C 9730-2-3:2010
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲及び引用規格 ······································································································· 1
2 用語及び定義 ··················································································································· 2
3 一般要求事項 ··················································································································· 2
4 試験に関する一般注意 ······································································································· 2
5 定格······························································································································· 3
6 分類······························································································································· 3
7 情報······························································································································· 3
8 感電に対する保護 ············································································································· 4
9 保護接地装置 ··················································································································· 4
10 端子及び端末 ················································································································· 4
11 構造要求事項 ················································································································· 4
12 耐湿性及び防じん性 ········································································································ 4
13 耐電圧及び絶縁抵抗 ········································································································ 5
14 温度上昇 ······················································································································· 5
15 製造偏差及びドリフト ····································································································· 5
16 環境によるストレス ········································································································ 5
17 過負荷,耐久性及び制限短絡 ···························································································· 5
18 機械的強度 ···················································································································· 6
19 ねじ山付き部品及び接続部 ······························································································· 7
20 沿面距離,空間距離及び固体絶縁物を通しての距離 ······························································ 7
21 耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性 ················································································ 7
22 耐腐食性 ······················································································································· 7
23 電磁両立性 (EMC) 要求事項−エミッション ······································································· 7
24 部品 ····························································································································· 7
25 通常動作 ······················································································································· 7
26 電磁両立性 (EMC) 要求事項−イミュニティ ······································································· 7
27 異常動作 ······················································································································· 7
28 電子的断路の使用に関する指針 ························································································· 7
附属書 ································································································································ 8
附属書C(規定)水銀スイッチ試験に用いる綿 ·········································································· 8
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 9
C 9730-2-3:2010
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
工業規格である。これによって,JIS C 9730-2-3:2004は改正され,この規格に置き換えられた。ただし,
この規格の製品は電気用品安全法によって規制されていたり,その規制の対象となる製品の部品として使
用されるものであり,この規格の改正時点においてはJIS C 9730-2-3:2004が規制上の技術基準として採用
されている。改正されたこの規格が,直ちに規制上の技術基準として採用されることを意味するものでは
ないため,この規格を規制対象となる電気用品の適合義務を果たすために使用する場合には,規制上の扱
いに十分注意する必要がある。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
JIS C 9730の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 9730-1 第1部:一般要求事項
JIS C 9730-2-2 第2-2部:感熱式モータ保護装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-3 第2-3部:蛍光ランプ用安定器の感熱式保護装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-4 第2-4部:密閉形及び半密閉形の電動圧縮機用の感熱式モータ保護装置の個別要求事
項
JIS C 9730-2-5 第2-5部:自動電気バーナコントロールシステムの個別要求事項
JIS C 9730-2-6 第2-6部:機械的要求事項を含む自動電気圧力検出制御装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-7 第2-7部:タイマ及びタイムスイッチの個別要求事項
JIS C 9730-2-8 第2-8部:電動式ウォーターバルブの個別要求事項
JIS C 9730-2-9 第2-9部:温度検出制御装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-10 第2-10部:モータ起動リレーの個別要求事項
JIS C 9730-2-11 第2-11部:エネルギー調整器の個別要求事項
JIS C 9730-2-12 第2-12部:電動式ドアロックの個別要求事項
JIS C 9730-2-13 第2-13部:湿度検出制御装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-14 第2-14部:電気アクチュエータの個別要求事項
JIS C 9730-2-15 第2-15部:自動電気式の空気流量,水流量及び水位検出制御装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-17 第2-17部:機械的要求事項を含む電動式ガスバルブの個別要求事項
JIS C 9730-2-19 第2-19部:機械的要求事項を含む電動式オイルバルブの個別要求事項
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 9730-2-3:2010
家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置−
第2-3部:蛍光ランプ用安定器の感熱式保護装置の
個別要求事項
Automatic electrical controls for household and similar use−
Part 2-3: Particular requirements for thermal protectors for ballasts for
tubular fluorescent lamps
序文
この規格は,2006年に第2版として発行されたIEC 60730-2-3を基に,我が国の試験条件を示すために,
技術的内容を変更して作成した日本工業規格であり,JIS C 9730-1:2010と併読する規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲及び引用規格
適用範囲及び引用規格は,JIS C 9730-1の箇条1によるほか,次による。ただし,1.1〜1.3は,この規格
による。
1.1
この規格は,管形蛍光ランプ用安定器のための感熱式保護装置の評価に適用する。
この規格は,NTC又はPTCサーミスタを使用する感熱式保護装置にも適用する。追加要求事項は,JIS
C 9730-1の附属書Jの中に含まれる。
安定器と感熱式保護装置との組合せの試験に関する要求事項は,JIS C 8147-1の規定による。
1.1.1
この規格は,本質的な安全に対して,また,動作値,動作時間及び動作シーケンスが機器の安全に
関連するもので,管形ランプ用安定器を過熱から防止するために使用される感熱式保護装置の試験に対し
て適用する。
この規格は,JIS C 8147-2-8の適用範囲内の安定器用感熱式保護装置に適用する。
この規格に含まれる感熱式保護装置は,JIS C 8147-2-9の適用範囲内の安定器のような,その他の放電
ランプ用安定器に対しても適切な場合がある。
注記 この規格を通して,“保護装置”という用語は,“自己復帰形感熱式安定器用保護装置”を意味
する。
1.1.2
この規格は,安定器の保護のために用いられるその他の装置には適用しない。
1.1.3
この規格は,回路を開放するための手動装置には適用しない。
1.2
この規格は,50 Hz又は60 Hzの690 V以下の交流電源で使用する安定器とともに使用する保護装置
に適用する。
2
C 9730-2-3:2010
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
1.3
この規格は,自動制御装置の自動作動の応答値が自動制御装置の機器への取付方法に依存するとき
は,その応答値については考慮しない。応答値が使用者の保護のため又は周辺に対し重要な目的のもので
ある場合,該当する家庭用機器規格において規定するか又は製造業者が定める値を適用する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応する程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60730-2-3:2006,Automatic electrical controls for household and similar use−Part 2-3: Particular
requirements for thermal protectors for ballasts for tubular fluorescent lamps (MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
1.5
引用規格
引用規格は,JIS C 9730-1の1.5によるほか,次による。
JIS C 8147-1 ランプ制御装置−第1部:一般及び安全性要求事項
注記 対応国際規格:IEC 61347-1,Lamp controlgear−Part 1: General and safety requirements (MOD)
JIS C 8147-2-8 ランプ制御装置−第2-8部:蛍光灯安定器の個別要求事項
注記 対応国際規格:IEC 61347-2-8,Lamp controlgear−Part 2-8: Particular requirements for ballasts for
fluorescent lamps (MOD)
JIS C 8147-2-9 ランプ制御装置−第2-9部:放電灯安定器個別要求事項(蛍光灯を除く)
注記 対応国際規格:IEC 61347-2-9,Lamp controlgear−Part 2-9: Particular requirements for ballasts for
discharge lamps (excluding fluorescent lamps) (MOD)
JIS C 9730-1:2010 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置−第1部:一般要求事項
注記 対応国際規格:IEC 60730-1:1999,Automatic electrical controls for household and similar use−
Part 1: General requirements,Amendment 1:2003及びAmendment 2:2007 (MOD)
2
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 9730-1の箇条2によるほか,次による。
2.2
目的に関する制御装置のタイプの定義
JIS C 9730-1の2.2によるほか,次による。
2.2.16.101
感熱式安定器用保護装置 (thermal ballast protector)
管形蛍光ランプ用安定器と一体であるか,それに組み込まれる自己復帰形自動制御装置。いかなる使用
条件下にあっても,その安定器を過熱しないように保護するように特別に設計される。
注記 この制御装置は,安定器電流を流し,安定器の温度及び電流に高感度である。
3
一般要求事項
一般要求事項は,JIS C 9730-1の箇条3による。
4
試験に関する一般注意
試験に関する一般注意は,JIS C 9730-1の箇条4による。ただし,4.2.1は,この規格による。
4.2.1
1個のサンプルをこの規格の試験に対して使用する。ただし,17.1.2の試験には別のサンプルを用
い,17.4の試験には3個の別のサンプルを用いる。
3
C 9730-2-3:2010
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5
定格
定格は,JIS C 9730-1の箇条5による。
6
分類
分類は,JIS C 9730-1の箇条6によるほか,次による。ただし,6.4.1,6.6,6.7,6.10〜6.12,6.14及び
6.16は,この規格では適用しない。
6.3
目的による分類
JIS C 9730-1の6.3によるほか,次による。
6.3.101
感熱式安定器用保護装置
6.4
自動作動の機能による分類
JIS C 9730-1の6.4によるほか,次による。ただし,6.4.1は,この規格では適用しない。
6.4.101 保護装置は,動作時にマイクロ開路を提供する保護装置として,次のように分類する。
− 自己復帰形(タイプ2.C)
7
情報
情報は,JIS C 9730-1の箇条7による。ただし,表7.2の一部を次に置き換え又は追加する。
表7.2−製造業者によって宣言された情報,適用箇条及び方法
情報
適用箇条
方法
1
製造業者名又は商標2)
7.2.6
C
2
固有の形式番号1) 2)
2.11.1,2.13.1
C
3
定格電圧又は定格電圧範囲 (V)
2.1.2,4.3.2
C
4
制御装置が交直両用であるか,又は定格が交流及び直流に対して同一であ
る場合を除き,電源の性質
4.3.2,6.1
D
6
制御装置の目的
4.3.5,6.3
D
6a
制御装置の構造
6.15
D
20
内部導体用端子に接続する意図の特殊導体の詳細
10.2.1
D
31
制御装置の取付方法5)
11.6
D
37
検出制御装置の作動量の最小変化率及び/又は最大変化率並びにサイクル
速度の最小及び/又は最大4)
4,15,17
X
38
正しい作動のために必要である,又は試験目的に使用するおそれがある検
出制御装置の作動量のオーバシュート値
17
X
48
動作値(又は複数の動作値)
15
D
101
制限短絡容量101)
17.4
X
102
定格電流102)
2.1.1,17
D
注1) 固有の形式番号は,それを完全に引用する場合には,制御装置の製造業者が電気的,機械的,寸法的,及び
機能的に原物と完全に互換性のある代替品を供給することができるようなものでなければならない。
固有の形式番号は,一緒に固有の形式番号を提供する,定格電圧又は周囲温度表示のような他の表示をも
つ一連の形式番号で構成してもよい。
2) (規定なし)
4) α2:最高上昇速度(タイプ2作動装置だけ)
β2:最高下降速度(タイプ2作動装置だけ)
α2及びβ2の値は,ただ試験目的用であって,代替方法として最大サイクル速度として宣言してもよい。
この規格の目的に対しては,温度変化速度はK/hで表される。
4
C 9730-2-3:2010
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表7.2−製造業者によって宣言された情報,適用箇条及び方法(続き)
5) 独立取付形制御装置に関して,制御装置の取付け又は使用時に特別な予防措置を講じる必要がある場合,制
御装置に添付の指示シートにこれらの詳細を規定しなければならない。
特別な予防措置は,例えば,独立取付形制御装置を埋め込む場合に必要となるかもしれない。取付け後に,
この規格の要求事項を満たすために必要な条件が達成されていることを確実にするために,そのような制御
装置に対する指示シートには次に関する明確な情報を含めなければならない。
− 制御装置のために提供されるべき空間の寸法
− この空間内で制御装置を支持及び固定するための手段の寸法及び位置
− 制御装置の様々な部品と設備の周辺部品との間の最低空間距離
− 換気口の最低寸法及びそれらの正確な配置
− 制御装置と電源供給の接続及び該当する場合には個々の構成部品の相互接続
制御装置の電源供給導体が端子台又は固定配線用コンパートメントの部品と接触することができる場合,
かつこれらの部品が通常の使用状況下で表14.1に規定する温度を超える場合,指示シートには,制御装置は,
適切なT定格をもつ導体によって接続されなければならないということも記載しなければならない[表14.1
の注1) 参照]。
101) (対応国際規格の注は,カナダ及びアメリカ合衆国で適用するものであり,この規格では採用しない。)
102) 感熱式安定器用保護装置の定格電流は,その安定器の定格電流に従って選択する。
8
感電に対する保護
感電に対する保護は,JIS C 9730-1の箇条8による。
9
保護接地装置
保護接地装置は,JIS C 9730-1の箇条9による。
10 端子及び端末
端子及び端末は,JIS C 9730-1の箇条10によるほか,次による。ただし,10.1は,この規格では適用し
ない。
10.2 内部導体用端子及び端末
JIS C 9730-1の10.2によるほか,次の注記を追加する。
注記 この規格の目的に対しては,内部導体は,一体形導体とみなす。
11 構造要求事項
構造要求事項は,JIS C 9730-1の箇条11によるほか,次による。
11.3.4 製造業者による設定
JIS C 9730-1の11.3.4によるほか,次の注記を追加する。
注記 シーリングコンパウンド,ロックナットなどは,この目的に対して十分とみなす。
12 耐湿性及び防じん性
耐湿性及び防じん性は,JIS C 9730-1の箇条12によるほか,次による。
12.2 湿気条件に対する保護
JIS C 9730-1の12.2と12.2.1との間に,次の段落を追加する。
この評価は,安定器で行う。
5
C 9730-2-3:2010
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
13 耐電圧及び絶縁抵抗
耐電圧及び絶縁抵抗は,JIS C 9730-1の箇条13と13.1との間に,次の注記を追加する。
注記 箇条13の試験が適切であるかどうかは,保護装置を機器中に取り付ける方法に依存する。箇条
13中の試験の結果が,その保護装置を安定器とともに使用したときの結果を代表しないようで
あれば,これらの試験は通常感熱保護される安定器に組み込んで実施する。
14 温度上昇
JIS C 9730-1の箇条14は,この規格では適用しない。
この規格の箇条17の試験が適合であれば十分であるとみなされる。
15 製造偏差及びドリフト
製造偏差及びドリフトは,JIS C 9730-1の箇条15による。ただし,15.1〜15.4は,この規格による。
15.1 開路温度の許容偏差は,宣言された開路温度から±5 Kを超過してはならない。
15.2 17.1.3の耐久性試験の後の初期開路温度からの許容ドリフトは,以前に偏差試験を受けたサンプルに
ついて記録された開路温度から+5 Kを超えてはならない。
15.3 適否は,この項の該当する試験によって判定する。
15.4 整合性は,次のとおりに決定しなければならない。
15.4.1 保護装置の1個のサンプルで,15.4.2及び15.4.3に従って初期開路温度を測定する。次のうち,い
ずれか小さい方を超えない保護装置を流れる電流の遮断によって,開路を示す。
− 保護装置定格電流の3 %
− 0.01 A
15.4.2 保護装置は,空気の流れが30 m/分(100フィート/分)以上の空気循環オーブンの中に取り付け
る。温度は,そのサンプル又は感知素子の近傍の空気中に配置した同一のサンプルの検知素子のいずれか
に取り付けた直径0.25 mmの熱電対によって測定する。
注記 製造業者と試験所との間の合意に基づいてその他の試験装置を使用してもよい。
15.4.3 空気循環オーブンの温度は,試験用サンプルの予想される開路温度より10 K低い温度まで急速に
増加させ,平衡状態に達するまで維持する。それからオーブン温度は,そのサンプルが動作するまで0.5 K
/分以下の速度で増加する。
注記 17.1.3.5において要求される繰返し試験については,熱電対を初期の試験の場合と同じ位置(試
験サンプルを基準にする。)に配置することが重要である。
16 環境によるストレス
環境によるストレスは,JIS C 9730-1の箇条16による。
17 過負荷,耐久性及び制限短絡
箇条17は,この規格による。
17.1 一般要求事項
17.1.1 保護装置は,通常使用において発生する機械的,電気的及び熱的ストレスに耐えなければならない。
過負荷及び耐久性並びに制限短絡試験については,別のサンプルを使用しなければならない。
6
C 9730-2-3:2010
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
17.1.2 過負荷試験
17.1.2.1 過負荷試験のためには,試験されていない保護装置を使用しなければならない。保護装置は,1 000
サイクルの動作サイクルの間17.2に規定する定格試験電圧で40〜50 %の力率の試験電流を開閉しなけれ
ばならない。試験電流は,定格電流の4倍とする。試験電圧が120 Vのときは,試験電流は20 A以上とす
る。
17.1.2.2 試験において,保護装置は,宣言したとおり取り付け,接続しなければならない。
17.1.2.3 保護装置は,その通常動作と一致する方法で熱的に動作しなければならない。熱源を使用する場
合,それは試験中の保護装置によってサイクルさせなければならない。
17.1.2.4 サイクル速度は,(6±1) サイクル/分とする。ただし,表7.2の項目37及び項目38の中でその
保護装置の特性について,その他の値が要求され宣言されている場合は除く。
17.1.2.5 保護装置に箇条8,箇条13及び箇条20との不適合をもたらす誤動作がなかった場合,17.1.2の
要求事項に適合するとみなす。
17.1.3 耐久性試験
17.1.3.1 保護装置は,17.2に規定する40〜50 %の力率及び試験電圧で10 000サイクルの動作の間,定格
電流の2倍の試験電流を開閉した後,15.2に規定するドリフトを超過しないように動作しなければならな
い。
17.1.3.2 試験のために,保護装置は,宣言したとおり取り付け,接続しなければならない。
17.1.3.3 保護装置は,その通常動作と一致する方法で熱的に動作しなければならない。熱源を使用する場
合,それは試験中の保護装置によってサイクルさせなければならない。
17.1.3.4 サイクル速度は,(6±1) サイクル/分とする。ただし,表7.2の項目37及び項目38の中で,そ
の保護装置の特性について,その他の値が要求されることが宣言されている場合は除く。
17.1.3.5 耐久性試験の終了時に,保護装置は15.4.1に規定する試験手続を使用する校正確認試験を再度行
う。
17.1.3.6 17.1.3.5の再試験において記録された開路温度が15.1の試験中に記録された初期の開路温度から
+5 Kを超えない場合,保護装置は17.1.3の要求事項に適合しているとみなす。さらに,誤動作又は接点
の溶着があってはならない。
17.2 試験電圧
17.1.2及び17.1.3の試験に対して用いられる電圧は,定格電圧又は定格電圧範囲の最高電圧に等しくす
る。
17.3 耐電圧要求事項
17.1.3のすべての試験の後,13.2を適用することを前もって決定している保護装置に13.2の要求事項を
適用しなければならない。しかし,保護装置は湿度処理は行わない。
17.4 制限短絡
保護装置は,制限短絡試験にかけたとき,火災の危険を起こしてはならない。
注記 対応国際規格の注記は,カナダ及びアメリカ合衆国で適用する検査方法であり,この規格では
採用しない。
18 機械的強度
機械的強度は,JIS C 9730-1の箇条18による。
7
C 9730-2-3:2010
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
19 ねじ山付き部品及び接続部
ねじ山付き部品及び接続部は,JIS C 9730-1の箇条19による。
20 沿面距離,空間距離及び固体絶縁物を通しての距離
沿面距離,空間距離及び固体絶縁物を通しての距離は,JIS C 9730-1の箇条20によるほか,次による。
20.101 沿面距離及び空間距離に関する要求事項は,次の箇所には適用しない。
− 同極充電部間(ヒータがあればそれを含む。)
− 接点間げき(隙)
− 同極の端子間及び端末間(端子及び端末を含む。)
注記 この除外条項は,充電部と接地部分又は可触充電部分との間の空間距離及び沿面距離には適
用しない。
21 耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性
耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性は,JIS C 9730-1の箇条21による。
22 耐腐食性
耐腐食性は,JIS C 9730-1の箇条22による。
23 電磁両立性 (EMC) 要求事項−エミッション
電磁両立性 (EMC) 要求事項−エミッションは,JIS C 9730-1の箇条23による。
24 部品
部品は,JIS C 9730-1の箇条24による。
25 通常動作
通常動作は,JIS C 9730-1の箇条25による。
26 電磁両立性 (EMC) 要求事項−イミュニティ
電磁両立性 (EMC) 要求事項−イミュニティは,JIS C 9730-1の箇条26による。
27 異常動作
異常動作は,JIS C 9730-1の箇条27による。
28 電子的断路の使用に関する指針
電子的断路の使用に関する指針は,JIS C 9730-1の箇条28による。
8
C 9730-2-3:2010
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書
JIS C 9730-1の附属書A〜附属書Uによるほか,次による。ただし,附属書Eは,この規格では適用し
ない。
附属書C
(規定)
水銀スイッチ試験に用いる綿
JIS C 9730-1の附属書Cは,17.4の試験に適用する。
9
C 9730-2-3:2010
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 9730-2-3:2010 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置−第2-3
部:蛍光ランプ用安定器の感熱式保護装置の個別要求事項
IEC 60730-2-3:2006 Automatic electrical controls for household and similar use−
Part 2-3: Particular requirements for thermal protectors for ballasts for tubular
fluorescent lamps
(I)JISの規定
(II)
国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番
号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
12.2 湿気
条件に対
する保護
高湿度状態に対す
る保護状態を確認
する試験
12.2
JISと同じ
追加
JISでは,この評価は安定器に
おいて行う。
対応国際規格に注記として記載され
ている,我が国における試験条件を
規定化した。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60730-2-3:2006,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
2
C
9
7
3
0
-2
-3
:
2
0
1
0
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。