D 0004-2 : 1998
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。これによってJIS D 0004-1994は廃止され,この規格とJIS D 0004-1に置き換えられる。
JIS D 0004-○は,一般名称を“土工機械−スクレーパ”として,次の各部によって構成する。
第1部:用語及び仕様項目
第2部:仕様書様式及び性能試験方法
第3部:ボウルの定格容量
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登
録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
D 0004-2 : 1998
土工機械−スクレーパ−
第2部:仕様書様式及び性能試験方法
Earth-moving machinery−Scrapers−
Part 2 : Standard form of specifications and testing methods
1. 適用範囲 この規格は,主として土工作業などに使用する自走式のスクレーパ及び被けん引式スクレ
ーパ(以下,スクレーパという。)の仕様書の様式及び記入要領並びにその性能試験方法について規定する。
なお,性能試験方法は,附属書に規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 8303 土工機械−ホイール式機械の回転半径測定方法
JIS A 8304 建設機械用座席の振動伝達特性の試験方法
JIS A 8309 土工機械−けん引力測定方法
JIS A 8311 土工機械−運転席の視界測定方法とその評価基準
JIS A 8915 土工機械の重心位置測定方法
JIS B 7505 ブルドン管圧力計
JIS B 7507 ノギス
JIS B 7510 精密水準器
JIS B 7512 鋼製巻尺
JIS B 7516 金属製直尺
JIS C 1502 普通騒音計
JIS C 1505 精密騒音計
JIS D 0004-1 土工機械−スクレーパ−第1部:用語及び仕様項目
JIS D 0004-3 土工機械−スクレーパ−第3部:ボウルの定格容量
JIS D 0006 建設機械用ディーゼルエンジンの仕様書様式及び性能試験方法
JIS D 1014 自動車加速試験方法
JIS D 5301 自動車用鉛蓄電池
JIS D 8201 自動車用タイヤゲージ
JIS K 2202 自動車ガソリン
JIS K 2204 軽油
JIS Z 8704 温度測定方法−電気的方法
JIS Z 8705 ガラス製温度計による温度測定方法
2
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS Z 8731 騒音レベル測定方法
3. 仕様書の様式
3.1
仕様書は,付表1及び付表2の様式による。
3.2
仕様書は,スクレーパの諸元及び性能の概略を示すもので,記入の際は,目的に応じ項目を適当に
選ぶことができる。
なお,各部の構造,材料,試験方法なども必要に応じて付記する。
3.3
必要に応じて,全体図などの図面を添付する。
4. 仕様書記入要領
4.1
車両形式名称 スクレーパの呼び方に用い,製造業者名略称,呼び名及び種類(1)の順序に記入する。
注(1) 種類は,車軸の数(2軸式又は3軸式),作業装置の作動方式(ケーブル式,油圧式又は電動式)
などを記入する。
4.2
製造業者名 製造業者名を記入する。
4.3
適合トラクタ(被けん引式だけ) スクレーパに結合して作業を行うのに適するトラクタの形式(ク
ローラ式,ホイール式などの別)及び最大けん引力を記入する。
4.4
ボウル容量 JIS D 0004-3によって,定格(山積)容量及び平積容量を記入する。
4.5
質量及び質量配分 質量及び質量配分は,次の項目について記入する。
4.5.1
運転質量 JIS D 0004-1の3.2.1(運転質量)の値を記入する。
4.5.2
機械総質量 JIS D 0004-1の3.2.3(機械総質量)の値を記入する。
4.5.3
機械質量 運転質量から乗車定員(1名当たり75kg)を除いた質量を記入する。
4.5.4
出荷質量 JIS D 0004-1の3.2.5(出荷質量)の値を記入する。
4.5.5
質量配分 運転質量及び機械総質量の状態で,前輪,後輪などに配分される質量を記入する。
4.6
主要寸法 積荷を積まない状態の運行姿勢(2)における寸法を,次の項目について記入する。
注(2) 長距離運行に支障のない位置まで,ボウルを上げた姿勢。
なお,ボウルロックの機構のあるものは,ロックをかけた姿勢とし,緩衝装置のあるものは,
その装置が作動できるようにした姿勢とする。
4.6.1
全長 スクレーパの最大長さ。ただし,ドローバ及び連結金具は,水平とする。
4.6.2
全幅 スクレーパの最大幅。
4.6.3
全高 水平な地表面からスクレーパ最高部までの高さを,次の項目について記入する。
なお,その最高部の箇所を付記する。
a) カッティングエッジ接地のとき
b) エプロン全開のとき
4.6.4
軸距 前輪及び後輪の中心間の水平距離。
なお,自走式で3軸式の場合は,第1軸と第2軸の間の水平距離,及び第2軸と第3軸との間の水平距
離を記入する。
4.6.5
輪距 前輪及び後輪の左右のタイヤ接地面の中心間距離。
4.6.6
最低地上高さ 次の各部における地表面からの最低地上高さ。
なお,その最低部の箇所を付記する。
a) カッティングエッジ下端
3
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) ボウル下端
c) プッシャブロック下端
d) 前輪主軸下端
e) 後輪主軸下端
4.6.7
ドローバ地上高さ(被けん引式だけ) 地表面からドローバ中心部までの高さ。ただし,ドローバ
及び連結金具は,水平とする。
4.6.8 前輪主軸傾斜限界角 前輪主軸が水平面に対し傾斜し得る最大角度を,次の各項について記入する。
a) 前輪主軸がスクレーパ中心線と直角のとき
b) 前輪主軸がスクレーパ中心線と平行のとき
4.6.9
前オーバハング角(自走式だけ) トラクタ最前部下端と左右前輪に接する平面が地表面と成す角
度 (α) [附属書7.2のk)参照]。
4.6.10 後オーバハング角 スクレーパ最後部下端と左右後輪に接する平面が地表面と成す角度 (β) [附
属書7.2の1)参照]。
4.6.11 ランプ角 カッティングエッジ先端をとおり,左右前輪及び左右後輪にそれぞれ接する二つの平面
が交差する角度 (θ) [附属書7.2のm)参照]。
4.7
主要性能
4.7.1
走行速度(自走式だけ) 運転質量の状態における最高速度。ただし,走行性能曲線を添付する。
4.7.2
最大けん引力(自走式だけ) 運転質量の状態における前進1速走行の場合の最大のけん引力。
4.7.3
登坂能力(自走式だけ) 運転質量の状態における登坂可能な傾斜角度。
4.7.4
掘削幅 カッティングエッジの左右両端又はボウルのサイドビットの左右両端のどちらか広い方
の水平距離[JIS D 0004-1の3.6.6(掘削幅)参照]。
4.7.5
切削角 カッティングエッジを接地したとき,カッティングエッジ前面と接地面との成す角度。
4.7.6
最大掘削深さ ボウルを最低位置にしたときの,地表面とカッティングエッジ下端との垂直距離
[JIS D 0004-1の3.6.3(最大掘削深さ)参照]。
4.7.7
最大まき出し厚さ カッティングエッジを接地させた状態で前輪が下降し得る最大垂直距離。
4.7.8
最大かじ取り角 かじ取り角の最大角度 (γ) (附属書図4.1及び附属書図4.2参照)。
4.7.9
最小回転半径 できるだけ低速で,最大かじ取り角で回転したとき,最も外側になる車輪の路面と
の接触面の中心の作る軌跡の半径(附属書図4.1のa参照)及びスクレーパ最外側の描く軌跡の半径(附
属書図4.1のa及び附属書図4.2のb参照)。
なお,被けん引式の場合は,適合するトラクタを含めたものとし,適合するトラクタがクローラ式の場
合は,車輪の路面との接触面の中心の代わりにクローラ接地面の最外部とする。(附属書図4.2のb参照)。
4.7.10 最小回転所要幅 スクレーパが180°方向転換するのに必要な路面幅(附属書図5.1のc及び附属
書図5.2のc参照)。
4.7.11 傾斜限界角 機械総質量から乗車定員を除いた状態及び機械質量の状態で,直進及び左右に90°
のかじ取りをしたときの運行姿勢における傾斜限界角(附属書7.6参照)。
4.7.12 接地圧 機械総質量の状態にあるときの前輪,後輪などの見掛けの接地面積と配分質量とから求め
た見掛けの接地圧(附属書7.7参照)。
4.8
エンジン(自走式だけ) エンジンは,次の項目について記入する。
4.8.1
名称 製造業者名略称,呼び名及び種類。
4.8.2
形式 サイクル,冷却方式,シリンダ配置,燃焼室形式,過給方式などの順序に記入する。
4
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.8.3
シリンダ数−内径×行程 ミリメートル (mm) の単位で記入する。
4.8.4
総行程容積 単位はリットル (l) とし,0.01の位まで記入する。
4.8.5
性能 附属書によって,スクレーパに装着する状態での性能について,次の事項を記入する。
a) 定格回転速度 毎分回転数 (mm−1) の単位で記入する。
b) 定格出力 定格回転速度における出力 (kW) を記入する。
c) 最大トルク ニュートンメートル (N・m) の単位で記入し,そのときの回転速度を付記する。
d) 燃料消費率 定格出力における燃料消費率 (g/kW・h)。
4.8.6
燃料系統
a) 燃料 JIS K 2204,JIS K 2202などによる種類。
b) 調速機 遠心式・空気式・油圧式などの別,オールスピード式・最高最低式などの別。
4.8.7
潤滑系統
a) 潤滑方式 はねかけ式・ポンプ圧送式などの別。
b) ろ過方式 フルフロー式・バイパス式などの別。
c) 冷却方式 空冷式・水冷式などの別。
4.8.8
空気清浄器 遠心式・油槽式・ろ紙式などの別。
4.8.9
冷却形式 ファンの吸込み式・押出し式の別,放熱器の加圧式・開放式の別など。
4.8.10 充電発電機 直流・交流の別,電圧及び出力。
4.8.11 始動方式 始動電動機・始動エンジンの別。
a) 始動電動機 電圧及び出力。
b) 始動エンジン 名称,形式,最大出力とその回転速度。
4.8.12 蓄電池 JIS D 5301などによる種類,電圧,容量及び個数。
4.9
伝動系統 伝動順序に従い,その装置について記入する。
4.9.1
伝動方式 機械式,油圧式又は電動式の別を記入する。
4.9.2
トルクコンバータ
a) 名称 製造業者名略称及び呼び名。
b) 形式 要素数,段数,相数,ロックアップクラッチの有無。
c) ストールトルク比
d) 作動油 名称,記号などを記入し,冷却方式を付記する。
4.9.3
変速機
a) 形式 滑りかみ合い式・常時かみ合い式・等速かみ合い式・プラネタリ式などの別,潤滑方式(はね
かけ式・ポンプ圧送式などの別)を付記する。
b) 操作方式 手動式・油圧作動式・電気作動式などの別。
c) 変速段数 前進,後進の各速度段数。
4.9.4
減速機及び差動機 歯車形式。潤滑方式(はねかけ式・ポンプ圧送式などの別)を付記する。また,
差動機については,差動止め装置の有無。ある場合は,その形式を記入する。
4.9.5
終減速機 歯車形式,段数など。潤滑方式(はねかけ式・ポンプ圧送式などの別)を付記する。
4.10 車軸及び車輪 車軸及び車輪は,駆動形式,前車軸,前車輪,前車輪リム,後車軸,後車輪及び後
車輪リムとし,次の事項を記入する。
なお,3軸式の場合は,中央車軸についても同様に記入する。
a) 駆動形式(自走式だけ) 前輪駆動・後輪駆動及び前後輪駆動の別。
5
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 前車軸 懸架方式及び構造形式。
c) 前車輪 車輪数,タイヤサイズ及び標準空気圧。
d) 前車輪リム 呼び。
e) 後車軸 懸架方式及び構造形式。
f)
後車輪 車輪数,タイヤサイズ及び標準空気圧。
g) 後車輪リム 呼び。
4.11 ブレーキ装置(自走式だけ) ブレーキ装置は,走行ブレーキ,駐車ブレーキ,リターダ及び非常
ブレーキとし,次の事項を記入する。
a) 走行ブレーキ 形式(前輪制動・後輪制動・前後輪制動の別及び倍力装置の有無),構造(内拡式ドラ
ム・外部収縮式ドラム又はバンドディスク式の別,単板・複板及び湿式・乾式の別)及び作動形式(真
空油圧式・空気式・空気油圧式・機械式の別)。
b) 駐車ブレーキ 形式(前輪制動・推進軸制動などの別),構造(内拡式ドラム・外部収縮式ドラム又は
バンドディスク式の別,単板・複板・多板及び湿式・乾式の別)及び操作形式。
c) リターダ 形式とその操作形式。
d) 非常ブレーキ 形式,構造,作動形式及び操作形式。ただし,兼用の場合はその旨を記入する。
4.12 かじ取り装置(自走式だけ) かじ取り装置は,形式及び非常かじ取り装置とし,次の事項を記入
する。
a) 形式 全油圧式パワーステアリング・追従機構付油圧式パワーステアリングなどの別。
b) 非常かじ取り装置 形式,構造など。
4.13 緩衝装置(自走式だけ) 形式,構造など。
4.14 操縦装置(自走式だけ) 操縦装置は,運転席,座席,操作レバー・ペダル類,計器,照明装置,
その他とし,次の事項を記入する。
a) 運転席 運転席の位置及び形式(キャブ・キャノピ・ROPS・FOPSなどの別)。
b) 座席 形式(固定式・サスペンション式などの別)。各種調整機構付きの場合は,その方式(前後,上
下など)を付記する。
c) 操作レバー・ペダル類 操向ハンドル,操作レバー・ペダル類の名称及び数。
d) 計器 名称及び数。
e) 照明装置 名称,電圧,容量及び数。
f)
その他 運転に必要な警報器,後写鏡などの名称及び数。
4.15 作業装置 作業装置は,ボウル,エプロン,エジェクタ,カッティングエッジ,サイドビット,ワ
イヤロープ,エジェクタスプリング,プッシャブロック及びけん引金具とし,次の事項を記入する。
4.15.1 ボウル 形式,エキステンションの有無(ある場合は,その有効高さ),内側寸法(幅×奥行き×
側板高さ)など。
なお,側板の上縁が曲線などで構成され高さが明確でない場合は,高さの平均値を記入する。
4.15.2 エプロン
a) 上端高さ エプロンを閉じたとき,ボウル底板上面からその上端までの高さ。ただし,上端に高低部
分があるときは,それぞれについて記入する。
b) 開き高さ カッティングエッジを接地させた状態で,エプロンを最高位置に上昇させたときの,エプ
ロン下縁からカッティングエッジ先端までの最短距離。
4.15.3 エジェクタ 形式(押出し式・転倒式などの別),寸法(高さ,押出し長さ)など。
6
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
なお,転倒式は,転倒角度を付記する。
4.15.4 カッティングエッジ 中央部及び左右のそれぞれのカッティングエッジについて,その種類,反転
使用の可否,寸法(厚さ×幅×長さ)など。
4.15.5 サイドビット 反転使用の可否,寸法(厚さ×幅×長さ)。
4.15.6 ワイヤロープ 構成記号及びより方,使用箇所別の寸法(径,作動長さ,予備を含む全長)。
4.15.7 エジェクタスプリング 形式,本数,取付時荷重。
4.15.8 プッシャブロック 形式(固定式・可動式の別),構造(鋳鋼製又は鋼板製などの別)及び外形寸
法。
なお,可動式の場合は,可動角度を付記する。
4.15.9 けん引具(被けん引式だけ) 構造,外形寸法,連結ピンの孔径など。
4.16 油圧装置 油圧装置は,油圧ポンプ,油圧シリンダ及び操作弁とし,次の事項を記入する。
なお,被けん引式の場合は適合トラクタの油圧装置について記入する。
4.16.1 油圧ポンプ 構造形式及び吐出し量を記入し,その回転速度と圧力を併記する。
4.16.2 油圧シリンダ 各シリンダの内径,行程,本数など。
4.16.3 操作弁 構造形式及び操作方法を記入し,リリーフ弁のあるものは,その設定圧を併記する。
4.17 騒音レベル 附属書の12.2に規定する定置時の基準平行六面体から7m地点の平均騒音レベルを記
入する。
4.18 水・油類の種類及び容量(油圧装置以外は自走式だけ) 水・油類の種類及び容量は,冷却水,燃
料タンク,エンジンオイル,トルクコンバータ,変速機,減速機,終減速機,かじ取り装置,ブレーキ装
置及び油圧装置について,次の事項を記入する。
なお,複数装置で共用する場合は,その合計規定量を主油タンクをもつ装置の欄に記入し,その装置名
を付記する。
a) 冷却水 放熱器,エンジンを含めた全容量。
b) 燃料タンク 燃料タンクの規定容量。
c) エンジンオイルパン 使用油の種類及び規定量。
d) トルクコンバータ 使用油の種類及び規定量。
e) 変速機 使用油の種類及び規定量。
f)
減速機及び差動機 使用油の種類及び規定量。
g) 終減速機 使用油の種類及び規定量。
h) かじ取り装置 使用油の種類及び規定量。
i)
ブレーキ装置 使用油の種類及び規定量。
j)
油圧装置 作動油の種類及び規定容量。
4.19 附属品及び附属工具 附属品及び附属工具の名称(標準工具など)と数。
4.20 その他 塗料,検査,その他必要な事項を記入する。
関連規格 JIS D 1007 建設機械及び産業車両用流体トルクコンバータ性能試験方法
7
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付表1 自走式スクレーパ仕様書様式
8
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
9
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
10
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
11
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
12
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
13
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付表2 被けん引式スクレーパ仕様書様式
14
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
15
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
16
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(規定) スクレーパ性能試験方法
1. 適用範囲 この附属書は,自走式スクレーパ及び被けん引式スクレーパ(以下,スクレーパという。)
の性能試験方法について規定する。
2. 試験の種類及び試験項目 試験の種類は,形式試験(1)及び受渡試験(2)とし,試験項目は,それぞれ附
属書表1の丸印で示す項目とする。
なお,スクレーパの形式,構造などに応じて試験項目,試験内容又は測定項目の一部を省略することが
できる。
注(1) 設計仕様を確認するための試験。
(2) 受渡しの際に行う試験。
附属書表1
試験項目
試験内容又は測定項目
形式試験(1)
受渡試験(2)
自走式
被けん引式
自走式
被けん引式
エンジン性能試験 作業時負荷試験
○
−
−
−
無負荷最低回転速度試験
○
−
−
−
定置試験
主要寸法測定
○
○
○
○
ボウル容量測定
○
○
−
−
質量及び質量配分測定
○
○
−
−
重心位置測定
○
○
−
−
傾斜限界角測定
○
○
−
−
接地圧測定
○
○
−
−
カッティングエッジ荷重測定
○
○
−
−
エプロン閉切り力測定
○
○
−
−
操縦装置操作力測定
○
−
−
−
運転席視界測定
○
−
−
−
走行試験
走行速度試験
○
−
○
−
走行抵抗試験
○
○
−
−
登坂試験
○
−
−
−
加速試験
○
−
−
−
最小回転半径試験
○
○
−
−
最小回転所要幅試験
○
○
−
−
ブレーキ試験
○
−
−
−
けん引試験
けん引出力試験
○
−
−
−
最大けん引力測定
○
−
−
−
作業装置試験
ボウル作動試験
○
○
−
−
エプロン作動試験
○
○
−
−
エジェクタ作動試験
○
○
−
−
運行試験
○
−
−
−
騒音及び振動試験 騒音試験
○
−
−
−
振動試験
○
−
−
−
3. 試験準備
3.1
仕様書 スクレーパの仕様を,本体の付表1及び付表2に記入する。
17
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.2
履歴 製造からこの試験に至るまでの履歴を,附属書付表1に記入する。
3.3
準備 スクレーパは,試験開始前に十分なならし運転を行い,運転質量の状態とする。エンジンは,
特に指定しない限りJIS D 0006による作業時負荷試験の状態におくものとし,タイヤ空気圧は,本体の付
表1及び付表2に記載された標準空気圧とする。
3.4
試験用計器及び器具 試験用計器及び器具は,試験前に検査し,機能の可否,誤差などを確かめて
必要なものは補正しておく。
4. 測定項目と測定方法
4.1
寸法 寸法は,JIS B 7512,JIS B 7516及びJIS B 7507に規定する巻尺,直尺及びノギスを用いて測
定する。測定精度は,測定対象の±0.2%又は±1mmのいずれか大きい方とする。
4.2
質量 質量は,台ばかり又は懸垂はかり又は抵抗線ひずみ計式質量計を用いて測定する。測定精度
は,測定対象の±1%又は±10kgのいずれか大きい方とする。
4.3
操作力 測定精度は,ばね式懸垂指示力計又は抵抗線ひずみ計式操作力計を用いて測定する。測定
精度は,測定対象の±5%又は±5Nのいずれか大きい方とする。
4.4
角度 角度は,水準器付き角度計又はJIS B 7510に規定する平形水準器及びJIS B 7516に規定する
直尺を用いて測定する。測定精度は,測定対象の±3%又は±1度のいずれか大きい方とする。
4.5
時間 時間は,ストップウォッチ又は計数形電気式時間計を用いて測定する。測定精度は,±0.1s
とする。
4.6
空気圧 空気圧は,JIS D 8201又はJIS B 7505に規定するタイヤゲージ又は圧力計を用いて測定す
る。計器の最小目盛は,10kPaとする。
4.7
温度 温度は,JIS Z 8704又はJIS Z 8705によって測定する。計器の最小目盛は,1℃とする。
4.8
燃料消費量 燃料消費量は,消費した燃料の体積 (ml) 又は質量 (g) と時間 (s) を測定する。測定
精度は,測定対象の±2%とする。
4.9
回転速度 回転速度は,回転速度計又は電子式カウンタを用いて測定する。測定精度は,測定対象
の±1%とする。
4.10 けん引力 けん引力は,電気式引張力変換器と記録計を用いて測定する。測定精度は,測定対象の
±1%とする。
4.11 騒音 騒音は,JIS C 1502又はJIS C 1505に規定する騒音計を用いて測定する。
4.12 振動 振動は,JIS A 8304の4.2(加速度変換器)に規定する加速度変換器を用いて測定する。
5. 試験場所
5.1
定置試験場 定置試験場は,平たんで水平な舗装面で,正確に寸法測定のできる場所とする。
5.2
走行試験場 走行速度,走行抵抗,加速及びブレーキ試験場は,平たんな直線舗装路とし,また,
最小回転半径試験は,平たんに舗装された広場とする。
5.3
登坂試験場 登坂試験場は,一様な坂路の傾斜角度10度以上の舗装路又は十分に締め固められた地
盤とする。
5.4
けん引試験場 けん引試験場は,少なくとも試験時車速 (m/s) の10倍の距離 (m) の計測区間に試
験開始前の走行状態が安定するのに必要な助走距離のある平たんな直線舗装路とする。
なお,平均こう配は1%以内,幅は試験車両の2倍以上,横断こう配は1.5%以内とする。
5.5
作業装置試験場 作業装置試験場は,5.1に準じた場所とする。
18
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5.6
運行試験場 運行試験場は,平たんな舗装路面とし,途中に適当な直線部,曲線部のあるコースと
する。
5.7
騒音試験場 騒音試験場は,スクレーパの騒音に対する反射音の影響が少ない広場で,十分に締め
固められた地盤とする。
5.8
振動試験場 振動試験場は,平たんで,かつ,水平な舗装路面とする。
6. エンジン性能試験 スクレーパに装備されるエンジンは,各試験に先立ちJIS D 0006の附属書に規定
する作業時負荷試験 (100%) と無負荷最低回転速度試験を行い,試験結果をJIS D 0006の附属書に規定す
る様式に従って記入する。
7. 定置試験
7.1
一般 定置試験は,特に指定する場合を除いて運行姿勢で行う。
7.2
主要寸法測定 主要寸法は,附属書付表2の各項目について測定し,附属書付表2に記入する。た
だし,a)〜m)の項目の計測は,次による。
a) 全長 附属書図1.1及び附属書図1.2に示す寸法 (a) とする。
b) 全幅 附属書図1.1及び附属書図1.2に示す寸法 (b) とする。
c) 全高 附属書図1.1及び附属書図1.2に示す寸法 (c) とする。
附属書図1.1 全長,全幅,全高
19
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書図1.2 全長,全幅,全高
d) 掘削幅 カッティングエッジの左右両端又はボウルのサイドビットの左右両端のどちらか広い方の水
平距離。
e) 切削角 カッティングエッジを接地させたとき,カッティングエッジ前面と地表面との成す角。
f)
最大掘削深さ ボウルを最低位置にしたときの地表面とカッティングエッジ下端との垂直距離。
g) 最大まき出し厚さ カッティングエッジを接地させた状態で前輪が下降し得る最大垂直距離。
h) エプロン開度 カッティングエッジを接地させた状態でエプロンを最高位置に上昇させたとき,エプ
ロン下端からカッティングエッジ先端までの最小垂直距離。
i)
前輪主軸傾斜限界角 前輪主軸を左右に傾斜させたとき水平面に対し傾斜し得る最大角度。
j)
最大かじ取り角 附属書図4.1及び附属書図4.2に示す最大角度 (γ) とする。
k) 前オーバハング角 附属書図2に示すように,スクレーパ最前部下端と左右前輪に接する平面が地表
面と成す角度 (α) とする。
l)
後オーバハング角 附属書図2に示すように,スクレーパ最後部下端と左右後輪に接する平面が地表
面と成す角度(β) とする。
m) ランプ角 附属書図2に示すように,前後輪に接する平面がカッティングエッジ先端において交差す
る角度 (θ) とする。
20
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書図2 前オーバハング角,後オーバハング角,ランプ角
7.3
ボウル容量測定 ボウル容量は,JIS D 0004-3によって定格(山積)容量と平積容量について求め,
附属書付表3に記入する。
7.4
質量及び質量配分測定 質量及び質量配分は,次の項目について測定し,附属書付表4に記入する。
a) 質量 運転質量,機械総質量,機械質量及び出荷質量。
b) 質量配分 運転質量及び機械総質量の状態について前輪及び後輪などに配分される質量を測定し,次
の式によって質量配分率を求める。
100
×
′
=m
m
Pa
ここに,
Pa: 測定車輪の質量配分率 (%)
m': 測定車輪配分質量 (kg)
m: 運転質量又は機械総質量 (kg)
7.5
重心位置測定 重心位置の測定は,機械総質量から乗車定員を除いた状態及び機械質量の状態で,
JIS A 8915に規定する方法によって行い,附属書付表5に記入する。
7.6
傾斜限界角測定 傾斜限界角の測定は,機械総質量から乗車定員を除いた状態及び機械質量の状態
の運行姿勢で,直進及び左右に90°のかじ取りをしたときの傾斜限界角を測定し,附属書付表6に記入す
る。
なお,傾斜限界とは,スクレーパを徐々に傾斜させたとき,転倒支点から最も遠い位置にある車輪が傾
斜面から離れた瞬間とし,そのときの傾斜面と水平面との成す角度を傾斜限界角とする。
7.7
接地圧測定 接地圧の測定は,機械総質量の状態にあるときの各車輪の接地面積と配分質量に基づ
く輪荷重とから,次の式によって接地圧を求め,附属書付表7に記入する。
A
m
g
P
n
A
′′
=10
ここに,
PA: 見掛けの接地圧 (kPa)
m": 測定車輪に配分される質量 (kg)
A: 測定車輪の見掛けの接地面積 (cm2)
gn: 自由落下の標準加速度 (9.81m/s2)
21
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書図3 接地圧
7.8
カッティングエッジ荷重測定 カッティングエッジを接地させ,スクレーパの自重又は油圧によっ
てカッティングエッジにかかる最大の垂直荷重を測定し,線荷重として附属書付表8に記入する。
7.9
エプロン閉切り力測定 カッティングエッジを接地させ,エプロン開き寸法300mmのとき,エプロ
ンシリンダ,ボウルシリンダ及び自重による最大のエプロン閉切り力を測定し,線荷重として附属書付表
9に記入する。
なお,開き寸法が300mm以上の場合は,その最小値とする。
7.10 操縦装置操作力測定 操縦装置操作力測定は,主クラッチ,ブレーキ,かじ取りハンドル,変速レ
バーなどの操作レバー・ペダル類を操作する力及び全移動距離又は角度を測定して,附属書付表10に記
入する。この場合,操作力は,操作ストローク中の最大値をもって操作力とし,ブレーキ類の操作力は,
傾斜角度20度以上の坂路上で車体を停止できる最小値とし,傾斜角度を附属書付表10の備考に記入する。
なお,駐車ブレーキについては,こう配を51とする。
7.11 運転席視界測定 運転席視界は,JIS A 8311によって測定し,附属書付表11に記入する。
8. 走行試験
8.1
走行試験は,運行姿勢で,特に指定する場合を除いて運転質量及び機械総質量の状態で行う。ただ
し,燃料はタンク容量の32以上とする。
8.2
走行速度試験 走行速度試験は,試験時の車速が35km/h以上のときは100m以上,10km/h以上35km/h
未満のときは50m以上,10km/h未満のときは20m以上を測定区間とし,その両端に適当な助走区間を設
けて各速度段において往復走行し,その所要時間の平均値から次の式によって走行速度を算出し,附属書
付表12に記入する。
t
L
V =
6.3
ここに, V: 走行速度 (km/h)
L: 測定区間 (m)
t: 平均所要時間 (s)
8.3
走行抵抗試験 走行抵抗試験は,けん引力計を挟んで他のけん引車両によって,試験車両を往復け
ん引させ,安定した状態でけん引力を測定し,附属書付表13に記入するとともに走行抵抗曲線を作成す
る。
なお,安定した状態とは,けん引速度が10秒以上変動しない状態をいい,けん引速度は約5km/h,10km/h
及び15km/hの3種類とするただし,被けん引式ではトラクタを含まない。
22
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
8.4
登坂試験 登坂試験は,機械総質量の状態で行い,坂路に長さ5m以上の測定区間及び車速が一定と
なり得る助走距離(坂路部はスクレーパ全長の1.5倍以上)を設け,前進方向につき最低速度段で測定区
間を登坂するのに要した時間を測定し,次の式によって登坂所要出力を算出して附属書付表14に記入す
る。
なお,出力及び滑りに対して余裕がある場合は,同一坂路において,より高速の速度段において行い,
登坂可能速度段を決定する。ただし,途中で登坂不能となった場合は,その原因を備考欄に付記する。
t
L
m
g
Q
n
=
000
1
sinθ
ここに,
Q: 登坂所要出力 (kW)
m: 機械総質量 (kg)
L: 測定距離 (m)
t: 所要時間 (s)
θ: 坂路の傾斜角度(度)
gn: 自由落下の標準加速度 (9.81m/s2)
8.5
加速試験 加速試験は,JIS D 1014の2.3によって測定区間200mについて試験を行って加速性能曲
線を作成し,附属書付表15に記入する。
8.6
最小回転半径試験 最小回転半径試験は,JIS A 8303によって行う。
なお,試験は運転質量の状態で行い,回転半径及び機械最外側回転半径を測定する。測定は,前進の左
右回転について行い,附属書付表16に記入する。
回転半径とは,附属書図4.1及び附属書図4.2に示すように,スクレーパが最大かじ取り角度で,できる
だけ低速で前進運転したとき,タイヤの中心が試験場の路面に描く軌跡の最大円の半径 (a) であり,機械
最外側回転半径とは,スクレーパが最大かじ取り角度で,できるだけ低速で前進運転したとき,スクレー
パの鉛直射影の最外側点によって描かれる軌跡の円の半径 (b) である。
なお,被けん引式の場合は,適合するトラクタを含めたものとし,適合トラクタがクローラ式の場合は,
タイヤの中心の代わりにクローラ接地面の最外側点とする。
附属書図4.1 最小回転半径
23
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書図4.2 最小回転半径
8.7
最小回転所要幅試験 最小回転所要幅は,運転質量の状態で行い,スクレーパが180°回転するのに
必要な最小限の所要幅を測定する。測定は,前進の左右回転について行い,附属書付表17に記入する。
最小限の所要幅 (c) とは,附属書図5.1及び附属書図5.2に示すように,スクレーパが最大かじ取り角
度で徐行したとき,車体最外部の描く軌跡の半径 (a) と車体後部最外部の描く軌跡の半径 (b) との和 (c)
である。
なお,被けん引式の場合は,適合するトラクタを含めたものとする。
附属書図5.1 最小回転所要幅
24
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書図5.2 最小回転所要幅
8.8
ブレーキ試験 ブレーキ試験は,往復について行うものとし,適当な助走の後,初速度測定区間を
一定の初速度(指定初速度)で走行し,合図によって急ブレーキをかけて停止させる。
ブレーキをかけるため,ブレーキペダルに足をかける操作によって路面に標点の印を付けることができ
る装置を用いた場合は,標点から停止した位置までの距離(制動距離)を測定し,併せて車輪の路面に対
する固着状況を観察し,附属書付表18に記入する。また,路面に標点の印を付けることができる装置が
ない場合は,一定の位置で,合図によって急ブレーキをかけて停止させ,その合図をしたときのスクレー
パの位置から停止した位置までの距離(停止距離)を測定する。
なお,指定初速度は,スクレーパの最高速度が,35km/h以上は35km/h,35km/h未満で20km/h以上は
20km/h,20km/h未満のときはその最高速度とし,試験時の初速度が指定初速度の10%以内にある場合に限
り次の式で補正し,その平均値を求める。また,初速度測定区間は,指定初速度が35km/hのときは100m
以上,20km/h以下で10km/h以上のときは50m以上,10km/h未満のときは20m以上とする。
2
s
s
′
′
=
V
V
L
L
ここに,
Ls: 補正停止距離又は補正制動距離 (m)
L's: 測定停止距離又は測定制動距離 (m)
V: 指定初速度 (km/h)
V': 測定初速度 (km/h)
制動距離を測定した場合は,次の式によって減速度及びブレーキ効率を算出する。
s
2
9.
25
L
V
b =
8.9
b
e=
ここに, b: 減速度 (m/s2)
e: ブレーキ効率
9. けん引試験 けん引出力及び最大けん引力の測定は,運行姿勢の試験車両と制動車との間にけん引力
計を取り付けて行う。
燃料消費量,エンジン回転速度などの測定は,適当な測定装置を装着して行う。
9.1
けん引出力試験 けん引出力試験は,JIS A 8309によって行う。
25
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
なお,原則として各速度段で行い,けん引力,測定区間内通過所要時間,エンジン回転速度,燃料消費
率を測定し,けん引速度,けん引出力,燃料消費率及び滑り率を次の式によって算出して附属書付表19
に記入する。
なお,けん引出力試験は,運転質量の状態で行うが、燃料はタンク容量の32以上とする。また,けん引
力は,最大けん引力の約21からスクレーパが停止するまでの間で適当に変えて試験を行う。
υ
υ
=
=
6.3
V
t
l
υ
=F
D
D
t
q
b =
600
3
100
0
−
=
N
N
N
S
ここに,
v: けん引速度 (m/s)
l: 測定区間距離 (m)
t: 通過所要時間 (s)
V: けん引速度 (km/h)
D: けん引出力 (kW)
F: けん引力 (kN)
b: 燃料消費率 (ml/kW・h)
q: 燃料消費量 (ml)
S: 滑り率
N: 無負荷時のタイヤ1回転当たりの進行量 (m)
N0: 負荷時のタイヤ1回転当たりの進行量 (m)
9.2
最大けん引力試験 最大けん引力試験は,最低速度段で行う。制動車の負荷を徐々に増加させて,
車輪スリップ,エンジン停止,又はトルクコンバータのストールに至るけん引力の限界を測定する。車輪
スリップ,トルクコンバータストールの場合は,エンジン回転速度も測定し,附属書付表20に記入する。
ただし,最大けん引力は,上記の状態に至る直前3秒間の平均値とする。また,試験において,車輪がス
リップした場合は,最低速度段より高い速度段で試験を繰り返す。
なお,最大けん引力試験は,運転質量及び機械総質量の状態で行うが,燃料はタンク容量の32以上とす
る。
10. 作業装置試験
10.1 ボウル作動試験 ボウル作動試験は,運転質量の状態でエプロンを閉じ,カッティングエッジ接地
の状態からボウルの最上昇点までについて行い,その昇降所要時間を測定し,附属書付表21に記入する。
10.2 エプロン作動試験 エプロン作動試験は,運転質量の状態でカッティングエッジ接地の状態のとき
のエプロンの全ストロークについて行い,その開閉所要時間を測定し,附属書付表21に記入する。
10.3 エジェクタ作動試験 エジェクタ作動試験は,運転質量の状態でボウル底板を水平にしたとき,エ
ジェクタの全ストロークについて前後の移動に要する時間を測定し,附属書付表21に記入する。
11. 運行試験 運行試験は,試験コースをできるだけ速い速度段で走行し,10分ごとに走行距離,燃料消
費量及び各部温度を測定して平均速度,燃料消費率を求め,運行途中の車両の各部の状態などの観察とと
もに附属書付表22に記入する。
26
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
なお,運行試験は,機械総質量の状態の運行姿勢で行うが、燃料はタンク容量の32以上とする。また,
試験コースの状況についても付記する。
12. 騒音及び振動試験 騒音及び振動試験は,次のとおりとする。
なお、試験は、運転質量の状態で行うが、燃料はタンク容量の32以上とする。
12.1 騒音測定 騒音の測定は,スクレーパの定置時及び走行時について,運転員の耳もと及び周辺の騒
音レベルをJIS Z 8731に規定する方法によって測定し,附属書付表23及び附属書付表24に記入する。周
辺の騒音レベルを測定する位置は,定置時にあっては,基準平行六面体(3)の前後左右の四面から,各面の
中央直角方向に7m及び30mの地点で地上1.5mの位置とし,走行時にあっては,20mの走行区間の中間
点から左右に,進行方向に直角に引いた測線上の基準平行六面体の両側面から7m及び30mの地点で地上
1.5mの位置とする。
12.2 振動試験 振動の測定箇所は,フロアプレート上及びオペレータシート上とし,スクレーパの最低
及び最高速度段での走行時について,JIS A 8304に規定する方法によって振動感覚補正をした加速度の実
効値を測定し,附属書付表25に記入する。
注(3) スクレーパの前後左右の車体又は車輪の最外部を通るスクレーパの前後及び左右の中心面に平
行な面で囲んだ六面体。
27
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表1 スクレーパ履歴表
28
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表2 定置試験記録表
29
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表3 ボウル容量測定記録表
30
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表4 質量及び質量配分測定記録表
附属書付表5 重心位置測定記録表
31
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表6 傾斜限界角測定表
32
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表7 接地圧測定記録表
附属書付表8 カッティングエッジ荷重測定記録表
33
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表9 エプロン閉切り力測定記録表
附属書付表10 操縦装置操作力測定記録表
34
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表11 運転席視界測定記録表
35
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表12 走行速度試験記録表
附属書付表13 走行抵抗試験記録表
36
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表14 登坂試験記録表
37
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表15 加速試験記録表
38
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表16 最小回転半径試験記録表
附属書付表17 最小回転所要幅試験記録表
39
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表18 ブレーキ試験記録表
40
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表19 けん引出力試験記録表
41
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表20 最大けん引力試験記録表
42
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表21 作業装置試験記録表
43
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表22 運行試験記録表
44
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表23 騒音測定記録表
定置時騒音記録
45
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表24 騒音測定記録表
46
D 0004-2 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書付表25 振動測定記録表
土工機械分野国際整合化調査委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
○ 大 橋 秀 夫
学識経験者
中 島 誠
通商産業省機械情報産業局
○ 本 間 清
工業技術院標準部
高 橋 元
労働省労働基準局安全衛生部
山 元 弘
建設省建設経済局
吉 田 正
建設省土木研究所材料施工部
○ 杉 山 庸 夫
社団法人日本建設機械化協会
○ 藤 本 義 二
株式会社石垣
○ 橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会技術部
青 木 智 成
鹿島建設株式会社建設総事業本部機械部
小 室 一 夫
西松建設株式会社平塚製作所
青 山 俊 行
日本舗道株式会社工務部
根 尾 紘 一
株式会社熊谷組購買部
青 木 義 清
株式会社アクティオ営業推進部
中 野 澄 男
大成建設株式会社安全・機材本部機械部
○ 川 本 正 治
住友建設株式会社設計開発室
○ 大 原 誠 一
コマツ建機事業本部カスタマーサポート本部
○ 小 栗 匡 一
新キャタピラー三菱株式会社相模事業所技術部
○ 谷 仲 哲太郎
株式会社神戸製鋼所(建機・汎用)統括部
○ 宮 本 康 民
三菱重工業株式会社相模原製作所車両・機器技術部
○ 渡 辺 正
日立建機株式会社品質保証本部
(事務局)
○ 川 合 雄 二
社団法人日本建設機械化協会
○ 西 脇 徹 郎
社団法人日本建設機械化協会
備考 ○印は小委員会兼任を示す。