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C 8366:2006  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本照明

器具工業会(JLA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これに

よって,JIS C 8366:1995は改正され,この規格に置き換えられる。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。 

C 8366:2006  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 定義 ······························································································································ 2 

4. 種類及び定格 ·················································································································· 2 

5. 性能 ······························································································································ 3 

5.1 安全性要求事項 ············································································································· 3 

5.2 性能要求事項 ················································································································ 3 

6. 構造 ······························································································································ 4 

6.1 ダクトの構造 ················································································································ 4 

6.2 附属品の構造 ················································································································ 4 

7. 形状・寸法 ····················································································································· 5 

8. 材料 ······························································································································ 5 

8.1 導体 ···························································································································· 5 

8.2 導体絶縁物 ··················································································································· 6 

8.3 ダクトきょう(筐)体 ···································································································· 6 

8.4 導体カバー ··················································································································· 6 

8.5 ダクトカバー ················································································································ 6 

9. 試験方法 ························································································································ 6 

9.1 構造試験 ······················································································································ 6 

9.2 安全性試験 ··················································································································· 6 

9.3 性能試験 ······················································································································ 6 

10. 検査 ···························································································································· 8 

10.1 形式検査 ····················································································································· 8 

10.2 受渡検査 ····················································································································· 8 

11. 製品の呼び方················································································································· 9 

12. 表示 ···························································································································· 9 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 8366:2006 

ライティングダクト 

Lighting busways 

序文 この規格は,照明器具及び小形電気機械器具へ電気を供給するライティングダクトの基本的要求事

項を網羅して規定した製品規格である。安全性要求事項は,用途に応じてJIS C 8472(ライティングダク

ト−照明器具用ダクトの安全性要求事項)及び/又はJIS C 8473(ライティングダクト−電源用ダクトの

安全性要求事項−第1部:通則)を全面的に引用している。この安全規定であるJIS C 8472及びJIS C 8473

は,電気用品安全法の技術基準として採用されることが検討されている。この規格の使用に当たっては,

引用規格であるJIS C 8472及びJIS C 8473の規制上の扱い及び採用されている規格の発効年に十分注意す

る必要がある。 

1. 適用範囲 この規格は,照明器具及び/又は小形電気機械器具へ電気を供給する,交流電圧300 V以

下,定格電流30 A以下のクラスⅠライティングダクト,クラスⅢライティングダクト及び共用電源ライテ

ィングダクト並びにそれらの附属品について規定する。 

備考1. ライティングダクト及び附属品を総称してライティングダクトと呼ぶ場合がある。 

2. 共用電源ライティングダクトとは,クラスⅠライティングダクト及びクラスⅢライティング

ダクトの双方を具備したライティングダクトである。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改訂版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その

最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 0445 文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法 

JIS C 8302 ねじ込みソケット類 

JIS C 8303:1993 配線用差込接続器 

JIS C 8306:1996 配線器具の試験方法 

JIS C 8472 ライティングダクト−照明器具用ダクトの安全性要求事項 

JIS C 8473 ライティングダクト−電源用ダクトの安全性要求事項−第1部:通則 

JIS G 3131 熱間圧延軟鋼板及び鋼帯 

JIS H 3100 銅及び銅合金の板並びに条 

JIS H 3140 銅ブスバー 

JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条 

JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材 

JIS K 6720-1:1999 プラスチック−塩化ビニルホモポリマー及びコポリマー(PVC)−第1部:呼び方の

C 8366:2006  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

システム及び仕様表記の基礎 

備考 これらの引用規格が電気用品安全法の技術基準に採用されている場合には,これらの引用規格

の発効年は,技術基準に採用されている規格の発効年とする。また,電気用品安全法における

切り替えの経過措置などについても,電気用品安全法の取扱いと同じ扱いとする。 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

a) ライティングダクト 絶縁物で支持した導体を金属製又は合成樹脂製のとい(樋)状の部品に入れ,

その全長にわたり連続してプラグ又はアダプタ用の開口部を設けてあるもの(以下,ダクトという。)。 

なお,ダクトには照明器具用ダクト,電源用ダクト及び照明器具・電源共用ダクトがある。 

b) 固定I形 造営物の天井,壁面などに開口部を下向きに取り付けて,照明器具又は小形電気機械器具

への電源供給用として使用することを主目的としたもので,導体カバー及びダクトカバーがないもの。 

c) 固定II形 造営物の幅木などに開口部を横向きに取り付けて,コンセント回路として使用することを

主目的としたもので,導体カバー及びダクトカバーをもつもの。 

d) ダクトカプラ ダクトを電気的及び機械的に接続するために使用し,同じ開口部(商用電源又は

SELV)でだけ操作される附属品。フィードインありとなしとがある。カップリング,エルボ,ティー

及びクロスの総称。 

e) カップリング ダクトを直線状に接続する附属品。 

f) 

エルボ ダクトを直角又はその他の角度に接続する附属品。 

g) ティー ダクトを3方向に接続する附属品。 

h) クロス ダクトを4方向に接続する附属品。 

i) 

フィードイン ダクトと電源との接続を行う部分。 

j) 

フィードインボックス ダクトの端末でフィードインをもつ附属品。 

k) エンドキャップ ダクトの端末を閉鎖する附属品。 

l) 

プラグ ダクトの開口部に装着し,接触子などによってダクト導体から集電する附属品で負荷接続用

受口をもたないもの。 

m) アダプタ ダクトの開口部に装着し,接触子などによってダクト導体から集電する附属品で負荷接続

用受口をもつもの。 

n) 導体カバー ダクト導体にプラグ又はアダプタの接触子が接触する部分を覆う部分。 

o) ダクトカバー ダクトの開口部を覆う部分。 

4. 種類及び定格 種類及び定格は,表1による。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表 1 種類及び定格 

種類 

定格電圧 

定格電流 



ト 

照明器具用ダクト 

固定Ⅰ形 

25(1),125,300 

15,20,25 

電源用ダクト 

固定Ⅰ形 

125,300 

 
15,20,25,30(2) 

固定Ⅱ形 

125 

照明器具・電源共用ダクト 

固定Ⅰ形 

25(1),125,300 



品 

ダクトカプラ 

フィードインあり 

 
25(1),125,300 

 
15,20,25,30(2) 

フィードインなし 

フィードインボックス 

− 

アダプタ,プラグ 

6,10,15,20 

エンドキャップ 

− 

− 

注(1) クラスⅢシステムだけに適用する。 

(2) 電源用ダクトだけに適用する。 

5. 性能  

5.1 

安全性要求事項 ダクト及びその附属品の安全性要求事項は,照明器具用ダクトはJIS C 8472,電

源用ダクトはJIS C 8473による。 

なお,照明器具・電源共用ダクトは,JIS C 8472及びJIS C 8473による。 

9.2によって試験を行ったとき,当該要求事項に適合しなければならない。 

備考 JIS C 8472及びJIS C 8473が電気用品安全法の技術基準に採用されている場合には,この規格

の発効年は,技術基準に採用されている規格の発効年とする。 

なお,電気用品安全法における切り替えの経過措置についても,この規格はそれと同じ扱い

とする。 

5.2 

性能要求事項 ダクト及びその附属品の性能要求事項は,次による。 

5.2.1 

ヒートサイクル ヒートサイクルは,9.3.1によって試験を行ったとき,25回目の温度上昇は67 ℃

以下で,かつ,125回目の温度上昇は25回目の測定値に8 ℃を加えた値以下でなければならない。 

5.2.2 

垂直荷重 垂直荷重は,9.3.2によって試験を行ったとき,ダクト及び導体絶縁物に実用上有害な

永久変形を生じたり,又は接続部が損傷してはならない。 

5.2.3 

引張強度 引張強度は,9.3.3によって試験を行ったとき,ダクト及びプラグなどに実用上有害な

永久変形を生じてはならない。 

5.2.4 

端子部の強度 ダクト及び附属品の導体接続部に用いる端子部の強度は,9.3.4によって試験を行

ったとき,端子部に損傷,電線の抜出しなどがあってはならない。 

5.2.5 

外郭強度 外郭が合成樹脂製(合成樹脂と金属とを組み合わせたものを含む。)のダクト及び附属

品の外郭強度は,9.3.5によって試験を行ったとき,感電,火災などの危険が生じるおそれがあるひび,割

れその他異常が生じてはならない。さらに,固定II形のものは,ダクトとダクトカバーとが離れてはなら

ない。 

5.2.6 

刃受の保持力及び受金取付部の強度 アダプタの負荷側接続部の刃受の保持力及び受金取付部の

強度は,次による。 

a) 差込形のものは,9.3.6 a)によって試験を行ったとき,JIS C 8303の4.1(保持力)に適合しなければな

らない。 

b) ねじ込形のものは,9.3.6 b)によって試験を行ったとき,受金の取付部に破損その他の異常が生じては

C 8366:2006  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ならない。 

5.2.7 

開閉 点滅機構をもつプラグ又はアダプタの開閉は,9.3.7によって試験を行ったとき,短絡,接

点の溶着その他の電気的又は機械的な異常が生じてはならない。 

5.2.8 

プラグ及びアダプタの着脱 ダクトが通電している状態で,更に負荷が接続されない状態での着脱

を意図している一般人,熟練者又は技能者用のプラグ及びアダプタにあっては,その着脱は,9.3.8によっ

て試験を行ったとき,ダクト,プラグ及びアダプタに,アークによる短絡又は地絡若しくは接触部の甚だ

しい損傷,その他使用上有害な支障があってはならない。 

6. 構造 9.1によって試験を行ったとき,6.1及び6.2の要求事項に適合しなければならない。 

6.1 

ダクトの構造 ダクトの構造は,次による。 

a) ダクト相互は,ダクトカプラを用いて電気的及び機械的に確実に接続できなければならない。 

b) フィードインボックス及びエンドキャップを確実に接続できなければならない。 

c) 固定II形のものは,ダクト及びダクトカバーは完全にかん合し,衝撃などによって容易に離れず,か

つ,保守点検などにおいては取外しが可能でなければならない。 

d) ダクト用のプラグ及びアダプタ(以下,プラグなどという。)が開口部の任意の箇所において,容易に,

かつ,確実に着脱及び固定できる構造でなければならない。 

e) プラグなどを装着したとき,導電接触部が電気的に確実に接続でき,かつ,導電接触部に荷重が加わ

らない構造でなければならない。 

f) 

プラグなどを装着したとき,プラグなどに加わる荷重に耐えなければならない。 

g) 充電部は,人が容易に触れるおそれがない構造でなければならない。 

h) 接地側又は相を区別するため,導体の色別を行う場合の表示の長さは,導体の両端部(接続部を除く。)

において,15 mm以上でなければならない。 

i) 

ダクトには全長にわたって連続した接地導体を設けなければならない。ダクトの取付用の孔がダクト

の接地導体上にある構造の場合,取付用の孔の部分ではプラグ,アダプタ及びフィードインの接続の

際に,接地極が確実に接続されないおそれがあるため,この部分では接地接続の確実性に支障が生じ

る旨の警告表示を,ダクト又は取扱説明書のいずれかに記載しなければならない。 

6.2 

附属品の構造 附属品の構造は,次による。 

a) プラグなどは,プラグなどの定格電流未満の定格のダクトには装着できない構造でなければならない。 

b) ダクトカプラは,ダクトと電気的及び機械的に確実に接続でき,かつ,ダクトを接続したとき,異極

間に短絡を生じてはならない。 

c) 通常の使用状態において,人が充電部に触れるおそれがない構造でなければならない。 

d) プラグなどの接触子は,ダクト導体に確実に適切な接触圧力で接触するとともに,導体の温度上昇若

しくは振動又は,プラグの着脱によって,その接触圧力が著しく変化してはならない。 

e) プラグなどの接触子の先端は,滑らかでなければならない。 

f) 

ダクトに装着するプラグなどは,ダクトと容易に,かつ,確実に着脱及び固定できる構造でなければ

ならない。 

g) 導電金具は,容易に緩みを生じない方法で取り付けなければならない。 

h) 端子部は,JIS C 8303の5.2(端子)の規定に適合しなければならない。 

i) 

端子ねじ,取付けねじなどの作用している山数は,2山以上でなければならない。ただし,合成樹脂

製の取付けねじは,5山以上でなければならない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

j) 

内蔵スイッチ付きのものは,スイッチの開閉操作が円滑で,電気的接触が安全にできる構造でなけれ

ばならない。 

k) ヒューズ付きのものは,ヒューズを容易に,かつ,確実に取り付けられる構造でなければならない。

また,ヒューズは,包装ヒューズでなければならない。 

l) 

アダプタ受口は,差込形のものはJIS C 8303,ねじ込形のものはJIS C 8302の規定に適合しなければ

ならない。 

m) 接地線を取り付ける必要のある金属製部分には,JIS C 0445によって識別した端子を用い,かつ,十

分な容量の接地端子を設けなければならない。 

7. 形状・寸法 ダクト2極125 V 15 Aの主要部寸法は,図1のとおりとし,これに適用するプラグなど

の主要部寸法は,図2のとおりとする(図1及び図2はJIS C 8472の図J1と同じである。)。 

単位 mm 

 注(3) 図2の注(5)参照。 

(4) 図2の注(6)参照。 

図 1 ダクト2極125 V 15 Aの主要部寸法 

(形状は,一例を示す。) 

単位 mm 

注(5) 接地の連続性を確保するため,A>13.5とする。 

(6) 接地の連続性を確保するため,B<2.5とする。 

備考 許容差のない寸法は,参考値とする。 

図 2 プラグなどの主要部寸法 

(形状は,一例を示す。) 

8. 材料  

8.1 

導体 導体の材料は,次のいずれかを用いなければならない。 

a) ダクト ダクトは,次による。 

C 8366:2006  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1) JIS H 3140に規定するもの又はこれと同等以上の導電率をもつ銅。 

2) JIS H 3100に規定するC 2680のもの又はこれと同等以下の体積抵抗率をもつ黄銅。 

b) 附属品 附属品は,次による。 

1) 次の2)に規定するものを除き,銅又は銅合金とする。 

2) ばね作用をするものは,りん青銅,黄銅又はこれらに類するさびにくい金属とする。 

c) 接地極導体 接地極導体は,銅又は銅合金とする。 

8.2 

導体絶縁物 導体絶縁物は,難燃性及び耐湿性をもち,十分な機械的強さ及び耐熱性をもつ絶縁物

を用いなければならない。 

なお,導体絶縁物は,合成樹脂製ダクトと兼用することができる。 

8.3 

ダクトきょう(筐)体 ダクトのきょう(筐)体に用いる材料は,次のいずれかを用いなければな

らない。 

a) JIS G 3131に規定するもの又はこれと同等以上の機械的強さをもつ鋼。 

b) JIS H 4000に規定するA 1100 P-H 14のもの,JIS H 4100に規定するA 1100 S-H 112のもの又はこれら

と同等以上の機械的強さをもつアルミニウム及びアルミニウム合金。 

c) JIS K 6720-1の附属書に規定する塩化ビニル樹脂又はこれと同等以上の機械的強さをもつ合成樹脂。 

d) a)又はb)とc)とを組み合わせたもの。 

8.4 

導体カバー 導体カバーは,8.3 c)によるもの又はこれと同等以上の機械的強さをもつゴムを用いな

ければならない。 

8.5 

ダクトカバー ダクトカバーは,8.3 c)によるものを用いなければならない。 

9. 試験方法  

9.1 

構造試験 構造試験は,材料,構造,仕上げ,表示,部品の欠如などを目視,手触りなどによって

検査する。 

9.2 

安全性試験 安全性試験は,JIS C 8472及び/又はJIS C 8473による。 

なお,2.で規定したとおり,これらの規格が電気用品安全法の技術基準に採用されている場合には,こ

れらの規格の発効年は,採用されている規格の発効年とする。また,電気用品安全法における切替の経過

措置などについても,電気用品安全法の取扱いと同じ扱いとする。 

9.3 

性能試験  

9.3.1 

ヒートサイクル試験 ヒートサイクル試験の周囲温度は10〜30 ℃とし,次によって行う。 

a) 同一定格のダクトを2個以上接続し,床から30 cm以上の高さに水平に置き両端を閉じ,風にさらさ

れないようにしてJIS C 8306の16.(ヒートサイクル試験)によって導体接続部の温度を測定する。 

b) a)のダクトにプラグなどを装着し,JIS C 8306の16.によって接触部に近いプラグなどの導電部の温度

を測定する。 

9.3.2 

垂直荷重試験 垂直荷重試験は,次による。支持間隔は,製造業者の指示による最大支持間隔とす

る。 

a) 接続部垂直荷重試験 図3に示すように,長さ1 mの直線状のダクトを2個接続し,支持間隔の支持

台の上に接続部を中央にして水平に置き,接続部に表2の荷重を1分間加える。支持台のダクト受部

の断面形状は,半径20 mm以下の円弧状とし,その長さは,ダクト幅を超えるものとする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図 3 接続部垂直荷重試験 

表 2 垂直荷重試験の荷重 

ダクトの定格電流 

荷重 

N   

15 

150   

20 

200   

20を超える 

300   

b) 非接続部垂直荷重試験 図4に示すように,直線状のダクトを,支持間隔の支持台の上に水平に置き,

中央部に表2の荷重を1分間加える。支持台のダクト受部の断面形状は,半径20 mm以下の円弧状と

し,その長さは,ダクト幅を超えるものとする。 

図 4 非接続部垂直荷重試験 

9.3.3 

引張試験 引張試験は,図5に示すように,ダクトにプラグなどを装着し,ダクトのプラグなどの

受口部面から6 cm離れたプラグなどの箇所(プラグなどが6 cm未満の場合は最下部)に,図5に示すX

方向,Y方向及びZ方向の荷重を徐々に加え,表3の値に達した後,1分間その値に保持する。ただし,

コード専用のものは,Z方向だけでよい。各試験は,それぞれ別の試験品について行う。 

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C 8366:2006  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図 5 引張試験 

表3 引張試験の荷重 

プラグ又はアダプタ

の定格電流 

荷重  

N  

X方向及びY方向 

Z方向 

6,10,15 

100   

150   

20以上 

140   

200  

9.3.4 

端子部の強度試験 端子部の強度試験は,JIS C 8306の13.1(端子部の強度試験)による。 

9.3.5 

外郭強度試験 外郭強度試験は,長さ300 mmの試料(附属品では試験品)を取り,ハンマーヘッ

ドがロックウェル硬さ100の硬さに表面をポリアミド加工した半径が10 mmの半球面で質量が250 gのハ

ンマーをもつスプリング式衝撃試験装置,又はロックウェル硬さ100の硬さに表面をポリアミド加工した

半径が10 mmで質量が250 gの鋼球による衝撃エネルギー0.5 Nmを3回加える。 

9.3.6 

刃受の保持力及び受金取付部の強度試験 刃受の保持力及び受金取付部の強度試験は,次による。 

a) 差込形のものは,JIS C 8306の6.(保持力試験)による。 

b) ねじ込形のものは,JIS C 8306の13.3(口金,受金取付部の強度試験)による。 

9.3.7 

開閉試験 開閉試験は,JIS C 8306の10.による。ただし,10.7(定格負荷試験)は,表5(定格負

荷試験条件)の(b)(力率は,0.6とする。)によって連続5 000回開閉を行う。10.6(過負荷試験)は用途

に応じて表3(過負荷試験条件)の(b)(力率は,0.6とする。)又は(d)によってそれぞれ連続100回開閉を

行う。 

9.3.8 

プラグ及びアダプタの着脱試験 プラグ及びアダプタの着脱試験は,JIS C 8306の10.によって行

う。ただし,10.6(過負荷試験)は表3(過負荷試験条件)の(a)の条件だけでよい。 

10. 検査  

10.1 形式検査 形式検査は次の項目について行い,5.,6.,7. 及び12. の規定に適合しなければならない。 

a) 性能 

b) 構造 

c) 形状・寸法 

d) 表示 

10.2 受渡検査 受渡検査は次の項目について行い,各項目の規定に適合しなければならない。 

a) 構造(6. による。) 

b) 絶縁抵抗及び耐電圧(5.1であり,したがってJIS C 8472及び/又はJIS C 8473の15.) 

C 8366:2006  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

11. 製品の呼び方 製品の呼び方は,次の例による。 

例1. ライティングダクト 固定II形 2極 125 V 20 A 

例2. プラグ 2極 125 V 6 A 

12. 表示 ダクトには,JIS C 8472又はJIS C 8473で規定する表示事項のほか,次の事項を刻印,ラベル

など容易に消えない方法で,明りょうに表示する。 

a) 極数(4極以上のもの。) 

b) 種類。照明器具用ダクトのものは,照明器具専用である旨。また,電源用ダクトのものは,電源専用

である旨。ただし,照明器具・電源共用ダクトは表示の必要はない。 

c) 固定II形のものはその旨及び電源専用である旨。 

d) 製造年又はその略号。 

e) 図1の寸法をもつダクトにあっては,ダクトに適合するプラグ及びアダプタ以外を挿入すると感電の

おそれがある旨の警告表示。 

例  

      

     

  

適合部品だけ取付可