT1.85
47.0 +1.0
−0.5
9.0 12.5 14.0 ±0.5 9.0 +1.0
0
10.5 10.5 +0.5
0
3.0 12.5 2.5
2.5 ±0.5 3.0
2.5 2.5 ±0.5
MT2.15
55.0
13.0
3.0
3.0
MT2.50
63.5 +1.5
−1.0
+1.0
−0.5
12.0
+2.0
0
5.5
MT2.75
70.0
14.0
MT3.00
76.0
13.0
15.0
MT3.50
89.0
備考 リム幅の呼びMT1.85及びMT2.15のビードシートの輪郭は,付図3.2の輪郭でもよい。
単位mm
リム径の呼び
D
D部の外周
DH部の外周
寸法
許容差
寸法
許容差
10
253.2
795.4
+1.5
−0.5
793.3
+2.0
−1.0
12
304.0
955.0
952.9
付図3.2
8
D 4215-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図4.1 LF深底リム
単位mm
リム幅の呼び
A
B
G
H
C
P
R1
R2
R3
R4
R5
α (°)
寸
法
許
容
差
最
小
最
大
寸
法
許
容
差
寸
法
許
容
差
寸
法
許
容
差
最
小
最
大
最
小
最
小
度
許
容
差
1.20
30.5 +1.0
−0.5
5.5 7.5 9.0 ±0.5 10.0 ±1.0 5.5 4.0 +2.0
0
1.5 6.0 1.5 4.5 3.0
10 ±5
1.50
38.0
7.5 11.5 10.5
6.5
3.0 7.0 2.0 5.5
1.85
47.0
8.0
6.5
22
0
−5
2.15
55.0
11.0
備考1. リム幅の呼び1.85の場合,付図4.2に示すハンプを付けてもよい。
2. リム幅の呼び2.15の場合,付図4.3に示すハンプを付けてもよい。
3. リム幅の呼び1.20及び1.50で,リム径の呼び10の場合,H寸法は最小8.0まで許される。
単位mm
リム径の呼び
D
D部の外周
DH部の外周
寸法
許容差
寸法
許容差
8
202.4
635.8
+1.5
−0.5
633.7
+2.0
−1.0
10
253.2
795.4
793.3
12
304.0
955.0
952.9
付図4.2 ハンプの形状
付図4.3 ハンプの形状
関連規格 JIS D 4203 モータサイクル用タイヤ−諸元
JIS D 4207 自動車用タイヤバルブ
9
D 4215-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS D 4218 自動車用リムの輪郭
JIS D 9420 自転車用スポーク
JIS D 4215 二輪自動車用リム改正原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
酒 井 秀 男
財団法人日本自動車研究所
飛 田 勉
工業技術院標準部
中 川 勝 弘
通商産業省機械情報産業局
樋 口 忠 夫
運輸省地域交通局
小 島 克 己
社団法人日本自動車部品工業会
富 永 信 義
ヤマハ発動機株式会社
橋 本 孝 士
鈴木自動車工業株式会社
河 野 明 夫
株式会社本田技術研究所
仲 昭 俊
川崎重工業株式会社
原 田 和 昌
社団法人日本自動車工業会
久 米 伴 彦
株式会社高砂製作所
佐 藤 順 一
大同工業株式会社
澤 田 宣 恭
株式会社ブリヂストン
篠 原 亘
社団法人日本自動車タイヤ協会
白庄司 尚
住友ゴム工業株式会社
服 部 正 輝
新家工業株式会社
(事務局)
宇田川 悦 二
社団法人日本自動車タイヤ協会
清 水 覚
社団法人日本自動車タイヤ協会