C 8282-2-6:2007 (IEC 60884-2-6:1997)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 2
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 一般要求事項 ··················································································································· 2
5 試験に関する一般注意事項 ································································································· 2
6 定格······························································································································· 3
7 分類······························································································································· 3
8 表示······························································································································· 3
9 寸法検査 ························································································································· 4
10 感電に対する保護 ··········································································································· 4
11 接地接続の手段 ·············································································································· 5
12 端子及び終端 ················································································································· 5
13 固定形コンセントの構造 ·································································································· 5
14 プラグ及び可搬形コンセントの構造 ··················································································· 6
15 インターロックされたコンセント ······················································································ 6
16 耐劣化性,外郭による保護及び耐湿性 ················································································ 7
17 絶縁抵抗及び耐電圧 ········································································································ 8
18 接地極の動作 ················································································································· 8
19 温度上昇 ······················································································································· 8
20 開閉容量 ······················································································································· 8
21 通常動作 ······················································································································· 8
22 プラグを引き抜くのに必要な力 ························································································· 9
23 可とうケーブル及びその接続 ···························································································· 9
24 機械的強度 ···················································································································· 9
25 耐熱性 ·························································································································· 9
26 ねじ,通電部及び接続部 ·································································································· 9
27 沿面距離,空間距離及びシーリングコンパウンドを通しての絶縁距離 ······································· 9
28 絶縁材料の耐過熱性,耐火性及び耐トラッキング性 ······························································ 9
29 耐腐食性 ······················································································································ 10
30 絶縁スリーブ付きピンの追加試験 ····················································································· 10
参考文献 ···························································································································· 11
C 8282-2-6:2007 (IEC 60884-2-6:1997)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本
工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
JIS C 8282の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 8282-1
第1部:通則
JIS C 8282-2-1
第2-1部:ヒューズ付きプラグの個別要求事項
JIS C 8282-2-2
第2-2部:機器用コンセントの個別要求事項
JIS C 8282-2-3
第2-3部:固定配線用インターロックをもたないスイッチ付きコンセントの個別要求
事項
JIS C 8282-2-5
第2-5部:アダプタの個別要求事項
JIS C 8282-2-6
第2-6部:固定配線用インターロックをもつスイッチ付きコンセントの個別要求事項
JIS C 8282-2-11 第2-11部:引掛形などの接続器の個別要求事項
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 8282-2-6:2007
(IEC 60884-2-6:1997)
家庭用及びこれに類する用途の
プラグ及びコンセント−
第2-6部:固定配線用インターロックをもつ
スイッチ付きコンセントの個別要求事項
Plugs and socket-outlets for household and similar purposes−
Part 2-6: Particular requirements for switched socket-outlets with interlock
for fixed electrical installations
序文
この規格は,1997年に第1版として発行されたIEC 60884-2-6を基に,技術的内容及び対応国際規格の
構成を変更することなく作成した日本工業規格であり,JIS C 8282-1:2007 (家庭用及びこれに類する用途
のプラグ及びコンセント−第1部:通則)と併読する規格である。
1
適用範囲
この規格は,家庭用及びこれに類する用途の交流専用の固定電気設備用のインターロック付きスイッチ
式コンセントで,定格電圧が50 Vを超え440 V以下,定格電流が32 A以下の接地極付き又は接地極なし
で,屋内用又は屋外用のものに適用する。
この規格に基づくインターロック付きスイッチ式コンセントは,完成ユニットとして供給されるJIS C
8282-1に基づくコンセント,JIS C 8281-1:2003及び/又はJIS C 8281-2-1:2004に基づくスイッチ付きイン
ターロックの組合せによって構成される。
ねじなし端子付固定形アクセサリの定格電流は,最大16 Aを限度とする。
この規格は,埋込形取付ボックスの要求事項は扱っていない。
ただし,この規格は,コンセントの試験に必要となる露出形取付ボックスに関する要求事項は扱う。
注記1 取付ボックスの一般要求事項は,JIS C 8462で扱う。
注記2 JIS C 8211,JIS C 8221,及びJIS C 8222に基づく装置を組み込んでいるインターロックコン
セントは,この規格では扱わない。関係する場合には,この規格は,これらのアクセサリの要
求事項及び試験のガイドとして使用できる。
この規格は,次のコンセントには適用しない。
− 産業用途のインターロックコンセント
− SELV(安全特別低電圧)用のインターロックコンセント
この規格に適合するアクセサリは,通常25 ℃以下で,時々35 ℃に達する周囲温度で使用するのに適し
ている。
2
C 8282-2-6:2007 (IEC 60884-2-6:1997)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60884-2-6:1997,Plugs and socket-outlets for household and similar purposes−Part 2-6: Particular
requirements for switched socket-outlets with interlock for fixed electrical installations (IDT)
なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示す。
2
引用規格
この規格で用いる引用規格は,JIS C 8282-1によるほか,次による。
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。
これらの引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。
JIS C 8281-1:2003 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備用スイッチ−第1部:通則
注記 対応国際規格:IEC 60669-1 : 2000, Switches for household and similar fixed-electrical installations
−Part 1 : General requirements (MOD)
JIS C 8281-2-1:2004 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備用スイッチ−第2-1部:電子スイ
ッチの個別要求事項
注記 対応国際規格:IEC 60669-2-1 : 2002, Switches for household and similar fixed electrical
installations−Part 2-1 : Particular requirements−Electronic switches (MOD)
JIS C 8282-1:2007 : 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント−第1部:通則
注記 対応国際規格:IEC 60884-1 : 2002, Plugs and socket-outlets for household and similar purposes−
Part 1 : General requirements (MOD)
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 8282-1によるほか,次による。
3.101
インターロック (interlock)
プラグをコンセントに適切に差し込む前に,プラグのピン及び/又は接点が充電することを防止し,ピ
ン及び/又は接点が充電中にプラグを引き抜くことを防止する,又はプラグを引き抜く前にコンセントの
接点を充電部でなくす電気的,電子的,機械的又はこれらの組合せによる装置。
3.102
インターロック付きスイッチ式コンセント (switched socket-outlet with interlock)
インターロック付きのコンセントを制御する統合スイッチ装置をもつコンセントで構成する工場組立ユ
ニット。
3.103
保持装置 (retaining device)
プラグが適切に差し込まれている場合に,プラグをその位置に保持し,意図せずに引き抜かれることを
防止する機械的機構。
4
一般要求事項
一般要求事項は,JIS C 8282-1の箇条4による。
5
試験に関する一般注意事項
3
C 8282-2-6:2007 (IEC 60884-2-6:1997)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
試験に関する一般注意事項は,JIS C 8282-1の箇条5によるほか,次による。
5.4
JIS C 8282-1の5.4によるほか,次による。
(第4段落の後に次を追加)
箇条15の試験のために,三つの追加の試験品が必要になる場合がある。
6
定格
定格は,JIS C 8282-1の箇条6による。
7
分類
分類は,JIS C 8282-1の箇条7によるほか,次による。
7.2
JIS C 8282-1の7.2によるほか,次による。
7.2.101
インターロック付きスイッチ式コンセントは,次のように分類する。
7.2.101.1 スイッチの作動方法に基づく分類:
− 回転
− タンブラー
− ロッカー
− 押しボタン
− 接触
− 近接
− 光
− 音響
− その他の外部の影響
7.2.101.2 スイッチの極の数に基づく分類:
− 単極
− 二極
− 三極
− 中性の極を備えた三極
7.2.101.3 インターロックの種類に基づく分類:
− 機械的
− 電気的
− 電子的
− 上記の任意の組合せ
7.2.101.4
保持装置に基づく分類:
− 保持装置なし
− 保持装置あり
8
表示
表示は,JIS C 8282-1の箇条8によるほか,次による。
8.1
JIS C 8282-1の8.1によるほか,次による。
(注記2の前に次を追加)
4
C 8282-2-6:2007 (IEC 60884-2-6:1997)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
− 該当する場合は,ミニギャップ構成の記号
− 該当する場合は,マイクロギャップ構成の記号
− 該当する場合は,半導体スイッチ装置の記号
8.2
JIS C 8282-1の8.2によるほか,次による。
(注記の前に次を追加)
− ミニギャップ構成 ………………………………………… m
− マイクロギャップ構成 …………………………………… μ
− 半導体スイッチ装置 ………………………………………(検討中)
− “オフ位置” ……………………………………………… ○
− “オン位置” ……………………………………………… |
8.101
接続方法が重要ではないか,自明であるか,配線図に示す場合を除き,相導体の接続を目的とす
るインターロック付きスイッチ式コンセントの端子は,識別しなければならない。当該識別は,文字Lの
形式とし,複数の端子の場合は,文字L1,L2,L3などを使用する。これには,関連する端子を指す矢印を
付けることができる。
又は,当該端子の表面を裸の黄銅又は銅とし,その他の端子を別の色の金属層(めっき)で覆う。
これらの識別は,ねじ又はその他の簡単に取り外すことができる部品に表示してはならない。
8.102
インターロック付きスイッチ式コンセントは,異なる位置又は実際のスイッチ位置に対するアク
チュエータ(作動部材)の動きの方向を明確に示すように,表示しなければならない。
当該識別は,通常の使用時にカバー又はカバープレートで覆われるインターロック付きスイッチ式コン
セントでもはっきりと見えるようにしなければならない。カバー又はカバープレートにこれらの識別を表
示する場合は,表示が不正確になるような位置にカバー又はカバープレートを取り付けることができては
ならない。
操作手段の移動方向を示すために,記号“○”及び“|”を使用してもよい。
“オン”位置を示す短い直線は,回転式スイッチでは放射状とし,タンブラスイッチ及びロッカスイッ
チではドリーの回転軸に対して垂直とし,押しボタンスイッチでは意図した位置に垂直に取り付けた場合
に垂直としなければならない。
9
寸法検査
寸法検査は,JIS C 8282-1の箇条9による。
10 感電に対する保護
感電に対する保護は,JIS C 8282-1の箇条10によるほか,次による。
10.101 インターロック付きスイッチ式コンセントの操作スイッチ用のノブ,操作レバー,押しボタン,
ロッカなどは,絶縁材料製でなければならない。ただし,それぞれの接触可能な金属部を二重絶縁若しく
は強化絶縁によって機構の金属部品から分離している場合又は接地極のあるインターロック付きスイッチ
式コンセントを正しく接地している場合は,この限りではない。
適否は,目視検査並びに箇条17及び箇条21の試験によって判定する。
注記 “二重絶縁”及び“強化絶縁”の用語の定義については,IEC 60536:1976を参照。
10.102 充電部から絶縁していないドリーの軸若しくはピボット又はロッカの軸若しくはピボットのよう
なスイッチ機構の金属部品は,外郭から突き出てはならない。
5
C 8282-2-6:2007 (IEC 60884-2-6:1997)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
適否は,目視検査によって判定する。必要に応じて,アクチュエータを取り除き又は壊す。
アクチュエータを壊す必要がある場合,適否は箇条28の試験の後に判定する。
10.103 ドリーの軸若しくはピボット又はロッカの軸若しくはピボットのようなスイッチ機構の金属部品
は,通常使用するようにインターロック付きスイッチ式コンセントを取り付けたときに,接触可能であっ
てはならない。
また,これらの金属部品は,接触可能な金属部から絶縁しなければならない。これには,通常金属ボッ
クスに取り付けられる埋込形インターロック付きスイッチ式コンセントのベースを支える金属フレームを
含む。さらに,ベースをその支持材に固定するために使用するねじからも,絶縁しなければならない。
沿面距離又は空間距離が,JIS C 8282-1の27.1で指定する値の2倍以上になるように機構の金属部品を
充電部から分離している場合又はその代わりに接地極を備えたインターロック付きスイッチ式コンセント
を正しく接地している場合は,この追加要求事項は適用しない。
適否は,目視検査によって判定する。必要に応じて,箇条17及び箇条20の計測及び試験を行う。
11 接地接続の手段
接地接続の手段は,JIS C 8282-1の箇条11による。
12 端子及び終端
端子及び終端は,JIS C 8282-1の箇条12による。
13 固定形コンセントの構造
固定形コンセントの構造は,JIS C 8282-1の箇条13によるほか,次による。
13.101 スイッチは,コンセントの極の数に一致するような構造にしなければならない。ただし,中性極
を切り替えないスイッチ付きコンセントの中性極を除く。
接地接点は,極とはみなさない。また,接地回路は,スイッチで切り替えてはならない。
スイッチ操作部の位置は,対応する一つ又は複数のプラグの適切な挿入を妨げたり,プラグの挿入によ
ってその正しい動作が妨げられないように配置しなければならない。
注記 これは,プラグ及びコンセントのシステムに関する適切なスタンダードシートを参照すること
によって確認できる。
適否は,目視検査及び手による試験によって判定する。
13.102 回転スイッチのノブは,機構を操作するシャフト又は部品に確実に連結しなければならない。
適否は,次の試験によって判定する。
100 Nの軸方向の引張り力を,ノブに1分間加える。
この後,操作が一方向だけのスイッチのノブを,可能な場合には,無理な力を加えずに,反対方向に100
回まわす。
試験中に,ノブが外れてはならない。
13.103 スイッチのアクチュエータは,開放したとき,自動的に可動接点に対応する位置に追従しなけれ
ばならない。ただし,単一押しボタンスイッチの場合,アクチュエータは,単一の静止位置を占めてもよ
い。
6
C 8282-2-6:2007 (IEC 60884-2-6:1997)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
13.104 スイッチは,可動接点が“オン”又は“オフ”の位置だけに静止できるような構造にしなければ
ならない。ただし,アクチュエータの中間位置に対応し,固定接点と可動接点との間の絶縁が十分な場合
は,中間位置を許容する。
中間位置にある場合に,固定接点と可動接点との間の絶縁は,スイッチギャップ間に,周波数50 Hz又
は60 Hzの実質的に正弦波の電圧を1分間かけることによって検査する。試験電圧は,定格電圧が130 V
以下のインターロック付きスイッチ式コンセントは1 250 V,定格電圧が130 Vを超えるインターロック付
きスイッチ式コンセントは2 000 Vとする。
13.103及び13.104の要求事項への適否は,目視検査,手による試験及び中間位置のあるスイッチは上記
の電気試験によって判定する。
13.105 スイッチは,ゆっくりと操作した場合に,過度なアーク放電が発生することがないような構造で
なければならない。
適否は,箇条21の試験の後で,スイッチによって回路を更に10回遮断し,アクチュエータを2秒間か
けて手でゆっくりと動かし,可能な場合には,可動接点を中間位置で停止し,次にアクチュエータを解放
することによって,判定する。
試験中,持続するアーク放電が発生してはならない。
13.106 複数の極を操作するスイッチを備えたインターロック付きスイッチ式コンセントは,実質的に同
時にすべての極を接続及び遮断しなければならない。ただし,複数の極を操作し,中性極の開閉を行うス
イッチの場合,中性の極は,ほかの極の後に接続したり,ほかの極の前に遮断してはならない。
適否は,目視検査及び手による試験によって判定する。
13.107 設置のためにカバー又はカバープレートを取り外すことができる場合,機構の動作は,当該カバ
ー又はカバープレートの有無に無関係でなければならない。
適否は,カバー又はカバープレートなしで,インターロック付きスイッチ式コンセントのスイッチをラ
ンプに直列に接続し,無理な力を加えずにアクチュエータを通常どおり押すことによって判定する。
試験中に,ランプが点滅してはならない。
14 プラグ及び可搬形コンセントの構造
プラグ及び可搬形コンセントの構造は,この規格では規定しない。
15 インターロックされたコンセント
インターロックされたコンセントは,この規格による。
インターロック付きスイッチ式コンセントは,その刃受けが充電中の間は,プラグの挿入及び引き抜き
ができてはならない。また,コンセントの刃受けは,プラグがほぼ完全にかん(嵌)合するまでは充電し
ない構造でなければならない。
適否は,箇条21の試験の後に,適用できる場合,15.1又は15.2の試験を実施することによって判定す
る。
15.1 保持装置のないインターロック付きスイッチ式コンセントは,次によらなければならない。
− プラグを抜くときに,プラグのピンがコンセントのソケット接点から離れる前,又はそれと実質的に
同時に遮断するように,スイッチの可動接点がコンセントと機械的に連結する構造とする。
− 適切なプラグを差し込んだ後に,インターロックが正しく動作するように設計する。
− インターロックの動作が,プラグの通常の摩耗によって損なわれないように設計する。
7
C 8282-2-6:2007 (IEC 60884-2-6:1997)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
適否は,15.1.1及び箇条21の試験によって判定する。
15.1.1 インターロック付きスイッチ式コンセントは,図101に示すように接続する。
試験は,次のように行う。
プラグを差し込まずに,スイッチ装置を閉じようとしたときに,スイッチ接点が閉じてはならない。
これは,コンセントの供給端子と接触組立部品との間の導通試験によって判定する。
図101のように接続したプラグを差し込み,次にスイッチ装置を閉じる。ランプA1は,点灯してはな
らず,ランプA2は点灯しなければならない。
次に,最も望ましくない方向に,ゆっくりとプラグを引き抜いたとき,ランプA1は,点灯しなければ
ならない。
以上の条件を満たした場合に,試験に合格したとみなす。
注記1 ランプA1の点灯中に,ランプA2の輝度が低下することがある。
注記2 ランプの点灯時間をはっきりと確認できない場合は,オシロスコープを使用して試験を繰り
返してもよい。
上記の試験は,三つの試験品に対して各3回行う。
注記3 この試験用に,製造業者が特別に用意した試験品を使用してもよい。
15.2
保持装置を備えたインターロック付きスイッチ式コンセントは,次によらなければならない。
− インターロックがスイッチ装置の動作と機械的に連動し,接点の充電中にプラグをコンセントから
引き抜いたり,スイッチ装置がONの位置にあるときにプラグを差し込むことができないような構
造にする。
− 補完アクセサリ付で,インターロックが正しく動作するように設計する。
適否は,目視検査,手による試験及び15.2.1の試験によって判定する。
15.2.1 プラグをコンセントにロックする機械的な保持装置を備えたインターロック付きスイッチ式コン
セントは,次の試験を行う。
機械的な保持装置をロック位置にして,インターロック付きスイッチ式コンセントに差し込んだ適切な
プラグに軸方向の引張り力を加える。インターロック付きスイッチ式コンセントは,刃受けの軸が垂直に
なり,プラグのピンを差し込む穴が下を向くように,JIS C 8282-1の図18に示す装置の取付板Aに固定す
る。
関連するスタンダードシートに基づく試験プラグは,精細に研磨した硬化鋼鉄のピンをもち,各ピンは,
それぞれの有効長にわたって表面の粗さが0.8 μm以下で,許容差±0.05 mmの公称寸法で配置する。
丸いピンの直径又は他の種類のピンの接触面間の距離は,許容差0.01
0 +
mmで,関連するスタンダードシ
ートに示す最低寸法による。
ピンは,使用する前に潤滑油をふき取る。
試験プラグは,10回コンセントに抜き差しする。次に,再び差し込み,適切な締め具Dによっておもり
を付ける。プラグ,締め具及び基材の総質量によって,120 Nの引張り力を加える。
試験中に,プラグがコンセントから外れてはならず,機械的な保持装置は,ロック位置にとどまらなけ
ればならない。
試験後に,インターロック付きスイッチ式コンセントは,この規格の意味する損傷が生じてはならない。
この試験の目的から,接地接点は一つの極とみなす。
16 耐劣化性,外郭による保護及び耐湿性
8
C 8282-2-6:2007 (IEC 60884-2-6:1997)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
耐劣化性,外郭による保護及び耐湿性は,JIS C 8282-1の箇条16による。
17 絶縁抵抗及び耐電圧
絶縁抵抗及び耐電圧は,JIS C 8282-1の箇条17によるほか,次による。
17.1 (この項の最後に次を追加)
17.1.1のg)及びh)で,絶縁抵抗は,2 MΩ未満であってはならない。
17.1.1 (注記2の前の段落を次に置換)
インターロック付きスイッチ式コンセントのスイッチは,次の部分間の絶縁抵抗を連続して測定する。
f) スイッチを“オン”の位置にして,互いに接続したすべての極と本体との間
g) スイッチを“オン”の位置にして,各極と本体に接続したその他のすべての極との間を順次
h) スイッチを“オフ”の位置にして,スイッチが“オン”の位置にある場合に互いに電気的に接続され
る端子の間
用語“器体”には,人が触れる金属部,埋込形インターロック付きスイッチ式コンセントのベースを支
える金属フレーム,操作用キー,人が触れる外部部分の外側表面及び絶縁材料製の操作用キーに接触する
金属はく(箔),コードの固定点,スイッチを操作するチェーン又はロッド,固定ねじ(ベース,カバー又
はカバープレートを固定するもの),外側にある組立ねじ,接地端子及び充電部から絶縁する必要がある機
構部の金属部分を含む(10.102参照)。
18 接地極の動作
接地極の動作は,JIS C 8282-1の箇条18による。
19 温度上昇
温度上昇は,JIS C 8282-1の箇条19による。
20 開閉容量
開閉容量は,JIS C 8282-1の箇条20によるほか,次による。
20.101
インターロック付きスイッチ式コンセントに組み込まれるスイッチは,JIS C 8281-1又はJIS C
8281-2-1に従わなければならない。
21 通常動作
通常動作は,この規格による。
インターロック付きスイッチ式コンセントは,過度な摩耗又はその他の有害な影響,通常の使用で生じ
る機械的,電気的及び熱的ストレスに耐えなければならない。
適否は,次の試験によって判定する。
a) スイッチは,JIS C 8281-1又はJIS C 8281-2-1の適切な条項に適合する。
b) 試験品は,インターロック装置を動作させ,力率0.8±0.05の定格電圧及び定格電流で,5 000負荷サ
イクルを実行することによって検査する。
試験中,試験品に潤滑油を使用せず,試験品は,正しく機能しなければならない。
試験後に,試験電流を定格電流値に下げた状態で,試験品は,箇条17に規定する耐電圧試験及び箇条
19に規定する温度上昇試験に耐えなければならない。
9
C 8282-2-6:2007 (IEC 60884-2-6:1997)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
以上の試験の後で,試験品に次の状況が生じてはならない。
− その後の使用を妨げる摩耗
− アクチュエータの位置が示されている場合,アクチュエータの位置と可動接点との位置間の不一致
− スイッチが動作しなくなるか,箇条10の要求事項を満たさなくなるほどの外郭,絶縁裏打又は隔壁の
劣化
− 電気的又は機械的接触の緩み
− シーリングコンパウンドの漏出
− スイッチの可動接点の相対的な移動
JIS C 8282-1の16.3に基づく湿度処理は,この細則の耐電圧試験の前には繰り返さない。
次に,箇条15の試験を行い,インターロック機構を確認する。
22 プラグを引き抜くのに必要な力
プラグを引き抜くのに必要な力は,JIS C 8282-1の箇条22によるほか,次による。
(第3段落の下に次の注記を追加)
注記 保持装置を備えたインターロック付きスイッチ式コンセントは,保持装置のロックを解除して
試験を行う。
23 可とうケーブル及びその接続
可とうケーブル及びその接続は,この規格では規定しない。
24 機械的強度
機械的強度は,JIS C 8282-1の箇条24による。
25 耐熱性
耐熱性は,JIS C 8282-1の箇条25による。
26 ねじ,通電部及び接続部
ねじ,通電部及び接続部は,JIS C 8282-1の箇条26による。
27 沿面距離,空間距離及びシーリングコンパウンドを通しての絶縁距離
沿面距離,空間距離及びシーリングコンパウンドを通しての絶縁距離は,JIS C 8282-1の箇条27による
ほか,次による。
27.101
インターロック付きスイッチ式コンセントに組み込まれるスイッチで,沿面距離,空間距離及び
シーリングコンパウンドを通じての距離は,JIS C 8281-1又はJIS C 8281-2-1の関連条項に従わなければ
ならない。
適否は,測定によって判定する。
28 絶縁材料の耐過熱性,耐火性及び耐トラッキング性
絶縁材料の耐過熱性,耐火性及び耐トラッキング性は,JIS C 8282-1の箇条28による。
10
C 8282-2-6:2007 (IEC 60884-2-6:1997)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
29 耐腐食性
耐腐食性は,JIS C 8282-1の箇条29による。
30 絶縁スリーブ付きピンの追加試験
絶縁スリーブ付きピンの追加試験は,この規格では規定しない。
図101−15.1の試験用回路
11
C 8282-2-6:2007 (IEC 60884-2-6:1997)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考文献
JIS C 8211:2004 住宅及び類似設備用配線用遮断器
注記 対応国際規格:IEC 60898-1:2002,Electrical accessories−Circuit-breakers for overcurrent
protection for household and similar installations Part 1: Circuit-breakers for a.c. operation (MOD)
JIS C 8221:2004 住宅及び類似設備用漏電遮断器−過電流保護装置なし (RCCBs)
注記 対応国際規格:IEC 61008-1:1996,Residual current operated circuit-breakers without integral
overcurrent protection for household and similar uses (RCCBs)−Part 1: General rules (MOD)
JIS C 8222:2004 住宅及び類似設備用漏電遮断器−過電流保護装置付き (RCBOs)
注記 対応国際規格:IEC 61009-1:1996,Residual current operated circuit-breakers with integral
overcurrent protection for household and similar uses (RCBOs)−Part 1: General rules (MOD)
JIS C 8462:1999 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備アクセサリのエンクロージャに関する一
般要求事項
注記 対応国際規格:IEC 60670 : 1989,General requirements for enclosures for accessories for household
and similar fixed electrical installations (IDT)
IEC 60536:1976,Classification of electrical and electronic equipment with regard to protection against electric
shock