D 3642:2013 (ISO 12251:2011)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 記号······························································································································· 1
3 一般要求事項 ··················································································································· 2
3.1 クランプ取付けの配置 ···································································································· 2
3.2 CRインジェクタのガイド寸法 ························································································· 3
3.3 ノズルシャフトの同軸度 ································································································· 4
4 寸法及び許容差 ················································································································ 5
4.1 ストレート形状ノズルリテーニングナット付きクランプ取付け式CR燃料インジェクタ(A形) ·· 5
4.2 段付形状ノズルリテーニングナット付きクランプ取付け式CR燃料インジェクタ(B形) ··········· 7
5 その他の要求事項 ············································································································· 8
6 表示方法························································································································· 8
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まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人自動車技術会(JSAE)から,
工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経
済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
D 3642:2013
(ISO 12251:2011)
ディーゼル機関−
クランプ取付け式CR燃料インジェクタの
取付け寸法
Diesel engines-Mounting dimensions of clamp mounted CR fuel injectors
序文
この規格は,2011年に第1版として発行されたISO 12251を基に,技術的内容及び構成を変更すること
なく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
1
適用範囲
この規格は,ディーゼル機関に使用するクランプ取付け式CR燃料インジェクタ(以下,CRインジェク
タという。)の寸法及びそれに対応するシリンダヘッドの取付け寸法について規定する。
ノズルリテーニングナットの形状に応じて,CRインジェクタは,次の2種類の形に分けられる。
a) A形:ノズルリテーニングナットの形状がストレート形状のもの(図4参照)
b) B形:ノズルリテーニングナットの形状が段付形状のもの(図5参照)
それぞれのCRインジェクタの形は,その形状によって更に細分化される(表1及び表3参照)。
注記1 形の区別は,CRインジェクタの2か所のガイド径寸法の関係による。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 12251:2011,Diesel engines−Clamp mounted CR fuel injectors−Mounting dimensions(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”
ことを示す。
2
記号
この規格で用いる記号は,次による。
D1 :CRインジェクタの軸径
D2 :CRインジェクタの上部ガイド径
D3 :リテーニングナット径
D4 :CRインジェクタの下部ガイド径
D5 :CRインジェクタのノズルシャフト径
d6 :上部ガイドの穴径
d7 :下部ガイドの穴径
d8 :ノズルシャフトの穴径
2
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l1 :CRインジェクタの全長
l2 :CRインジェクタのシール面と上部ガイド部との間の距離
l3 :上部ガイドのオーバーラップ長さ(上部ガイド−シリンダヘッド間)
l4 :CRインジェクタのクランプの幅
l5 :クランプ幅
l6 :CRインジェクタのクランプの高さ
l7 :シール面とデータムBとの距離
l8 :シール面とデータムCとの距離
注記 l7及びl8は,受渡当事者間で合意されるシリンダヘッドの設計仕様による。
3
一般要求事項
3.1
クランプ取付けの配置
代表的なクランプ取付けの配置は,図1による。
3
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注記 CRインジェクタのクランプの高さは,エンジンの仕様によるため,受渡当事者間の合意による。
注a) l1 CRインジェクタの全長
b) l6 CRインジェクタのクランプの高さ
c) CRインジェクタの上端
d) CRインジェクタのシール面
図1−CRインジェクタのクランプ取付けの配置
3.2
CRインジェクタのガイド寸法
CRインジェクタのガイドに重要な寸法を,図2に示す。
4
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注a) 上部ガイドのオーバーラップ長さ(上部ガイド−シリンダヘッド間)
b) 上部ガイド
c) 下部ガイド
d) 詳細は,図4及び図5を参照。
図2−CRインジェクタのガイド関係寸法
3.3
ノズルシャフトの同軸度
二つのガイド軸径,φD2とφD4とに対するノズルシャフトの同軸度φtを,図3に示す。同軸度φtは,
二つのガイド軸径の製作条件に基づく幾何公差によって決定し,CRインジェクタの製造業者がエンジン
への寸法取付け性を考慮し規定する。この同軸度の目的は,シリンダヘッドの穴φd8に対する,ノズルシ
ャフト(φD5の軸)の位置を定めることである。これは,ノズルシャフトとシリンダヘッドの穴との干渉
を避けるために重要である[表2,表4及び表中の注c),並びに図3及び図中の注c)を参照]。
同軸度φtの測定に対する要求は,次による。
− 受渡当事者は,データムBの位置l7について合意する。
− 受渡当事者は,二つのガイド部間の距離とオーバーラップ長さ(図2のl2及びl3参照)とに応じて,
データムCの位置l8について合意する。
5
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注a) データム位置(2か所のガイド部)
b) CRインジェクタのシール面
c) ノズルシャフトとシリンダヘッド穴との間に必要な隙間(干渉があってはならない)を設ける。
d) シングルガイドタイプのインジェクタの場合に使用する。
図3−ノズルシャフトφD5の同軸度
4
寸法及び許容差
4.1
ストレート形状ノズルリテーニングナット付きクランプ取付け式CR燃料インジェクタ(A形)
CRインジェクタ及びノズルの寸法,並びに対応するシリンダヘッドの寸法を,図4,表1及び表2に示
す。
6
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単位 mm
注a) シーリングガスケットの厚さは,使用者の要求に基づいて,変更してもよい。
図4−A形CRインジェクタ及びシリンダヘッドの寸法(図2のX部詳細図)
A形CRインジェクタ及びノズル,並びに対応するシリンダヘッドの要求寸法を表1及び表2に示す。
表1−A形CRインジェクタの寸法
単位 mm
形式
D1
D2 a)
D3
D4
D5
l1 b)
呼び
l2 a)
最小
l4 b)
A.1 16.9
0
−0.13 16.9
0
−0.13 17
+0.10
−0.15
17
0
−0.11 7
+0.20
−0.15
137〜200
40
10.8
0
−0.10
A.2 17
0
−0.15 17.5
+0.20
−0.15
137〜200
50
13
A.3 19
0
−0.20 19.5
+0.10
−0.15
121〜210
40
15又は17
A.4 19
0
−0.15 19.5
+0.20
−0.15
150〜200
50
12.8,13,14,
15又は17
A.5 21
0
−0.10 24.25
0
−0.13 24.1
0
−0.13 24.1
0
−0.13 9.2
0
−0.10 164〜207
55
13,17,20
又は27
注a) 図2を参照。
b) 図1を参照。
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表2−A形CRインジェクタ用シリンダヘッド穴寸法
単位 mm
形式
d6 a)
d7
d8 c)
呼び
l3 a) d)
呼び
l5 b) e)
A.1
17
+0.07
+0.02
17
+0.07
+0.02
7.6〜8.1
5〜10
10.85
+0.10
0
A.2
17.5
7.6〜7.8
13.05
A.3
19.5
7.6〜8.1
15.05又は17.05
A.4
19.5
7.6〜7.8
12.85,13.05,14.05,15.05
又は17.05
A.5
24.3
+0.10
0
21.8
+0.20
0
9.5〜9.7
13.1,17.1,20.1又は27.1
+0.30
0
注a) 図2を参照。
b) 図1を参照。
c) ノズルシャフトがシリンダヘッドと干渉しないように,ノズルシャフト外径,軸の倒れ,及びCRインジェ
クタの偏心を考慮する。
d) 代表寸法。受渡当事者間の合意に従って,他の寸法を用いてもよい。
e) l5の寸法は,CRインジェクタの取付け角度を保証するための重要な寸法であり,厳しい管理を必要とする。
4.2
段付形状ノズルリテーニングナット付きクランプ取付け式CR燃料インジェクタ(B形)
CRインジェクタ及びノズルの寸法,並びに対応するシリンダヘッドの寸法を図5,表3及び表4に示す。
単位 mm
注a) シーリングガスケットの厚さは,使用者の要求に基づいて,変更してもよい。
図5−B形CRインジェクタ及びシリンダヘッドの寸法(図2のX部詳細図)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B形CRインジェクタ及びノズル,並びに対応するシリンダヘッドの要求寸法を表3及び表4に示す。
表3−B形CRインジェクタの寸法
単位 mm
形式
D1
D2 a)
D3
D4
D5
l1 b)
呼び
l2 a)
最小
l4 b)
B.1
19
0
−0.15 19.5
0
−0.13 18.9 +0.20
−0.15
17
0
−0.11
7
+0.20
−0.15
150〜200
50 12.8,13,14,
15,17又は19
0
−0.10
B.2
19
0
−0.20 19.5
0
−0.13 18.9 +0.20
−0.15
121〜210
40 12,12.8,13,
15又は17
B.3
19
0
−0.15 20.3
0
−0.13 19
+0.20
−0.15
162〜200
50 15,17又は19
B.4
19
0
−0.30 20.3
0
−0.20 19.2
0
−0.20
166〜210
68
12,12.8,13,
15,17,20又は
27
B.5
21
0
−0.15 21.5
0
−0.13 18.9 +0.20
−0.15
150〜200
50 13又は15
注a) 図2を参照。
b) 図1を参照。
表4−B形CRインジェクタ用シリンダヘッド穴の寸法
単位 mm
形式
d6 a)
d7
d8 c)
呼び
l3 a) d)
呼び
l5 b) e)
B.1
19.5
+0.07
+0.02
17
+0.07
+0.02
7.6〜7.8
5〜10
12.85,13.05,14.05,15.05,17.05
又は19.05
+0.10
0
B.2
19.5
+0.07
+0.02
7.6〜8.1
12.05,12.85,13.05,15.05又は
17.05
+0.10
0
B.3
20.3
+0.07
+0.02
7.6〜7.8
15.05,17.05又は19.05
+0.10
0
B.4
20.3
+0.18
+0.13
7.6〜7.8
12.1,12.9,13.1,15.1,17.1,
20.1又は27.1
+0.30
0
B.5
21.5
+0.07
+0.02
7.6〜7.8
13.1又は15.1
+0.10
0
注a) 図2を参照。
b) 図1を参照。
c) ノズルシャフトがシリンダヘッドと干渉しないように,ノズルシャフト外径,軸の倒れ,及びCRインジェク
タの偏心を考慮する。
d) 代表寸法。受渡当事者間の合意に従って,他の寸法を用いてもよい。
e) l5寸法は,CRインジェクタの取付け角度を保証するための重要な寸法であり,厳しい管理を必要とする。
5
その他の要求事項
この規格に定義されない寸法及び/又は要求については,使用者と協議のうえ,製造業者の判断による。
6
表示方法
この規格の全ての要求事項に適合したCRインジェクタには,次の事項を表示する。
a) インジェクタの名称(INJECTOR)
9
D 3642:2013 (ISO 12251:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 規格番号
c) CRインジェクタの形(形式の指示を含む)
d) 全長:ハイフンで区分けられた後に記載する。
e) クランプ幅:ハイフンで区分けられた後に記載する。
例1 A形,形式がA.4,全長l1が165 mm,及びクランプ幅l4が15 mmのCRインジェクタの場合
INJECTOR JIS D 3642 A.4-165-15
例2 B形,形式がB.1,全長l1が195 mm,及びクランプ幅l4が12.8 mmのCRインジェクタの場合
INJECTOR JIS D 3642 B.1-195-12.8