2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
D 4001-1995
冷蔵・冷凍自動車の保冷車体
Insulated bodies of insulated or refrigerated vehicles
1. 適用範囲 この規格は,貨物を適温で輸送する冷蔵・冷凍自動車の保冷車体(以下,車体という。)に
ついて規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS D 1701 冷蔵・冷凍自動車の保冷車体性能試験方法
2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
2. 種類 車体の種類は,車体の大きさ及び保冷性能によって区分し,表1のとおりとする。
表1
車体の大きさによる種類
保冷性能による種類
T-018
A, B, C, D
T-024
T-030
S-030
S-036
S-036W
S-0042
S-0042W
M-048
M-048W
M-054
M-054W
M-060
M-060W
L-060
L-066
L-072
L-078
L-084
L-090
L-096
備考 車体の大きさによる種類は表6,保冷性能による種類は表2のとおりとする。
3. 性能
2
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3.1
保冷性能 保冷性能は,JIS D 1701の4.(保冷性能試験)によって試験を行い,表2の規定に適合
しなければならない。
表2 保冷性能
種類
断熱壁の中心温度10℃のときの熱貫流率
kJ/m2h℃ {kcal/m2h℃}
A
1.25以下{0.30以下}
B
1.25を超え1.65以下{0.30を超え0.39以下}
C
1.65を超え2.50以下{0.39を超え0.60以下}
D
2.50を超え3.50以下{0.60を超え0.84以下}
3.2
気密性能 気密性能は,JIS D 1701の6.(気密試験方法)によって試験を行い,表3の規定に適合
しなければならない。
表3 気密性能
単位 %/h
伝熱面積
(m2)
100
)
(m
/h)
(m
3
3
×
内容積
漏れ空気量
100
)
(m
/h)
(m
3
3
×
内容積
きの漏れ空気量
扉周辺をシールしたと
40を超えるもの
120以下
90以下
40以下のもの
150以下
120以下
20以下のもの
210以下
180以下
備考 伝熱面積は,断熱壁の外表面積と内表面積の相乗平均とし,JIS D 1701の規定による。
4. 強度 強度は,次のとおりとする。
(1) 床は,自動車の最大積載量に表4に示す強度基準値を乗じた荷重(力)を等分布にかけたとき,使用
上有害な変形を生じてはならない。
(2) 側壁及び前後壁は,自動車の最大積載量に表4に示す強度基準値の21を乗じた荷重(力)を等分布に
かけたとき,使用上有害な変形を生じてはならない。
表4 強度基準
単位 m/s2 {G}
床
24.5 {2.5}
側壁
4.9 {0.5}
前後壁
5.9 {0.6}
(3) 車体床部に,自動車の最大積載量に相当する荷重(質量)を等分布にかけ,いずれか一つの車輪を
300mm持ち上げ,水平に戻したとき,使用上有害な変形を生じてはならない。
(4) 取付部及び自動車のシャシに架装する部分は,表5に示す負荷倍数を乗じた荷重に対して十分な強度
をもたなければならない。
表5
荷重方向
負荷倍数
下向荷重
2.5
上向荷重
0.5
横荷重
0.5
前後荷重
0.6
5. 構造 構造は,次のとおりとする。
(1) 車体各部には,断熱材をすきまなく充てんし,保冷性能及び気密性能が劣化しにくい構造でなければ
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ならない。
(2) 冷却装置を取り付ける場合には,車体内部の床,側壁,前後壁は貨物とすきまができるようにし,貨
物を保護する構造でなければならない。
(3) 車体は,洗浄容易な構造とし,排水孔を設けなければならない。
(4) 扉を閉じ,かつ,室内灯が点灯していない状態でも,操作部の位置を確認操作できる緊急用警報装置
を設け,操作部は車体内部の後方扉の近くに取り付けなければならない。
6. 寸法 車体の寸法は,表6に示すとおりとする。ただし,車体の長さ及び幅は,扉の締金具,外板ビ
ードなどの突出部を除く断熱壁外面間の寸法とし,高さは,屋根断熱壁上面から床断熱壁下面までの寸法
とする。
なお,この寸法は,各種類ごとの最小寸法を示す。
図1
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表6
単位 mm
種類
長さ
幅
高さ
T-018
1 800
1 350
1 200
T-024
2 400
1 650
T-030
3 000
1 650
S-030
3 000
1 850
1 750
S-036
3 600
1 850
S-036W
3 600
2 150
S-042
4 200
1 850
S-042W
4 200
2 150
M-048
4 800
2 200
2 000
M-048W
4 800
2 450
M-054
5 400
2 200
M-054W
5 400
2 450
M-060
6 000
2 200
M-060W
6 000
2 450
L-060
6 000
2 450
2 100
L-066
6 600
L-072
7 200
L-078
7 800
L-084
8 400
L-090
9 000
L-096
9 600
7. 検査 検査は,性能,強度,構造及び寸法について行い,3.〜6.の規定に適合しなければならない。
8. 製品の呼び方 車体の呼び方は,規格番号又は規格名称,及び種類による。
例1. JIS D 4001 S-030A
例2. 冷蔵・冷凍自動車の保冷車体 S-030A
9. 表示 車体には,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示する。
(1) 種類
(2) 製造業者名又はその略号
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物流部会 冷蔵・冷凍自動車専門委員会 構成表(平成元年9月1日改正のとき)
氏名
所属
(委員会長)
石 井 常 雄
明治大学
鈴 木 孝 男
通商産業省
土 田 清 蔵
農林水産省
樋 口 忠 夫
運輸省地域交通局
松 田 朗
厚生省
秋 葉 満
加藤車体工業株式会社
川 島 益 文
日本フルハーフ株式会社
桜 井 伸 彦
トヨタ車体株式会社
高 村 洋 治
日野車体工業株式会社
敦 賀 継 夫
日本トレールモービル株式会社
西 宮 龍 治
日産車体株式会社
牧 野 慎 也
菱重コールドチェーン株式会社
光 藤 寿
東洋サーモコントロール株式会社
高 鷹 一 夫
東京三味株式会社
郡 敬太郎
社団法人全日本トラック協会
羽 田 八三九
ヤマト運輸株式会社
比 佐 勤
社団法人日本冷凍食品協会
藤 脇 宗 玄
グリコ協同乳業株式会社
丸 本 専 一
雪印乳業株式会社
(事務局)
小 林 秋 穂
工業技術院標準部機械規格課
山 形 智 幸
工業技術院標準部機械規格課
(事務局)
坂 元 耕 三
工業技術院標準部機械規格課(平成7年11月1日改正のとき)