D 3632 : 1999
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS D 3632 : 1982は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,対応する国際規格群との整合度を高めた。対応国際規格群は,ISO 3539 : 1975,ISO
7030 : 1987,ISO 9102 : 1997及びISO 9103 : 1987である。
この規格の一部分が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後
の実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査
会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用
新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
D 3632 : 1999
自動車−ディーゼル機関用
燃料噴射ノズルホルダの
形状及び寸法−サイズ“P”ノズル用
Road vehicles−Shapes and dimensions of fuel injection nozzle holders
for diesel engines−Size“P”
序文 この規格は,1.の備考に記載した対応国際規格の対応部分(サイズ“P”ノズル用ノズルホルダ)を
翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。
なお,ISO 7030のサイズ“S”ノズル用ノズルホルダは,JIS D 3631が対応している。
1. 適用範囲 この規格は,ディーゼル機関に使用される,サイズ“P”燃料噴射ノズル用ノズルホルダ
の取付け及び互換性に必要な形状及び寸法について規定する。燃料噴射管の継手部及びリーケージ部の位
置は,機関によって異なるので,この規格では規定しない。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 3539 : 1975 Road vehicles−Injection nozzle holder with body, types 8 and 10, and injection
nozzle holder with fixing flats, types 9 and 11
ISO 7030 : 1987 Road vehicles−Screw-mounted injection nozzle holders, types 12, 13, 14, 15, 16, 17,
18 and 19
ISO 9102 : 1997 Diesel engines−Screw-in injection nozzle holders, types 24, 25, 26 and 26.1
ISO 9103 : 1987 Road vehicles−Compression-ignition engines−Screw-in injection nozzle holder,
type 23
2. 種類 ノズルホルダの種類は,シリンダヘッドへの取付け方式及び適用ノズルの寸法によって表1の
とおり区分する。
2
D 3632 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1
単位 mm
ノズルホルダ
形式
シリンダヘッドへの
取付け方式
適用ノズルの寸法 (B2)
(最大)
付図番号
8
フランジ式
9.2
1
9
クランプ式
10
フランジ式
7.2
11
クランプ式
14
ねじ式
9.2(1)
2
15
(14.0c11)(1)
3
16
9.2
4
17
7.2
18
9.2
5
19
7.2
23
ねじ込み式
6
24(2)
7
25
8
26
11.0
9
26.1
注(1) サイズ“S”ノズルにも適用可能である。
(2) 24形は,遮熱具内蔵形である。
3. 形状及び寸法 ノズルホルダの形状及び寸法は,付図1〜9のとおりとする。
なお,軸部Lの寸法は,表2によることが望ましい。
表2
単位mm
ノズルホルダ形式
L±0.8
8,9,10及び11
52,67,82,97,112
14
70〜107(3)
15
55〜 90(3)
16及び17
55〜100(3)
18及び19
62〜107(3)
23
55〜107(3)
24
3.5,8又は13
25
8又は13
26及び26.1
7
注(3) ±0.8mmの許容差は,実際に選択された
長さに適用される。
3
D 3632 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位mm
ノズルホルダ形式 H1
H2
H3
B2
(B2≧B2')
B2'
B3
J1
M
称呼
N
二面幅
P(1)
8及び9
17.0
以下
17.1
0.1
0
+
16.9
以下
9.2以下
8.9
0.3
0
+
(3)
14.5
以上
1.5(2)
15h11
20.0
0.7
0
+
10及び11
7.2以下
6.9
0.3
0
+
注(1) この寸法は,YY'基準面から,噴孔軸群とノズル軸との交点までの距離を示す。
(2) 業界での許容差(圧縮前)を適用する。
(3) シリンダヘッドの径B3の決定は,エンジン製造業者の設計による。決定に際しては,最大実体公差方
式によって定まるノズル軸径最大値,及びシリンダヘッドの穴の許容差の最大値を考慮しなければ
ならない。すきまは,ノズル冷却促進のために,最小にすること。
付図1 8形,9形,10形及び11形ノズルホルダ
4
D 3632 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2 14形ノズルホルダ
付図3 15形ノズルホルダ
付表1
単位 mm
ノズルホルダ形式 H1
H2(6)
H3
B2
B'2
B3
J
M(2)
称呼
N
二面幅
P
14
21
以下
21.1
0.1
0
+
21
以下
9.2以下
(B2≧B'2)
8.9
(3)
18.5
以下
2
19h11
20
0.7
0
+
15
14c11
−
13±0.3(5)
注(1) この寸法は,基準面から噴孔軸群とノズル軸との交点までの距離を示す。
(2) 業界での許容差(圧縮前)を適用する。
(3) シリンダヘッドの径B3の決定は,エンジン製造業者の設計による。決定に際しては,最大実体公差方
式によって定まるノズル軸径最大値,及びシリンダヘッドの穴の許容差の最大値を考慮しなければ
ならない。すきまは,ノズル冷却促進のために,最小にすること。
(4) シリンダヘッド内の溝とねじの深さは,ノズルホルダを適切に装着できるように設計しなければなら
ない。
(5) 遮熱具取付けのために,寸法Pを精密に規定する必要がある場合は,この寸法を13±0.2mmとする。
(6) 軸部のない場合の14形及び15形については,寸法H2を,0.1mm小さくするとよい。この場合,付図
2及び付図3の最大実体公差方式Mは,データムBではなくデータムDに適用する。
5
D 3632 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位mm
ノズル
ホルダ
形式
K1
K2
H1
H2
H3
B2
(B2≧B'2)
B'2
B3
J1
J2
P(1)
M(2)
称呼
N
二面幅
16
15.5
以上
15
10
+ 20.9
以下
21.1
0.1
0
+
21
以下
9.2以下
8.9
0.3
0
+
(3)
17h11 17C11 20
0.7
0
+
1.5
15h11
17
7.2以下
6.9
0.3
0
+
注(1) この寸法は,基準面から,噴孔軸群とノズル軸との交点までの距離を示す。
(2) 業界での許容差(圧縮前)を適用する。
(3) シリンダヘッドの径B3の決定は,エンジン製造業者の設計による。決定に際しては,最大実体公差方式に
よって定まるノズル軸径最大値,及びシリンダヘッドの穴の許容差の最大値を考慮しなければならない。す
きまは,ノズル冷却促進のために,最小にすること。
(4) シリンダヘッド内の溝とねじの深さは,ノズルホルダを適切に装着できるように設計しなければならない。
付図4 16形及び17形ノズルホルダ
6
D 3632 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位mm
ノズルホルダ形式 H1
H2
H3
B2
(B2≧B'2)
B'2
B3
J1
M(2)
称呼
N
二面幅
P(1)
18
17
以下
17.1
0.1
0
+
16.9
以下
9.2以下
8.9
0.3
0
+
(3)
14.5
以上
1.5
15h11
20.0
0.7
0
+
19
7.2以下
6.9
0.3
0
+
注(1) この寸法は,基準面から,噴孔軸群とノズル軸との交点までの距離を示す。
(2) 業界での許容差(圧縮前)を適用する。
(3) シリンダヘッドの径B3の決定は,エンジン製造業者の設計による。決定に際しては,最大実体公差方
式によって定まるノズル軸径最大値,及びシリンダヘッドの穴の許容差の最大値を考慮しなければ
ならない。すきまは,ノズル冷却促進のために,最小にすること。
(4) シリンダヘッド内の溝とねじの深さは,ノズルホルダを適切に装着できるように設計しなければなら
ない。
付図5 18形及び19形ノズルホルダ
7
D 3632 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位mm
ノズルホルダ形式 H1
H2
H3
B2
(B2≧B'2)
B'2
B3
J1
M(2)
称呼
N
二面幅
P(1)
23
17
以下
17.1
0.1
0
+
16.9
以下
7.2以下
6.9
0.3
0
+
(3)
14.5
以上
1.5
15h11
13±0.3
注(2) 業界での許容差(圧縮前)を適用する。
(3) シリンダヘッドの径B3の決定は,エンジン製造業者の設計による。決定に際しては,最大実体公差方
式によって定まるノズル軸径最大値,及びシリンダヘッドの穴の許容差の最大値を考慮しなければ
ならない。すきまは,ノズル冷却促進のために,最小にすること。
(4) シリンダヘッドにおけるねじ(の深さ)は,ノズルホルダを適切に装着できるように設計しなければ
ならない。
(5) 遮熱具取付けのために,寸法Pを精密に規定する必要がある場合は,この寸法を13±0.2mmとする。
付図6 23形ノズルホルダ
8
D 3632 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注(2) 業界での許容差(圧縮前)を適用する。
(3) シリンダヘッドのこの径の決定は,エンジン製造業者の設計による。決定に際しては,最大実体公差方式
によって定まる遮熱具の直径の最大値,及びシリンダヘッドの穴の許容差の最大値を考慮しなければなら
ない。すきまは,ノズル冷却促進のために,最小にすること。
(7) 最大実体公差方式における,データム文字Aのデータム形体は,有効ピッチ径である。これはシリンダヘ
ッドのねじにもノズルホルダのねじにも適用する。
(8) 取付け場所が狭いという条件がある場合は,この軸径はφ15h11に減らしても差し支えないが,ねじ込み式
噴射ノズルホルダの製造業者とエンジン製造業者が同意しなければならない。
付図7 24形ノズルホルダ
9
D 3632 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注(2) 業界での許容差(圧縮前)を適用する。
(3) シリンダヘッドのこの径の決定は,エンジン製造業者の設計による。決定に際しては,最大実体公差方
式によって定まるノズル軸径最大値,及びシリンダヘッドの穴の許容差の最大値を考慮しなければな
らない。すきまは,ノズル冷却促進のために,最小にすること。
(7) 最大実体公差方式における,データム文字Aのデータム形体は,有効ピッチ径である。これはシリンダ
ヘッドのねじにもノズルホルダのねじにも適用する。
(8) 取付け場所が狭いという条件がある場合は,この軸径はφ15h11に減らしても差し支えないが,ねじ込み
式噴射ノズルホルダの製造業者とエンジン製造業者が同意しなければならない。
付図8 25形ノズルホルダ
10
D 3632 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ノズルホルダ形式
X
26
7
26.1
3
注(2) 業界での許容差(圧縮前)を適用する。
(3) シリンダヘッドのこの径の決定は,エンジン製造業者の設計による。決定に際しては,最大実体公差
方式によって定まるノズル軸径最大値,及びシリンダヘッドの穴の許容差の最大値を考慮しなけれ
ばならない。すきまは,ノズル冷却促進のために,最小にすること。
(4) シリンダヘッド穴の最大深さは,ノズルホルダのねじがシリンダヘッドと干渉しないように設計しな
ければならない。かみ合いねじ長さの最小値は,推奨締付けトルクに適合しなければならない。
(7) 最大実体公差方式における,データム文字Aのデータム形体は,有効ピッチ径である。これはシリン
ダヘッドのねじにもノズルホルダのねじにも適用する。
(9) 暫定的に六角二面幅21mmを使用しても差し支えない。
付図9 26形及び26.1形ノズルホルダ
11
D 3632 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
社団法人 自動車技術会原動機部会燃料噴射装置分科会 構成表
氏名
所属
(分科会長)
寺 澤 通 高
日野自動車工業株式会社エンジンRD部
(幹事)
成 田 実
株式会社デンソーディーゼル噴射技術2部
(委員)
小 島 克 己
社団法人日本自動車部品工業会技術部
篠 崎 修
工業技術院機械技術研究所エネルギー部
津 金 秀 幸
工業技術院標準部機械規格課
石 本 省 寄
株式会社ゼクセルSE燃料噴射事業部研究3部
植 田 弘 明
マツダ株式会社パワートレイン設計部
川 畑 弘 二
ダイハツ工業株式会社エンジン部
栗 田 弘 之
日産ディーゼル工業株式会社開発本部機関設計部
小松崎 雅 康
三桜工業株式会社技術本部技術開発部
関 口 明 彦
三菱自動車工業株式会社トラック・バス開発本部エンジン
設計部
谷 本 強
ヤンマーディーゼル株式会社精密機器事業部精密機器開発
部
冨 永 浩 之
トヨタ自動車株式会社第3開発センター第3パワートレー
ン部
中 井 洋 明
日産自動車株式会社パワートレーン開発本部第1パワート
レーン設計部
原 田 哲 也
いすゞ自動車株式会社パワートレイン開発室大型エンジン
設計
望 月 厚 芳
マルヤス工業株式会社技術部
家 本 晴 司
臼井国際産業株式会社製造グループ大仁プラント
(事務局)
平 野 修 二
社団法人自動車技術会規格部門