C 9730-2-10:2010 (IEC 60730-2-10:2006)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲及び引用規格 ······································································································· 1
2 用語及び定義 ··················································································································· 2
3 一般要求事項 ··················································································································· 2
4 試験に関する一般注意 ······································································································· 2
5 定格······························································································································· 2
6 分類······························································································································· 3
7 情報······························································································································· 3
8 感電に対する保護 ············································································································· 3
9 保護接地装置 ··················································································································· 3
10 端子及び端末 ················································································································· 3
11 構造要求事項 ················································································································· 3
12 耐湿性及び防じん性 ········································································································ 3
13 耐電圧及び絶縁抵抗 ········································································································ 4
14 温度上昇 ······················································································································· 4
15 製造偏差及びドリフト ····································································································· 4
16 環境によるストレス ········································································································ 4
17 耐久性 ·························································································································· 4
18 機械的強度 ···················································································································· 4
19 ねじ山付き部品及び接続部 ······························································································· 4
20 沿面距離,空間距離及び固体絶縁物を通しての距離 ······························································ 4
21 耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性 ················································································ 4
22 耐腐食性 ······················································································································· 4
23 電磁両立性(EMC)の要求事項−エミッション ··································································· 4
24 部品 ····························································································································· 4
25 通常動作 ······················································································································· 5
26 電磁両立性(EMC)の要求事項−イミュニティ ··································································· 5
27 異常動作 ······················································································································· 5
28 電子的断路の使用に関する指針 ························································································· 5
附属書 ································································································································ 6
附属書H(規定)電子制御装置の要求事項 ················································································ 6
C 9730-2-10:2010 (IEC 60730-2-10:2006)
(2)
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まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
工業規格である。これによって,JIS C 9730-2-10:2004は改正され,この規格に置き換えられた。ただし,
この規格の製品は電気用品安全法によって規制されていたり,その規制の対象となる製品の部品として使
用されるものであり,この規格の改正時点においてはJIS C 9730-2-10:2004が規制上の技術基準として採
用されている。改正されたこの規格が,直ちに規制上の技術基準として採用されることを意味するもので
はないため,この規格を規制対象となる電気用品の適合義務を果たすために使用する場合には,規制上の
扱いに十分注意する必要がある。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
JIS C 9730の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 9730-1 第1部:一般要求事項
JIS C 9730-2-2 第2-2部:感熱式モータ保護装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-3 第2-3部:蛍光ランプ用安定器の感熱式保護装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-4 第2-4部:密閉形及び半密閉形の電動圧縮機用の感熱式モータ保護装置の個別要求事
項
JIS C 9730-2-5 第2-5部:自動電気バーナコントロールシステムの個別要求事項
JIS C 9730-2-6 第2-6部:機械的要求事項を含む自動電気圧力検出制御装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-7 第2-7部:タイマ及びタイムスイッチの個別要求事項
JIS C 9730-2-8 第2-8部:電動式ウォーターバルブの個別要求事項
JIS C 9730-2-9 第2-9部:温度検出制御装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-10 第2-10部:モータ起動リレーの個別要求事項
JIS C 9730-2-11 第2-11部:エネルギー調整器の個別要求事項
JIS C 9730-2-12 第2-12部:電動式ドアロックの個別要求事項
JIS C 9730-2-13 第2-13部:湿度検出制御装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-14 第2-14部:電気アクチュエータの個別要求事項
JIS C 9730-2-15 第2-15部:自動電気式の空気流量,水流量及び水位検出制御装置の個別要求事項
JIS C 9730-2-17 第2-17部:機械的要求事項を含む電動式ガスバルブの個別要求事項
JIS C 9730-2-19 第2-19部:機械的要求事項を含む電動式オイルバルブの個別要求事項
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日本工業規格
JIS
C 9730-2-10:2010
(IEC 60730-2-10:2006)
家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置−
第2-10部:モータ起動リレーの個別要求事項
Automatic electrical controls for household and similar use-
Part 2-10: Particular requirements for motor-starting relays
序文
この規格は,2006年に第2版として発行されたIEC 60730-2-10を基に,技術的内容及び構成を変更する
ことなく作成した日本工業規格であり,JIS C 9730-1:2010と併読する規格である。
1
適用範囲及び引用規格
適用範囲及び引用規格は,JIS C 9730-1の箇条1によるほか,次による。ただし,1.1〜1.4は,この規格
による。
1.1
この規格は,家庭用及びこれに類する用途の機器と共に使用する単相モータの起動巻線を自動的に
制御するための制御装置に適用する。
この規格は,NTC又はPTCサーミスタを使用するモータ起動用リレーにも適用する。追加要求事項は,
JIS C 9730-1の附属書Jの中に含まれる。
1.1.1
この規格は,固有の安全性並びに機器の安全性に関連する場合の動作値,動作時間及び動作シーケ
ンスに適用する。また,家庭用及びこれに類する用途の機器の中又はそれと共に使用するモータ起動用の
リレーの試験にも適用する。
通常,家庭で使用しない機器であっても,店舗,軽工業及び農場において,一般の人が使用する可能性
がある機器用のモータ起動リレーは,この規格の適用範囲である。
この規格は,工業用に設計したモータ起動リレーには,適用しない。
注記 この規格を通して,“機器”という用語は,“器具及び機器”を意味する。“起動リレー”という
用語は,“モータ起動リレー”を意味する。
1.1.2
この規格は,電子装置を組み込んだ起動用リレー,並びにサーミスタ素子,温度素子及び磁気素子
を使用する起動用リレーに適用する。
1.1.3
この規格は,一般用リレー又はJIS C 8201の規格群によってカバーされるタイプのコンタクタ及
びモータスタータには適用しない。この規格は,機械的タイマ又は機械的に駆動されるモータ起動用装置
には適用しない。
1.1.4
この規格は,手動制御装置には適用するが,上記のものが電気的に及び/又は機械的に起動リレー
と一体であるときに限る。
起動リレーと一体でない手動スイッチのための要求事項は,JIS C 4526-1の中に含まれる。
1.2
この規格は,定格電圧が690 V以下で,定格電流が63 A以下の起動用リレーに適用する。
1.3
この規格は,起動リレーの自動作動の応答値が起動リレーの機器への取付方法に依存するときは,
2
C 9730-2-10:2010 (IEC 60730-2-10:2006)
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その応答値については考慮しない。応答値が使用者の保護のため又は周辺に対し重要な目的のものである
場合,該当する家庭用機器規格において規定する,又は製造業者が決定する値を適用する。
1.4
この規格は,電子装置を組み込んでいるモータ起動用リレーにも適用する。それに対する追加の要
求事項が附属書Hに含まれている。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60730-2-10:2006,Automatic electrical controls for household and similar use−Part 2-10:
Particular requirements for motor-starting relays(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
1.5
引用規格
引用規格は,JIS C 9730-1の1.5によるほか,次による。
JIS C 4526-1 機器用スイッチ−第1部:一般要求事項
注記 対応国際規格:IEC 61058-1,Switches for appliances−Part 1: General requirements(MOD)
JIS C 8201(規格群) 低圧開閉装置及び制御装置
注記 対応国際規格:IEC 60947 (all parts),Low-voltage switchgear and controlgear(MOD)
JIS C 9730-1:2010 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置−第1部:一般要求事項
注記 対応国際規格:IEC 60730-1:1999,Automatic electrical controls for household and similar use−
Part 1: General requirements,Amendment 1:2003及びAmendment 2:2007(MOD)
2
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 9730-1の箇条2によるほか,次による。
2.2
目的に関する制御装置のタイプの定義
JIS C 9730-1の2.2によるほか,次による。
2.2.101
モータ起動リレー(motor-starting relay)
機器と一体にするか機器に組み込む意図であって,家庭用機器及び類似の用途の機器において単相モー
タの起動を目的とし,主巻線と補助起動巻線との間の接続を制御するためにモータ回路中で用いる,電気
的に動作する制御装置。
注記 通常,モータ起動リレーは,タイプ1作動を提供する。
3
一般要求事項
一般要求事項は,JIS C 9730-1の箇条3による。
4
試験に関する一般注意
試験に関する一般注意は,JIS C 9730-1の箇条4による。
5
定格
定格は,JIS C 9730-1の箇条5による。
3
C 9730-2-10:2010 (IEC 60730-2-10:2006)
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6
分類
分類は,JIS C 9730-1の箇条6によるほか,次による。ただし,6.15は,この規格による。
6.3
目的による分類
JIS C 9730-1の6.3によるほか,次による。
6.3.101 モータ起動リレー
6.3.101.1 電圧検出
6.3.101.2 電流検出
6.3.101.3 PTC
6.3.101.4 温度動作式
6.13 使用絶縁材料の保証トラッキング指数(PTI)に従った分類
JIS C 9730-1の6.13による。ただし,6.13.1は,この規格では適用しない。
6.15 一体形又は組込形
6.15.1 電子式
6.15.2 電磁式
6.15.3 PTCサーミスタ
6.15.4 温度動作式
注記 6.15.2〜6.15.4の構造は,たとえそれらの基本構造が上記のとおりであるとしても,電子部品を
組み込んでいてもよい。
7
情報
情報は,JIS C 9730-1の箇条7によるほか,表7.2に次を追加する。
表7.2−製造業者によって宣言された情報,適用箇条及び方法
情報
適用箇条
方法
101 定常状態モータ運転電流
14.4
X
8
感電に対する保護
感電に対する保護は,JIS C 9730-1の箇条8による。
9
保護接地装置
保護接地装置は,JIS C 9730-1の箇条9による。
10 端子及び端末
端子及び端末は,JIS C 9730-1の箇条10による。
11 構造要求事項
構造要求事項は,JIS C 9730-1の箇条11による。
12 耐湿性及び防じん性
耐湿性及び防じん性は,JIS C 9730-1の箇条12による。
4
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13 耐電圧及び絶縁抵抗
耐電圧及び絶縁抵抗は,JIS C 9730-1の箇条13による。
14 温度上昇
温度上昇は,JIS C 9730-1の箇条14による。ただし,14.4はこの規格により,14.4.3.1及び14.4.3.2は,
この規格では適用しない。
14.4 モータ駆動装置のコイルは,表7.2の項目101に宣言された定常状態モータ運転電流Irの1.06倍を
負荷する。接点は,負荷しない。
15 製造偏差及びドリフト
製造偏差及びドリフトは,JIS C 9730-1の箇条15による。
16 環境によるストレス
環境によるストレスは,JIS C 9730-1の箇条16による。
17 耐久性
耐久性は,JIS C 9730-1の箇条17による。ただし,17.9〜17.13は,この規格では適用しない。
18 機械的強度
機械的強度は,JIS C 9730-1の箇条18による。
19 ねじ山付き部品及び接続部
ねじ山付き部品及び接続部は,JIS C 9730-1の箇条19による。
20 沿面距離,空間距離及び固体絶縁物を通しての距離
沿面距離,空間距離及び固体絶縁物を通しての距離は,JIS C 9730-1の箇条20による。
21 耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性
耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性は,JIS C 9730-1の箇条21による。
22 耐腐食性
耐腐食性は,JIS C 9730-1の箇条22による。
23 電磁両立性(EMC)の要求事項−エミッション
電磁両立性(EMC)の要求事項−エミッションは,JIS C 9730-1の箇条23による。
24 部品
部品は,JIS C 9730-1の箇条24による。
5
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25 通常動作
通常動作は,JIS C 9730-1の箇条25による。
26 電磁両立性(EMC)の要求事項−イミュニティ
電磁両立性(EMC)の要求事項−イミュニティは,JIS C 9730-1の箇条26による。
27 異常動作
異常動作は,JIS C 9730-1の箇条27によるほか,次による。ただし,27.3はこの規格では適用しない。
27.2 焼損試験
JIS C 9730-1の27.2による。ただし,注記は,次に置き換える。
注記 モータ起動リレーに対しては,この要求事項の適否は,箇条17の試験が終了して合格であれば,
立証済みである。
28 電子的断路の使用に関する指針
電子的断路の使用に関する指針は,JIS C 9730-1の箇条28による。
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C 9730-2-10:2010 (IEC 60730-2-10:2006)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書
JIS C 9730-1の附属書A〜附属書Uによるほか,次による。ただし,附属書C及び附属書Eは,この規
格では適用しない。
附属書H
(規定)
電子制御装置の要求事項
JIS C 9730-1の附属書Hによるほか,次による。
H.17 耐久性
JIS C 9730-1のH.17によるほか,次による。
H.17.1.4.2
温度サイクル試験
JIS C 9730-1のH.17.1.4.2によるほか,次による。
a) 持続時間 試験の継続時間は18日とする。
H.26 電磁両立性(EMC)要求事項−イミュニティ
JIS C 9730-1のH.26によるほか,次による。ただし,H.26.2.1は,この規格による。
H.26.2.1 モータ起動リレーに対しては,適否は,H.26.8及びH.26.9の試験によって検査する。
注記 モータ起動リレーに対しては,H.26.4及びH.26.12の残存妨害は固有の(内在する)危険を招
かない。内在する危険及び出力の変化は,この規格の残りの試験によって評価する。
H.26.9.101
試験手順
制御装置に対し,5回試験を実施する。
H.26.13.2 試験レベル
JIS C 9730-1のH.26.13.2によるほか,次の注記を追加する。
注記 動作不良は許可される。2番目の代替方法に対する適否の場合,宣言された出力の受け入れが
可能かどうかの判断は,そのような出力が安全でない動作を引き起こさないかを決定するため
に最終的な応用において評価する必要がある。