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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

D 1616-1995 

自動車−排気系の騒音試験方法 

Road vehicles−Measurement methods of noise emitted by exhaust systems 

1. 適用範囲 この規格は,自動車用排気系(以下,排気系という。)の騒音試験方法について規定する。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS B 8002 往復動内燃機関の性能試験方法通則 

JIS B 8006 往復動内燃機関の性能に関する圧力計測方法 

JIS B 8007 往復動内燃機関の性能に関する温度計測方法 

JIS C 1505 精密騒音計 

JIS D 1001 自動車用エンジン出力試験方法 

JIS D 1024 自動車の加速時車外騒音試験方法 

JIS Z 8731 騒音レベル測定方法 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

(1) 排気系 エンジン燃焼室内の燃焼ガスを外部に排出するための装置で,排気マニホールド,排気管,

排気消音器などの総称。 

(2) 排気圧 排気ポート又は排気管における圧力。 

(3) 排気騒音 排気ガスが排気出口から排出されるときに発生する音。 

(4) 排気系放射音 排気ガスの刺激などによって,排気マニホールド,排気管,排気消音器などの表面か

ら放射される音。 

3. 試験項目 試験は,次の項目について行う。ただし,実車試験は必要に応じて行う。 

(1) 台上試験 

(a) 排気騒音測定 

(b) 軸出力,排気圧及び排気温度測定 

(2) 実車試験 

(a) 排気騒音測定 

4. 試験方法 

4.1 

台上試験 台上試験は,エンジンを台上に取り付けて運転を行い,排気騒音を測定し,併せて,軸

出力,排気圧及び排気温度を測定するもので,次による。 

備考 排気系からの異常音,排気系放射音,音色及びガス漏れなども観察する。 

(1) 試験条件 試験条件は,次のとおりとする。 

(a) 騒音計 試験に用いる騒音計は,JIS C 1505に規定する精密騒音計,又はこれと同等の特性をもつ

D 1616-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ものとする。 

(b) 試験場所 試験場所は,無響室,又はできるだけ反射音及び排気騒音以外の騒音の影響を受けない

場所とし,屋外の場合には,風速は5m/s以下とする。 

なお,試験場所の暗騒音は,JIS Z 8731の6.(特定騒音に対する暗騒音の影響)による。 

(c) 試験用エンジン及び附属装置 試験に用いるエンジン及び附属装置は,受渡当事者間の協定による。 

なお,エンジンは,試験開始前にJIS D 1001の3.(試験条件)の(2)に準じて,正規の運転可能な

状態に整備しておく。 

(d) 排気系の形状 試験に用いる排気系は,長さ,形,曲がり,管径などが,できるだけ実際に使用す

る状態に近いものとする。 

(e) マイクロホンの位置 マイクロホンの位置は,排気出口から45°の方向に50cm離した位置とし,

その受圧面は,排気出口に向ける(付図1参照)。ただし,30cm以下の間隔で排気出口が2か所あ

る場合には,マイクロホンの位置を付図2のように,両排気出口間の中点から45°の方向に50cm

離した位置とし,その受圧面を両排気出口間の中点に向ける。 

なお,上記によれない場合には,受渡当事者間の協定による。 

(f) エンジンの運転 エンジンの運転は,動力計の荷重を調節しながら,エンジンの回転が安定して運

転できる最低速度から最高速度までの範囲内で,回転速度を変化させる。 

(2) 測定方法 排気騒音,軸出力,排気圧及び排気温度の測定は,次による。 

なお,測定は2回以上行う。 

(a) 排気騒音 排気騒音は,エンジンに排気系を取り付けた状態で,エンジンの種々の回転速度におけ

る排気騒音及び暗騒音(1)をA特性で測定する。 

注(1) 暗騒音には,エンジン騒音などを含む。 

(b) 軸出力,排気圧及び排気温度 軸出力,排気圧及び排気温度は,エンジンに排気系を取り付けた状

態で,エンジンの種々の回転速度において,JIS D 1001,JIS B 8002,JIS B 8006及びJIS B 8007に

準じて測定する。 

4.2 

実車試験 実車試験は,自動車に排気系を装着した状態で走行(又は運転)し,そのときに発生す

る排気騒音を測定するもので,次による。 

(1) 試験条件 試験条件は,次のとおりとする。 

(a) 騒音計 試験に用いる騒音計は,JIS C 1505に規定する精密騒音計又はこれと同等の特性をもつも

のとする。 

(b) 試験場所 実車走行による場合の試験場所は,できるだけその周囲に音を反射するような障害物が

ない平たん(坦)な直線舗装路とする。 

シャシダイナモメータによる場合の試験場所は,できるだけ反射音,及び排気騒音以外の騒音の

影響を受けない場所とし,屋外の場合には,風速は5m/s以下とする。 

なお,試験場所の暗騒音は,JIS Z 8731の6.による。 

(c) マイクロホンの位置 マイクロホンの位置は,4.1 (1)の(e)による。 

なお,マイクロホンは,できるだけ風,振動などの影響を受けないようにすることが望ましい。 

(d) 試験車 試験車は,JIS D 1024の3.1(試験車)による。 

(e) 試験車の運転 試験車の運転は,変速機の変速比を一定として,走行可能な最低速度から最高速度

までの範囲内で,速度を変化させる。 

また,変速機の変速位置を中立とし,エンジンの回転が安定して運転できる最低回転速度から最

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

高回転速度までの範囲内で,回転速度を変化させる。 

(2) 測定方法 排気騒音は,種々の車速及びエンジン回転速度における排気騒音及び暗騒音(2)をA特性で

測定する。 

なお,測定は2回以上行う。 

注(2) 暗騒音には,エンジン騒音,タイヤ騒音,風切り音などを含む。 

5. 記録 試験の結果は,付表1〜3に示すような成績表に記録する。 

付図1 マイクロホンの位置(排気出口が1か所の場合) 

付図2 マイクロホンの位置(排気出口が2か所の場合) 

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付表1-1 台上排気騒音試験成績表の例(その1) 

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付表1-2 台上排気騒音試験成績表の例(その2) 

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付表2 台上軸出力,排気圧及び排気温度試験成績表の例 

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付表3 実車排気騒音試験成績表の例 

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社団法人日本自動車部品工業会 

消音器JIS改正原案作成委員会 構成表(順不同,敬称略) 

氏名 

所属 

(委員長) 

二 井 義 則 

工業技術院機械技術研究所 

(幹事) 

大 島 健 一 

カルソニック株式会社 

山 村 修 蔵 

工業技術院標準部 

林   洋 和 

通商産業省機械情報産業局 

岡 崎   誠 

運輸省自動車交通局 

中 込 常 雄 

日本工業標準調査会自動車航空部会規格調整専門委員会 

加 山 英 男 

財団法人日本規格協会 

小 森 国 生 

フタバ産業株式会社 

今 徳 義 宣 

株式会社三五 

三 田 博 一 

坂本工業株式会社 

沖 野   恂 

日新工業株式会社 

張 替   薫 

三恵技研工業株式会社 

残 間   俊 

株式会社エイチ・エス・テー 

藤 村   允 

株式会社ユーメックス 

小 島 克 己 

社団法人日本自動車部品工業会 

小 川 澄 雄 

トヨタ自動車株式会社 

白 橋 良 宏 

日産自動車株式会社 

江 口 正 一 

日産ディーゼル工業株式会社 

三 沢   晃 

いすゞ自動車株式会社 

勝 田 富 夫 

三菱自動車工業株式会社 

横 川 福 一 

マツダ株式会社 

小 島 伸 夫 

株式会社本田技術研究所 

伊 藤 隆 夫 

スズキ株式会社 

宇 根 憲 治 

ダイハツ工業株式会社 

(関係者) 

笹 尾 照 夫 

工業技術院標準部 

松 原 雅 一 

日産自動車株式会社 

浜 田 誠 一 

三菱自動車工業株式会社 

寺 田 郁 夫 

いすゞ自動車株式会社 

真 下   亮 

カルソニック株式会社 

小清水   弘 

株式会社ユーメックス 

若 山 淳 治 

株式会社三五 

前 野 正 廣 

株式会社三五 

(事務局) 

高 橋 マサ子 

社団法人日本自動車部品工業会