C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲及び引用規格 ······································································································· 1
2 用語及び定義 ··················································································································· 2
3 一般要求事項 ··················································································································· 3
4 試験に関する一般注意 ······································································································· 3
5 定格······························································································································· 3
6 分類······························································································································· 3
7 情報······························································································································· 4
8 感電に対する保護 ············································································································· 5
9 保護用接地の手段 ············································································································· 5
10 端子及び終端 ················································································································· 5
11 構造要求事項 ················································································································· 5
12 耐湿性及び防じん性 ········································································································ 6
13 耐電圧及び絶縁抵抗 ········································································································ 7
14 温度上昇 ······················································································································· 7
15 製造偏差及びドリフト ····································································································· 7
16 環境によるストレス ········································································································ 7
17 耐久性 ·························································································································· 7
18 機械的強度 ··················································································································· 11
19 ねじ山付き部品及び接続部 ······························································································ 11
20 沿面距離,空間距離及び固体絶縁物を通しての距離 ····························································· 11
21 耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性 ··············································································· 12
22 耐腐食性 ······················································································································ 12
23 電磁両立性(EMC)要求事項−エミッション ····································································· 12
24 部品 ···························································································································· 12
25 通常動作 ······················································································································ 12
26 電磁両立性(EMC)要求事項−イミュニティ ····································································· 12
27 異常動作 ······················································································································ 12
28 電子的断路の使用に関する指針 ························································································ 12
附属書 ······························································································································· 13
附属書H(規定)電子制御装置の要求事項 ··············································································· 13
附属書AA(規定)自動作動及び手動作動のサイクル数 ······························································ 16
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
工業規格である。
これによって,JIS C 9730-2-7:2010は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 9730の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 9730-1 第1部:一般要求事項
JIS C 9730-2-2 第2-2部:感熱式モータ保護装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-3 第2-3部:蛍光ランプ用安定器の感熱式保護装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-4 第2-4部:密閉形及び半密閉形の電動圧縮機用の感熱式モータ保護装置の個別要求事
項
JIS C 9730-2-5 第2-5部:自動電気バーナコントロールシステムの個別要求事項
JIS C 9730-2-6 第2-6部:機械的要求事項を含む自動電気圧力検出制御装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-7 第2-7部:タイマ及びタイムスイッチの個別要求事項
JIS C 9730-2-8 第2-8部:電動式ウォーターバルブの個別要求事項
JIS C 9730-2-9 第2-9部:温度検出制御装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-10 第2-10部:モータ起動リレーの個別要求事項
JIS C 9730-2-11 第2-11部:エネルギー調整器の個別要求事項
JIS C 9730-2-12 第2-12部:電動式ドアロックの個別要求事項
JIS C 9730-2-13 第2-13部:湿度検出制御装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-14 第2-14部:電気アクチュエータの個別要求事項
JIS C 9730-2-15 第2-15部:自動電気式の空気流量,水流量及び水位検出制御装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-17 第2-17部:機械的要求事項を含む電動式ガスバルブの個別要求事項
JIS C 9730-2-19 第2-19部:機械的要求事項を含む電動式オイルバルブの個別要求事項
日本工業規格 JIS
C 9730-2-7:2019
(IEC 60730-2-7:2015)
自動電気制御装置−第2-7部:
タイマ及びタイムスイッチの個別要求事項
Automatic electrical controls-
Part 2-7: Particular requirements for timers and time switches
序文
この規格は,2015年に第3版として発行されたIEC 60730-2-7を基とし,技術的内容及び構成を変更す
ることなく作成した日本工業規格であり,JIS C 9730-1と併読する規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
この規格の箇条などの番号は,JIS C 9730-1と対応している。JIS C 9730-1に対する変更は,次の表現を
使用した。
− “置換”は,JIS C 9730-1の該当する箇所の要求事項を,この規格の規定に置き換えることを意味す
る。
− “追加”は,JIS C 9730-1の該当する箇所の要求事項に,この規格の規定を追加することを意味する。
変更する箇所に関する情報が必要な場合には,これらの表現に続く括弧書きで示す。ただし,JIS C 9730-1
の引用項目又は引用箇所は,この規格の作成時に最新版として発効されていたJIS C 9730-1:2019を引用し
ている。このため,この規格の発効以降に発効されたJIS C 9730-1を引用する場合は,その引用項目又は
引用箇所が異なる場合があることに注意する。
JIS C 9730-1に追加する細分箇条番号は,JIS C 9730-1の箇条番号の後に“101”からの番号を付け,図
番号及び表番号は,“101”からの連続番号を付ける。追加する細別は,aa),bb) などとし,追加する附属
書番号は,AA,BBなどと記載する。
1
適用範囲及び引用規格
適用範囲及び引用規格は,JIS C 9730-1の箇条1(適用範囲及び引用規格)によるほか,次による。
1.1
適用範囲
置換
この規格は,暖房,空気調節及びこれに類する用途を含む,電気,ガス,油,固形燃料,太陽熱エネル
ギーなど,又はそれらを組み合わせて制御するタイマ及びタイムスイッチに適用する。
この規格は,制御システムの一部分として使用する個別タイマ,又は非電気的出力をもつ,多機能制御
装置と機械的に一体になっているタイマにも適用できる。この規格は,JIS C 8281-2-3の適用範囲内にあ
る遅延スイッチ(TDS)には適用しない。
注記1 この規格を通して,“タイマ”という用語は,明確に区別していない限り,タイマ及びタイム
スイッチを意味する。
2
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
注記2 時間又は時間の経過を指示するだけの装置は含まない。
注記3 この規格は,分離したタイミング装置としては試験できないような一体化したタイミング機
能をもつ多機能制御装置には適用しない。
1.1.1
置換
この規格は,家庭用及び類似の用途の電気的及び非電気的な器具その他の装置の中で使用するタイマの
固有の安全性について規定する。この規格は,設備保護に関連する動作特性,並びにこれらの試験に適用
する。また,特定の機器規格が存在しない場合,集中暖房,空調,地域暖房などの産業用にも適用する。
通常,家庭で用いない機器でも,店舗,軽工業及び農場において一般人が使用するようなタイマも,こ
の規格の適用範囲である。
この規格は,JIS C 9335-1の適用範囲内である機器用のタイマにも適用できる。
1.1.2
置換
この規格は,電気的及び/又は機械的にタイマと一体化している手動制御装置にも適用する。
1.1.7
置換
この規格は,電子装置を組み込んでいるタイマにも適用する。その要求事項は,附属書Hを適用する。
1.1.8
置換
この規格は,NTCサーミスタ又はPTCサーミスタを使用するタイマにも適用する。その要求事項は,
JIS C 9730-1の附属書J(サーミスタ素子及びサーミスタを使用する制御装置の要求事項)を適用する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60730-2-7:2015,Automatic electrical controls−Part 2-7: Particular requirements for timers and
time switches(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
1.2
引用規格
引用規格は,JIS C 9730-1の1.2(引用規格)によるほか,次による。
追加
JIS C 8281-1 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備用スイッチ−第1部:一般要求事項
注記 対応国際規格:IEC 60669-1,Switches for household and similar fixed-electrical installations−Part
1: General requirements
JIS C 60695-11-10 耐火性試験−電気・電子−第11-10部:試験炎−50 W試験炎による水平及び垂直
燃焼試験方法
注記 対応国際規格:IEC 60695-11-10,Fire hazard testing−Part 11-10: Test flames−50 W horizontal
and vertical flame test methods
2
用語及び定義
用語及び定義は,JIS C 9730-1の箇条2(用語及び定義)によるほか,次による。
2.3
制御装置の機能に関する定義
追加
2.3.101
タイミングサイクル(timing cycle)
被制御機器の始動から終了までの動作中に含まれる全てのスイッチ切替動作を含むサイクル(プログラ
3
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
ム)。
2.5
構造に関する制御装置のタイプの定義
追加
2.5.101
プラグインタイマ(plug-in timer)
コンセントに直接プラグインする設計になっているタイマ又はタイムスイッチ。
注記 プラグインタイマは,制御装置を接続するコンセントの寸法に合致する,制御装置の外郭又は
制御装置の器体自身から突出した導体の刃,ピン,その他の手段をもつ。
2.5.102
TVタイマ(TV timer)
極めて短時間に,極めて大きい突入電流を開閉するテレビジョン受信機用の制御装置であって,使用者
によって時間設定することができるもの。この突入電流は,種々の電気的特性をもつ電源部品及び関連電
子部品によって発生する。
注記 突入電流を発生させる部品の例は,テレビジョン受信機,ラジオ及びビデオ製品の中の電力用
変圧器,電子管用フィラメント,大形電気コンデンサなどである。
2.5.103
同期タイマ(synchronous timer)
原動機又は負荷への供給電源の周波数を時間の基本とした装置によって,導電が有効となるタイマ又は
タイムスイッチ。
2.5.104
手巻きタイマ(hand-wound timer)
作動によって導電が有効となるタイマ又はタイムスイッチ。
3
一般要求事項
一般要求事項は,JIS C 9730-1の箇条3(一般要求事項)による。
4
試験に関する一般注意
試験に関する一般注意は,JIS C 9730-1の箇条4(試験に関する一般注意)による。
5
定格
定格は,JIS C 9730-1の箇条5(定格)による。
6
分類
分類は,JIS C 9730-1の箇条6(分類)によるほか,次による。
6.3
目的よる分類
6.3.6
タイマ
追加
6.3.6.101 TVタイマ
注記 カナダ及び米国では,テレビジョン受信機に使用するタイマは,この規格に規定している試験
及び宣言を行わなければならない旨を求めている。
4
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
6.4
自動作動の特徴による分類
6.4.3
追加
6.4.3.101 電源の供給が切れると自動的にリセットする時刻作動(タイプ1.Q又はタイプ2.Q)
6.4.3.102 電源の供給が中断した後,電源が回復すると中断した点から処理を再開する時刻作動(タイプ
1.R又はタイプ2.R)
6.4.3.103 製造業者が宣言した電力保持時間以内の電源中断の場合,あたかも通電の中断が発生しなかっ
たように意図した動作シーケンスを再開するタイムスイッチの時刻作動(タイプ1.S又はタイプ2.S)
6.4.3.104 周囲温度20〜25 ℃において,宣言した運転精度をもつ時刻作動(タイプ1.T又はタイプ2.T)
6.4.3.105 設定時間と実際のスイッチ開閉時間との間の差が,宣言した量を超えない時刻作動(タイプ1.U
又はタイプ2.U)
6.10
各手動作動の操作サイクル数(M)による分類
追加
6.10.101
500サイクル
6.10.102
2 500サイクル
6.10.103
5 000サイクル
6.15
制御装置の構造による分類
追加
6.15.101
プラグインタイマ
7
情報
情報は,次を除き,JIS C 9730-1の箇条7(情報)による。
7.2
情報提供の方法
7.2.9
追加
注記101 ドイツにおいては,タイプ1.S作動又はタイプ2.S作動に対して,予備電源は,タイマ上に
文字“R”に続いて電力保持の期間,続いて次の時間単位を示す記号を表示しなければなら
ない旨を求めている。
− 分(minutes)
min
− 時間(hours)
h
− 日(days)
d
− 年(years)
a
表1−必要な情報及び提供方法
置換(表1の次の情報を置き換える。)
注記101A 対応国際規格では修正(Modification)としているが,規格利用者の利便性を考慮し,置
換とした。
情報
適用箇条
方法
7 各回路によって制御される負荷の種類b),101)
6.2,箇条14,箇条17
C
26 各手動作動に対する操作サイクル数(M)102)
6.10
X
5
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
情報
適用箇条
方法
27 各自動作動に対する自動サイクル数(A)102)
6.11
X
28 タイプ1.M作動又はタイプ2.M作動の制御装置に対するエ
ージング期間(Y)102)
6.16
X
追加
101 TVタイマ103)
2.5.102
C
102 電力保持時間
6.4.3.103
D
103 手巻きスイッチに対する運転時間
11.4.103
D
104 運転精度及び設定精度
6.4.3.104,
6.4.3.105,
11.4.104
X
追加(次の注を追加する。)
注101) カナダ及び米国では,通常の電気的情報に加えて,白熱電球の負荷定格又は交流だけでなく直流を
負荷にもつタイマは,負荷の種類,電流タイプ及び定格電圧を表示しなければならない旨求めてい
る。
表示は,直流及び交流で使用する制御装置に対しては“T”,また,交流だけで使用する制御装置
に対しては“L”でなければならない旨求めている。これらの表示は,制御装置の固有の形式記号
又は電気定格の後に表示する。
102) インラインコード形,自立構造形及び独立取付形制御装置のためのサイクル数は,附属書AAによ
る(17.1.3.101も参照)。
103) カナダ及び米国では,TV定格をもつタイマには,製造業者の名称又は商標,並びに負荷の種類及
び電気定格を表示しなければならない旨求めている。表示は,“TV”の後に電流定格を表示する。
この定格は制御装置の他の電気定格に続けて表示するか,又は制御装置に記載する他の追加定格が
ない場合は,単独表示でもよい。
8
感電に対する保護
感電に対する保護は,JIS C 9730-1の箇条8(感電に対する保護)による。
9
保護用接地の手段
保護用接地の手段は,JIS C 9730-1の箇条9(保護用接地の手段)による。
10
端子及び終端
端子及び終端は,JIS C 9730-1の箇条10(端子及び終端)による。
11
構造要求事項
構造要求事項は,JIS C 9730-1の箇条11(構造要求事項)によるほか,次による。
11.4
作動
追加
11.4.101
タイプ1.Q作動又はタイプ2.Q作動
タイプ1.Q作動又はタイプ2.Q作動は,電力供給がなくなると自動的にリセットする設計でなければな
らない。
適否は,タイマを動作させ,目視検査によって判定する。
11.4.102
タイプ1.R作動又はタイプ2.R作動
タイプ1.R作動又はタイプ2.R作動は,電力供給が停止すると動作を中断し,電力供給が回復するとそ
6
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
の中断点から動作を再開する設計でなければならない。
適否は,タイマを動作させ,目視検査によって判定する。
11.4.103
タイプ1.S作動又はタイプ2.S作動
タイプ1.S作動又はタイプ2.S作動は,製造業者が宣言した電力保持時間以内の電源中断の場合,あた
かも通電の中断が発生しなかったかのように意図した動作シーケンスを再開する設計でなければならない。
エネルギー蓄積装置が電源電圧で充電されている場合,適否は,保持電力による動作状態に移行した直
後のタイマスイッチの機能によって判定する。保持電力による動作状態の事前の処理として,製造業者が
宣言した時間で充電を行う。充電時間が宣言されていない場合,定格電圧で48時間充電する。
一次電池によって予備電源を供給する場合,適否は,電池容量及び放電電流の実測値からの計算値によ
って確認する。
11.4.104
タイプ1.T作動又はタイプ2.T作動
タイプ1.T作動又はタイプ2.T作動は,その動作精度が周囲温度20〜25 ℃において製造業者が宣言した
精度で動作するように設計でなければならない。
注記1 ドイツでは,タイムスイッチの動作精度は,1日当たり±60秒でなければならない。電力保
持期間における同期タイムスイッチ(タイプS.T.)の動作精度は,1日当たり±500秒でなけ
ればならない旨求めている。
注記2 ドイツでは,計算上のタイマ経過時間からの偏差は,定格電圧の0.85〜1.1倍の変動及び定格
周波数の±2 %の変動の下での実際のタイマ経過時間と比較して,年間30分未満でなければ
ならない旨求めている。
適否は,タイマを動作させ,目視検査によって判定する。
11.4.105
タイプ1.U作動又はタイプ2.U作動
タイプ1.U作動又はタイプ2.U作動は,設定時間と実時間との間の差が製造業者が宣言した差を超えな
いように,その設定手段,組立ダイヤル部,指示装置及びスイッチ動作手段が機能する設計でなければな
らない。
この偏差は,次の値を超えてはならない。
− “時間”ダイヤル付きのタイムスイッチについては,±1分
− “24時間”ダイヤル付きのタイムスイッチについては,±30分
− “7日”ダイヤル付きのタイムスイッチについては,±3.5時間
− “月”ダイヤル付きのタイムスイッチについては,±14時間
− “12か月”ダイヤル付きのタイムスイッチについては,±7日
適否は,時間ダイヤル,24時間ダイヤル及び7日ダイヤル付きのタイムスイッチに限り,3回の連続す
る測定によって判定する。また,月ダイヤル及び12か月ダイヤル付きのタイムスイッチの適否は,受渡当
事者間の協定によって判定する。
注記 月ダイヤル及び12か月ダイヤル付きのタイムスイッチの判定基準はIECで検討中である。受
渡当事者間で試験方法を定めるのがよい。
12
耐湿性及び防じん性
耐湿性及び防じん性は,JIS C 9730-1の箇条12(耐湿性及び防じん性)による。
7
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
13
耐電圧及び絶縁抵抗
耐電圧及び絶縁抵抗は,JIS C 9730-1の箇条13(耐電圧及び絶縁抵抗)による。
14
温度上昇
温度上昇は,JIS C 9730-1の箇条14(温度上昇)による。
15
製造偏差及びドリフト
製造偏差及びドリフトは,JIS C 9730-1の箇条15(製造偏差及びドリフト)による。
16
環境によるストレス
環境によるストレスは,JIS C 9730-1の箇条16(環境によるストレス)による。
17
耐久性
耐久性は,JIS C 9730-1の箇条17(耐久性)によるほか,次による。
17.1.3
試験シーケンス及び条件
17.1.3.3 追加
17.7及び17.8の試験中に試験した手動作動について,操作サイクル数は,この試験中に実施したサイク
ル数だけ低減する。
17.10〜17.13の試験中にクラッチを使用する場合,それが加速によって故障しないことを保証するよう
に留意することが望ましい。それが故障するか又は故障しやすいと考えられる場合は,操作速度は規定の
とおりとするが,通常使用中に発生する熱を放散できるように各サイクル間に休止期間を入れる。
追加
17.1.3.101 タイマに限り,各サイクルの終了時に,次のサイクルを開始するために該当する操作を実施す
る。
タイマ又はタイムスイッチが複数の異なるプログラムをもつ場合,最大数の接点操作を行うプログラム
を試験プログラムとして当該プログラムを選定する。ただし,特別な試験用プログラムをもつタイマを製
造業者が提供する場合を除く。
試験プログラムが全ての接点を動作状態にしない場合,全ての接点の試験を確実にするために,他のプ
ログラムで動作する新しいサンプルによって試験を繰り返す。これらの追加サンプルは,全ての接点の設
計が同一である場合に試験が省略できるのと同様に,サンプルの最初の試験結果から他の結果が合理的に
推測できる設計である場合には,試験は省略できる。
タイマに製造業者の特別な試験用プログラムを使用する場合,その特別なプログラムの実行によって,
タイマの全ての特定用途プログラムの試験結果を合理的に推測できるように,製造業者は試験プログラム
を設計する。
インラインコード形,自立構造形及び独立取付形制御装置は,次のとおり試験する。
− 抵抗負荷用と製造業者が宣言したタイマに対して,タイムスイッチの各接点に対する接点動作のサイ
クル数(A)は,5 000とする。
タイムスイッチの各手動作動の操作サイクル数(M)は,500(500サイクルの接点動作を行う。)
とする。
− 抵抗負荷又は誘導負荷用と製造業者が宣言したタイマに対しては,定格負荷を接続した各接点に対す
8
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
る接点動作のサイクル数は合計5 000サイクルとし,最初のサイクル数A=2 500の間は,表14〜表
16で規定するとおりに実質抵抗負荷を使用して試験し,引き続き,第2のサイクル数A=2 500は,
表14〜表16の抵抗負荷又は誘導負荷の規定条件で実施する。
これらのタイマの各手動作動に対する操作サイクル数(M)は,500(抵抗負荷条件の下で500サイ
クルの接点動作を行う。)とする。
− タイマを休止位置から動作させるために,外部の電気的信号又は機械的信号が必要な場合,製造業者
が宣言した方法によってこれらの信号を模擬する。
− タイプ2作動をもつタイマ及びタイムスイッチについては,電気駆動の原動機は50 %以上の試験で,
定格電圧(VR)の0.9倍の電源に接続する。その他の全ての負荷及び接続部は17.7による。
− タイプ1作動をもつタイマ及びタイムスイッチについては,加速(例えば,クラッチの過度の使用)
を原因とする故障がある場合,試験は無効と判定し,その他のやり方で繰り返すことが望ましい。
17.2
試験のための電気的条件
表14−過電圧試験の電気的条件
追加 [“6.2の分類 回路のタイプ”の列の“指定する特定負荷(分類は6.2.3)”の欄に,注への参照符
号“101)”を追加し,次の注101)を追加する。]
注101) 白熱電球負荷の試験には,JIS C 8281-1の18.2で規定する負荷及び試験,又は蛍光灯負荷の試験に
はJIS C 8281-1の19.2で規定する負荷を,17.6に規定する条件で使用する。
表15−17.7及び17.10の過負荷試験の電気的条件
表16−17.8,17.9,17.11,17.12及び17.13の過負荷試験の電気的条件
追加 (表15及び表16の表中の本文の末尾に,次の文を追加する。)
製造業者が宣言した定格が10 Aを超える白熱電球負荷(17.16.101)のためのタイマを除き,一体形及び
組込形のタイマにおいて,交流回路及び直流回路の試験電流は,実質的な抵抗性回路及び誘導性回路(モ
ータ以外)に対して,抵抗負荷の定格電流(IR)の1.25倍及び誘導性負荷の定格電流(IX)の1.25倍とす
る。
実質的な抵抗性負荷は,要求する電流が試験回路を力率0.98〜1.0の交流で流れるように白熱電球,抵抗
又はその両方の任意の組合せから構成してもよい。
実質的に抵抗性負荷に分類され,表15及び表16の条件下で試験するタイマは,定格電流(IR)がモータ
負荷電流(Im)の2倍以上の場合,追加のモータ負荷分類のための表16の試験を省略してもよい。ただし,
製造業者が宣言したモータ負荷のための表15の規定に基づく試験は,実施しなければならない。
追加
17.2.101
2極以上の極数のタイマは,スイッチ定格に従って単相回路又は直流回路で試験する。二相回
路を制御するための3極以上のタイマにおいては,隣接する極を使用し,一つはサービス中に接地する可
能性のある金属部に最も近い極とする。極の間隔が変化する場合,二相回路が相互接続するシステムでの
使用を確認するため,最小距離の極間で追加試験を行う。
17.15 適用しない。
17.16 特殊目的の制御装置の試験
追加
17.16.101 白熱電球負荷
17.16.101.1 6.2.3に従って,製造業者がハロゲン電球又は白熱電球の負荷用として分類し,表1の項目7
に従って製造業者が宣言した定格をもつタイマは,製造業者が宣言した接点動作サイクル数で,JIS C
8281-1の18.2の白熱電球試験を行う。代わりに,白熱電球及びハロゲン電球の負荷を使用してもよい。各
9
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
試験サイクルの間に,55秒以上のランプの消灯期間をもつ動作サイクルとする。
ハロゲン電球又は白熱電球負荷用に分類するタイマは,定格電圧で定格電流の1.2倍以上の電流で試験
する。
試験は,多数の白熱電球を使用して実施する。タイマの定格電圧に等しい定格電圧のランプが入手でき
ない場合,より低い定格電圧をもつランプを使用してもよいが,可能な限りタイマの定格電圧の90 %以上
であることが望ましい。
試験電圧は,ランプの定格電圧とする。
ランプの数は,タイマの定格電流の1.2倍以上の試験電流を想定して,次の式によって決定する。
ランプ数=試験電圧×1.2×(タイマの)定格電流/(各ランプの)定格電力
各試験サイクルの間に,55秒以上のランプの消灯期間をもつ動作サイクルとする。動作回数は,宣言の
とおりとする。
電源の有効短絡電流は,1 500 A以上でなければならない。
試験中,サンプルの接点で継続するアークが発生してはならない。また,試験後,それらはその後の使
用を阻害するおそれのある損傷があってはならない。
17.16.101.1.2 カナダ及び米国では,ハロゲン電球又は白熱電球を負荷とするタイマは,17.16.101.1.2.1〜
17.16.101.1.2.8の要求事項を満たさなければならない旨を求めている。
注記 この細分箇条は我が国では適用されないが,対応国際規格の理解のため規定した。
17.16.101.1.2.1
ハロゲン電球又は白熱電球が定格負荷のタイマは,定常電流がタイマの定格電流になる
ように調整したハロゲン電球負荷又は白熱電球負荷で試験する。
ハロゲン電球又は白熱電球を定格負荷とするタイマの試験のために発電機又は他の電源をもつ試験回路
は,タイマ及び負荷への突入電流を許容するために,次のような十分な電流容量をもつ。
− 直流では,回路が20 A負荷で閉路する場合,定常電流の8倍以上の電流
− 交流では,回路が20 A負荷で閉路する場合,定常電流の10倍以上の電流
17.16.101.1.2.2
ハロゲン電球又は白熱電球,及び電源回路は,20 Aより小さい電流定格について試験す
るとき,突入電流がその小さい電流定格で十分であって,かつ,その小さい定格を最大値として限定して
いる試験の場合,電源回路は20 A負荷の突入電流に対する十分な電流容量をもつ必要はない。
17.16.101.1.2.3
17.16.101.1.2.1の要求事項に関して,回路は,閉路後,定格周波数の周期の1/4時間以内
に突入電流がピーク値に到達する。
17.16.101.1.2.4
表15及び表16の誘導性回路(モータ以外)のための要求事項は,ハロゲン電球又は白
熱電球タイプの回路定格の評価試験にも適用する。
17.16.101.1.2.5
ハロゲン電球又は白熱電球を使用するように設計したスイッチの負荷として,これらの
電球を使用する場合,負荷は可能な限り少数の標準定格の電球で構成する。電球の必要最小数を決定する
場合,使用する最大電球サイズは500 W電球とする。必要な場合,より高いワット数の電球を使用しても
よい。各試験サイクルの間に,55秒以上のランプの消灯期間をもつ動作サイクルとする。
17.16.101.1.2.6
ハロゲン電球又は白熱電球での試験のための発電機又は他の電源をもつ試験回路の適否
は,オシログラフによる分析によって決定する。定格周波数のタイミング波形を参照として,オシログラ
ムに示される突入電流のピーク値は,周期の1/4以内で到達することを確認する。
17.16.101.1.2.7
直流試験回路の適否は,複数(12以上)のオシログラムから判断する。過半数のオシロ
グラムが,許容可能な最小値以上の突入電流係数を示すことを確認する。
17.16.101.1.2.8
交流試験回路の適否も,複数(12以上)のオシログラムから判断する。突入電流の減少
10
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
を示す(当該の正弦波の一部がゼロ点に近付く。)オシログラムは,試験回路の電気容量が突入電流のピー
ク値の測定結果に基づいた許容可能な最小値以上の突入電流係数を生成するのに十分であることを確認す
ることが望ましい。
17.16.101.2 蛍光灯負荷
6.2.3に従って蛍光灯負荷用として分類し,表1の項目7に従って製造業者が宣言する定格をもつタイマ
は,製造業者が宣言する接点動作サイクル数で,JIS C 8281-1の19.2の蛍光灯回路の平常動作試験を行う。
17.16.101.3 負荷は,17.16.102に規定する合成負荷を使用してもよい。
17.16.102 合成負荷
17.16.101の白熱電球負荷及び蛍光灯負荷の代替となる負荷である。
17.16.102.1 試験に使用する合成負荷は,17.16.102.2〜17.16.102.5による。
17.16.102.2 合成負荷によって試験する試験回路(発電機又は他の電源をもつ。)の適否は,オシログラフ
による分析によって判定。定格周波数のタイミング波形を参照として,オシログラムに示される突入電流
のピーク値は,周期の1/4で到達するように調整する。
17.16.102.2.1
直流試験回路の適否は,複数(12以上)のオシログラムから決定する。過半数のオシログ
ラムが,許容可能な最小値以上の突入電流係数を示すことを確認する。
17.16.102.2.2
交流試験回路の適否は,複数(12以上)のオシログラムから判断する。突入電流の減少を
示す(当該の正弦波の一部がゼロ点に近付く。)オシログラムは,試験回路の容量が突入電流のピーク値の
測定結果に基づいた許容可能な最小値以上の突入電流係数を生成するのに十分であることを確認すること
が望ましい。
17.16.102.3 合成負荷は,被試験回路の閉路時に抵抗の一部を分割するか又は開路に先立って抵抗負荷の
一部を切り離すように接続及び制御されている場合,無誘電性抵抗で構成してもよい。また,合成負荷は,
無誘電性抵抗又は並列接続された抵抗とコンデンサとで構成してもよい。コンデンサと抵抗との並列接続
の場合,負荷は,通常の方法でコンデンサを充電及び放電した後に直ちに閉路前のコンデンサの状態に校
正する。白熱電球及び抵抗,及び/又はコンデンサで構成する組合せ負荷は,合成負荷とみなす。
17.16.102.4 合成負荷は,タイマの意図している負荷定格に対応して校正する。経時変化及び使用によっ
て回路又は負荷の定数が変化していないことを確実にするため,合成負荷の校正を適切な間隔で実施する。
17.16.102.5 合成負荷の特性は,次による。
− 直流の場合,15 A負荷のとき9倍以上,10 A負荷のとき10倍以上,又は5 A負荷のとき11倍以上
− 交流の場合,回路が20 A負荷で閉路したとき,定常電流の8倍以上
さらに,コンデンサ及び/又は抵抗の負荷の電流又は17.16.102.3に規定する組合せ負荷の電流は,閉路
後,定格周波数の1周期の時点で必要な突入電流の半分以上とし,かつ,定格周波数の3.5周期の時点で
定常状態電流の2倍以上とする。単純な抵抗性負荷の電流は,スイッチが閉路した後,定格周波数の周期
の90 %以上の期間,模擬する負荷定格の最大の突入電流値でなければならない。
17.16.103 TVタイマ
17.16.103.1 カナダ及び米国では,TVタイマは17.16.103.1.1〜17.16.103.1.5の要求事項を満足しなければ
ならない旨求めている。
17.16.103.1.1
複数の負荷極をもつTVタイマは,別々の負荷を制御する極ごとに,極間では逆極性にし
て試験する。
17.16.103.1.2
表15及び表16に規定する条件での試験は,表101に規定する適切な試験電流で行う。こ
の表は,17.16.102.1〜17.16.102.5に規定するスイッチ定格又は負荷と同等である。
11
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
操作の推奨速度は,毎秒45°である。
表101−過負荷試験及び耐久性試験のための電気的条件
単位 A
17.2,17.16.103.1.2,17.7,17.10及び17.12のための
TVタイマ(交流回路)の電気的過負荷条件
TVタイマ(交流回路)の耐久性試験のため
の電気的条件
スイッチ定格
最小突入電流
(ピーク値)
安定状態電流
(実効値)
安定状態電流
(実効値)
最小突入電流
(ピーク値)
1
27
1.5
1
18
2
51
3.0
2
35
3
71
4.5
3
51
4
91
6.0
4
65
5
111
7.5
5
78
8
163
12.0
8
117
10
191
15.0
10
141
15
215
18.75
15
191
20
247
25.0
20
226
17.16.103.1.3
表15及び表16に規定する条件での試験は,17.16.101.1.2.3,17.16.101.1.2.6及び
17.16.101.1.2.8に従った試験回路とし,17.16.101.1.2.5に規定した負荷とする。
17.16.103.1.4
手動又は適切な機械によって,毎秒45°の推奨速度で,TVタイマの操作対象をその定格
電流で開閉することによって,17.8の10 000サイクルの自動作動の最初の試験を行ったときに,TVタイ
マは,適切な動作をしなければならない。ただし,受渡当事者間の合意がある場合,操作の速度は,毎秒
60°より速くてもよい。
タイマは,試験が終了したとき,電気的及び機械的に適切な動作が可能でなければならない。そのとき
制御装置は,その正常な機能を実行することができ,かつ,タイマの信頼性及び有用性を低下させる摩耗,
部品の緩み,その他の種類の欠陥がないことを示さなければならない。
17.16.103.1.5
17.2の自動作動の反復試験中に,更に15 000サイクルを行ったとき,タイマは適切な動作
をしなければならない。この試験の終了時に,制御装置は試験負荷の開閉ができなければならない。
18
機械的強度
機械的強度は,JIS C 9730-1の箇条18(機械的強度)によるほか,次による。
18.6.1
追加
プラグインタイムスイッチに対しては,適用しない。
19
ねじ山付き部品及び接続部
ねじ山付き部品及び接続部は,JIS C 9730-1の箇条19(ねじ山付き部品及び接続部)による。
20
沿面距離,空間距離及び固体絶縁物を通しての距離
沿面距離,空間距離及び固体絶縁物を通しての距離は,JIS C 9730-1の箇条20(沿面距離,空間距離及
び固体絶縁物を通しての距離)による。
12
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
21
耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性
耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性は,次を除き,JIS C 9730-1の箇条21(耐熱性,耐火性及び耐ト
ラッキング性)による。
21.2.4
追加
充電部又は通電部品に直接接触していないその他の小形部品(ギヤ,カム,レバー及びこれらと類似の
もの)は,グローワイヤ試験を行わない。
追加
21.101 米国では,TVタイマの外郭の部品として使用する絶縁材料は,JIS C 60695-11-10によって規定
するV-0の難燃性でなければならず,さらに,IEC 60730-1のAnnex Dを満たさなければならない。
また,保証トラッキング指数(PTI)は,TVタイマの電圧定格に応じた最低限の性能レベル特性をもた
なければならない。
外郭内で使用する他の絶縁材料は,その用途に基づいてIEC 60730-1のAnnex Dの該当する要求事項を
満たさなければならない。TVタイマでリード線を一緒に提供する場合は,そのリード線は,目的に適し
ていて,かつ,難燃性をもたなければならない。
注記 この細分箇条は,我が国では適用しない。
22
耐腐食性
耐腐食性は,JIS C 9730-1の箇条22(耐腐食性)による。
23
電磁両立性(EMC)要求事項−エミッション
電磁両立性(EMC)要求事項−エミッションは,JIS C 9730-1の箇条23[電磁両立性(EMC)要求事項
−エミッション]による。
24
部品
部品は,JIS C 9730-1の箇条24(部品)による。
25
通常動作
通常動作は,JIS C 9730-1の箇条25(通常動作)による。
26
電磁両立性(EMC)要求事項−イミュニティ
電磁両立性(EMC)要求事項−イミュニティは,JIS C 9730-1の箇条26[電磁両立性(EMC)要求事項
−イミュニティ]による。
27
異常動作
異常動作は,JIS C 9730-1の箇条27(異常動作)による。
28
電子的断路の使用に関する指針
電子的断路の使用に関する指針は,JIS C 9730-1の箇条28(電子的断路の使用に関する指針)による。
13
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
附属書
附属書は,JIS C 9730-1の附属書によるほか,次による。
附属書H
(規定)
電子制御装置の要求事項
附属書Hは,JIS C 9730-1の附属書H(電子制御装置の要求事項)によるほか,次による。
H.2 用語及び定義
用語及び定義は,JIS C 9730-1のH.2(用語及び定義)によるほか,次による。
H.2.23 機能安全に関する定義
追加
H.2.23.101.1
永続動作(permanent operation)
機器又はシステムの動作中の保護機能に対する24時間以上の連続的監視。
H.2.23.101.2
非永続動作(non-permanent operation)
機器又はシステムの動作中の保護機能に対する24時間未満の連続的監視。
H.7 情報
情報は,JIS C 9730-1のH.7(情報)によるほか,次による。
表1−情報,適用箇条及び方法
追加(表1に,次の表の項目を置換又は追加する。)
情報
適用箇条
方法
置換
54
適用しない。
−
−
追加
105 定義された状態の試験機能の周期
H.27.1.2.2.2
H.27.1.2.3.2
H.27.1.2.3.3
X
106 制御装置は,永続動作用又は非永続動作用のいずれか
である。
H.2.23.101.1
H.2.23.101.2
H.27.1.2.2.2
X
H.11 構造要求事項
構造要求事項は,JIS C 9730-1のH.11(構造要求事項)によるほか,次による。
H.11.12 ソフトウェアを使用する制御装置
追加(第1段落の後に,次の注記を追加する。)
14
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
注記 この規格の適用範囲内のタイマ及びタイムスイッチ用ソフトウェア機能は,製造業者が別の宣
言をしている場合を除き,ソフトウェアクラスAに分類する。
H.26 電磁両立性(EMC)要求事項−イミュニティ
電磁両立性(EMC)要求事項−イミュニティは,JIS C 9730-1のH.26[電磁両立性(EMC)要求事項−
イミュニティ]によるほか,次による。
H.26.6 電圧不平衡の影響の試験
この細分箇条は,適用しない。
H.26.9 電気的ファストトランジェント/バーストのイミュニティ試験
追加
H.26.9.101
試験手順
制御装置は,5回の試験を行う。試験は動作シーケンスが許容する最大数の出力を接続した状態で行う。
これらの試験は,電力を負荷に供給した状態で3回,電力を負荷に供給しない状態で2回行う。
H.26.11 静電気放電試験
追加
全ての可触表面に5回の放電を加える。
試験は,動作シーケンスが許容する最大数の出力を接続した状態で行う。これらの試験は,電力を負荷
に供給した状態で3回,電力を負荷に供給しない状態で2回行う。
可触部は,8.1.9.5に規定するように,取り外し可能な部分を外した後に可触となる部分を含む。
H.26.15.4
追加
H.26.15.4.101 適否の判定は,H.26.15.4 a) による。
H.27 異常動作
異常動作は,JIS C 9730-1のH.27(異常動作)によるほか,次による。
H.27.1.1.2
置換(最初の文を,次に置き換える。)
制御装置は,次の条件で動作させる。さらに,制御装置は,製造業者が宣言した状態及び宣言しない状
態で試験する。
H.27.1.1.3
細別のc) を除いて,JIS C 9730-1のH.27.1.1.3による。
H.27.1.2.2
クラスB制御機能
H.27.1.2.2.2
一次故障
置換[細別b)〜d) を,次に置き換える。]
b) 同じ故障状態の下での事後の再始動が,システムを同じ定義状態に戻す結果になる場合,制御装置は,
故障応答時間(表1の項目91参照)内に定義状態に移行することによって応答する。
c) 非永続動作のシステムの場合,制御装置は意図した動作を継続し,次回の始動シーケンス中に故障を
検出する。適否の判定は,a) 又はb) の確認による。
注記101 永続動作のシステムに対する要求事項は検討中である。
d) 制御装置は,製造業者による宣言のとおりに通常動作を継続する。
置換[a)〜d) の細別に続く,文末の二つの段落を,次に置き換える。]
故障応答時間は,製造業者が宣言する(表1の項目91参照)。
15
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
製造業者が宣言する永続動作(表1の項目106参照)について,上記c) は適用しない。
非永続動作では,上記c) を適用する。
機械式アクチュエータが定義された状態の一部である制御機能においては,スイッチ接点までの試験(ス
イッチ接点自身は含まない。)で十分である。定義された状態の試験に不合格の場合,制御装置は,安全停
止に移行しなければならない。試験の頻度は,製造業者が宣言する頻度とする(表1の項目105参照)。
検査回路の部品の内部故障は考慮しない。
H.27.1.2.2.3
定義された状態での故障
この細分箇条は,適用しない。
H.27.1.2.3
クラスC制御機能
H.27.1.2.3.2
一次故障
置換[細別b)〜d) を,次に置き換える。]
b) 同じ故障状態の下での事後の再始動が,システムを同じ定義状態に戻す結果になる場合,制御装置は,
故障応答時間(表1の項目91参照)内に定義状態に移行することによって応答する。
c) 非永続動作のシステムの場合,制御装置が,意図した動作を継続し,次回の始動シーケンス中に故障
を検出する。適否の判定は,a) 又はb) の確認による。
注記101 永続動作のシステムに対する要求事項は検討中である。
d) 制御装置は,製造業者による宣言のとおりに通常動作を継続する。
置換(文末の段落を,次に置き換える。)
故障応答時間は,製造業者が宣言する(表1の項目91参照)。
製造業者が宣言する永続動作(表1の項目106参照)について,c) は検討中である。
機械式アクチュエータが定義された状態の一部である制御機能においては,スイッチ接点までの試験(ス
イッチ接点自身は含まない。)で十分である。定義された状態の試験に不合格の場合,制御装置は,安全停
止に移行しなければならない。試験の頻度は,製造業者が宣言する(表1の項目105参照)。検査回路の
部品の内部故障は考慮しない。
H.27.1.2.3.3
二次故障
置換(第2段落以下の部分を,次に置き換える。)
非永続操作システムの評価(アセスメント)においては,二次故障は,一次故障後の始動シーケンス実
行中にだけ発生すると想定する。永続動作のシステムにおいては,二次故障は,一次故障の24時間後に発
生する。
機械式アクチュエータが定義された状態に含まれる制御機能において,スイッチ接点までの試験(スイ
ッチ接点自身は含まない。)で十分である。定義された状態の試験に不合格の場合,制御装置は,安全停止
に移行しなければならない。試験の頻度は,製造業者が宣言する頻度とする(表1の項目105参照)。検
査回路の部品の内部故障は考慮しない。
H.27.1.2.4
定義された状態での故障
この細分箇条は,適用しない。
16
C 9730-2-7:2019 (IEC 60730-2-7:2015)
附属書AA
(規定)
自動作動及び手動作動のサイクル数
表1の注102) に規定する自立構造形,独立取付形及びインラインコード形のタイマ及びタイムスイッチ
のサイクル数は,表AA.1による。
表AA.1−自立構造形,独立取付形及びインラインコード形のタイマ及びタイムスイッチ用の値a)
単位 サイクル
自動作動
手動作動
負荷形式
5 000
500
実質的に抵抗性
2 500
250
抵抗性及び誘導性
25 000
50
高突入電流(インラインコード形TVタイマ)
注a) 一体形及び組込形制御装置に対する値は,該当する機器規格で示す。
参考文献
参考文献は,JIS C 9730-1の参考文献によるほか,次による。
追加
JIS C 8281-2-3:2012 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備用スイッチ−第2-3部:遅延スイッチ
(TDS)の個別要求事項
注記 対応国際規格:IEC 60669-2-3:2006,Switches for household and similar fixed electrical installations
−Part 2-3: Particular requirements−Time-delay switches (TDS)