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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

D 4101-1994 

空気ばね用ゴムベローズ試験方法 

Testing method of rubber bellows for air springs 

1. 適用範囲 この規格は,鉄道車両及び自動車用の空気ばねに使用するゴムベローズ部分の試験方法に

ついて規定する。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS K 6301 加硫ゴム物理試験方法 

JIS Z 8703 試験場所の標準状態 

2. 用語の定義 この規格に用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。 

(1) 有効直径又は有効受圧面積 ゴムベローズを標準高さに保持しながら,常用最高内圧 (MPa) の空気

を封入し,保持に要する圧縮荷重w (N) を測定する。 

有効受圧面積は,次の式によって計算する。 

p

w

AE=

ここに AE: 有効受圧面積 (cm2) 

軸対称のゴムベローズについては,次の式によって有効直径を算出する。 

π

E

E

A

D

4

10×

ここに 

DE: 有効直径 (mm) 

π: 円周率 

(2) 標準高さ 標準とするゴムベローズの高さ。 

(3) 可能最大伸長及び可能最大圧縮 構造上(たががずれたり,空気漏れを起こしたり,又はゴムベロー

ズが損傷しない限度で)可能な最大伸長及び可能最大圧縮の変位。 

(4) 常用最大伸長・常用最大圧縮 伸長・圧縮を繰り返しても疲労・破壊に至らない最大伸長及び最大圧

縮の変位。特に規定がない限り,106回の繰り返し数をもって判定する。 

(5) 常用最高内圧 標準高さにおいて常用を許される内圧(ゲージ圧力)の最大限。 

3. 試験項目 試験項目は,次による。 

(1) 寸法及び外観 

(2) 圧力試験 

(3) 気密(漏れ)試験 

(4) 伸縮試験 

(5) 膨張試験 

D 4101-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(6) ゴム材料試験 

(7) はく離試験 

(8) 破壊試験 

(9) 疲労試験 

4. 試験の一般条件 

4.1 

試験室の一般状態 試験室の温度は,別に規定がない限り標準温度〔JIS Z 8703に規定する標準温

度状態15級〕とし,試験成績には,試験温度を記録しなければならない。 

4.2 

試験品の状態 内圧を加えて試験を行う際には,特定の上下面板を使用する。ゴムベローズについ

てはこれを取り付けた状態で,また,特に上下面板を用いず,使用の際構造部材の一部をこれに当てる形

式のゴムベローズについては,この部材に類似した試験用金具を取り付けた状態で試験を行う。試験品は,

加硫後24時間以上経過したものであって,別に規定がない限り試験前少なくとも6時間以上(試験片にあ

っては少なくとも1時間以上)試験温度に保持しなければならない。 

5. 寸法及び外観 次の各項目について調べる。 

(1) 各部の寸法 

(2) 内外表面の滑らかさ及びコード露出の有無 

(3) 異物の混入又は付着の有無 

(4) 傷,き裂などの欠陥の有無 

(5) ビードの位置のずれの有無 

6. 圧力試験 ゴムベローズを標準高さに保ち,常用最高内圧の2.5倍に相当する内圧を加え,3分間放置

した後,各部の異状の有無を調べる。 

7. 気密(漏れ)試験 ゴムベローズを規定の高さに保ち,常用最高内圧の空気を封入して24時間放置し

た後,圧力の降下を測定する。ただし,試験前後の圧力測定時に温度変化のある場合には,必要な補正を

行う。 

この試験は,当事者間の協定によって,次に示す漏れ試験をもって代行することができる。 

ゴムベローズを標準高さに保ち,常用最高内圧のアンモニアと空気との混合気体を封入し,ゴムベロー

ズ外面をフェノールフタレイン液を浸した布で覆い,赤色変化によって漏れを調べる。ただし,混合気体

の混合比及び観察時間は,当事者間の協定による。 

8. 伸縮試験 ゴムベローズを標準高さに保ち,常用最高内圧の空気を封入し,可能最高伸長及び可能最

大圧縮を緩やかに5回繰り返した後,標準高さにもどし,その間の変形の均一差,たがのずれ,空気漏れ

(圧力降下)など異状の有無を調べる。この場合,可能最大伸長及び可能最大圧縮状態に毎回30秒 (s) ず

つ停止する。 

なお,補助タンクを使用した場合には,タンクの容積を記録しなければならない。 

9. 膨張試験 空気ばねを可能最大伸長状態の高さに保ち,常用最高内圧の空気を封入し,3分間放置し

た後,各部の状態を調べる。 

D 4101-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

10. ゴム材料試験 

10.1 試験片 試験片は,内外ゴム層と同じ配合,同じ加硫条件のゴム板からJIS K 6301の3.2(試験片)

によるダンベル状3号形試験片を各配合に対し2組(8個)採り,各1組を引張試験及び老化試験に使用

する。 

10.2 引張試験 引張試験は,JIS K 6301の3.(引張試験)によって行う。 

10.3 老化試験 老化試験は,JIS K 6301の6.3(空気加熱老化試験)に規定する方法によって温度70±1℃

で連続96時間促進老化させた後,老化後の引張強さ及び伸びを測定する。 

11. はく離試験 はく離試験は,JIS K 6301の7.(はく離試験)に規定する方法で,内外ゴム層間及びコ

ード層相互間の密着強さを測定する。ただし,試験片は,JIS K 6301の7.2(試験片)に規定された短冊状

試験片とする。 

12. 破壊試験 ゴムベローズを標準高さに保ち,内圧を毎分0.980 7MPa以下の速さで緩やかに上昇させ,

破壊に至るまでの最高圧力(ゲージ圧力)を測定する。ただし,常用最高内圧の5倍を超えた場合には破

壊させなくてもよい。 

13. 疲労試験 ゴムベローズを標準高さに保ち,常用最高内圧以上の空気を封入したうえで,常用最大の

伸長及び常用最大の圧縮状態間を行程として,繰り返し振動変位を与え,ゴムベローズ各部の状態を調べ

る。 

なお,特に指定がない限り,振動数は1〜3Hz,繰り返し数は106回とする。ただし,試験中,平均内圧

が常用最高内圧以下に下ってはならない。 

関連規格 JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方 

D 4101-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

自動車部会 空気バネ専門委員会 構成表(昭和35年3月1日制定のとき) 

氏名 

所属 

(委員会長) 

国 沢 新太郎 

天然ゴム研究所 

国 枝 正 春 

日本国有鉄道技術研究所 

神 山 敏 雄 

運輸省運輸技術研究所 

森 川 克 二 

日本国有鉄道臨時車両設計事務所 

戸 原 春 彦 

日本国有鉄道技術研究所 

正 木 六 郎 

工業技術院機械試験所 

越 智 通 世 

東洋ゴム工業株式会社 

清 水 洋 三 

いすゞ自動車工業株式会社 

北 本 義 春 

ブリヂストンタイヤ株式会社 

咲 田 寿 一 

住友電気工業株式会社 

宮 川   茂 

民生デイゼル工業株式会社 

内山田 亀 男 

トヨタ自動車工業株式会社 

鈴 木   貞 

日本鉄道車両工業協会 

鈴 本 作 良 

自動車部品工業会 

山 口   稔 

横浜護謨製造株式会社 

本 村 庄 一 

通商産業省重工業局自動車課 

霜 永 忠 平 

工業技術院標準部運輸航空規格課 

(事務局) 

竹 森 文 夫 

工業技術院標準部運輸航空規格課 

(事務局) 

村 里 利 明 

工業技術院標準部機械規格課(昭和52年11月1日改正のとき) 

(事務局) 

笹 尾 照 夫 

工業技術院標準部機械規格課(平成6年9月1日改正のとき)