C 8706:2010
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 測定器具························································································································· 3
5 蓄電池の形式及び表示 ······································································································· 4
5.1 形式 ···························································································································· 4
5.2 表示 ···························································································································· 5
6 寸法······························································································································· 5
6.1 種類I ·························································································································· 5
6.2 種類II ························································································································· 6
7 特性······························································································································· 8
7.1 充電条件 ······················································································································ 8
7.2 放電特性 ······················································································································ 8
7.3 低温放電特性 ················································································································ 9
7.4 容量保存特性 ··············································································································· 10
7.5 サイクル寿命特性 ········································································································· 10
7.6 定電圧充電受入特性 ······································································································ 11
7.7 貯蔵特性 ····················································································································· 11
7.8 防まつ特性 ·················································································································· 12
7.9 最大放電電流特性 ········································································································· 12
8 形式検査及び受入検査 ······································································································ 12
8.1 一般事項 ····················································································································· 12
8.2 形式検査及びその承認条件 ····························································································· 12
8.3 受入検査及びその合格条件 ····························································································· 13
9 取扱い上の注意事項 ········································································································· 13
附属書JA(規定)触媒栓式ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池 ················································ 15
附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 19
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人電池工業
会(BAJ)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの
申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS C 8706:2003は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
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日本工業規格
JIS
C 8706:2010
据置ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池
Stationary nickel-cadmium rechargeable single cells
序文
この規格は,2001年に第4版として発行されたIEC 60623を基に作成した日本工業規格であるが,国内
に流通する電池についての規定を追加するため,対応国際規格には規定されていない規定項目を日本工業
規格として追加している。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所及び附属書JAは,対応国際規格にはない事項
である。変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。
1
適用範囲
この規格は,電気通信,電気機器,非常用電源などに使用する据置ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電
池(以下,蓄電池という。)の表示,性能及び試験方法について規定する。
対応国際規格に規定するベント形ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池は,この規格の本体に規定する。
対応国際規格にない触媒栓式ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池は,附属書JAに規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60623:2001,Secondary cells and batteries containing alkaline or other non-acid electrolytes−
Vented nickel-cadmium prismatic rechargeable single cells(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 7516 金属製直尺
JIS R 3505 ガラス製体積計
JIS Z 9015-1 計数値検査に対する抜取検査手順−第1部:ロットごとの検査に対するAQL指標型抜
取検査方式
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
据置ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池(stationary nickel-cadmium rechargeable single cells)
正極にニッケル酸化物,負極にカドミウム,電解液に水酸化カリウムなどの水溶液を用いた構造で,通
2
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信用,発電所の制御・操作用,ビルの予備電源用などに定置して使用する蓄電池。
3.2
単電池(single cell)
化学エネルギーの直接変換で電気エネルギー源となる基本的な機能単位の蓄電池。セルともいう。
3.3
組電池(assembled battery)
単電池2個以上で構成する一組の電池。
3.4
ベント形蓄電池(vented cell)
防まつ構造をもつ排気栓を用いて,アルカリ霧が脱出しないようにした蓄電池。使用中補水を必要とす
る。
3.5
ポケット式極板(pocket type plate)
多数の細孔があるニッケルめっき薄鋼板で作った小箱(ポケット)中に活物質を充てんしたものを所要
数,枠体に配列し,保持させた極板。
3.6
焼結式極板(sintered type plate)
金属粉を焼結した基質の孔に活物質を埋め込んだ極板。
3.7
定格容量(rated capacity)
特定の条件下で放電したときに取り出せる,製造業者が定めた電気量。単位は,アンペア時(Ah)とな
る。
3.8
容量(capacity)
蓄電池から特定の条件下で取り出せる電気量。
3.9
n時間率放電電流,In(discharge current at the n hour discharge rate)
特定の条件下で単電池当たりの放電終止電圧が1.00 Vになるまで蓄電池を放電したときの放電持続時間
が,n hになるような放電電流。Inの単位は,アンペア(A)となる。nは1又は5となる。
3.10
n時間率定格容量,Cn(rated capacity at the n hour discharge rate)
特定の条件下で蓄電池をI1の放電電流で,単電池当たりの放電終止電圧まで放電したときに取り出せる
製造業者によって定められた電気量。Cnの単位は,アンペア時(Ah)となる。nは1又は5となる。Cn
とInとの間には,Cn=n Inの関係がある。
3.11
公称電圧(nominal voltage)
蓄電池電圧の表示に用いる電圧。一般に,起電力より若干低い値をとる。蓄電池の公称電圧は,単電池
当たり1.2 Vである。
3.12
放電終止電圧(final voltage)
3
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放電を打ち切るときの蓄電池の端子電圧。
3.13
高率放電特性(high rate discharge characteristics)
蓄電池の容量に対して比較的大きな電流で放電をした場合の放電特性。
3.14
最大放電電流(maximum discharge current)
変形,外観異常,極柱の溶断などを生じないで,放電可能な最大電流。
3.15
容量保存特性(storage characteristics)
蓄電池を,特定の条件下で開路状態で放置した後,その蓄電池がなお容量を保有する特性。
3.16
防まつ特性(splash guard characteristics)
充電時に,蓄電池内で発生するアルカリ霧が外部へ脱出するのを抑制する特性。
3.17
触媒栓(catalyst plug)
蓄電池を充電したときに発生する酸素ガス及び水素ガスを,触媒反応によって水に戻す機能をもつ栓。
通常,防爆構造及び防まつ構造をもつ。
3.18
触媒栓式蓄電池(cell with catalyst plug)
ベント形蓄電池の排気栓の代わりに触媒栓を取り付け,減液を少なくして,使用中の補水を少なくした
蓄電池。
3.19
密閉反応効率(gas recombination efficiency)
水分解によって発生する酸素ガス及び水素ガスが,触媒反応などによって水に戻る効率。触媒栓式の場
合には還流効率ともいう。
3.20
貯蔵特性(storage characteristics)
蓄電池を特定の条件下で貯蔵した後,再充電したときの放電特性。
4
測定器具
測定器具は,この規格に規定がない限り,次のものを用いる。
a) 温度計 温度計は,±2 ℃の精度をもつ温度計とする。
b) 電圧計及び電流計 電圧計及び電流計は,±1 %の精度をもつ計器とする。
c) ビュレット又はメスシリンダー ビュレット又はメスシリンダーは,JIS R 3505に規定するもので,
ビュレットは体積許容差±0.05 mlのもの,メスシリンダーは体積許容差±0.5 mlのもの又はこれらと
同等以上の精度をもつビュレット若しくはメスシリンダーとする。
d) 時間の計測 時間を計測する測定器は,±0.1 %の精度をもつ計器とする。
e) 寸法の測定 寸法を測定する器具は,JIS B 7516に規定する等級1級以上の直尺又はこれと同等以上
の精度をもつ測定器具とする。
f)
容量の計測 容量を計測する測定器は,±1 %の精度をもつ計器とする。これらの精度は,使用する
4
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測定機器,測定技術及び試験方法で生じるその他すべての誤差を合わせたものとする。
5
蓄電池の形式及び表示
5.1
形式
5.1.1
種類
蓄電池は,種類I及び種類IIに大別する。
注記 対応国際規格で規定する蓄電池を種類Iとし,日本独自に規定する蓄電池を種類IIとしている。
5.1.2
種類I
種類Iは,放電特性によって表1のとおり区分する。
種類Iの形式は,放電特性による区分を示す記号,及びその記号の次に蓄電池の定格容量をアンペア時
(Ah)で示した数値を付けて表す。プラスチック電槽を用いた蓄電池は,数値の後に文字“P”を付ける。
例 KH185P(種類Iの蓄電池,高率放電特性,定格容量:185 Ah,プラスチック電槽)
注記 放電特性による区分を示す記号の最初の文字Kは,種類Iの蓄電池であることを示す。
表1−種類Iの放電特性記号及び定格容量区分
放電特性
放電特性記号
定格容量区分
低率放電特性
KL
C5
標準率放電特性
KM
C5
高率放電特性
KH
C5
超高率放電特性
KX
C5
注記 これらの形式の蓄電池には,次の放電電流値を推奨する。
KL 2.5I5(0.5C5)A以下
KM 17.5I5(3.5 C5)A以下
KH 35I5(7.0 C5)A以下
KX 35I5(7.0 C5)A超え
5.1.3
種類II
種類IIは,放電特性によって表2のとおり区分する。
種類IIの形式は,放電特性による区分を示す記号,及びその記号の次に蓄電池の定格容量をアンペア時
(Ah)で示した数値を付けて表す。負極及び正極が,ポケット式極板又は焼結式極板の場合には,次に示
す記号を数値の後に付ける。
− 負極及び正極がポケット式極板:P
− 負極及び正極が焼結式極板:S
例 AM100P(種類IIの蓄電池,標準率放電特性,定格容量:100 Ah,負極及び正極がポケット式極
板)
注記 放電特性による区分を示す記号の最初の文字Aは,種類IIの蓄電池であることを示す。
表2−種類IIの放電特性記号及び定格容量区分
放電特性
放電特性記号
定格容量区分
標準率放電特性
AM
C5
標準率放電特性と高率放電特性との中間
AMH
C5
高率放電特性
AH
C5
超高率放電特性
AHH
C1
5
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5.2
表示
単電池又は組電池には,次の事項を適切な方法で表示しなければならない。
a) 形式
b) 定格容量(時間率)
c) 公称電圧
d) 正極表示
e) 製造業者名又はその略号
f)
製造年月又はその略号
6
寸法
6.1
種類I
種類Iの寸法は,表3a及び表3bによる。幅,総高さ及び長さは,図1による。
注記1 表3a及び表3bの寸法は,望ましい代表値を示す。
注記2 表3a及び表3bの幅は,取っ手の厚さを除いた蓄電池の全幅寸法を表す。マイナスの許容差
は,表4に示す。
注記3 表3a及び表3bの総高さは,端子上端又は閉じた蓄電池栓上端までの全高さ寸法を示す。下
限界値は,規定しない。
注記4 表3a及び表3bの寸法は,蓄電池容量とは関係しない。この寸法は,種類Iのすべての蓄電
池(KL,KM,KH及びKX形)に適用する。
表3a−鋼製電槽入りの蓄電池寸法
単位 mm
幅
(最大)
総高さ
(最大)
長さ
81
291
83
105
350
91,130
131
409
36,50,56,66,78,94
148
409
52,76,100
157
409
66,84,95,116,134,143,147,
166,200,225,242,410
188
409
128
6
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表3b−プラスチック電槽入りの蓄電池寸法
単位 mm
幅
(最大)
総高さ
(最大)
長さ
62
178
28
78
285
50
81
241
28,36,43,48
87
273
47,86
123
273
28,40,50,61
138
406
48,55,61,70,77,85,105,
115,265
147
285
53,78,102
165
406
42,66,75,105,110,130,160
173
375
122,197,287,392,517
195
406
29,34,40,50,64,80,94,115
表4−測定許容差
単位 mm
測定許容差(幅及び長さに適用)
60以下
−2〜0
60を超え120以下
−3〜0
120を超えるもの
−4〜0
6.2
種類II
種類IIの寸法は,表5による。幅,総高さ,箱高さ及び長さは,図1による。
7
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表5−プラスチック電槽入りの蓄電池寸法及び適用する定格容量
外形寸法
mm
適用する定格容量
Ah
幅
±3
総高さ
(最大)
箱高さ
±3
長さ
±3
AM□P
AMH□P
AH□P
AH□S
AHH□P
AHH□S
77
285
243
49
20
−
−
−
−
−
143
285
243
52
30
40
50
20
30
40
50
20
30
40
20
30
40
50
60
80
20
20
30
40
50
60
80
143
285
243
76
60
80
50
60
80
40
50
60
80
100
120
30
40
50
60
80
100
120
150
145
285
243
100
100
120
80
100
120
60
80
120
150
50
60
80
100
120
150
200
170
375
325
120
120
150
200
250
100
120
150
200
100
120
150
200
250
80
100
120
120
150
200
250
170
375
325
195
250
300
350
400
200
250
300
350
400
200
250
300
300
350
400
450
120
150
200
200
250
300
350
400
450
500
170
375
325
285
400
450
500
600
350
400
450
500
300
350
400
450
450
500
200
250
300
350
350
400
450
500
600
700
170
375
325
390
600
700
800
500
600
700
800
450
500
600
600
700
800
900
300
350
400
450
500
600
700
800
900
1 000
170
375
325
515
900
1 000
700
800
900
1 000
600
700
800
900
1 000
1 200
400
450
700
800
900
1 000
注記1 □は,定格容量数値を示す。
注記2 総高さは,端子上端又は閉じた蓄電池栓上端までの全高さ寸法を示す。下限界値は,規定しない。
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注記 この図は測定箇所を示すもので,蓄電池の外形を規
定するものではない。
図1−測定箇所
7
特性
7.1
充電条件
この規格において他に規定がない限り,計画した種々の放電に先立って行う充電は,種類Iの場合は周
囲温度20 ℃±5 ℃,種類IIの場合は周囲温度25 ℃±5 ℃とし,AHH形の蓄電池では0.2I1(0.2C1 A),
AHH形以外の蓄電池では1.0I5 A(0.2C5 A)の一定電流で7〜8 h行う。
7.2
放電特性
試験条件は,次による。
a) 充電 充電は,7.1による。
b) 放電開始の時期 充電完了後,1 h静置した後とする。
静置時の温度は,種類Iの場合は20 ℃±5 ℃,種類IIの場合は25 ℃±5 ℃とする。
c) 放電電流 放電電流は,表6に示す一定電流とする。
d) 放電終止電圧 放電終止電圧の値は,表6による。
e) 放電時の周囲温度 種類Iは20 ℃±5 ℃,種類IIは25 ℃±5 ℃とする。
f)
放電持続時間 放電持続時間は,表6の値以上でなければならない。ただし,放電持続時間が表6の
値未満であった場合は,同様の試験を繰り返し,5回以内に表6の値以上でなければならない。
9
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表6−放電特性
放電条件
放電持続時間
電流
A
終止電圧
V/セル
種類I
種類II
KL
KM
KH
KX
AM
AMH
AH
AHH
1I5
(0.2C5)
1.00
5 h
5 h
5 h
5 h
5 h
5 h
5 h
−
1I1
(1C1)
1.00
−
−
−
−
−
−
−
60 min
5I5
(1C5)
1.00
−
40 min
50 min
55 min
−
40 min
−
−
10I5
(2C5)
1.00
−
−
−
−
−
−
21 min
−
4I1
(4C1)
1.00
−
−
−
−
−
−
−
11 min
25I5
(5C5)
0.80
−
−
4 min
7 min
−
−
−
−
50I5
(10C5)
0.80
−
−
−
2 min
−
−
−
−
注記 放電電流25I5 A(5C5 A)以上の試験を実施する前に,必要に応じてコンディショニングのためのサイクル充
放電を行ってもよい。このサイクル充放電は,I5A(0.2C5 A)の電流値で,種類Iは20 ℃±5 ℃,種類IIは
25 ℃±5 ℃の周囲温度で行う。
7.3
低温放電特性
種類Iは5 ℃及び/又は−18 ℃の温度条件で,種類IIは5 ℃の温度条件で試験を行う。
試験条件は,次による。
a) 充電 充電は,7.1による。
b) 放電開始の時期 充電完了後,次に示す周囲温度で16〜24 h静置した後とする。
1) 種類Iの場合:5 ℃±2 ℃又は−18 ℃±2 ℃
2) 種類IIの場合:5 ℃±3 ℃
c) 放電電流 放電電流は,表7に示す一定電流とする。
d) 放電終止電圧 放電終止電圧の値は,表7による。
e) 放電時の周囲温度
1) 種類Iの場合:5 ℃±2 ℃又は−18 ℃±2 ℃
2) 種類IIの場合:5 ℃±5 ℃
f)
放電持続時間は,表7の値以上でなければならない。
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表7−低温放電特性
放電条件
放電持続時間
電流
A
終止
電圧
V/セル
種類I
種類II
5 ℃
−18 ℃
5 ℃
KL
KM
KH
KX
KL
KM
KH
KX
AM
AMH
AH
AHH
1I5
(0.2C5)
1.00
4.25 h 4.42 h 4.58 h 4.75 h
2.5 h
3 h
3.5 h
4 h
−
−
−
−
2.5I5
(0.5C5)
1.00
−
−
−
−
−
−
−
−
63
min
−
−
−
5I5
(1C5)
1.00
−
31
min
43
min
52
min
−
−
−
−
−
31
min
−
−
5I5
(1C5)
0.90
−
−
−
−
−
15
min
25
min
35
min
−
−
−
−
10I5
(2C5)
1.00
−
−
12
min
22
min
−
−
−
−
−
−
12
min
−
10I5
(2C5)
0.90
−
−
−
−
−
−
7.5
min
12
min
−
−
−
−
4I1
(4C1)
1.00
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
6.5
min
25I5
(5C5)
0.90
−
−
−
5.5
min
−
−
−
−
−
−
−
25I5
(5C5)
0.80
−
−
−
−
−
−
−
3.5
min
−
−
−
−
注記 放電電流10I5 A(2C5 A)以上の試験を実施する前に,必要に応じてコンディショニングのためのサイクル充
放電を行ってもよい。このサイクル充放電は,I5 A(0.2C5 A)の電流値で,種類Iは20 ℃±5 ℃,種類IIは
25 ℃±5 ℃の周囲温度で行う。
7.4
容量保存特性
容量保存特性は,7.1による充電状態の蓄電池を,28日間静置し,7.2の条件で,AHH形の蓄電池では
0.2I1 A(0.2C1 A),AHH形以外の蓄電池では1.0I5 A(0.2C5 A)の放電電流で放電終止電圧1.00 V/セルま
で放電し,放電持続時間を求める。放電持続時間はKL,KM,KH,KX,AM,AMH及びAH形について
は4 h以上,AHH形については,42 min以上でなければならない。静置時及び放電時の周囲温度は,種類
Iでは20 ℃±5 ℃,種類IIでは25 ℃±5 ℃とする。
7.5
サイクル寿命特性
7.5.1
一般事項
サイクル寿命特性は,7.5.2によって試験を行い,50サイクルごとに容量試験を行い放電容量を求める。
その放電容量は,定格容量の70 %以上でなければならない。
7.5.2
サイクル寿命試験
サイクル寿命試験は,次の充放電を繰り返して行う。サイクル試験中の周囲温度は,25 ℃±5 ℃とする。
a) 1サイクル
− 充電 AHH形の蓄電池では0.25I1 A(0.25C1 A),AHH形以外の蓄電池では1.25I5 A(0.25C5 A)の
一定電流で6 h。
− 放電 AHH形の蓄電池では0.25I1 A(0.25C1 A),AHH形以外の蓄電池では1.25I5 A(0.25C5 A)の
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一定電流で2.5 h。
b) 2〜48サイクル
− 充電 AHH形の蓄電池では0.25I1 A(0.25C1 A),AHH形以外の蓄電池では1.25I5 A(0.25C5 A)の
一定電流で3.5 h。
− 放電 AHH形の蓄電池では0.25I1 A(0.25C1 A),AHH形以外の蓄電池では1.25I5 A(0.25C5 A)の
一定電流で2.5 h。
c) 49サイクル
− 充電 AHH形の蓄電池では0.25I1 A(0.25C1 A),AHH形以外の蓄電池では1.25I5 A(0.25C5 A)の
一定電流で6 h。
− 放電 AHH形の蓄電池では0.2I1 A(0.2C1 A),AHH形以外の蓄電池では1.0I5 A(0.2C5 A)の一定
電流で放電終止電圧1.00 V/セルまで。
d) 50サイクル
− 充電 AHH形の蓄電池では0.2I1 A(0.2C1 A),AHH形以外の蓄電池では1.0I5 A(0.2C5 A)の一定
電流で7〜8 h。
− 放電 AHH形の蓄電池では0.2I1 A(0.2C1 A),AHH形以外の蓄電池では1.0I5 A(0.2C5 A)の一定
電流で放電を行う。終止電圧1.00 V/セルまでの放電時間に,放電電流値を乗じて,放電容量(Ah)
を求める。
e) a)〜d) の手順を繰り返し,500サイクル目まで行う。
7.6
定電圧充電受入特性
この特性試験は種類Iだけに適用する。
この試験は,周囲温度20 ℃±5 ℃で行う。
0.2I1 A(0.2C1 A)の電流で放電終止電圧1.00 V/セルまで放電した後,表8に示す定電圧で充電する。
充電電流は,0.2I1 A(0.2C1 A)以下とし,充電時間は24 hとする。
充電後,1〜4 h蓄電池を静置する。
放電は,0.2I1 A(0.2C1 A)の電流で放電終止電圧1.00 V/セルまで行う。
放電持続時間は,4 h以上でなければならない。
表8−充電電圧
単位 V/セル
蓄電池形式
充電電圧
KX
1.425±0.005
KM,KH
1.455±0.005
KL
1.495±0.005
7.7
貯蔵特性
7.7.1
一般事項
貯蔵特性は,7.7.2によって試験したとき,7.2 f) を満足しなければならない。
7.7.2
貯蔵試験
貯蔵試験は,まず蓄電池を製造業者の指示に従い,長期間保管状態にする。その後,相対湿度(65±20)%
の状態で12か月 日貯蔵する。
+10
0
12
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貯蔵時の周囲温度は,種類Iでは20 ℃±5 ℃,種類IIでは25 ℃±5 ℃とする。
貯蔵後の試験は,7.2 a)〜e) による。
なお,試験対象蓄電池は,未使用のものを用いる。
7.8
防まつ特性
防まつ特性は,7.1による充電状態の蓄電池を,AHH形の蓄電池では0.05I1 A(0.05C1 A),AHH形以外
の蓄電池では0.25I5 A(0.05C5 A)の一定電流で過充電を行う。2 h以上経過した後,全量1/200 mol硫酸溶
液を満たし直列に接続した吸収瓶3個に脱出するガスを導く。捕集開始後から2 h経過後,1/200 mol硫酸
溶液中に吸収されたかせいカリ量を測定し,通電電気量1 Ah当たりの脱出アルカリ霧量を求める。
通電電気量1 Ah当たりの脱出アルカリ霧は,0.05 mg以下でなければならない。
7.9
最大放電電流特性
最大放電電流特性は,7.1による充電状態の蓄電池を表9の放電電流で5 s放電する。放電中は蓄電池電
圧を連続的に記録する。この後,外観の状態を調べ,導電部の溶断,変形及びその他外観上の異常があっ
てはならない。また,記録された蓄電池電圧に不連続点があってはならない。
表9−放電電流
単位 A
蓄電池形式
放電電流
AM,KL
30I5 (6C5)
AMH,KM
50I5(10C5)
AH,KH
75I5(15C5)
AHH
20I1(20C1)
KX
100I5(20C5)
8
形式検査及び受入検査
8.1
一般事項
種類Iの形式検査及び受入検査の内容は,供給者と購入者との間で取り決める。供給者と購入者との間
でほかに取決めがない場合,8.2及び8.3に従って行う。
種類IIの形式検査及び受入検査の内容は,供給者と購入者との間で取り決める。
種類I及び種類IIの受入検査は,納入後3か月以内に実施する。
8.2
形式検査及びその承認条件
形式検査の検査項目,試験数,試験順序及び承認条件(許容不良蓄電池数)は,表10による。
蓄電池はすべてAグループの試験を受けた後,無作為にB,C,D又はEの4グループに分ける。各グ
ループごと及び全体で許容される不良蓄電池数は,表10に示す。1グループの試験の一部の要求事項を満
足しないときは,その蓄電池は不良とする。
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表10−形式検査内容
グループ
(サンプル数)
要求事項の規定
箇条
検査項目
許容不良蓄電池数
グループごと
全体
A
(21)
5.2
6
7.2
表示
寸法
20 ℃での放電特性
0
2
B
(5)
7.3
7.9
5 ℃及び/又は−18 ℃での
放電特性
最大放電電流特性
1
C
(5)
7.5
サイクル寿命特性
1
D
(5)
7.4
7.6
7.8
容量保存特性
定電圧充電受入特性
防まつ特性
1
E
(5)
7.7
貯蔵特性
1
8.3
受入検査及びその合格条件
受入検査の内容及び推奨する合格条件[検査水準及びAQL(合格品質水準)]は,表11による。
一つの蓄電池に2個以上の欠陥があっても,累積はしない。最低AQLに相応する欠陥だけを考慮する。
サンプリング方法は,JIS Z 9015-1による。
表11−受入検査内容
グループ
要求事項の
規定箇条
検査項目
推奨
検査水準
AQL
%
A
−
外観検査
− 機械的損傷があってはならない
− 電槽及び端子に腐食があってはならない
II
II
4
4
B
6
−
5.3
物理的検査
− 寸法
− 質量a)
− 表示
S-3
S-3
S-3
1
1
1
C
−
7.2
電気的検査
− 開路電圧及び極性a)
− 20 ℃での放電特性
II
S-3
0.65
1
注a) 質量,開路電圧及び極性の要求事項及び試験方法は,受渡当事者間の協定による。
9
取扱い上の注意事項
使用者が適正な状態で蓄電池を使用できるように,次の趣旨の注意事項及び禁止事項を,取扱説明書な
どに記載しなければならない。
a) 火気厳禁
b) 液面に注意
c) 換気に注意
d) 短絡禁止及び感電に注意
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e) 充電電圧に注意
f)
電解液に注意
g) 静電気に注意
h) めがねなどの保護具の着用
i)
爆発に注意
j)
使用済蓄電池の処理方法
k) 使用温度範囲
周囲温度−20〜+45 ℃
l)
据付時のボルト及びナットの締付注意
m) 定期点検の実施
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附属書JA
(規定)
触媒栓式ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池
JA.1 序文
この附属書は,据置ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池の中で,種類IIの触媒栓式ニッケル・カドミ
ウムアルカリ蓄電池について規定する。
JA.2 蓄電池の形式及び表示
蓄電池の形式は,5.1.3に規定する種類IIの形式に従い,その他の記号に続いて触媒栓付きを示す記号“E”
を付ける。
例 AM100PE(種類IIの蓄電池,標準率放電特性,定格容量:100 Ah,負極及び正極がポケット式極
板,触媒栓付き)
表示は,5.2による。
JA.3 寸法
触媒栓式ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池の寸法及び適用する定格容量は,表JA.1による。
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表JA.1−プラスチック電槽入りの蓄電池寸法及び適用する定格容量
外形寸法
mm
適用する蓄電池定格容量
Ah
幅
±3
総高さ
(最大)
箱高さ
±3
長さ
±3
AM□PE
AMH□PE
AH□PE
AH□SE
AHH□PE
AHH□SE
77
385
243
49(60)
20
−
−
−
−
−
143
385
243
52(60)
30
40
50
20
30
40
50
20
30
40
20
30
40
50
60
80
20
20
30
40
50
60
80
143
385
243
76
60
80
50
60
80
40
50
60
80
100
120
30
40
50
60
80
100
120
150
145
385
243
100
100
120
80
100
120
60
80
120
150
50
60
80
100
120
150
200
170
475
325
120
120
150
200
250
100
120
150
200
100
120
150
200
250
80
100
120
120
150
200
250
170
475
325
195
250
300
350
400
200
250
300
350
400
200
250
300
300
350
400
450
120
150
200
200
250
300
350
400
450
500
170
475
325
285
400
450
500
600
350
400
450
500
300
350
400
450
450
500
200
250
300
350
350
400
450
500
600
700
170
530
325
285
600
500
−
−
−
500
170
530
325
390
600
700
800
500
600
700
800
450
500
600
600
700
800
900
300
350
400
450
500
600
700
800
900
1 000
170
530
325
515
900
1 000
700
800
900
1 000
600
700
800
900
1 000
1 200
400
450
700
800
900
1 000
注記1 □は,定格容量数値を示す。
注記2 総高さは,端子又は閉じた蓄電池栓までの全高さ寸法を示す。下限界値は,規定しない。
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JA.4 特性
特性は,箇条7によるほか,a)〜c) で規定する密閉反応効率試験を行ったとき,密閉反応効率が,85 %
以上でなければならない。
a) 周囲温度25 ℃±5 ℃とし,AHH形の蓄電池では0.2I1 A(0.2C1 A),AHH形以外の蓄電池では1.0I5 A
(0.2C5 A)の一定電流で7〜8 h充電を行う。
b) 図JA.1に示す方法で,ガス捕集を行う。
図JA.1−ガス捕集方法
a) による充電完了後,AHH形の蓄電池では0.002I1 A(0.002C1 A),AHH形以外の蓄電池では0.01I5
A(0.002C5 A)の一定電流で充電し,1 hごとに3回測定した充電電圧及び充電電流が十分安定したこ
とを確認した後,ガスの捕集を開始する。
ガス捕集時間は,2 h(通電中)とする。
蓄電池の周囲温度は,25 ℃±5 ℃とする。
c) b) で捕集した放出ガス量から,式(JA.1)によって通電電気量1 Ah当たりの25 ℃,かつ,101.3 kPaに
換算した放出ガス量を求め,式(JA.2)によって,密閉反応効率を算出する。
Q
V
t
P
P
v
×
+
×
=
273
298
0
································································ (JA.1)
ここに,
v: 通電電気量1 Ah当たり25 ℃・101.3 kPaに換算した放出
ガス量(ml/Ah)
P: 測定時の大気圧(kPa)
P0: 101.3 kPaとする。
t: メスシリンダーの周囲温度(℃)
V: 捕集した放出ガス量(ml)
Q: ガス捕集期間中の通電電気量(Ah)
100
684
1
×
−
=
v
η
·································································· (JA.2)
ここに,
η: 密閉反応効率(%)
684: 通電電気量1 Ah当たりの25 ℃・101.3 kPaでの理論ガス
発生量(ml)
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JA.5 形式検査及び受入検査
形式検査及び受入検査は,箇条8による。
JA.6 取扱い上の注意事項
取扱い上の注意事項は,箇条9による。
ただし,箇条9 k) の使用温度範囲は,次の温度とする。
触媒栓式:周囲温度−5〜+45 ℃
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附属書JB
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 8706:2010 据置ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池
IEC 60623:2001 Secondary cells and batteries containing alkaline or other non-acid
electrolytes−Vented nickel-cadmium prismatic rechargeable single cells
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範
囲
蓄電池の表示,性能
及び試験方法を規
定。
1.1
JISとほぼ同じ。
追加
触媒栓式を附属書に規定する
ことを追記。
国内で流通している蓄電池について
も適用範囲とした。
2 引用規
格
3 用語及
び定義
IEC規格の3項目
(ベント形蓄電池,
公称電圧及び定格
容量)を含む20項
目を規定
1.3
ベント形蓄電池,公称電
圧及び定格容量の3項目
を規定。
追加
IEC規格にはない17項目の用
語の定義を追加した。
今後IECへ提案する。
4 測定器
具
測定器具及び精度
を規定
1.4
JISとほぼ同じ。ただし,
測定精度として規定。
追加
ビュレット・メスシリンダー
は,防まつ試験に必要なため規
定を追加した。寸法測定器具
は,寸法測定に必要なため規定
を追加した。
今後時期を見て提案する予定。
5 蓄電池
の形式及
び表示
5.1.1 種類
2.1
JISとほぼ同じ。ただし,
種類IIの規定なし。
追加
国際規格に対応する種類Iに
加え,国内で使用されている種
類IIを規定。
国内で流通している蓄電池について
も規定した。
5.1.2 種類I
2.1
JISとほぼ同じ。
変更
IEC規格では,定格容量の放電
率を定格容量の定義の項で規
定している。定格容量と放電特
性区分との関連が分かるよう
に種類の項で規定した。
種類IIの定格容量の放電率の関係を
種類の項で規定したため,種類IIと
表現を整合するために種類の項で規
定した。
2
C
8
7
0
6
:
2
0
1
0
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
5 蓄電池
の形式及
び表示
(続き)
5.1.3 種類II
−
規定なし。
追加
IEC規格には,国内で使用され
ている種類IIは規定されてい
ない。定格容量と放電特性区分
との関連が分かるように種類
の項で規定した。
国内で流通している蓄電池について
も規定した。
5.2 表示
2.3
形式(定格容量含む),製
造業者名,正極表示(単
電池又はモノブロック電
池に対しての規定)
追加/
変更
製造年月を追加。
公称電圧を表示項目として規
定。
組電池での表示を追加。
製造年月の表示は国内では以前から
定着しており,IEC規格になくても,
製品のトレーサビリティとして世界
的に普及しているISO 9001で要求さ
れているため必要。
国内では,単電池では表示せず,組
電池でだけ表示する項目があるた
め,組電池での表示を追加した。
6 寸法
6.1 種類I
3
JISと同じ。
一致
−
−
6.2 種類II
−
規定なし。
追加
国内で使用されている種類II
を規定。
国内で流通している蓄電池について
も規定した。
7 特性
7.1 充電条件
4.1
JISとほぼ同じ。
追加
種類IIについての条件を追加。 国内で流通している蓄電池について
も規定した。
7.2 放電特性
4.2.1
JISとほぼ同じ。
追加
7.3 低温放電特性
4.2.2,
4.2.3
JISとほぼ同じ。
追加
7.4 容量保存特性
4.3
JISとほぼ同じ。
追加
7.5 サイクル寿命特
性
4.4
JISとほぼ同じ。
追加
試験の周囲温度が,IEC規格で
は20 ℃であるのに対し,JIS
では25 ℃である。
国内での使用環境を想定して規定し
た。
変更
49サイクルの充電時間が,IEC
規格では3.5 hであるのに対
し,JISでは6 hである。
49サイクルでもサイクル中の充電不
足分を補える条件に変更した。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
7 特性
(続き)
7.6 定電圧充電受入
特性
4.5
JISとほぼ同じ。
追加
種類Iだけを規定している旨
を追加。規定内容はIEC規格
と一致している。
分かりやすくするため,適用する種
類を明記した。
7.7 貯蔵特性
4.9
JISとほぼ同じ。
追加
種類IIについての条件を追加。
12か月の公差を追加。
次回のIEC規格の見直し時に提案す
る。
7.8 防まつ特性
4.8
JISとほぼ同じ。
追加
種類I及びIIについて漏れ量を
規定した。
国内で流通している蓄電池について
も規定した。
7.9 最大放電電流特
性
4.2.4
JISとほぼ同じ。
追加
種類IIについての条件を追加。 国内で流通している蓄電池について
も規定した。
8 形式検
査及び受
入検査
8.1 一般事項
7.1
JISとほぼ同じ。ただし,
供給者と購入者との間で
の取り決めを追加。
追加
JISでは,形式検査及び受入検
査の内容は供給者と購入者と
の間で取り決める,との規定を
追加した。
IEC規格の形式検査は,日本の購入
者が事実上容認できない高い欠陥発
生率を許容しているので,JISには供
給者と購入者との間での取決めの規
定を追加した。今回のIEC規格改正
作業でも提案してきたが,今後も時
期を見て提案していく予定。
8.2 形式検査及びそ
の承認条件
一致
−
−
8.3 受入検査及びそ
の合格条件
7.2
サンプリング方法は,
IEC 60410による。
変更
JISでサンプリング方法を規定
しているJIS Z 9015-1(対応国
際規格はISO 2859-1を引用。)
を引用した。
技術的に差異はない。
9 取扱い
上の注意
事項
取扱い上の注意事
項の表示を規定
2.4
JISとほぼ同じ。ただし,
IEC 61438を引用。
追加
JISでは,13項目の具体的な注
意事項を規定した。IEC規格で
は,詳細はIEC 61438参照とし
ている。
IEC規格に対応するJISがないため,
IEC規格を反映した具体的注意事項
として追加した。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
附属書JA
(規定)
触媒栓式ニッケ
ル・カドミウムアル
カリ蓄電池につい
て規定
−
−
追加
IEC規格では規定していない。 触媒栓式蓄電池は,日本独自の製品
であり,日本国内では広く使用され
ているため,附属書として規定を追
加した。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60623:2001,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致……………… 技術的差異がない。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
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