C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
(1)
まえがき
この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電機工業会 (JEMA) から工業
標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産
業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS C 8269-2-1
には,次に示す附属書がある。
附属書 A(参考) ケーブル過負荷保護に関する特別試験
JIS C 8269
の規格群には,主題部を“低電圧ヒューズ”として,次の部編成がある。
JIS
C
8269-1
第 1 部:一般要求事項
JIS
C
8269-2
第 2 部:専門家用ヒューズの追加要求事項(主として工業用のヒューズ)
JIS
C
8269-2-1
第 2-1 部:専門家用ヒューズの追加要求事項(主として工業用のヒューズ)
第 I 章∼第 V 章:専門家用標準ヒューズの例
JIS
C
8269-11
第 11 部:A 種,B 種ヒューズ
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
(1)
目次
ページ
序文
1
1.
一般
1
第 I 章 刃形接触部をもつヒューズリンクを使用したヒューズ
2
1.1
適用範囲
2
5.2
定格電圧
2
5.5
ヒューズリンクの定格ワット損及びヒューズホルダの定格受容ワット
2
5.6
時間−電流特性の規制
2
6.
表示
3
6.1
ヒューズホルダの表示
3
6.2
ヒューズリンクの表示
3
7.1
機械的設計
3
7.7
I2t 特性
4
7.8
“gG” ヒューズリンクの過電流協調
4
7.9
感電に対する保護
4
8.3
温度上昇及びワット損の検証
5
8.9
耐熱性の検証
7
8.10
接触部の不劣化の検証
8
8.11
機械的及びその他の試験
11
図 1(I) 刃形接触部をもつヒューズリンク 13
図 2 (I) 刃形接触部をもつヒューズリンク用ヒューズベース14
図 3(I) 交換ハンドル 16
図 4(I) “gG” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン 17
図 5(I) JIS C 8269-1 の 8.3.4.1,8.5.5.1,8.9.1 及び 8.10 に基づくダミーヒューズリンク 19
図 6(I) JIS C 8269-1 の 8.3.4,この規格の 8.3.4.1(I),8.3.4.2(I)及び 8.10.2(I)に基づく測定点 20
図 7(I) 8.5.5.1.2 に基づくテストナイフ 20
図 8(I) 8.9.1 及び 8.11.1.2 に基づく引抜き力を決定するための測定装置の例 21
図 9(I) グリップラグの機械的強度を検証するための設備(8.11.1.8 参照) 22
図 10(I) その間で試料の電圧降下
∆U を測定する箇所 23
第 II 章 ボルト締め接触部をもつヒューズリンクを使用したヒューズ 24
1.1
適用範囲
24
5.5
ヒューズリンクの定格ワット損及びヒューズホルダの定格受容ワット
24
5.6
時間−電流特性の規制
24
7.1
機械的設計
24
7.9
感電に対する保護
24
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
目次
(2)
ページ
8.3
温度上昇及びワット損の検証
24
8.4
操作の検証
24
8.5
遮断容量の検証
25
8.10
接触部の不劣化の検証
25
図 1(II*) ボルト締め接続形ヒューズリンク−A,B,C,D 形 26
図 1a(II*) ボルト締め接続形ヒューズリンク−A 形及び B 形 27
図 2(II) 代表的なヒューズホルダ 28
図 3(II) “gG” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン29
図 4(II) “gG” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン30
図 5(II) ワット損試験装置32
図 6(II) ボルト締め接触部をもつヒューズリンクの遮断容量試験装置 34
第 III 章 円筒形キャップ付きヒューズリンクを使用したヒューズ35
1.1
適用範囲
35
5.2
定格電圧
35
5.5
ヒューズリンクの定格ワット損及びヒューズホルダの定格受容ワット
36
5.6
時間−電流特性の規制
36
6.
表示
36
7.1
機械的設計
36
7.7
I2t 特性
36
7.8
ヒューズリンクの過電流動作協調
36
7.9
感電に対する保護
36
8.10
接触部の不劣化の検証 37
図 1(III) 円筒形キャップ付きヒューズリンク38
図 2(III) 円筒形キャップ付きヒューズリンクのヒューズベース 39
第 IV 章 オフセットブレード接続形ヒューズリンクのヒューズ 41
1.1
適用範囲
41
5.2
定格電圧
41
5.5
ヒューズリンクの定格ワット損及びヒューズホルダの定格受容ワット
41
7.1
機械的設計
42
7.7
I2t 特性
43
7.9
感電に対する保護
43
8.10
接触部の不劣化の検証
43
図 1(IV) オフセットブレード接続部をもつヒューズリンク,サイズ E1,F1,F2,F3 44
図 2(IV) 代表的なヒューズホルダ 45
図 3(IV) “gG” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン 46
図 4(IV) “gG” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン 47
図 5(IV) ワット損試験装置 48
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
目次
(3)
ページ
第 V 章 “gD” 及び “gN” 特性のヒューズリンクのヒューズ 49
1.1
適用範囲
49
5.2
定格電圧
49
5.5
ヒューズリンクの定格ワット損及びヒューズホルダの定格受容ワット
49
5.6
時間−電流特性の規制
49
7.1
機械的設計
49
7.6
限流特性
50
7.7
I2t 特性
50
7.9
感電に対する保護
50
8.3
温度上昇及びワット損の検証
51
8.4
操作の検証
51
8.6
限流特性の検証
51
8.7
I2t 特性及び過電流動作協調の検証
52
8.10
接触部の不劣化の検証
52
図 1a(V) ヒューズリンク (1∼600A) 53
図 1b(V) ヒューズリンク (700∼6 000A) 55
図 2a (V) ヒューズリンク 1∼600A 用ヒューズベース及び接点 55
図 2b(V) ヒューズリンク 700∼6 000A 用ヒューズベース及び接点 56
図 3(V) ダミーヒューズリンク57
図 4(V) 試験装置 58
図 5a(V) “gN” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン59
図 5b(V) “gN” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン 60
図 5c(V) “gN” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン61
図 6a(V) “gD” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン62
図 6b(V) “gD” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン 63
附属書 A(参考)1 ケーブル過負荷に関する特別試験
65
日本工業規格
JIS
C
8269-2-1
: 2000
(IEC 60269-2-1
: 1996
)
低電圧ヒューズ−
第 2-1 部:専門家用ヒューズの
追加要求事項
(主として工業用のヒューズ)−
第 I 章∼第 V 章:専門家用標準ヒューズの例
Low-voltage fuses
−
Part 2-1 : Supplementary requirements for fuses
for use by authorized persons
(fuses mainly for industrial application)
Sections I to V : Examples of types of standardized fuses
for use by authorized persons
序文 この規格は,1996 年に第 2 版として発行された IEC 60269-2-1,Low-voltage fuses−Part 2-1 :
Supplementary requirements for fuses for use by authorized persons (fuses mainly for industrial application)
−
Sections I to V : Examples of types of standardized fuses for use by authorized persons
を翻訳し,技術的内容及び
規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。
この規格は,JIS C 8269-1 及び JIS C 8269-2 と併読するものであるから,この規格の条項の付番は,それ
らの規格に対応させてある。表の付番も JIS C 8269-1 の表に対応している。ただし,追加の表は,例えば,
表 A,表 B というように大文字で示している。
1.
一般 次の章に基づく,専門家によって使用されるヒューズは,次に示す規格のすべての条項にも適
合しなければならない。
JIS C 8269-1 :
低電圧ヒューズ−第 1 部:一般要求事項
JIS C 8269-2 :
低電圧ヒューズ−第 2 部:専門家用ヒューズの追加要求事項(主として工業用のヒュー
ズ)
この規格は五つの章に分かれており,各章が専門家によって使用される標準ヒューズの特定の例を取り
上げている。
第 I 章 刃形接触部をもつヒューズリンクを使用したヒューズ
第 II 章 ボルト締め接触部をもつヒューズリンクを使用したヒューズ
第 III 章 円筒形キャップ付きヒューズリンクを使用したヒューズ
2
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
第 IV 章 オフセットブレード接続形ヒューズリンクのヒューズ
第 V 章 “gD” 及び “gN” 特性のヒューズリンクのヒューズ
備考 次のヒューズシステムは,安全面について標準化されたシステムである。
第 I 章 刃形接触部をもつヒューズリンクを使用したヒューズ
1.1
適用範囲 次の追加要求事項は,図 1(I)及び図 2(I)に規定された寸法に適合した,例えば,交換ハン
ドルといった装置で交換するように意図された刃形接触部をもつヒューズリンクを使用したヒューズに適
用される。ヒューズの定格電流は,1 250A 以下であり,定格電圧は,交流 690V 又は直流 440V 以下であ
る。
5.2
定格電圧 交流の場合,定格電圧の標準値は 400V,500V 及び 690V である。直流の場合は,定格電
圧の標準値は 250V 及び 440V である。
直流定格電圧の標準値は,
交流定格電圧の標準値と関連していない。
例えば,次の標準組合せが可能である。
:交流 500V−直流 250V,交流 500V−直流 440V,交流 500V,そ
の他。
5.3.1
ヒューズリンクの定格電流 各サイズに関する最大定格電流は,図 1(I)による。これらの値は,利
用カテゴリ及び定格電圧に依存する。
5.3.2
ヒューズホルダの定格電流 様々なサイズのヒューズベースの定格電流は,図 2(I)による。
5.5
ヒューズリンクの定格ワット損及びヒューズホルダの定格受容ワット 様々なサイズのヒューズリ
ンクの定格ワット損の最大値は,
図 1(I)による。それらの値は,ヒューズリンクの最大定格電流に適用さ
れる。ヒューズベースの定格受容ワット値は,
図 2(I)による。
5.6
時間−電流特性の規制
5.6.1
時間−電流特性,時間−電流ゾーン及び過電流曲線 製造業者が示す時間−電流特性の許容範囲は,
電流に関して±10%以上逸脱してはならない。8.7.4 に基づく試験電圧で測定したすべての溶断及び総時間
は,許容範囲を含めて
図 4(I)に示された時間−電流範囲を満たさなければならない。
5.6.2
協約時間及び協約電流 JIS C 8269-1 の値に加えて,協約時間及び協約電流は,表 II による。
表 II 定格電流が 16A 未満の “gG” ヒューズリンクの協約時間及び協約電流
定格電流 I
n
協約時間
協約電流
A h
I
nf
I
f
I
n
≦4 1
1.5I
n
2.1I
n
4
<I
n
<16 1 1.5I
n
1.9I
n
5.6.3
ゲート “gG” ヒューズリンクは,JIS C 8269-1 のゲートに加えて,表 III に示されたゲートを適
用する。
表 III 定格電流が 16A 未満の "gG" ヒューズリンクの規定溶断及び動作時間に関するゲート
I
n
I
min
(10s)
I
max
(5s)
I
min
(0.1s)
I
max
(0.1s)
A A A A A
2 3.7 9.2 6.0
23.0
4 7.8
18.5
14.0
47.0
6 11.0 28.0 26.0 72.0
8 16.0 35.2 41.6 92.0
10 22.0 46.5 58.0
110.0
12 24.0 55.2 69.6
140.4
3
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
6.
表示 この規格の第 I 章の要求事項及び試験を満たすヒューズリンク及びヒューズホルダは,JIS C
8269-2-1
を表示することができる。
6.1
ヒューズホルダの表示 定格電流及び定格電圧の表示は,ヒューズリンクが取り付けられていない
ときに正面から識別できなければならない。
6.2
ヒューズリンクの表示 定格電流及び定格電圧の表示は,正面から識別できなければならない。さ
らに,ヒューズリンクには,次の表に示されたとおりの表示を付けなければならない。
特性 gG
aM
表示の色
黒
緑
プリントの種類
インバース
プリントの帯
ノーマル
プリント
インバース
プリントの帯
ノーマル
プリント
電圧
400V
1)
×
×
500V
×
×
690V
×
×
1)
400VgG
については,青も許容される。
7.1
機械的設計 ヒューズリンク及びヒューズベースの寸法は,図 1(I)及び図 2(I)による。
7.1.2
端子を含む接続 ラグ端子の場合は,端子が受け入れられる断面積の範囲は,表 D の各サイズの
ヒューズリンクの定格電流範囲から生じる。
非前加工導体用に設計された端子は,少なくとも,
表 D に示された断面積範囲内の連続三つのサイズの
導体を受け入れられなければならない。端子がラグ端子の場合(IEC 60999 参照)
,加えるトルクが
表 F に
示されている。他の端子に関するトルク値は製造業者の取扱説明書に記載しなければならない。
表 D 非前加工導体の最小断面積範囲
断面積範囲
mm
2
サイズ
ヒューズリンクの定格電流範囲
A
銅
アルミニウム
00 6
∼ 160
10
∼ 70
25
∼ 95
0
*
6
∼ 160
10
∼ 70
25
∼ 95
1 80
∼ 250
70
∼120
95
∼150
2 125
∼ 400
95
∼240 120
∼300
3 315
∼ 630
4 500
∼1 000
4a 500
∼1 250
数値なし
*
ストライカ付きヒューズリンクを除き,新設備には許容されない。
もっと大きな及び/又はもっと小さな断面積の接続部が必要かもしれない。これは,端子の構造によっ
て又は製造業者推奨の追加接続手段によって実現することができる。
非前加工導体用端子は,銅,アルミニウム,又は銅とアルミニウムのうち,適合するものを表示しなけ
ればならない。さらに,断面積範囲をクランプサドル上若しくはその近くに表示するか,又は製造業者の
取扱説明書などに示さなければならない。
7.1.3
ヒューズ接触部 ヒューズリンク及びヒューズベースの接触面は,銀めっきされなければならない。
銀めっきされていない場合には,正常操作で接触が損なわれないことが検証されなければならない。ヒュ
ーズ接点に関する要求事項は,JIS C 8269-1 の 8.10 に示された試験によって検証されなければならない。
7.1.7
ヒューズリンクの構造 望ましい構造は,次のとおりである。
4
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
ブレード接点は固体材料製でなければならない。
他のブレード接点構造を使用する場合には,製造業者は,その構造が目的にかなっていることを実証し
なければならない。
交換ハンドルのアタッチメントを除き,エンドプレートは,絶縁物体から放射状に突き出してはならな
い。
一部の用途については,グリップラグを充電部から絶縁することが望ましい。
ヒューズリンクは,表示器をもたなければならない。
7.7
I
2
t
特性 この章が適用されるヒューズリンクの場合,JIS C 8269-1 の表 6 に示された最大溶断 I
2
t
値
が最大動作 I
2
t
値に適用される。16A 未満の定格電流に関する値は,
表 VI による。
表 VI “gG” に関する 0.01s 時の溶断及び動作 I
2
t
値
I
n
I
2
t
min
I
2
t
max
A A
2
s A
2
s
2
1.00
23.00
4
6.25
90.25
6
24.00
225.00
8
49.00
420.00
10 100.00
576.00
12 420.00
1
150.00
7.8
“gG”
ヒューズリンクの過電流協調 定格電流比が 1 : 1.6,定格電流が 16A 以上の直列のヒューズリ
ンクは,8.7.4 に規定された値まで動作協調しなければならない。
回路遮断器が使用されるときの動作協調については,
表 E の I
2
t
値に従わなければならない。
表 E 動作協調の I
2
t
溶断値
I
n
I
2
t
mix
I
n
A A
2
s A
16 250
500
20 450
670
25 810
900
32
1 400
1 180
40
2 500
1 580
50
4 000
2 000
63
6 300
2 510
80 10
000 160
100 16
000 000
125 24
000 900
160 42
500 520
200 78
000 830
7.9
感電に対する保護 仕切壁及びヒューズ接点は,カバーで感電保護を高めることができる。
8.1.6
ヒューズホルダの試験 ヒューズホルダは,JIS C 8269-1 に示された試験に加えて,表 VII に基づ
く試験を実施しなければならない。
5
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
表 VII ヒューズホルダの試験の概括と供試ヒューズホルダ数
ヒューズホルダ数
項に基づく試験
1 1 1 1 1
8.5.5.1
ヒューズベースのピーク耐電流の検証
×
×
8.9
耐熱性の検証
×
8.11.1.2
ヒューズベースの機械的強度
×
×
×
×
×
8.11.2.4
ヒューズリンクとヒューズベースの絶縁
部分の不劣化
×
×
8.3
温度上昇及びワット損の検証
8.3.1
ヒューズの配置 8.3,8.10 では,端子のねじ又はナットの締付けトルクは,製造業者の指定があ
ればそれによる。製造業者の指定がない場合は
表 F による。
表 F 端子ねじに加えるべきトルク
I
n
サイズ
ねじのサイズ
トルク
A Nm
160 00 M8 10
160 0
*
M8 10
250 1 M10 32
400 2 M10 32
630 3
M10/M12
32/56
1 000
4
M12
56
1 250
4a
2
×M12/M16 56
*
ストライカ付きヒューズりンクを除き,新設備には許容されない。
8.3.4.1
ヒューズホルダの温度上昇 図 5(I)にダミーが示されている。温度上昇を測定する箇所は,図 6(I)
に E で示されている。
8.3.4.2
ヒューズリンクのワット損 その間でヒューズリンクのワット損を測定する 2 箇所は,図 6(I)に
S
で示されている。
8.4.3.5
協約ケーブル過負荷保護( “gG” ヒューズリンクの場合だけ)
備考 JIS C 8269-1 の試験は,周囲温度 30℃の代表的な三相用途において,1.45I
n
で申し分のない結
果をもたらすとみなされている。特別試験の詳細は,
附属書 A による。
8.5.5.1.
ヒューズベースのピーク耐電流の検証 そのサイズに関する最大定格を使用したヒューズリン
クの遮断容量試験中に,これが既に検証されている場合には,ヒューズベースのピーク耐電流の検証は実
施する必要はない。
8.5.5.1.1
ヒューズの配置 試験は単相タイプでなければならない。ヒューズベースの試験セットアップ
は,JIS C 8269-1 の 8.5.1 と一致しなければならない。
特定のサイズに関する最大定格のヒューズリンクで電流を制限しなければならない。到達した試験電流
のピーク値は,
表 G に示された範囲内でなければならない。
表 G 限流値
サイズ
限流値
kA
00 22...24
0 22...24
1 34...37
2 44...48
3 65...70
6
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
8.5.5.1.3
に規定された要求事項が満たされる限り,最大値を超えることができる。
該当するサイズの最大定格電流のヒューズリンクで,規定の限流値範囲に到達しない場合は,規定の限
流値範囲に適合する別のヒューズを直列に接続して使用しなければならない。この場合,供試品には,ダ
ミーヒューズリンクを装着しなければならない。ダミーヒューズリンクの外形寸法は,
図 5(I)による。
8.5.5.1.2
試験方法 試験は,2 ヒューズベースで実施しなければならない。ヒューズベース 1 の場合に
は,接点を一定範囲まで開くために,
図 7(I)に示された鋼製の焼入れ研磨テストナイフを手で差し込まな
ければならない。この試験の目的は,弾性スプリングの行程が弾性域に限定されることを確認することに
ある。接点を 3 回開かなければならない。機械的止め具がギャップを 7mm 未満に制限するためにテスト
ブレードを手で正しく取り付けられない場合には,この試験を省略する。ヒューズベース 2 は,8.11.1.1
に従って試験する。
表 J に基づく F
max
の値が遵守されなければならない。これらの事前試験の後に,上記
の電流試験を行わなければならない。
8.5.5.1.3
試験結果の評価 ヒューズリンクは,飛び出してはならない。アーク若しくは溶着又はそれ以
上のヒューズベースの使用を妨げるような他の損傷があってはならない。接点の電流による損傷は許容さ
れる。
8.7.4
過電流動作協調の検証 記録された試験結果から評価された I
2
t
値によって,定格電流が 12A 以下
のヒューズの過電流動作協調及び定格電流が 12A を超えるヒューズの過電流動作協調比 1 : 1.6 を検証する。
試験回路及び電流の許容範囲に関する JIS C 8269-1 の 8.5 及び
表 12A に基づく遮断容量試験の場合と同
様に,試料を配置する。
4
個の試料を試験する。二つの試料は最小溶断 I
2
t
値に基づく r. m. s. 固有試験電流 I で試験し,残りの二
つの試料は動作 I
2
t
値に対応する r. m. s. 固有試験電流 I で試験する。
690V
ヒューズの試験電圧は,1.05×
3
n
U
である。
他のすべてのヒューズの試験電圧は,1.1×
3
n
U
である。
7
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
表 H 動作協調試験の試験電流と I
2
t
範囲
I
n
最小遮断 I
2
t
最大動作 I
2
t
動作協調比
固有電流
I
2
t
固有電流
I
2
t
I
I
A
実効値 (kA)
A
2
s
実効値 (kA)
A
2
s
2 0.013
0.67 0.064
16.4
4 0.035
4.90 0.130
67.6
6 0.064
16.40 0.220
193.6
8 0.100
40.00 0.310
390.0
10 0.130
67.50 0.400
640.0
12 0.180
130.0
0.450
820.0
計算すること
ができる
16 0.270
291.00 0.550 1
210.0
20 0.400
640.00 0.790 2
500.0
25
0.550
1 210.00
1.000
4 000.0
32
0.790
2 500.00
1.200
5 750.0
40
1.000
4 000.00
1.500
9 000.0
50 1.200 5
750.00 1.850 13
700.0
63 1.500 9
000.00 2.300 21
200.0
80
1.850
13 700.00
3.000
36 000.0
100
2.300
21 200.00
4.000
64 000.0
125 3.000 36
000.00 5.100
104
000.0
160 4.000 64
000.00 6.800
185
000.0
200
5.100
104 000.00
8.700
302 000.0
250
6.800
185 000.00
11.800
557 000.0
315
8.700
302 000.00
15.000
900 000.0
400
11.800
557 000.00
20.000
1 600 000.0
500
15.000
900 000.00
26.000
2 700 000.0
630
20.000
1 000 000.00
37.000
5 470 000.0
800
26.000
2 700 000.00
50.000
10 000 000.0
1 000
37.000
5 470 000.00
66.000
17 400 000.0
1 250
50.000
10 000 000.00
90.000
33 100 000.0
1 : 1.6
評価 I
2
t
値は,
表 H に規定された対応する I
2
t
範囲内でなければならない。
8.9
耐熱性の検証 これらの試験は,ヒューズリンク及びヒューズベースに適用される。
8.9.1
ヒューズベース 部品が所定の温度及び引抜き力の悪影響を受けないことが明白でない場合には,
次の試験を適用する。
8.9.1.1
試験装置 図 5(I)に基づくダミーヒューズリンクをヒューズベースに取り付けて,例えば,図 8(I)
に示された測定装置からつり下げる。ヒューズベースにダミーを取り付けて固定する(例えば,ロックピ
ンで)方法によって熱放散が悪影響を受けてはならない。導体断面積は,定格電流に依存し(JIS C 8269-1
の
表 10 参照),加熱室外の接続部は長さが 1m 以上でなければならない。
測定設備及び接続部のブッシング,その他が適切に封じられるように注意した加熱室又は容量 50L 以上
の加熱可能なカバーの下に供試品を設置する。
加熱器は,次の試験順序中に試験電流の有無に関係なく 80
5
0
+
℃の温度が維持されるようなものでなけれ
ばならない。温度は,ダミーの中心点から水平に 150mm 離れたところで測定する。
8.9.1.2
試験方法 加熱室の温度を 80
5
0
+
℃に上げて,2 時間維持する。次いで,許容範囲±2%で,定格電
流の約 160%の電流をダミーに 2 時間負荷する。低減した電圧で試験を行うことができる。
8
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
負荷後及び電源を切ってから 3 分後に,引張力 F
max
(
表 J 参照)をダミーに滑らかに 15 秒間加える。
8.9.1.3
試験結果の評価 この試験の後,ヒューズベースの接点片は,ヒューズベースの使用に影響を及
ぼすほど移動していてはならない。ダミーを引き出した後,
図 2(I)の寸法を考慮しなければならない。ヒ
ューズベースの絶縁取付部分は,破損してはならず,き裂の印を示してはならない。
8.9.2
成形材製又は成形材に固定された金属製のグリップラグ付きヒューズリンク
8.9.2.1
試験装置 あるサイズに関する最大定格のヒューズリンクをヒューズベースに取り付けなけれ
ばならない。ヒューズリンクをそこに拘束して,
図 8(I)に示された測定装置からつり下げなければならな
い。
8.9.2.2
試験方法 加熱室の温度を 80
5
0
+
℃に上げて,2 時間維持する。次いで,ヒューズリンクが溶断す
るまで定格電流の 150%の電流をヒューズリンクに通電するが,試験は協約時間までとする。試験は,低
減した電圧で行うことができる。ヒューズリンクが溶断又は協約時間が経過してから 3 分後に,
引張力 F
max
(
表 J 参照)をグリップラグに滑らかに約 15 秒間加える。
8.9.2.3
試験結果の評価 グリップラグは,完全に使用可能な状態に留まらなければならず,特に,ネッ
ク 2.5
5
.
0
0
+
mm
部分の長さは,
図 1(I)の寸法 d に従って,2mm 以上超えてはならない。寸法 C
1
の最大値も同
様である。
8.10
接触部の不劣化の検証 JIS C 8269-1 の 8.10 が適用される。
8.10.1
ヒューズの配置 ダミーヒューズリンクは,図 5(I)による。
8.10.1.1
接点 JIS C 8269-1 の 8.10.1 が適用される。
8.10.1.2
直接端子クランプ 次の修正を加えて JIS C 8269-1 の 8.10.1 が適用される。
五つのヒューズベースの 10 の直接端子クランプについて試験を行わなければならない。
試験装置は,次のとおりでなければならない。
ヒューズベースの中心間距離を,
図 1(I)に示された e
2
の 3 倍以上にして,ヒューズリンクを垂直位置に
並べて取り付けなければならない。
電源と試料の間及び試料間の導体の長さは,1m 以上でなければならない。導体断面積は,定格電流に
依存する(銅導体は,JIS C 8269-1 の
表 10 参照。アルミ導体の関係断面積は,表 R による。)。導体の絶縁
物は,長さ全体にわたって取り去らなければならない。
表 R 8.10 に対応した試験用のアルミ導体の断面積
定格電流
断面積
A mm
2
40 25
50 25
63 35
80 50
100 70
125 95
160 95
200 150
224 185
250 185
315 240
400 300
アルミ導体にも使用できる直接端子クランプの試験は,アルミ導体だけを使用して行わなければならな
9
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
い。取り付けたときに導体の絶縁物に突き通るクランプボディの場合,クランプ域外の絶縁物だけを取り
去る。
対応する数の導体をクランプ域内で処理しなければならない。六つの導体の接触域を次のとおりに前加
工しなければならない。
導体を適当な研磨剤で清浄化して,5 分以下の時間内に接続しなければならない。
残りの導体は,室内に 14 日間保管しなければならない。それらの導体は接続前に処理してはならない。
クランプのボルトは,製造業者の指示どおりに固定しなければならない。試験中のボルトの再調整は許
容されない。
アルミよ(撚)り線の場合,試験電流は,できる限り均等に断面に入るようにしなければならない。こ
れは,導体の長さの中間で導体を一つに溶接又は圧接して実現することができる。
8.10.2
試験方法 試験サイクルは,協約時間を参照した負荷期間と無負荷期間からなる。負荷期間及び無
負荷期間の試験電流は,次のとおりに規定されている。
試験電流
協約不溶断電流 I
nf
負荷期間
協約時間の 25%
JIS C 8269-1
の
表 2 参照
無負荷期間
協約時間の 10%
定格電圧よりも低い試験電圧を使用することができる。
50
及び 250 サイクル後,必要な場合には 500 及び 750 サイクル後に直流 I
m
= (0.05∼0.20) I
nf
で接点の電
圧降下を測定する。ただし,電流 I
m
は 100
µV 以上の電圧降下が得られるように選ばなければならない。
必要な場合には,I
m
の上限を 0.30I
nf
に引き上げることができる。
測定中の I
m
の許容範囲は,
1
0
+
%
以下でなければならない。
電圧降下を接点の抵抗に変えなければならない。測定前に試料を室温まで冷却しなければならない。測
定中の室温 T が 20℃から逸脱する場合には,次の式を適用することができる。
)
20
(
1
20
T
20
−
T
R
R
α
+
=
8.10.2.1
接点
無負荷期間中に試料を 35℃よりも低い温度まで冷却する。付加冷却(例えば,ファン)の
使用が許容される。
試料は,最初の 250 サイクルの試験を実施する。この試験の後に試験結果が申し分なければ.試験を中
止する。試験結果が規定範囲を超える場合には,750 サイクルまで試験を続ける。
サイクル試験を開始する前に,定常状態に達したときに,定格電流で,次に規定された接点の電圧降下
を測定しなければならない。
その間で電圧降下を測定する箇所は,
図 6(I)
に A 及び B で示されている。
接点について信頼できる測定値を期待できないほどヒューズが小さい場合には,端子での測定を試験の
基準として使用することができる。
8.10.2.2
直接端子クランプ
その間で試料の電圧降下を測定する箇所は,
図 10(I)
による。導体の測定箇所
は固体導体にかかわる場合には,中央穴あけ箇所又はより線に巻き付けた裸線でなければならない。
導体の材質(アルミニウム又は銅)に基づく関係係数
α
20
を使用しなければならない。アルミニウム導体
の場合,
JIS C 8269-1
の
8.10.2
を修正して 750 サイクルの試験を実施しなければならない。
温度上昇の検証は,
8.3.4.1
によって実施しなければならない。導体の温度上昇を測定する箇所は,クラ
ンプから 10mm 離れている[
図 10(I)
参照]
。
試験順序は
表 S
に示されている。
10
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
表 S 試験順序
R
KI
0
の測定
50
サイクル
R
KI
50
の測定
200
サイクル
R
KI
250
の測定
250
サイクル
R
KI
500
の測定
250
サイクル
R
KI
750
の測定
I
n
時の温度上昇の検証
8.10.3
試験結果の評価
8.10.3.1
接点
250 番目のサイクルの終了時に測定値が次の限度を超えなかった場合,ヒューズベースは,
試験に合格したとみなして,試験を中止することができる。
50
50
250
R
R
R
−
≦15%
250
番目のサイクルの終了時に測定値が上記の限界を超えた場合,試験を続行する。500 サイクル後に次
の限界を遣えてはならない。
250
550
500
R
R
R
−
≦30%
限界を超えた場合,試験は満たされていない。限界を超えなかった場合,750 サイクルまで試験を続行
する。750 番目のサイクルの終了時に次の限界を超えてはならない。
50
50
750
R
R
R
−
≦40%
250
及び 750 サイクルの試験の終了時に,引抜き力を測定する。そのために,できれば接点を一定範囲
まで開くために,
図 7(I)
に示された焼入れ研磨鋼試験ナイフを差し込まなければならない
(
8.5.5.1.2
参照)
。
その後,
8.11.1.2
に規定された焼入れ鋼製テストリンクで引抜き力を測定する。テストリンクをヒューズ
ベースに 3 回差し込む。引抜き力が
表 J
の範囲内でなければならない。測定値が低すぎる場合,
8.5.5.1
に
基づく動的試験を行わなければならない。
8.10.3.2
直接端子クランプ
清浄化したアルミニウム導体を使用した試料の抵抗左 R
KI
0
の許容範囲は,次
のとおりである。
R
KI
0
max.
≦2R
KI
0
min.
R
KI
60
から R
KI
750
への抵抗の変化は,
表 T
の値を満たさなければならない。
11
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
表 T 許容される抵抗の変化
許容される変化 %
清浄化導体
非清浄化導体
50
KI
50
KI
250
KI
R
R
R
−
・100
15 30
50
2
KI
50
2
KI
0
50
KI
R
R
R
−
・100
20 40
500
KI
500
KI
750
KI
R
R
R
−
・100
15 30
50
KI
50
KI
750
KI
R
R
R
−
・100
40 80
備考 温度上昇は 70K 未満でなければならない。
表 T
に示した許容変化は,端子試験の実験室経験に基づいている。最終基準が満たされなければならな
い。最終基準は,中間基準の合計ではない。
8.11
機械的及びその他の試験
8.11.1.2
ヒューズベースの機械的強度
ヒューズベース及びその部品の機械的強度は,次の試験によって
検証する。
ヒューズベースの接触力を検証する試験は,提供された未使用のヒューズベース 3 個を使用する。表面
が研磨及びクロムめっきされた焼入れ鋼製のテストリンクをヒューズベースに 3 回差し込む。ヒューズリ
ンクのブレード接点の寸法は,
図 1(I)
に基づく寸法である。
適当な試験装置で一様に引いたときに,引抜き力 F の測定値[
図 8(I)
参照]は,
表 J
に規定された範囲
内にあることが判明しなければならない。
表 J ヒューズベース接点からヒューズリンクを引き抜く力
引抜き力
F
min
F
max
サイズ
N N
00
60
250
0
80
300
1
110
350
2
150
400
3
210
400
ヒューズベース接点がしっかりと着座していることを検証するために,
端子の鋼製ねじ
(クラス 8.8)
を,
表 F
に規定するトルクの 1.2 倍のトルクを加えてねじを 3 回締める。
この試験の後,ヒューズベースの接点片がそれ以上のヒューズベースの使用に影響を及ぼすほど移動し
ていてはならない。ヒューズベースの絶縁取付部分が破損してはならず,き裂の印を示してはならない。
8.11.1.8
成形材製又は成形材に固定された金属製のグリップラグの耐衝撃性
8.11.1.8.1
試験装置
耐衝撃性を検証する装置は,
図 9(I)
による。ドロップハンマの質量は 300g であり,
衝撃軸とグリップラグの間の落下の高さは,300mm である。
8.11.1.8.2
試験方法
1 個のヒューズリンクを 150±5℃で 168 時間保持し,別の 1 個を−15℃で 72 時間保
持する。加熱したヒューズリンクは,動的応力を加える前に室温まで冷却しなければならない。冷却した
試料の場合,取り出してから動的応力の間の時間間隔は,1 分以下でなければならない。
ストロークがヒューズリンクの縦軸に平行になるように,試料を
図 9(I)
の試験装置に配置する。各グリ
12
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
ップラグを,衝撃箇所がグリップラグネックの中間となる応力を 1 回だけ加える。毎回上部グリップラグ
だけに衝撃による応力がかかるようにしなければならない。
8.11.1.8.3
試験結果の評価
グリップラグは,使用を妨げるような損傷を示してはならない。衝撃の前後
に測定して,各グリップラグが 3mm 以上曲がってはならない。さらに,
図 3(I)
に基づくハンドルとの結合
が妨げられてはならない。
8.11.2.4
ヒューズリンク及びヒューズベースの絶縁部分の非劣化
8.11.2.4.1
試験方法
試験する 3 個のヒューズリンク及び 3 個のヒューズベースを次の温度で保持する。
充電部を支えるように意図された成形エレメントから成る装置の場合は 150±5℃で,カバーの場合は
100
±5℃で 168 時間保持する。
封止用コンパウンド,表示の安定性の場合は 150±5℃で 1 時間以上保持する。
周囲温度まで冷却した後,次の試験をしなければならない。
ヒューズリンク:
JIS C 8269-1
の
8.5
に基づく I
1
及び I
2
による遮断容量の検証
ヒューズベース:
8.11.1.2
に基づく機械的強度の検証
8.11.2.4.2
試験結果の評価
ヒューズリンクを装着するヒューズベース接点の位置が,ヒューズリンクの
適正な機能に影響を及ぼすほど変化してはならない。端子が固定されている絶縁物体が破断してはならな
いし,破断の印を示してはならない。セメント接合された接合部の機械的強度が損なわれてはならない。
封止用コンパウンドが充電部を露出させるほど移動していてはならない。ヒューズリンクが適正に動作し
なければならない。
表示は,耐久性があって,容易に判読できなければならない。
13
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
最大許容ワット損
サイズ gG
aM
交流 400V と 500V
交流 690V
交流 400V と 500V
交流 690V
I
n
P
n
I
n
P
n
I
n
P
n
I
n
P
n
A W A W A W A W
00
100/160
7.5/12
100
12
100
7.5
100
12
0
160
16
100
25
160
16
100
25
1
250
23
200
32
250
23
250
32
2
400
34
315
45
400
34
400
45
3
630
48
500
60
630
48
630
60
4
1 000
90
800
90
1 000
90
1 000
90
4a
1
250 110 1
000 110 1
250 110 1
250 110
図 1(I) 刃形接触部をもつヒューズリンク
単位 mm
サイズ
a
1
1)
a
2
2)
a
3
1)
a
4
1)
b
min.
12)
c
1
±
0.8
c
2
d
5)
e
1
max.
6)
e
2
max.
6)
e
3
e
4
±
0.2
f
max.
00
14)
78.5
±1.5 54-6 45±1.5 49±1.5
15
35 10-1
2
5
.
1
5
.
0
+
−
48 30
20
±5 6 15
0 125
±2.5 68-8 62
3
5
.
1
+
−
68
5
.
1
3
+
−
15
35 11-2
2
5
.
1
5
.
0
+
−
48 40
20
±5 6 15
1 135
±2.5 75-10 62±2.5 68±2.5
20
40 11-2
2.5
5
.
1
5
.
0
+
−
53 52 20
5
2
+
−
6 15
2 150
±2.5 75-10 62±2.5 68±2.5
25
48 11-2
2.5
5
.
1
5
.
0
+
−
61 60 20
5
2
+
−
6 15
3 150
±2.5 75-10 62±2.5 68±2.5
32
60 11-2
2.5
5
.
1
5
.
0
+
−
76 75 20
5
2
+
−
6 18
4
7)
200
±3 90max.
62
±2.5 68±2.5
49
87 11-2
2.5
5
.
1
5
.
0
+
−
110
105 20
5
2
+
−
8 25
4a
11)
200
±3 100max.
84
±3 90±3
49
85
±2
11-2
2.5
5
.
1
5
.
0
+
−
110
102
30
±10 6 30
1)
寸法 a
1
,a
3
,a
4
の中心は,a
2
の中心から 1.5mm 以上外れてはならない。
2)
寸法 a
2
は,ブレードの下縁から測定して b
min
/2
の全区域内で遵守されなければならない。この区域外では寸
法を a
2
について示された値よりも小さくすることができる。
3)
絶縁材
4)
接触面は平らにする又はリブを設けることができる。
5)
交換用ハンドルの取付部(X 部詳細)
。
6)
ヒューズリンクのエンクロージャの最大寸法。この範囲内でヒューズリンクは,例えば正方形,長方形,円
形,だ円形,多角形,その他といった任意の形をとることができる。
7)
サイズ 4 のヒューズリンクについてはスロットが必す(須)である。
8)
表示装置。製造業者が選んだ表示装置の位置。
9)
充電部,グリップラグを絶縁することができる。
10)
交換用ハンドルの取付部(X 部詳細)を除き,端板が絶縁物体から放射状に突き出すことは許容されない。
11)
必ずインターロック装置をもつスイベルユニット (swivel unit) と併用する。
12)
サイズ 0,1,2,3 の範囲内で定格電流の重複が存在する限り,小さい方のサイズの寸法が許容される。
13)
ブレード接点の縁は,丸くする又は適当な形状にすることができる。
14)
ヒューズリンクについては,次の寸法が推奨されている。
e
1
max
=41mm
e
3
max
=16
5
2
+
−
mm
e
2
max
=21mm
f
max
=8mm
他の寸法はサイズ 00 に関するものである。
図 1(I) 刃形接触部をもつヒューズリンク(続き)
14
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
サイズ h±1.5
7)
n
1
max.
n
2
max.
p
1
max.
p
2
±
1.5
r
max.
s
max.
t
max.
v
w
1
7)
w
2
7)
x
min.
7)
y
±0.5
7)
z
max.
00 100 30 38 40
− 17 21 15 56.5±1.5
0
±0.7 25±0.7 14 7.5 3
0
14)
150 40 48 48
− 17 25 15 74±3 0±0.7 25±0.7 14 7.5 3
1 175 52 60 55 35 17 38 21 80
±3 30±0.7
25
±0.7 20 10.5
5
2 200 60 68 60 35 17 46 27 80
±3 30±0.7
25
±0.7 20 10.5
5
3 210 75 83 68 35 20 58 33 80
±3 30±0.7
25
±0.7 20 10.5
5
4
−
−
−
−
− 27 84 50 97min. − 1
−
−
−
4a
6)
270 102 115
− 40 32 84 50 110±15 45±0.7
30
±0.7 36 14 6
図 2 (I) 刃形接触部をもつヒューズリンク用ヒューズベース
サイズ
定格電流
定格受容ワット
A
W
00 160 12
0
14)
160 25
1 250 32
2 400 45
3 630 60
4 1
000 90
4a 1
250 110
15
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
サイズ
d
±0.25
ねじの場合
e
±0.5
a
9)13)
min.
b
9)
min.
c
12)
min.
穴径
ねじ部
00 20 20
3
9
M8
M8 10
0
14)
23 20
3
9
M8
M8 10
1 24 25
4 11
M10
M10
12.5
2
28
25
4
11
10)
M10
10)
M10
10)
12.5
3
35
30
5
11
10)
M10
10)
M10
10)
15
4
45
40
8
14
11)
M12
11)
M12
11)
20
4a 45 40 10 18
M16
M16
20
図 2 (I) 刃形接触部をもつヒューズリンク用ヒューズベース(続き)
1)
この区域は,充電部とみなされる。
2)
寸法 v の最大値は,接触点を定義することを意図したものである。ヒューズリンクのブレード接点の下縁から
測定して b
min
/2
の範囲内の少なくとも一つの接触点でこれが遵守されなければならない。ブレード接点の上縁
では,v の値を遵守する必要はない。
3)
接触面の高さ。接触面が滑らかではなく,溝付き又は分割されている場合にも,
図 1(I)に基づく刃形接触部を
もつヒューズリンクを差し込むことも可能でなければならない。
4)
サイズ 4 の寸法。サイズ 4 については,固定ボルトが必すである。ねじ付きのときには M12。
5)
サイズ 4 を除き,弾性接触面。補助手段による接触力。
6)
必ずインターロック装置をもつ座金を併用する。
7)
これらの数値は,ヒューズベースの互換性を要する場合にだけ必要である。
8)
多極又は単極ヒューズベースアセンブリを組み立てるときには,安全のために,n
1
について規定された最大寸
法に適合した絶縁隔壁(例えば,仕切壁)を取り付ける必要がある。
9)
構造の特徴に関連して大きな “a” 及び “b” の寸法,又は寸法 “d” 及び “e” を遵守した,例えば丸味又は円
形といった逸脱した形状が許容される。
10)
通り穴 14 付き M12 が許容される。
11)
通り穴 18 付き M16 が許容される。
12)
接続部の変形なしで導体接続時の機械的応力に耐えられる場合には,寸法 “c” を小さくすることができる。ね
じ部付きタイプは,試験トルク要求事項に適合しなければならない。
13)
寸法 “a” は,接続部の上側で測定しなければならない。
14)
ストライカ付きヒューズリンクを除き,新設備には許容されない。
16
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
サイズ L
距離
M
−M1 M−M2
0 14
0
±3
−
0...3 16
− 11±3
セットイン及びブロックアップヒューズリンク
の中心
M1
サイズ 00 の場合
M2
サイズ 0…3 の場合
M
=結合の中心
L
=ヒューズリンクの差込み及び引抜きについ
て許容されるリフト
図 3(I) 交換ハンドル
17
C
8269-
2-1 :
2000
(IEC
60
269
-2-1 : 1
996)
図 4(I) “gG” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン
18
C
8269-
2
-1 :
2000
(IEC
60
269
-2-1 : 1
996)
図 4(I) “gG” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン(続き)
19
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
サイズ
l
p
*
R
**
棒
W
m
Ω
数
直径
00 30.5
0
3
−
12
0.47
1
7
0
46
0
4
−
25
0.97
1
6
1
46
0
4
−
32
0.51
1
8
2
46
0
4
−
45
0.281
2
8
3
46
0
4
−
60
0.151
3
9
4
54
0
6
−
90
0.09 3
12
4a
54
0
6
−
110
0.07 4
12
*
サイズの最大定格電流時
**
グリップラグで測定。許容範囲±2%で等化。
図 5(I) JIS C 8269-1 の 8.3.4.1,8.5.5.1,8.9.1 及び 8.10 に基づくダミーヒューズリンク
20
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
図 6(I) JIS C 8269-1 の 8.3.4,この規格の 8.3.4.1(I),8.3.4.2(I)及び 8.10.2(I)に基づく測定点
図 7(I) 8.5.5.1.2 に基づくテストナイフ
21
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
図 8(I) 8.9.1 及び 8.11.1.2 に基づく引抜き力を決定するための測定装置の例
22
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
図 9(I)
グリップラグの機械的強度を検証するための設備(8.11.1.8 参照)
23
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
図 10(I) その間で試料の電圧降下
∆
U
を測定する箇所
24
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
第
II
章 ボルト締め接触部をもつヒューズリンクを使用したヒューズ
1.1
適用範囲
次の追加要求事項は,ボルト締め接触部をもつヒューズリンクを使用したヒューズに適
用する。ヒューズの定格電流は,1 250A 以下のものとし,定格電圧は交流 690V 又は直流 500V 以下のも
のとする。
5.3.1
ヒューズリンクの定格電流
各形の最大定格電流は,
図 1(II*)
及び
図 1a(II*)
による。
注*
第 II 章を表す。
5.3.2
ヒューズホルダの定格電流
各形のヒューズホルダの最大定格電流は,
図 2(II)
による。
5.5
ヒューズリンクの定格ワット損及びヒューズホルダの定格受容ワット
ヒューズリンクのワット損
の最大値は,
図 1(II)
による。
ヒューズホルダの定格受容ワットの最大値は,
図 2(II)
による。
5.6
時間−電流特性の規制
5.6.1
時間−電流特性,時間−電流ゾーン及び過電流曲線
ゲート及び協約時間と協約電流によって示さ
れる溶断時間の範囲は,製造誤差範囲を除き,時間−電流ゾーンとして
図 3(II)
及び
図 4(II)
に示す。時間−
電流特性の誤差範囲は電流値で±10%でなければならない。
5.6.2
協約時間及び協約電流
JIS C 8269-1
の値のほか,協約時間及び協約電流は,
表 II
による。
表 II “gG” ヒューズリンクの協約時間及び協約電流
定格電流 I
n
協約時間
協約電流
A h I
nf
I
f
I
n
<16 1 1.25I
n
1.6I
n
5.6.3
ゲート
“gG” ヒューズリンクは,
表 III
及び
JIS C 8269-1
に示されたゲートを適用する。
表 III “gG” ヒューズリンクの規定された溶断時間及び動作時間に関するゲート
I
n
I
min
(10s)
I
max
(5s)
I
min
(0.1s)
I
max
(0.1s)
A
A A A A
2
3.4
5.0
4.6
7.5
4
6.5 10.5 10.0 18.5
6
10.0 18.0 17.0 35.0
10
18.0 36.0 35.0 60.0
5.7.2
定格遮断容量
定格遮断容量は,交流 80kA 及び直流 40kA とする。
7.1
機械的設計
ヒューズリンク及びヒューズベースの寸法は,
図 1(II)
及び
図 2(II)
による。
7.1.2
端子を含む接続
検討中
7.9
感電に対する保護
図 2(II)
に基づく標準ヒューズホルダを使用する場合には,感電に対する保護の
程度は 3 段階すべてについて IP2X 以上でなければならない。
8.3
温度上昇及びワット損の検証
8.3.1
ヒューズの配置
ヒューズリンクの試験装置は,
図 5(II)
による。試験装置は,垂直に取り付けな
ければならない。
8.3.3
ヒューズリンクのワット損の測定
ワット損の測定点は,
図 5(II)
による。
8.4
操作の検証
25
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
8.4.1
ヒューズの配置
ヒューズリンクの試験装置は,
図 5(II)
による。試験装置は,垂直に取り付けな
ければならない。
8.5
遮断容量の検証
8.5.1
ヒューズの配置
ヒューズリンクの試験装置は,
図 6(II)
による。
8.5.8
試験結果の評価
JIS C 8269-1
の要求事項が適用され,更に,細いヒューズ線の溶解及び装置の機
械的損傷なく,ヒューズリンクが動作しなければならない。
8.10
接触部の不劣化の検証
JIS C 8269-1
の
8.10
を適用する。
8.10.1
ヒューズの配置
次を追加して
JIS C 8269-1
の
8.10.1
を適用する。
ダミーヒューズリンクは,
図 1(II)
に適合した寸法のもので,
図 2(II)
に示す標準ヒューズホルダに装着さ
れるものでなければならない。
ダミーヒューズリンクのワット損は,
図 5(II)
に示された標準ワット損試験装置で試験したときに,
図
2(II)
に示されたヒューズホルダの最大定格受容ワットでなければならない。
ダミーヒューズリンクは,過負荷電流 I
nf
が流れている間は作動しない構造でなければならない。
8.10.2
試験方法
JIS C 8269-1
の
8.10.2
の第 1 段落の後に,次の語句を追加する。
次の試験値を適用しなければならない。
試験電流:協約不溶断電流 I
nf
通電時間:協約時間の 25%
休止時間:協約時間の 10%
定格電圧よりも低い試験電圧を使用してもよい。
8.10.3
試験結果の評価
250 サイクル後に測定した温度上昇値は,試験開始時に測定した温度上昇を 15K
以上超えてはならない。
必要な場合,750 サイクル後に,温度は,試験開始時に測定した値を 20K 以上超えてはならない。
26
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
図 1(II*) ボルト締め接続形ヒューズリンク−A,B,C,D 形
注*
第 II 章を表す。
27
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
形別
最大
定格
電流
A
最大
ワット
損
W
a
max.
1)2)
b
max.
d
max.
e
max.
3)
f
min. max
3)
g
nom.
h
nom.
j
min.
2)4)
k
max.
l
nom.
m
max
.
1)
A1
20 3
36.5 14.5 56
11.2
0.8
1.5
44.5
4.2
5.5
14.5
−
36.5
A2
32 4.75 57
24
86
9.2
0.8
1.5
73
5.5
7
25.5
−
60
A3
63 7.75 58
27
91
13
1.2
1.6
73
5.5
7
28
−
61
A4
100 10.5
70
37
111
20
2.4
3.2
94
8.7
9.5
38.5
−
74
B1
100 10.5
70
37
138
20
3.2
4
111
8.7
11
−
−
82
B2
200 22
77
42
138
20
3.2
4
111
8.7
11
−
−
82
B3
315 32
77
61
138
26
3.2
4.8
111
8.7
11
−
−
82
B4
400 40
83
66
138
26
4.8
6.6
111
8.7
11
−
−
89
C1
400 40
83
66
212
26
4.8
6.6
133
10.3
11
− 25.4
95
C2
630 55
85
77
212
26
6.3
7.8
133
10.3
11
− 25.4
95
C3
800 70
89
84
212
39
9.5
11.1 133 10.3
12.5
− 25.4
101
D1 1
250
100 89 102 200
64
9.5
12.7 149
14.3
16.5
− 31.8
95
1)
すべての形において,寸法 a は,リベット頭といった突起物を含むが,寸法 a と m との間の端子の設計は,
接触面に対して 45°の角度で引かれた線によって限定される。
2)
すべての取付穴は,寸法 a に関する製造公差を考慮して j によって示されたとおりに延長されている。
3)
寸法 e 及び f は,公称材料サイズであり,原材料に関する関係規格に指定された製造公差を条件とする。
4)
A1
から A4 の形のヒューズリンクの場合,取付穴を軸方向又は横方向に延ばして,開放溝としてもよい。
図 1(II*) ボルト締め接続形ヒューズリンク−A,B,C,D 形(続き)
注*
第 II 章を表す。
標準 “gM” ヒューズリンク
形別
標準定格
電流定格
特性定格
A
A
A1
20M25
20
25
A1
20M32
20
32
A2
32M40
32
40
A2
32M50
32
50
A2
32M63
32
63
A3
63M80
63
80
A3 63M100
63 100
A4
B1
100M125
100
125
A4
及び B1 100M160
100
160
A4
B1
100M200
100
200
B2 200M250 200
250
B2 200M315 200
315
“gM”
ヒューズリンクのワット損は,同一寸法基準の “gG” ヒューズリンクについて示された値よりも
低い。
図 1a(II*) ボルト締め接続形ヒューズリンク−A 形及び B 形
注*
第 II 章を表す。
28
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
備考
ヒューズキャリヤは,同軸端子形又は段違い端子形のヒューズリンクを装着することができる。
備考
カバーのすき間は,IP2X の保護の程度 (
IEC 60529
)
を保持するものである。
図 2(II) 代表的なヒューズホルダ
29
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
最大定格
最大定格 A
B
B
1
C D
ヒューズ
電流
受容ワット
max. max. max. max.
リンク
格納基準
20
2.7
30
91
110
62
44.5
A1
32
4.4
35
114
134
75
73
A2
63
6.9
47
140
140
91
73
A3
100
9.1 61 175 175 121
94 A4
200 17.0 86 233 310 159 111
B1
+B2
この図は,実例として示されているものであり,上記の寸法の範囲内に収まる限
り,他の形状又は形式の使用を妨げない。
図 2(II) 代表的なヒューズホルダ(続き)
30
C
8269-
2
-1 :
2000
(IEC
60
269
-2-1 : 1
996)
図 3(II) “gG” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン
31
C
8269-
2-1 :
2000
(IEC
60
269
-2-1 : 1
996)
図 4(II) “gG” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン
32
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
備考
近似寸法が許容される。
寸法
ヒューズリンクの
形別
a
b
c
d
m
t
定格電流
A
(以下)
A1
10
12.5
16
50
38
0.5
20
A2
10
12.5
16
50
61
0.5
32
A3
16
12.5
16
50
62
1.0
63
A4
20
25
25
70
75
1.6
100
B1
20
25
25
70
83
1.6
100
B2
20
25
25
70
83
5
200
B3
25
38
25
80
83
8
315
B4
25
38
25
80
90
10
400
C1
25
38
25
80
96
10
400
C2
32
38
25
80
96
12
530
C3 40
45
32
100
101
12
800
D1 80
60
45
160
96
10
1
250
図 5(II) ワット損試験装置
33
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
寸法
ヒューズリ
ンクの形別
最大定格
電流 A
a
b
c
d
e
f
g
h
j
A1
∼A4
B1
∼B4
400
187
127
25
36.5
38
12
114
M12
111
C1
∼C3
800
248
140
38
51
50
20
114
M20
159
D1 1
250
305
152
63
83
57
20
114
M24
159
34
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
1
)
適切な剛性を確保する厚さの編組金網,軟鋼板,又は有孔軟鋼板で作ら
れた着脱式カバー。金網又は有孔軟鋼板の個々の孔は面積が 8.5mm
2
以
下でなければならない。カバーと充電金属部間の空間距離が 19mm 以下
であれば,カバーの断面を図に示されたものとは違うものにすることが
できる。
2
)
高導電銅製の接続スタッド。
3
) A1
から A3 のヒューズリンクの固定中心部には,
断面積が 25mm×6.3mm
以上の適当なアダプタを使用しなければならない。
4
)
両端のキャップが接続金具で支えられないようにするために,この位置
で目に見えるすきまが不可欠である。
5
)
試験装置を超えた試験接続部の配置は,指定されていない(JIS C 8269-1
の 8.5.1 の第 2 段落は適用されない)
。銅導体の大きさは,定格遮断容量
に従って選択しなければならない。
6
)
ベースは曲げ強さが 85MPa 以上の積層板を接合したフェノール樹脂製
でなければならない。
7
)
銅板
8
)
細いヒューズ線用端子。この端子と試験電源の一つの極に,50mm 以上
の自由長で直径約 0.1mm の銅製の細いヒューズ線を接続する。
9)
面取り部
10)
固有電流試験に必要な短絡導体。これは,開路を容易にするために溝付
きにしてもよい。銅導体の大きさは,定格遮断容量に基づいて選択しな
ければならない。
図 6(II) ボルト締め接触部をもつヒューズリンクの遮断容量試験装置
35
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
第
III
章 円筒形キャップ付きヒューズリンクを使用したヒューズ
1.1
適用範囲
次の追加要求事項は,125A 以下の定格電流及び交流 690V 以下の定格電圧用の
図 1(III)
及び
図 2(III)
による寸法に適合する,
円筒形キャップ付きヒューズリンクを使用するヒューズに適用する。
5.2
定格電圧
交流の場合,定格電圧の標準値は 400V,500V 及び 690V とする。
5.3.1
ヒューズリンクの定格電流
ヒューズリンクの最大定格電流は,
表 K
による。
表 K 円筒形キャップ付きヒューズリンクの最大定格電流
サイズ
交流 500V
交流 690V
gG aM gG aM
I
n
I
n
I
n
I
n
A A A A
10
×38
25
16
10
14
×51
50
40
**
25 25
22
×58 100
*
100
*
50 50
*
交流 400V の電圧については,125A。
**
交流 400V の電圧については,50A。
5.3.2
ヒューズホルダの定格電流
ヒューズホルダの最大定格電流は,
表 L
による。
36
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
表 L ヒューズホルダの最大定格電流
サイズ
交流 500V と交流 690V
I
n
A
10
×38 25
14
×51 50
22
×58 100
*
*
交流 400V のヒューズリンクを使用する場合は,
125A
。
5.5
ヒューズリンクの定格ワット損及びヒューズホルダの定格受容ワット
ヒューズリンクの最大定格
ワット損値は,
表 M
による。これらの値は,交流 500V の定格電圧に適用する。
表 M ワット数で示されたヒューズリンクの最大定格ワット損
サイズ 10×38 14×51 22×58
gG 3 5
9.5
aM
1.2 3
7
ヒューズベースの最大定格受容ワット値は,
表 N
による。
表 N ワット数で示された定格電圧が交流 500V 及び交流 690V の
ヒューズホルダの最大定格受容ワット
サイズ 10×38 14×51 22×58
受容ワット 3
5
9.5
5.6
時間−電流特性の規制
JIS C 8269-1
の
5.6
参照。
6.
表示
JIS C 8269-1
の
6.
参照。
7.1
機械的設計
ヒューズリンク及びヒューズベースの寸法は,
図 1(III)
及び
図 2(III)
による。
7.1.2
端子を含む接続
端子は,
表 P
による断面積を受け入れられるものとする。
表 P 剛性銅導体の最小断面種範囲
サイズ 10×38 14×51 22×58
断面積 mm
2
1.5
∼6 2.5∼16 4∼50
7.7
I
2
t
特性
JIS C 8269-1
の
7.7
参照。
7.8
ヒューズリンクの過電流動作協調
JIS C 8269-1
の
7.8
参照。
7.9
感電に対する保護
JIS C 8269-1
の
7.9
参照。
8.1.6
ヒューズホルダ試験
JIS C 8269-1
の
8.1.6
参照。
8.3.1
ヒューズの配置
端子のねじは,
表 Q
によるトルクを加えて締めるものとする。
37
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
表 Q
ねじ部の呼び径
トルク (Nm)
mm I
II
III
IV
V
2.8
以下 0.2 − 0.4 0.4 −
2.8
を超え 3.0 以下
0.25
− 0.5 0.5 −
3.0
を超え 3.2 以下 0.3 − 0.6 0.6 −
3.2
を超え 3.6 以下 0.4 − 0.8 0.8 −
3.6
を超え 4.1 以下 0.7 1.2 1.2 1.2 1.2
4.1
を超え 4.7 以下 0.8 1.2 1.8 1.8 1.8
4.7
を超え 5.3 以下 0.8 1.4 2.0 2.0 2.0
5.3
を超え 6.0 以下 1.2 1.8 2.5 3.0 3.0
6.0
を超え 8.0 以下 2.5 2.5 3.5 6.0 4.0
8.0
を超え 10.0 以下
− 3.5 4.0
10.0
6.0
10.0
を超え 12.0 以下
− 4.0 −
− 8.0
12.0
を超え 15.0 以下
− 5.0 −
−
10.0
ねじ又はナットを緩めるときには,その都度,導体を移動する。
欄 I は,締めたときにねじが穴から突き出ない場合の頭なしねじ,及び,ねじの直径よりも幅の広いブ
レードをもつねじまわしでは締めることができない他のねじに適用する。
欄 II は,ねじまわしで締めるマントル端子のナットに適用する。
欄 III は,ねじまわしで締める他のねじに適用する。
欄 IV は,ねじまわし以外の手段で締めるマントル端子のナット以外のねじ及びナットに適用する。
欄 V は,ねじまわし以外の手段で締めるマントル端子のナットに適用する。
8.3.4.1
ヒューズホルダの温度上昇
ダミーヒューズは,
図 1(III)
の寸法と
表 N
による最大ワット損をも
たなければならない。
8.3.4.2
ヒューズリンクのワット損
JIS C 8269-1
の
8.3.4.2
参照。
8.7.4
過電流動作協調の検証
JIS C 8269-1
の
8.7.4
参照。
定格電流 125A までは,
第 I 章
の
表 H
を適用する。
8.10
接触部の不劣化の検証
JIS C 8269-1
の
8.10
を適用する。
8.10.1
ヒューズの配置
次の事項を追加して,
JIS C 8269-1
の
8.10.1
を適用する。
ダミーヒューズは,
図 1(III)
の寸法と
表 N
による最大ワット損をもたなければならない。
8.10.2
試験方法
JIS C 8269-1
の
8.10.2
の第 1 段落の後に,次の語句を追加する。
次の試験値を適用しなければならない。
試験電流:協約不溶断電流 I
nf
負荷期間:協約時間の 25%
無負荷期間:協約時間の 10%
これらの試験は,低い電圧で行ってもよい。
8.10.3
試験結果の評価
250 サイクル後に測定した温度上昇値は,試験開始時に測定した温度上昇を 15K
以上超えてはならない。
必要な場合,750 サイクル後に,温度上昇値は,試験開始時に測定した値を 20K 以上超えてはならない。
38
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
サイズ
ワット損
3)
a
b
c
d
r
W
max.
min.
10
×38 3 38±0.6 10.5 10.3±0.1 6 1.5±0.5
14
×51 5 51
6
.
0
1
+
−
13.8
14.3
±0.1 7.5
2
±1
22
×58 9.5 58
1
.
0
2
+
−
16.2
22.2
±0.1 11 2±1
1)
指定許容範囲を超えてはならない円筒形部分。
2)
エンドキャップ間のカートリッジの直径は,直径 c 以下でなければな
らない。
3)
ワット損は,ヒューズリンクの最大ワット損並びにヒューズベース又
はヒューズホルダによって許容されるべき最小受容ワットを表してい
る。
図 1(III) 円筒形キャップ付きヒューズリンク
39
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
サイズ
I
n
G
1
H
1
L
(A)
max.
min.
+0.8
10
×38
25
13
15.5
19.3
14
×51
50
18
20.5
25.8
22
×58 100
18
25
29
図 2(III) 円筒形キャップ付きヒューズリンクのヒューズベース
40
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
図面は,注記及び示された寸法に関する場合を除き,ヒューズリンクの設計を規制することを意図
したものではない。
1)
接触は,ヒューズリンク上に示された接触域内で行われなければならない。サイズ 14×51 及
び 22×58 は,外部スプリングが接触力を与えなければならない(サイズ 10×38 は,接触片そ
のものの弾性で十分である。
)
。接触片の弾性特性及びコーティングは,実際面で通常予測され
る熱的及び機械的応力にさらされたときにも安定していなければならない。
2)
軸方向ストップ,アプリケーションピース,接触片は,ヒューズリンクに組み込まれることが
ある表示装置又はストライカの動作を妨げないような構造でなければならない。
3)
接触片の少なくとも一つ,又はベース C の場合には,アプリケーションピースは,ヒューズリ
ンクの寸法の軸方向公差を考慮して,矢印の方向に十分な弾性を(サイズ 14×51 及び 22×58
の場合には,外部スプリングによって)もたなければならない。
4)
ヒューズリンクの接触片の近くに位置する半径方向ストップによって設けられたゾーン内で
接触が確保されなければならない。
→は,ヒューズリンクを引き抜く方向を示す。
図 2(III) 円筒形キャップ付きヒューズリンクのヒューズベース(続き)
41
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
第
IV
章 オフセットブレード接続形ヒューズリンクのヒューズ
1.1
適用範囲
次の要求事項は,オフセットブレード接続部をもつヒューズリンクを使用したヒューズ
に適用する。
ヒューズの定格電流は,125A 以下のものとし,定格電圧は,交流 400V 以下のものとする。
備考
これらのヒューズは,将来的な標準電圧交流 230/400V 用システムで使用される予定である。し
かし,
多くの国では,
しばらくの間もっと高い電圧 240/415V を使うため,
これらのヒューズは,
供給者が電圧を低い値に下げるまで定格電圧 交流 240 又は 415V で供給,試験する。
5.2
定格電圧
この規格に適用する
JIS C 8269-1
の
表 1
の標準定格電圧値は,次のとおりとする。
ヒューズリンクサイズ E1
交流 230V
ヒューズリンクサイズ F1,F2,F3
交流 400V
(
1.1
の
備考
も参照)
5.3.1
ヒューズリンクの定格電流
各サイズに関する最大定格電流は,
図 1(IV)
による。本章には,8A 及
び 12A の定格は含まない。
5.3.2
ヒューズホルダの定格電流
ヒューズホルダの最大定格電流は,
図 1(IV)
による。
5.5
ヒューズリンクの定格ワット損及びヒューズホルダの定格受容ワット
図 5(IV)
に示す標準装置で
測定したときに,
8.3.1
によって試験するヒューズリンクが許容される最大ワット損値は,
図 1(IV)
による。
8.3.1
によって試験したときに,ヒューズホルダが定格電流で受容しなければならない定格電力値は,
図
2(IV)
による。
備考
ヒューズホルダの受容ワットを決定するための電圧の測定点は,
図 2(IV)
による。
5.6.1
時間−電流特性,時間−電流ゾーン
ゲート及び協約時間と協約電流によって示す溶断時間範囲の
ほかに,製造許容範囲を除く時間−電流ゾーンは,
図 3(IV)
及び
図 4(IV)
による。時間−電流特性の誤差範
囲は,電流値で±10%でなければならない。
5.6.2
協約時間及び協約電流
JIS C 8269-1
の値のほかに,協約時間及び協約電流は,
表 II
による。
表 II “gG” ヒューズリンクの協約時間及び協約電流
定格電流 I
n
協約時間
協約電流
A h I
nf
I
t
4
<I
n
<16 1 1.25I
n
1.6I
n
I
n
≦4 1 1.25I
n
2.1I
n
5.6.3
ゲート
“gG” ヒューズリンクは,
表 III
及び
JIS C 8269-1
に示すゲートを適用する。
表 III “gG” ヒューズリンクの規定溶断時間に関するゲート
I
n
I
min
(10s)
I
max
(5s)
I
min
(0.1s)
I
max
(0.1s)
A A A A A
2
3
6
4
8
4
6
12
9
20
6
9 20 16 36
10 16 36 33 70
5.7.2
定格遮断容量
定格遮断容量は,次のとおりとする。
a)
サイズ E1 ヒューズリンクは 50kA
b)
サイズ F1,F2,F3 ヒューズリンクは 80kA
42
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
7.1
機械的設計
ヒューズリンク及びヒューズホルダの寸法は,
図 1(IV)
及び
図 2(IV)
による。
7.1.2
端子を含む接続
ヒューズホルダの端子は,
表 U
に示す断面積をもつより又は固体銅導体を受け
入れられるものとする。
43
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
表 U 銅導体のサイズ
ヒューズホルダ
の定格電流
A
導体の断面積
mm
2
サイズ
20
4
E1
32
10
F1
63
25
F2
125 70 F3
7.7
I
2
t
特性
JIS C 8269-1
の
表 6
に示された値のほかに,16A 未満の定格電流に関する値は,
表 VI
によ
る。
表 VI “gG” ヒューズリンクに関する 0.01s 時の溶断 I
2
t
値
I
n
I
2
t
min
I
2
t
max
A A
2
s A
2
s
2
0.30
2.5
4
2.0
15
6
5
45
10 25 200
7.9
感電に対する保護
図 2(IV)
に基づく標準ヒューズホルダを使用する場合,感電保護度は三つの状態
すべてについて IP2X 以上とする。
8.3.3
ヒューズリンクのワット損の測定
図 5(IV)
に示す試験装置にヒューズリンクを取り付ける。ワッ
ト損の測定点は,
図 5(IV)
による。
8.3.4.1
ヒューズホルダの温度上昇
ダミーヒューズリンクは,
図 1(IV)
に適合した寸法の下で,
図 2(IV)
に示すヒューズホルダで試験する。ダミーヒューズリンクのワット損は,
図 5(IV)
の標準ワット損試験装
置で試験したときに,
図 2(IV)
に示すヒューズホルダの最大定格受容ワットとする。
8.4.1
ヒューズの配置
ヒューズリンクの試験装置は,
図 5(IV)
による。
8.5.1
ヒューズの配置
この規格に適合したヒューズホルダでヒューズリンクの遮断容量を試験する。ヒ
ューズホルダは,しっかり支えられ,主回路試験接続部にヒューズホルダを接続するための導体は
表 U
に
示すヒューズホルダ端子に適切な断面積をもたなければならない。それらの導体は,接続装置の平面にお
ける完成品ヒューズの両側で,ヒューズの端子間の接続線の方向に,0.2m 以下とすることができる。
ヒューズホルダ及びヒューズホルダを試験接続部に接続する導体のような試験装置以外の試験接続部の
処理は,規定しない。
8.7.4
過電流動作協調の検証
電流定格 16A 以上については,
JIS C 8269-1
の
8.7.4
を適用する。
16A
未満の電流定格については,
JIS C 8269-1
の
8.7.1
によって検証した製造業者のデータから動作協調
を決定する。
8.10
接触部の不劣化の検証
JIS C 8269-1
の
8.10
を適用する。
8.10.1
ヒューズの配置
次のほかに,
JIS C 8269-1
の
8.10.1
を適用する。
ダミーヒューズリンクは,
図 2(IV)
に示す対応するヒューズホルダでの試験のために
図 1(IV)
に適合した
寸法をもたなければならない。
ダミーヒューズリンクのワット損は,
図 5(IV)
に示された標準ワット損試験装置で試験したときに,
図
2(IV)
に示すヒューズホルダの最大定格受容ワットとする。
8.10.2
試験方法
JIS C 8269-1
の
8.10.2
の第 1 段落の後に,次の語句を追加する。
44
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
次の試験値を適用する。
− 試験電流 不溶断電流 I
nf
− 負荷期間 協約時間の 25%
− 無負荷期間 協約時間の 10%
定格電圧よりも低い試験電圧で実施してもよい。
8.10.3
試験結果の評価
250 サイクル後に測定した温度上昇値は,試験開始時に測定した温度上昇を 15K
以上超えてはならない。
必要な場合,750 サイクル後に,温度は,試験開始時に測定した値を 20K 以上超えてはならない。
a
*
b
d
e
f
n
サイズ 最大定格
電流
A
最大
ワット損
W
max. max.
max.
min max.
min max.
min maX. min
E1
20 1.8 25 14.5 51 47
13
11 1.5 0.8 3.8 3.2
F1
32 3.2
35.5
14.5 62 58 131
11 1.5 0.8 3.8 3.2
F2
63 4.8 39 17.5 69 65 15.5
14.5 1.6 1.2 3.8 3.2
F3 125 7.5 39 27 80 76
20
19 2.0 1.6 3.8 3.2
*
寸法 “a” は,タグ面の中心でのリベット頭の突出を考慮して規定値よりも 0.5mm まで大きくしてもよい。
図 1(IV) オフセットブレード接続部をもつヒューズリンク,サイズ E1,F1,F2,F3
45
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
A
B
C
max. max. max.
ヒューズリンク
のサイズ
最大定格
電流
A
最大定格
受容ワット
W
E1
20
2
26
71
59
F1
32
3.5
26
81
59
F2
63
5
32
96
68
F3 125
7.5
40.5
110
81
備考 図例は,表に示す最大寸法の範囲内であれば他の形状又は形の使用を妨
げない。
図 2(IV) 代表的なヒューズホルダ
46
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
図 3(IV) “gG” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン
47
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
図 4(IV) “gG” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン
48
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
サイズ
a
b
c
d
e
f
g
h
j
m
t
定格電流 A,以下
E1
10 12.5
16 50 12.5
40 28 1.6 M4
30 0.5
20
F1
10 12.5
16 50 12.5
40 28 1.6 M4
40 0.5
32
F2
16 12.5
16 50 15
45 28 1.6 M5
45 1.0
63
F3
20 25
25 50 15
50 35 2
M5
45 1.6
125
図 5(IV) ワット損試験装置
49
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
第 V 章 “gD” 及び “gN” 特性のヒューズリンクのヒューズ
1.1
適用範囲
次の追加要求事項は,
図 1a(V)
,
図 1b(V)
,
図 2a(V)
及び
図 2b(V)
に指定された寸法に適合
した “gD” 及び “gN” ヒューズに適用する。ヒューズの定格電流は,円筒形接点については,60A 以下,
ブレード及びボルト接続については,600A 以下,ボルト接続については,6000A 以下である。定格電圧は,
交流 600V,定格遮断容量は,200kA とする。
このヒューズリンクは,時間遅延と非時間遅延の二つの異なる時間−電流特性をもつ。どちらの時間−
電流特性も同一の基準溶断及び不溶断電流範囲に適合し,装置について指定された限流及び最大動作 I
2
t
範囲に適合する。
5.2
定格電圧
定格電圧は,交流 600V とする。
5.3.1
ヒューズリンクの定格電流
JIS C 8269-1
に規定された定格のほかに,R40 シリーズから適当な定
格を選択でき,更に,次の値が許容される。
:5−17.5−35−70−175−350−700−1 200−3 500。
各サイズについて最大定格電流は,
図 1a(V)
及び
図 1b(V)
による。
5.3.2
ヒューズホルダの定格電流
ヒューズホルダの最大定格電流は,
図 2a(V)
及び
図 2b(V)
による。
5.5
ヒューズリンクの定格ワット損及びヒューズホルダの定格受容ワット
最大定格ワット損値は
図
1a(V)
及び
図 1b(V)
による。ヒューズベースの定格受容ワットは,同一定格のヒューズリンクの最大定格ワ
ット損値以上とする。
5.6
時間−電流特性の規制
5.6.1
時間−電流特性,時間−電流ゾーン
ゲート,協約時間及び協約電流によって示す溶断時間範囲の
ほかに製造許容範囲を除く時間−電流ゾーンは,
図 5a(V)
,
図 5b(V)
,
図 5c(V)
,
図 6a(V)
,
図 6b(V)
及び
図
6c(V)
による。時間−電流特性の誤差範囲は,電流値で±10%でなければならない。
5.6.2
協約時間及び協約電流
“gD” 及び “gN” ヒューズリンクは,
表 11
に示す協約時間及び協約電流
を適用する。
表 II “gD” 及び “gN” ヒューズリンクの協約時間及び協約電流
定格電流 I
n
協約時間
協約電流
A h
I
nf
I
f
I
n
≦ 60
1
1.35I
n
60
< I
n
≦ 600
2
1.35I
n
600
< I
n
≦6
000
4
1.1 I
n
1.50I
n
5.6.3
ゲート “gD” 及び “gN” ヒューズリンクは,
表 III
に示すゲートを適用する。
表 III "gD" 及び "gN" ヒューズリンクの規定溶断時間に関するゲート
I
min
I
max
I
min
I
max
ヒューズ
リンク
I
n
(10s) (5s) (0.1s)
(0.1s)
gD
15
≦ I
n
≦ 600
5.0I
n
8
I
n
8.5I
n
13
I
n
gN
15
≦ I
n
≦ 60
2.0I
n
3.5I
n
4.7I
n
7.5I
n
gN
60
< I
n
≦ 600
2.5I
n
4.5I
n
5.8I
n
9.0I
n
gN 600
< I
n
≦6 000
3.5I
n
6.0I
n
9.0I
n
13
I
n
定格電流 15A 未満のヒューズリンクに関する値は,考察中。
5.7.2
定格遮断容量
定格交流遮断容量は,200kA とする。
7.1
機械的設計
ヒューズリンク及びヒューズベースの寸法は,
図 1a(V)
,
図 1b(V)
,
図 2a(V)
及び
図 2b(V)
とする。
50
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
7.6
限流特性
最大値は,
表 W
に示す値以下とする。
7.7
I
2
t
特性
“gD” 及び “gN” ヒューズリンクに関する 0.01s 時の溶断 I
2
t
値は,
表 VI
に示す範囲内と
する。
“gD”
及び “gN” ヒューズリンク間の 1 : 1.6 の動作協調は, “gD” ヒューズリンクの高い方の定格電流
とする。
最大動作 I
2
t
値は,
表 Y
による。
表 VI “gD” 及び “gN” ヒューズリンクに関する 0.01s 時の溶断 I
2
t
値
I
n
I
2
t
min
I
2
t
max
A 10
3
×A
2
s 10
3
×A
2
s
10 0.08
0.23
15 0.17
0.49
17.5 0.24 0.70
20 0.31
0.93
25 0.50
1.4
30 0.70
2.1
35 1.2 3.5
40 1.6 4.7
50 2.4 7.1
60 3.5
10
70 5.5
17
80 7.5
23
100 11 33
125 17 49
150 24 70
175 33 98
200 49 130
250 70 200
300 98 290
350 130 390
400 200 580
500 300 890
600 410 200
700 730 000
800 900 700
1 000
1 300
3 800
1 200
2 100
6 000
1 400
2 800
8 400
1 600
3 800
11 000
2 000
6 000
17 000
2 500
9 000
26 000
3 000
13 000
38 000
3 500
17 000
50 000
4 000
26 000
74 000
5 000
38 000
110 000
6 000
50 000
150 000
7.9
感電に対する保護
仕切壁及びヒューズ接点は,カバーで感電保護を高めることができる。
51
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
8.3
温度上昇及びワット損の検証
8.3.1
ヒューズの配置
ヒューズは,ヒューズの長軸を水平位置にして取り付けること。定格が 600A 以
上のヒューズリンクは,各端子をヒューズリンクとの接触点が銀めっきされた銅バスバーに接続する。
ケーブル又はバスバーの断面積は,
表 X
に示す値から選ぶものとする。
表 X 8.3 及び 8.4 に基づく試験用の銅導体の断面積
ヒューズ定格
断面積
A mm
2
I
n
≦30 8.4
30
< I
n
≦60 21.1
60
< I
n
≦100 42.3
100
< I
n
≦200 107
200
< I
n
≦400 253
400
< I
n
≦600 507
600
< I
n
≦800 484
800
< I
n
≦1 200
645
1 200
< I
n
≦1 600
1 290
1 600
< I
n
≦2 000
1 940
2 000
< I
n
≦2 500
2 580
2 500
< I
n
≦3 000
2 900
3 000
< I
n
≦4 000
3 870
4 000
< I
n
≦6 000
5 810
8.3.4.1
ヒューズホルダの温度上昇
ダミーヒューズリンクは,
図 3(V)
に示す。温度上昇の測定点は,
図
4(V)
の A 点で示す。
8.3.4.2
ヒューズリンクのワット損
ワット損の測定点は,
図 4(V)
の B 点で示す。
8.4
操作の検証
8.4.1
ヒューズの配置
ヒューズリンクの試験装置は,
8.3.1
に規定されたものとする。
8.4.3.3.2
ゲートの検証
次の試験は,低い電圧で実施してもよい。 “gD” 及び “gN” ヒューズリンクは,
8.4.3.3.1
に指定された試験のほかに,次の事項を検証する。
a)
ヒューズリンクは
表 III
,欄 3 の電流を 10 秒間流したとき,溶断してはならない。
b)
ヒューズリンクは
表 III
,欄 4 の電流を流したとき,5 秒以内に溶断しなければならない。
c)
ヒューズリンクは
表 III
,欄 5 の電流を 0.1 秒間流したとき,溶断してはならない。
d)
ヒューズリンクは
表 III
,欄 6 の電流を流したとき,0.1 秒以内に溶断しなければならない。
8.6
限流特性の検証
限流値は,
表 W
に示す範囲を超えてはならない。
JIS C 8269-1
の
8.5
及び
表 12A
に基づく遮断容量試験の場合と同様に試料を配置する。
表 W 200kA 固有電流時の “gD” 及び “gN” ヒューズリンクの最大限流値 (Ic)
I
n
I
c
I
n
I
c
A kA A kA
10 4.1
300
33
15 5.0
350
36
17.5 5.7 400 38
20 6.2
500
52
25 7.5
600
55
30 9.5
700
73
35 9.5
800
80
52
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
I
n
I
c
I
n
I
c
A kA A kA
40 10 1
000 89
50 11.3
1
200
100
60 12.5
1
400
115
70 14.4
1
600
125
80 15.7
2
000
150
100 17.5
2
500
180
125 19.6
3
000
200
150 21.2
3
500
229
175 23 4
000
250
200 25 5
000
300
250 30 6
000
350
8.7
I
2
t
特性及び過電流動作協調の検証
最大動作 I
2
t
値は,
表 Y
に示す範囲を超えてはならない。
JIS C 8269-1
の
8.5
及び
表 12A
に基づく遮断容量試験の場合と同様に試料を配置する。
表 Y 200kA 固有電流時の “gD” 及び “gN” ヒューズリンクの最大動作 I
2
t
値
I
n
I
2
t
I
n
I
2
t
A 10
3
×A
2
s A 10
3
×A
2
s
10 0.78
300 470
15 1.8
350 840
17.5 2.4
400 1
100
20 3.1
500
1
740
25 4.9
600
2
500
30 7.0
700
7
700
35 10 800
10
000
40 13
1
000
10
400
50 21
1
200
15
000
60 30
1
400
23
000
70 39
1
600
30
000
80 51
2
000
40
000
100 80
2
500
75
000
125
117
3 000
100 000
150
169
3 500
115 000
175
230
4 000
150 000
200
300
5 000
350 000
250
439
6 000
500 000
8.10
接触部の不劣化の検証
JIS C 8269-1
の
8.10
を適用する。
8.10.1
ヒューズの配置
次の事項のほかに,
JIS C 8269-1
の
8.10.1
を適用する。
図 3(V)
に示すダミーヒューズリンクは,
図 1a(V)
及び
図 1b(V)
に示す寸法及び最大ワット損 P
n
(W)
であ
る。
ダミーヒューズリンクは,過負荷電流 I
nf
が流れている間は作動しない構造とする。
8.10.2
試験方法
次の試験値を適用すること。
試験電流 不溶断電流 I
nf
負荷期間 協約時間の 25%
無負荷期間 協約時間の 10%
定格電圧よりも低い試験電圧で実施してもよい。
53
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
8.10.3
試験結果の評価
250 サイクル後に測定した温度上昇値は,試験開始時に測定した温度上昇を 15K
以上超えてはならない。
必要な場合,750 サイクル後に,温度は,試験開始前に測定した値を 20K 以上超えてはならない。
8.11.2
その他の試験 8.11.2.2 異常な熱及び火災に対する抵抗の検証
考察中
交流 600V
寸法 mm
サイズ
I
n
(A)
P
n
(W)
a
1)
b
2)
c
±0.08
d
±0.9
e
min.
f
±1.6
g
±1.5
h
±0.13
A 1
∼30
8 57.1 20.6
−
− 12.7 −
−
−
35
∼60 12 60.3 27.0 −
− 15.9 −
−
−
B
70
∼100 18 118
28.6 3.18 19.1 24.6
92.1
9.52
7.14
125
∼200 34 146
41.3 4.78 28.6 34.1
111
9.52
7.14
250
∼400 64 181
54.0 6.35 41.3 46.8
133 13.5 10.3
500
∼600 92 203
66.7 9.52 50.8 53.2
152 17.5 13.5
1)
1
∼60A :±0.8
70
∼600A:±2.4
2)
1
∼60A :±0.20
70
∼600A:最大
図 1a(V) ヒューズリンク (1∼600A)
54
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
交流 600V
寸法 mm
サイズ
I
n
(A)
P
n
(W)
a
±2.4
b max.
c
±0.8
d
±1.6
700 63 219
64.3 9.5
50.8
C
800 72 219
64.3 9.5
50.8
1 000
90
273
70.6
9.5
50.8
1 200
108
273
70.6
9.5
50.8
1 400
126
273
77.0
11.1
60.3
1 600
144
273
77.0
11.1
60.3
D
2 000
180
273
89.7
12.7
69.8
2 500
213
273
128
19.0
88.9
E
3 000
255
273
130
19.0
102
3 500
300
273
147
19.0
121
F
4 000
340
273
147
19.0
121
G 5
000 425 273
182
25.4
133
55
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
交流 600V
寸法 mm
サイズ
I
n
(A)
P
n
(W)
a
±2.4
b max.
c
±0.8
d
±1.6
6 000
510
273
182
25.4
146
図 1b(V) ヒューズリンク (700∼6 000A)
寸法 mm
a
b
c
d
e
f
g
h
i
−
サイズ
I
n
最大
A
接点クリ
ップの最
小幅
接点クリ
ップ間の
距離
エンドス
トップ間
の最小距
離
ヒューズ
リンク接
点の公称
径
ヒューズ
リンクブ
レードの
公称厚さ
最小クリ
アランス
最大
クリアラ
ンスホー
ルの間隔
クリアラ
ンスホー
ルの直径
スタッド
の直径
A
30
12.7 31.8 57.9 20.6
−
−
−
−
−
−
60
15.9 28.6 61.1 27.0
−
−
−
−
−
−
100 22.2
69.9
120
− 3.18 120 9.53
92.1 7.14 6.35
200 31.8
79.4
148
− 4.76 148 14.3
111 7.14 6.35
400 44.5
88.9
183
− 6.35 183 20.2
133 10.3 9.53
B
及び
C
600 50.8
98.4
206
− 9.53 206 25.0
152 13.5 12.7
図 2a (V) ヒューズリンク 1∼600A 用ヒューズベース及び接点
56
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
サイズ
ヒューズリンクの定格電流
寸法 mm
A a
b
c
接点幅
最小
D 700
∼800 51
220
−
E 1
000
∼1 200
51
280
−
1
400
∼1 600
60
280
−
2
000 70
280
−
F 2
500 89
280
41
3
000
100
280
41
3
500
∼4 000
120
280
83
G 5
000 130
280
41
6
000
150
280
41
図 2b(V) ヒューズリンク 700∼6 000A 用ヒューズベース及び接点
57
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
図 3(V) ダミーヒューズリンク
58
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
図 4(V) 試験装置
59
C
8269-
2-1 :
2000
(IEC
60
269
-2-1 : 1
996)
図 5a(V) “gN” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン
60
C
8269-
2
-1 :
2000
(IEC
60
269
-2-1 : 1
996)
図 5b(V) “gN” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン
61
C
8269-
2-1 :
2000
(IEC
60
269
-2-1 : 1
996)
図 5c(V) “gN” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン
62
C
8269-
2
-1 :
2000
(IEC
60
269
-2-1 : 1
996)
図 6a(V) “gD” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン
63
C
8269-
2-1 :
2000
(IEC
60
269
-2-1 : 1
996)
図 6b(V) “gD” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン
64
C
8269-
2
-1 :
2000
(IEC
60
269
-2-1 : 1
996)
図 6c(V) “gD” ヒューズリンクの時間−電流ゾーン
65
C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
附属書 A(参考)
ケーブル過負荷保護に関する特別試験
(第 I 章の 8.4.3.5 の備考参照)
サイズ 00,0,1,2 の I
n
>16A のヒューズは,次のとおりに試験する。
A.1
ヒューズの配置
同一定格電流及び同一サイズについて,3 個のヒューズリンクを,
図 2(I)
に基づく寸法 n
2max
に対応する
極中心間距離でボックスに取り付けた
図 2(I)
に基づくヒューズベースで,試験する。
接続は,ヒューズリンクの定格電流によって決定する。
JIS C 8269-1
の
表 11
を参照されたい。接続ケー
ブルは,黒の PVC 絶縁銅導体で作る。ヒューズを一つの電源(安定器)に直列に接続する。ヒューズボッ
クス外の周囲空気温度は,30
5
0
+
℃でなければならない。
備考
製造業者の同意を得てもっと低い温度を使用することもできる。
ボックスの壁は,厚さ 10mm の絶縁材製でなければならない。試験中は接続ケーブル用の穴を封止しな
ければならない。ボックスの体積は,次のとおりである。
サイズ 00 の場合,
2.5
×10
-3
m
2
サイズ 0 の場合,
6
×10
-3
m
2
サイズ 1 の場合,
9
×10
-3
m
2
サイズ 2 の場合, 12
×10
-3
m
2
ボックスの寸法は,ヒューズベースの外囲寸法に対応しなければならない。
A.2
試験方法及び試験結果の合否
JIS C 8269-1
の
表 2
に示された協約時間の間,1.13I
n
に等しい試験電流をヒューズリンクに流す。どのヒ
ューズリンクも作動してはならない。次いで,中断なしに 5 秒以内に試験電流を 1.4I
n
まで引き上げる。協
約時間内に一つのヒューズリンクが作動しなければならない。
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C 8269-2-1 : 2000 (IEC 60269-2-1 : 1996)
JIS C 8269-2-1
原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
荒 井 聰 明
東京電機大学工学部
(幹事)
大 森 豊 明 OHT 技術士事務所
鈴 木 茂 男
株式会社宇都宮電機製作所
(委員)
西 澤 滋
建設省大臣官房官庁営繕部
橋 爪 邦 隆
通産産業省工業技術院標準部
斉 藤 俊 樹
資源エネルギー庁公益事業部
椎 橋 宏 次
椎橋技術士事務所
住 谷 淳 吉
財団法人電気安全環境研究所技術規格部
浅 井 功
社団法人日本電気協会
多 賀 裕 司
四国電力株式会社配電部
石 山 壮 爾
社団法人電気設備学会
平 岩 直 哉
東京電力株式会社配電部
相 磯 均
社団法人日本電子機械工業会
太 田 修 平
社団法人日本配線器具工業会技術本部
杉 岡 正 晴
株式会社洋電エンジニアリング開発研究所
石 岡 孝 志
内橋エステック株式会社
松 﨑 裕 一
エス・オー・シー株式会社技術管理部門
新 家 正 敏
大阪ヒューズ株式会社
長 内 紀 男
ヒューズ工業組合
石 川 煕
富士電機株式会社機器事業本部
秋 定 三津男
三菱電機株式会社配電器製造部
(事務局)
町 田 一 郎
社団法人日本電機工業会技術部