C 8918:2013
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 標準使用状態 ··················································································································· 2
5 基準状態························································································································· 2
6 種類······························································································································· 3
7 性能······························································································································· 3
7.1 電気的性能 ··················································································································· 3
7.2 機械的性能 ··················································································································· 3
7.3 耐候性 ························································································································· 4
8 構造······························································································································· 4
8.1 構造 ···························································································································· 4
8.2 接地 ···························································································································· 5
8.3 出力端子 ······················································································································ 5
9 試験······························································································································· 6
9.1 試験の種類 ··················································································································· 6
9.2 形式試験 ······················································································································ 7
9.3 受渡試験 ······················································································································ 7
10 表示 ····························································································································· 7
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
電機工業会(JEMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業
標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS C 8918:2005は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 8918:2013
結晶系太陽電池モジュール
Crystalline photovoltaic (PV) modules
序文
この規格は,1989年に制定され,その後3回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は2005年に
行われたが,その後に制定された試験規格に対応するために改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,地上に設置する太陽光発電システムに用いる平面・非集光形の結晶系太陽電池モジュール
(以下,モジュールという。)について規定する。
なお,試験項目は性能及び安全性認証試験規格であるJIS C 8990及びJIS C 8992-2から引用している。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 0920 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
JIS C 8904-2 太陽電池デバイス−第2部:基準太陽電池デバイスに対する要求事項
JIS C 8904-3 太陽電池デバイス−第3部:基準太陽光の分光放射照度分布による太陽電池測定原則
JIS C 8913 結晶系太陽電池セル出力測定方法
JIS C 8960 太陽光発電用語
JIS C 8990 地上設置の結晶シリコン太陽電池(PV)モジュール−設計適格性確認及び形式認証のた
めの要求事項
JIS C 8992-1 太陽電池モジュールの安全適格性確認−第1部:構造に関する要求事項
JIS C 8992-2 太陽電池モジュールの安全適格性確認−第2部:試験に関する要求事項
JIS Z 8103 計測用語
JIS Z 8113 照明用語
JIS Z 8120 光学用語
IEC 61701,Salt mist corrosion testing of photovoltaic (PV) modules
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 8904-2,JIS C 8913,JIS C 8960,JIS Z 8103,JIS Z 8113
及びJIS Z 8120によるほか,次による。
2
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3.1
封止用材料
セル及びインタコネクタを封入し,セルを保護するための絶縁材料。
3.2
最大システム電圧
モジュールを直列及び/又は並列接続した,太陽電池アレイ群からなる光発電システムの開放電圧の最
大値。
3.3
太陽電池モジュール基板
モジュールの機械的強度を保持するための板材。
3.4
フロントカバー(受光面材)
モジュールの受光面側の板材。一般に,光透過率が高い材料で,封止用材料及びセルの保護の役割をも
つ。
3.5
バックカバー(裏面材)
モジュールの裏面を保護する被覆材。
3.6
枠(フレーム)
モジュールの周囲を機械的に保護し,太陽電池アレイに組み立てるための取付部をもつ部材。
3.7
公称最大出力
基準状態での最大出力の公称値。
3.8
公称開放電圧
基準状態での開放電圧の公称値。
3.9
公称短絡電流
基準状態での短絡電流の公称値。
4
標準使用状態
標準使用状態は,次による。
a) 周囲温度 −20 ℃〜+40 ℃
b) 相対湿度 45 %〜95 %
5
基準状態
基準状態は,次による。
a) モジュール温度 25 ℃
b) JIS C 8904-3による基準太陽光の分光放射照度分布 エアマス1.5,全天日射時など。
c) 放射照度 1 000 W/m2
3
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種類
太陽光発電システムを構成するモジュールの種類は,次による。
a) 最大システム電圧による区分(以下,電圧区分という。)は,表1による。
表1−最大システム電圧による区分
記号
最大システム電圧
V
H
50以上
L
50未満
b) アレイの組立形態による区分は,表2による。
表2−アレイの組立形態による区分
記号
組立形態
A
独立した架台に組み込む場合
B
屋根材,壁材などの家屋建築材,又はそれに準じる建造物に組み込んで用いる場合
7
性能
7.1
電気的性能
電気的性能は,次による。
a) 出力特性 出力特性は,表3による。性能は,箇条5の基準状態での値とする。
表3−出力特性
項目
性能
試験方法
開放電圧(Voc)
公称開放電圧の±10 %
JIS C 8990の10.6[基準状態(STC)及びNOCTにおける特性]
の基準状態による測定に基づく。
短絡電流(Isc)
公称短絡電流の90 %以上
最大出力(Pm)
公称最大出力の90 %以上
b) 絶縁 電圧区分H形のモジュールの絶縁は,表4による。電圧区分L形のモジュールの絶縁について
は,受渡当事者間の協定による。
表4−絶縁性能
項目
性能・試験方法
絶縁抵抗
JIS C 8990の10.3(絶縁試験)に基づく。
耐電圧
JIS C 8990の10.3(絶縁試験)に基づく。
衝撃電圧
JIS C 8992-2の10.5(インパルス電圧試験 MST 14)に基づく。
7.2
機械的性能
機械的性能は,表5による。
表5−機械的性能
項目
性能・試験方法
耐風圧
JIS C 8990の10.16(機械的荷重試験)に基づく。
フロントカバーの衝撃強度
JIS C 8990の10.17[降ひょう(雹)試験]に基づく。
端子強度
JIS C 8990の10.14(端子強度試験)に基づく。
4
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7.3
耐候性
耐候性は,表6による。
表6−耐候性
項目
性能・試験方法
温度サイクル
JIS C 8990の10.11(温度サイクル試験)に基づく。
耐熱・耐湿性
JIS C 8990の10.13(高温高湿試験)に基づく。
温湿度サイクル
JIS C 8990の10.12(結露凍結試験)に基づく。
耐光性
JIS C 8990の10.10(紫外線前処理試験)に基づく。
耐塩水性
IEC 61701に基づく。
8
構造
8.1
構造
モジュールの構造を,次に示す。
a) モジュールの構造は,一般に,充塡形[図1 a) 参照],スーパーストレート形[図1 b) 参照]及びサ
ブストレート形[図1 c) 参照]に分類できる。
a) 充塡形
b) スーパーストレート形
c) サブストレート形
図1−結晶系太陽電池モジュールの構造
b) モジュールの外形寸法を,参考として図2に示す。
5
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単位 mm
a) H形
b) L形
注a) この寸法は,電極ボックスを含めたものを示す。
図2−モジュールの外形寸法(参考)
c) 外形の寸法許容差は,表7による。
表7−外形の寸法許容差
単位 mm
寸法範囲
30未満
30以上120未満
120以上315未満
315以上1 000未満
1 000以上2 000未満
寸法許容差
±0.6
±1.1
±1.6
±2.8
±4.5
d) 運搬及びアレイ組立てが容易である。
e) 通常の包装,運搬及びアレイ組立てで,モジュールは損傷を受けない構造及び材質を用いる。
f)
モジュールの外郭は,出力端子と電気的に絶縁し,人体に対して安全である。
g) 箇条6で規定するHB形モジュールは,外郭材料として不燃材料又は難燃材料を用いる。
h) モジュール上の部分的な影などによる出力電流低下及びホットスポットの発生を抑制する構造とす
る。
8.2
接地
接地は,次による。ただし,電圧区分L形のモジュールについては,受渡当事者間で必要があると認め
た場合に適用する。
a) モジュール外郭部の露出導電性部分は,接地する。
b) モジュール外郭部の露出導電性部分が2か所以上ある場合は,互いに電気的に接続して接地するか,
又はそれぞれを接地する。
c) 接地端子は,清掃及び保守のときに,取り外す必要がない場所に設ける。
8.3
出力端子
モジュールの出力端子は,ねじ止め方式,リード線方式又はコネクタ方式とする。図3〜図5に例を示
す。
なお,ねじ止め方式及びリード線方式は,次による。
6
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 電圧区分H形のモジュールは,受渡当事者間で必要があると認めた場合,絶縁のための保護カバーを
設ける。保護カバーは防水構造で,JIS C 0920に規定するIPX3とする。
b) モジュールの出力端子について,最小絶縁距離は,JIS C 8992-1による。
図3−ねじ止め方式の例
図4−リード線方式の例
図5−コネクタ方式の例
9
試験
9.1
試験の種類
試験の種類は,次による。
a) 形式試験 モジュールの全般にわたり,品質及び特性が要求に適合しているかを確認するための試験。
b) 受渡試験 受渡し時の品質を確認するための試験。
7
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
9.2
形式試験
形式試験は,箇条7によって試験を行い,箇条8によって構造の確認を行う。
9.3
受渡試験
受渡試験は,次の項目を行う。
a) 外観[JIS C 8990の10.1(目視検査)参照]及び外形寸法[8.1 b) 参照]
b) 電気的出力特性[7.1 a) 参照]
c) 絶縁抵抗[7.1 b) 参照]
d) 耐電圧[7.1 b) 参照]
10 表示
表示は,JIS C 8990の箇条4(表示)及びJIS C 8992-1の箇条11(表示)を満足するように行う。
加えて,公称開放電圧(V),公称短絡電流(A)及び公称最大出力(W)を銘板に表示する。
なお,次のa),b)及びc)については,必要がある場合,銘板又は設置工事説明書に表示する。
a) 電圧区分(表1による区分:H又はL)
b) アレイの組立形態(表2による区分:A又はB)
c) 公称質量(kg)