C 8432:2019
(1)
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 一般要求事項 ··················································································································· 2
5 試験に関する一般注意事項 ································································································· 2
6 種類及び要求事項 ············································································································· 2
7 表示······························································································································· 5
8 形状及び寸法 ··················································································································· 5
9 構造······························································································································ 13
10 機械的特性 ··················································································································· 13
11 電気的特性 ··················································································································· 15
12 温度特性 ······················································································································ 15
13 火災の危険 ··················································································································· 16
C 8432:2019
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人電気
設備学会(IEIEJ)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改
正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ
る。これによって,JIS C 8432:1999は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成32年3月19日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS C 8432:1999を適用してもよい。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
日本工業規格 JIS
C 8432:2019
硬質ポリ塩化ビニル電線管用附属品
Fittings of unplasticized polyvinyl chloride(PVC-U)conduits
1
適用範囲
この規格は,JIS C 8430に規定する硬質ポリ塩化ビニル電線管(以下,管という。)に使用する附属品(以
下,附属品ともいう。)について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0202 管用平行ねじ
JIS C 8430 硬質ポリ塩化ビニル電線管
JIS C 8461-1:2012 電線管システム−第1部:通則
JIS C 8461-21:2019 電線管システム−第21部:剛性(硬質)電線管システムの個別要求事項
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 8461-21の箇条3によるほか,次による。
3.1
TSカップリング
管相互を接続する接続具。
3.2
送りカップリング
管相互を接続し,管の外形で移動する接続具。
3.3
伸縮カップリング
管相互を接続し,管の伸縮調節をする接続具。
3.4
ノーマルベンド
管相互を90°の曲がりで接続する接続具。
3.5
1号コネクタ
管とボックスなどをTSカップリングを介して接着によって挟み込んで接続する接続具。
2
C 8432:2019
3.6
2号コネクタ
管とボックスなどをねじによって挟み込んで接続する接続具。
3.7
ブッシング
管の端部に取り付け,電線の保護をする附属品。
3.8
キャップ
屋外からの電線の引込み部に使用し,管の端部に取り付け電線の保護と雨の浸入を防止する附属品。
3.9
エントランスキャップ
キャップであって引込み穴が管軸に対し135°に曲げられたキャップ。
3.10
ターミナルキャップ
キャップであって引込み穴が管軸に対し90°に曲げられたキャップ。
4
一般要求事項
一般要求事項は,JIS C 8461-1の箇条4による。
5
試験に関する一般注意事項
試験に関する一般注意事項は,JIS C 8461-1の箇条5による。
6
種類及び要求事項
6.1
附属品の種類及び記号
附属品の種類及び記号は,表1による。
表1−附属品の種類及び記号
種類
記号
カップリング
TS カップリング
4C
送りカップリング
1C
伸縮カップリング
3C
コネクタ
1 号コネクタ
1K
2 号コネクタ
2K
ノーマルベンド
N
キャップ
エントランスキャップ
EC
ターミナルキャップ
TC
ブッシング
B
6.2
要求事項
附属品の要求事項は,表2〜表6による。
3
C 8432:2019
表2−合成樹脂製等のカップリング
種類
項目
仕様
TSカップリング
表示
箇条7による。
寸法
箇条8による。
構造
箇条9による。
機械的特性
10.1(衝撃試験)による。
試験温度:JIS C 8461-1 表1 分類2(−5 ℃)
衝撃試験値:JIS C 8461-1 表5 分類3(ミディアム)
10.2(引張試験)による。
引張力:JIS C 8461-1 表6 分類3(ミディアム)
電気的特性
11.1(耐電圧及び絶縁抵抗)による。
温度特性
12.1(耐熱性)a) 管状試料の耐熱性(キャップを除く。)
による。
火災の危険
13.1(火災の延焼)による。
送りカップリング
伸縮カップリング
表示
箇条7による。
寸法
箇条8による。
構造
箇条9による。
機械的特性
10.1(衝撃試験)による。
試験温度:JIS C 8461-1 表1 分類2(−5 ℃)
衝撃試験値:JIS C 8461-1 表5 分類3(ミディアム)
10.2(引張試験)による。
引張力:JIS C 8461-1 表6 分類3(ミディアム)
ただし,TS受け口による接着接合でない附属品,及び
TS受け口による接着接合でない接続の部位は除く。
電気的特性
11.1(耐電圧及び絶縁抵抗)による。
温度特性
12.1(耐熱性)a) 管状試料の耐熱性(キャップを除く。)
による。
火災の危険
13.1(火災の延焼)による。
4
C 8432:2019
表3−合成樹脂製等のコネクタ
種類
項目
仕様
1号コネクタ
表示
箇条7による。
寸法
箇条8による。
構造
箇条9による。
温度特性
12.1(耐熱性)a) 管状試料の耐熱性(キャップを除く。)
による。
火災の危険
13.1(火災の延焼)による。
2号コネクタ
表示
箇条7による。
寸法
箇条8による。
構造
箇条9による。
機械的特性
10.1(衝撃試験)による。
試験温度:JIS C 8461-1 表1 分類2(−5 ℃)
衝撃試験値:JIS C 8461-1 表5 分類3(ミディアム)
10.2(引張試験)による。
引張力:JIS C 8461-1 表6 分類3(ミディアム)
10.3[引張強度(2号コネクタ)]
電気的特性
11.1(耐電圧及び絶縁抵抗)による。
温度特性
12.1(耐熱性)a) 管状試料の耐熱性(キャップを除く。)
による。
火災の危険
13.1(火災の延焼)による。
表4−合成樹脂製等のノーマルベンド
種類
項目
仕様
ノーマルベンド
表示
箇条7による。
寸法
箇条8による。
構造
箇条9による。
機械的特性
10.1(衝撃試験)による。
試験温度:JIS C 8461-1 表1 分類2(−5 ℃)
衝撃試験値:JIS C 8461-1 表5 分類3(ミディアム)
10.2(引張試験)による。
引張力:JIS C 8461-1 表6 分類3(ミディアム)
電気的特性
11.1(耐電圧及び絶縁抵抗)による。
温度特性
12.1(耐熱性)a) 管状試料の耐熱性(キャップを除く。)
による。
火災の危険
13.1(火災の延焼)による。
5
C 8432:2019
表5−合成樹脂製等のキャップ
種類
項目
仕様
エントランスキャップ
ターミナルキャップ
表示
箇条7による。
寸法
箇条8による。
構造
箇条9による。
機械的特性
10.1(衝撃試験)による。
試験温度:JIS C 8461-1 表1 分類2(−5 ℃)
衝撃試験値:JIS C 8461-1 表5 分類3(ミディアム)
10.2(引張試験)による。
引張力:JIS C 8461-1 表6 分類3(ミディアム)
電気的特性
11.1(耐電圧及び絶縁抵抗)による。
温度特性
12.1(耐熱性)b) キャップの耐熱性
火災の危険
13.1(火災の延焼)による。
表6−合成樹脂製等のブッシング
種類
項目
仕様
ブッシング
表示
箇条7による。
寸法
箇条8による。
構造
箇条9による。
機械的特性
10.1(衝撃試験)による。
試験温度:JIS C 8461-1 表1 分類2(−5 ℃)
衝撃試験値:JIS C 8461-1 表5 分類3(ミディアム)
電気的特性
11.1(耐電圧及び絶縁抵抗)による。
温度特性
12.1(耐熱性)a) 管状試料の耐熱性(キャップを除く。)
による。
火災の危険
13.1(火災の延焼)による。
7
表示
7.1
色
附属品の色を黄,オレンジ又は赤とする場合は,非延焼性である旨を製品上に明確に表示しなければな
らない。
7.2
製品の表示
附属品の外側には,次の事項を表示しなければならない。
a) 種類又はその記号
b) 呼び
c) 非延焼性である旨(黄,オレンジ又は赤とする場合)
d) 製造業者名又はその略号
8
形状及び寸法
形状及び寸法は,次による。
a) 附属品の形状,寸法及び許容差は,表7〜表16による。ただし,特に指定がない寸法の許容差は,±
10 %とする。
b) 寸法規定がない部分の形状は,任意とする。
6
C 8432:2019
表7−接合部(TS 受け口)寸法と許容差
単位 mm
呼び
通線口の内径
先端の内径
奥部の内径
d1,d2の許容差
受け口の深さ
先端の厚さ
d
許容差
d1
d2
l
許容差
t(最小値)
14S
14
±0.60
18.4
17.6
±0.20
25
+4
0
1.0
14
16S
16
22.4
21.6
30
16
18
22
22
±0.65
26.5
25.6
+0.15,−0.25
35
28
28
±0.90
34.6
33.5
+0.20,−0.30
40
1.8
36
35
±1.15
42.6
41.4
±0.25
44
2.2
42
40
±1.20
48.7
47.3
±0.30
55
54
51
±1.30
60.8
59.2
63
2.5
70
67
76.8
75.2
69
3.0
82
77.2
89.8
88.2
72
3.5
注記 先端内径d1のところは,面取りしても差し支えない。
t
d
l
d
2
d
1
d
1
d
2
7
C 8432:2019
表8−TSカップリング(4C)
D
TS受け口
TS受け口
TS受け口
TS受け口
D
L
L
射出成形品
加工品(又は成形品)
単位 mm
単位 mm
呼び
外径
D
(最小値)
全長
呼び
外径
D
(最小値)
全長
L
許容差
L
許容差
14
21.4
53
+8
−1
14
17.7
80
+8
−1
16
25.4
63
16
21.7
95
22
29.2
73
22
25.6
115
28
39.0
83
28
33.5
130
36
48.8
91
36
41.4
140
42
55.8
113
42
47.4
170
54
68.5
129
54
59.3
200
70
84.5
141
70
75.3
220
82
99.5
147
82
88.3
230
表9−送りカップリング(1C)
d
t
L
単位 mm
呼び
内径
厚さ
全長
d
許容差
t(最小値)
L
許容差
14
18.7
±0.4
1.0
55
+8
−1
16
22.7
65
22
26.8
80
28
34.9
±0.5
1.8
95
36
43.0
2.2
120
42
49.1
±0.6
135
54
61.2
2.5
160
70
77.2
3.0
200
82
90.2
3.5
230
8
C 8432:2019
表10−伸縮カップリング(3C)
D
TS受け口
伸縮受け口
l
L
d
単位 mm
呼び
外径
D
(最小値)
伸縮受け口
全長
d
許容差
l
L
許容差
14
17.7
18.7
±0.4
35
90
+8
−1
16
21.7
22.7
40
105
22
25.6
26.8
50
130
28
33.5
34.9
±0.5
70
160
36
41.4
43.0
80
175
42
47.4
49.1
±0.6
90
205
54
59.3
61.2
110
245
70
75.3
77.2
130
280
82
88.3
90.2
145
300
表11−1号コネクタ(1K)
a
L
t
D
E
T
単位 mm
呼び
外径
厚さ
つばの幅
つばの厚さ
長さ
切り欠きまでの距離
D
許容差
t
許容差
a
(最小値)
T
(最小値)
L
許容差
E
許容差
14
18
±0.20
2.0
±0.2
3
1.0
28
0
−2
D/2
+1.5
0
16
22
33
22
26
38
28
34
±0.30
3.0
±0.3
1.8
43
0
−3
36
42
3.5
±0.4
2.2
47
42
48
4.0
58
0
−4
54
60
±0.40
4.5
2.5
67
70
76
±0.50
3.0
73
82
89
5.9
3.5
77
9
C 8432:2019
表12−2号コネクタ(2K)
TS受け口
めす
ねじ
おす
d
B
D
L
L1
a
T
B
単位 mm
呼び
めす
ねじ
八角部
おす
受け口外径
D
(最小値)
長さ
呼び
B
内径
つばの幅
つばの厚さ
長さ
L
許容差
d
許容差
a
(最小値)
T
(最小値)
L1
14S
21.4
44
±4
G1/2
30
16
±0.3
2
1.0
17
14
G3/4
20
16S
25.4
50
G1/2
16
16
G3/4
20
22
29.2
54
28
39.0
64
G1
41
26
±0.5
1.8
23
36
48.8
68
G1 1/4
50
34
2.2
25
42
55.8
84
G1 1/2
57
40
31
54
68.5
97
G2
70
51
±0.6
2.5
35
70
84.5
110
G2 1/2
86
67
±1.0
3.0
40
82
99.5
113
G3
101
77
3.5
44
ねじは,JIS B 0202による。
10
C 8432:2019
表13−ノーマルベンド(N)
H
H
9
0゚
d
TS受け口
R
D
単位 mm
呼び
湾曲部の外径
曲げ半径
高さ
内径a)
D
許容差
R
H
d
許容差
14
18
±2
67
115
14
±0.8
16
22
75
132
18
22
26
88
154
22
±0.9
28
34
±3
120
204
28
±1.2
36
42
±4
151
253
35
±1.5
42
48
168
286
40
±1.6
54
60
±5
212
357
51
±1.7
70
76
±7
264
451
67
82
89
±8
318
538
77.2
注a) TS受け口の通線口の内径寸法は,表の内径寸法に置き換える。
11
C 8432:2019
表14−エントランスキャップ(EC)
45゚
A
TS
受
け
口
t
E
E
E
B
C
R
2
R3
R
1
単位 mm
呼び
縦
横
高さ
厚さ
引出口
A
B
C
t(最小値)
E(参考)
14
52
55
50
1.8
7
16
8
22
68
70
64
12
28
78
80
72
2.5
15
36
60
118
70
3.0
23
42
54
80
175
93
3.5
30
70
100
200
140
4.0
35
82
40
注記1 図はねじによる組立ての一例である。
注記2 引出口の位置及び数は規定しない。
注記3 R1,R2及びR3部の形状及び寸法については規定しない。
12
C 8432:2019
表15−ターミナルキャップ(TC)
B
A
E
E
E
T
S
受
け
口
t
C
R2
t
R1
単位 mm
呼び
縦
横
高さ
厚さ
引出口
A
B
C
t(最小)
E(参考)
14
40
80
36
1.8
7
16
8
22
12
28
45
100
50
2.5
15
36
60
120
60
3.0
23
42
54
75
160
75
3.5
30
70
120
200
115
4.0
35
82
40
注記1 図はねじによる組立ての一例である。
注記2 引出口の位置及び数は規定しない。
注記3 R1及びR2部の形状及び寸法については規定しない。
13
C 8432:2019
表16−ブッシング(B)
D
L
TS受け口
呼び
全長
つばの外径
L(最小値)
D
14
36
25
16
40
30
22
48
35
28
55
45
36
61
55
42
74
63
54
84
77
70
91
94
82
97
110
9
構造
構造は,次による。
a) 附属品の主な材料は,合成樹脂とする。
b) 附属品は,絶縁電線若しくはケーブルを損傷させるような,又は施工者若しくは使用者に危害を及ぼ
すような鋭いエッジ,ばり又は表面の突起があってはならない。
適否は,目視によって判定する。必要がある場合には試料を切断して判定する。
c) 管状の附属品は,その断面が実用的に正円で,かつ,まっすぐで,その端面は,管軸に対して直角で
なければならない。
10 機械的特性
10.1 衝撃試験
衝撃試験は,JIS C 8461-21の10.3による。ただし,下限温度範囲は表17,及び衝撃試験値は表18によ
る。
表17−衝撃試験の下限温度範囲
JIS C 8461-1 表1
の分類
下限温度
℃
2
−5
14
C 8432:2019
表18−衝撃試験値
JIS C 8461-1 表5
の分類
ハンマの質量
許容差01
+ %
kg
落下高さ
許容差±1 %
mm
3(ミディアム)
2.0
100
10.2 引張試験
1本の電線管試料及び2個の電線管附属品又は管端附属品を,電線管附属品間の電線管の長さが200 mm
以上となるように製造業者の取扱説明書に従って組み立てる。これが実際的でない場合には,試験は,合
計長さが200 mm以上となるような2本の電線管試料及び1個の電線管附属品又は1本の電線管試料及び
1個の電線管附属品で行う。
組立品に,23±2 ℃の温度で,33秒以内に表19に示す値になるまで連続的に増加する引張力を加える。
引張力は,2分±10秒間維持する。
試験後,電線管附属品又は管端附属品は,はじめに電線管に組み立てた状態のままであり,目視で確認
できる損傷があってはならない。
試験に当たっては,次による。
a) 組立品は,結果に影響を与えないように注意して,試験が可能な状態に加工することができる。
b) TS受け口による接着接合でない接続の部位は,試験しない。
表19−引張力
JIS C 8461-1 表6
の分類
引張力
許容差02
+ %
N
3(ミディアム)
500
10.3 引張強度(2号コネクタ)
2号コネクタは,図1のようにねじに厚さが3 mmの鋼板又はジグを挟んで組み合わせ,23±2 ℃の温
度で,毎分約10 mmの速さで表20に掲げる引張荷重を加えたとき,ひび,割れ,その他の異状が生じて
はならない。
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C 8432:2019
おす
めす
又はジグ
厚さ3mm鋼板
図1−2号コネクタの引張試験
表20−2号コネクタの引張荷重
適用電線管の呼び
引張荷重
N
22以下
2 940
22を超え
28以下
3 430
28を超え
36以下
3 920
36を超えるもの
4 900
11 電気的特性
11.1 耐電圧及び絶縁抵抗
耐電圧及び絶縁抵抗は,JIS C 8461-21の11.3.2による。
12 温度特性
12.1 耐熱性
耐熱性は,次による。
a) 管状試料の耐熱性(キャップを除く。) 試料の両端に,直角2方向の外径測定点の標点を付け,それ
ぞれの外径を測定する。試験片を70±2 ℃の恒温槽中で3時間加熱した後取り出し,室温まで自然に
冷却してから前と同じ箇所の外径を測定し,外径変化率Dx(%)を次の式によって,算出する。この
場合,測定は0.1 mmまで行い,外径変化率の絶対値の大きい方の値をとる。
100
1
2
1
x
×
−
=
D
D
D
D
ここに,
D1: 加熱前に測定した直角2方向のそれぞれの外径(mm)
D2: 加熱放冷後,同じ箇所を測定したそれぞれの外径(mm)
b) キャップの耐熱性 試料の縦,横それぞれ中央部に標点を付け,その間の長さを測定する。試料を70
±2 ℃の恒温槽中で3時間加熱した後取り出し,室温まで自然に冷却してから前と同じ箇所の長さを
16
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測定し,寸法変化率Lx(%)を次の式によって,算出する。この場合,測定は0.1 mmまで行い,縦,
横の寸法変化率の絶対値の大きい方の値をとる。
100
1
2
1
x
×
−
=
L
L
L
L
ここに,
L1: 加熱前に測定した上縁中央部の縦,横の外のり寸法(mm)
L2: 加熱放冷後,同じ箇所を測定した縦,横の外のり寸法(mm)
c) 適否 外径変化率又は寸法変化率は,2 %以下でなければならない。
13 火災の危険
13.1 火災の延焼
火災の延焼は,JIS C 8461-21の13.1.3.1による。