C 7603:2004
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本電球
工業会(JELMA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの
申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS C 7603:1994は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
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C 7603:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 定義 ······························································································································ 1
4. 種類 ······························································································································ 2
4.1 形式 ···························································································································· 2
4.2 形式及び適合ランプ ······································································································· 2
5. 一般要求事項 ·················································································································· 3
6. 試験のための一般事項 ······································································································ 3
7. 安全性に関する要求事項及び試験 ······················································································· 3
7.1 偶発的感電に対する保護 ································································································· 3
7.2 高湿状態での絶縁抵抗 ···································································································· 3
7.3 絶縁耐力 ······················································································································ 3
7.4 寸法及び口金 ················································································································ 3
7.5 口金接着強度 ················································································································ 3
7.6 機械的強度 ··················································································································· 3
7.7 接続 ···························································································································· 3
7.8 耐熱性及び耐火性 ·········································································································· 3
7.9 表示の質 ······················································································································ 3
7.10 雑音防止コンデンサ ······································································································ 3
7.11 動作時間制限機能付スタータの加熱 ················································································· 3
8. 性能に関する要求事項及び試験 ·························································································· 3
8.1 始動性 ························································································································· 3
8.2 耐久性 ························································································································· 3
8.3 不活性ランプ(試験) ···································································································· 3
8.4 高温特性 ······················································································································ 3
9. 検査 ······························································································································ 3
9.1 設計試作時検査 ············································································································· 3
9.2 形式検査 ······················································································································ 4
9.3 受渡検査 ······················································································································ 4
10. 表示 ···························································································································· 4
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日本工業規格 JIS
C 7603:2004
蛍光ランプ用グロースタータ
Glow-starters for fluorescent lamps
序文 この規格は,蛍光ランプ用グロースタータの種類,安全性,性能,試験,検査,表示などについて
規定した製品規格である。安全性に関しては,関連する安全規格 (JIS C 7619) を全面的に引用し,また,
性能については,関連する性能規格 (JIS C 7622) を全面的に引用している。
1. 適用範囲 この規格は,予熱形蛍光ランプ用として互換性をもつグロースタータ(以下,スタータと
いう。)について規定する。
備考 スタータは,電源電圧,単一ランプ用又は複数のランプ用の別,ランプ電圧最大値,ランプ始
動条件などに違いがある,一定範囲の複数のランプの形式に使用できるように設計されている
のが一般である。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の版だけがこの規格の規定を構成す
るものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最新
版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 7619 蛍光ランプ用グロースタータ−一般及び安全性要求事項
備考 IEC 60155:1993[Amendment1 (1995) を含む。]Glow-starters for fluorescent lampsからの引用
事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS C 7622 蛍光ランプ用グロースタータ−性能規定
備考 IEC 60155:1993[Amendment1 (1995) を含む。]Glow-starters for fluorescent lampsからの引用
事項は,この規格の該当事項と同等である。
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1
スタータ (starter) 蛍光ランプを始動させる装置。ただし,ランプの予熱回路を開閉する電源スイ
ッチを除く。
3.2
グロースタータ (glow-starter) ガス雰囲気中でのグロー放電作用によって動作するスタータ。
3.3
不活性ランプ (deactivated lamp) 片方又は両方のフィラメントにエミッタがついていないランプ
で,フィラメントが断線していないランプ。
3.4
動作時間制限機能付スタータ (glow-starters with operating time limitation) 例えば,不活性ランプ
のような始動しないランプに対し,始動させるための動作継続を防止する機能をもったグロースタータ。
このスタータは,次のタイプに分類する。
a) リセットできないスタータ(ワンショット)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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b) 手動リセット付スタータ
c) メインスイッチ,又はその他の動作によって,自動リセットされるスタータ
3.5
不動作限界電圧 (non-reclosure voltage) 動作試験電圧を回路に加えてランプを点灯させた後,印加
電圧を低下させていったとき,スタータが閉路しない限界の電圧。
3.6
明所点灯 スタータを通常室内光(5 lx以上)の下で作動させる状態。
3.7
暗所点灯 スタータを光を透過しない密閉した容器内において作動させる状態。
3.8
E形口金付スタータ E17口金又はE20口金(以下,E17/20口金という。)を使用したグロースタ
ータ。
3.9
P形口金付スタータ P21口金を使用したグロースタータ。
4. 種類 種類は,適合するランプの大きさの区分及び使用する口金の形状によって分類し,形式で表す。
4.1
形式 形式は,次の各項によって表す。
1項 2項 3項
グロースタータを表す記号
グロースタータの種類を表す記号
口金の種類を表す記号
FG
1
4
5
7
P:P21口金
E:E17/20口金
4.2
形式及び適合ランプ グロースタ−タの形式と適合ランプとの組合せは,表 1による。
表 1 形式及び適合ランプ
種類
適合ランプの種別
スタータ
の形式
ランプの
大きさの
区分(1)
直管形 FL
環形 FCL
コンパクト形
FPL, FML, FDL, FWL, FGL, FTL
FG-1E
FG-1P
10〜30
FL10(2), FL15,
FL20S, FL20SS/18,
FL30S
FCL20/18, FCL30/28
FPL13, FPL18, FPL27, FPL30,
FDL13, FDL18, FDL27,
FML13, FML18, FML27,
FWL13, FWL18, FWL27,
FGL13, FTL13
FG-4P
36,40
FL40S,
FL40SS/37
FCL40/38
FPL36, FML36, FWL36
FG-5P
28,32
FCL32/30
FPL28
FG-7E
FG-7P
4〜10
FL4, FL6, FL8, FL10
FPL4, FPL6, FPL9,
FDL9, FML9, FWL9, FGL9
注(1) コンパクト形の場合は,定格ランプ電力を表す。
(2) FL10を使用した場合,点灯所要時間が最大3秒長くなり,1回で点灯しないことがある。
備考 動作時間制限機能付きスタータの形式は,将来規定する。
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5. 一般要求事項 スタータは,通常に使用されたとき,その動作が使用者及びその周囲に危険を及ぼさ
ないように設計され,かつ,組み立てられていなければならない。一般に,合否は規定された試験をすべ
て実施して確認する。
6. 試験のための一般事項 試験のための一般事項は,次による。
a) 特に規定がない限り,試験は周囲温度25±5 ℃で実施する。
b) 試験は,規定項目の順序に従って実施する。
7. 安全性に関する要求事項及び試験 安全性に関する要求事項及び試験は,JIS C 7619に基づき次によ
る。
7.1
偶発的感電に対する保護 JIS C 7619の7.3による。
7.2
高湿状態での絶縁抵抗 JIS C 7619の7.4による。
7.3
絶縁耐力 JIS C 7619の7.5による。
7.4
寸法及び口金 JIS C 7619の7.6による。
7.5
口金接着強度 JIS C 7619の7.7による。
7.6
機械的強度 JIS C 7619の7.8による。
7.7
接続 JIS C 7619の7.9による。
7.8
耐熱性及び耐火性 JIS C 7619の7.10による。
7.9
表示の質 JIS C 7619の7.11による。
7.10 雑音防止コンデンサ JIS C 7619の7.12による。
7.11 動作時間制限機能付スタータの加熱 JIS C 7619の7.13による。
8. 性能に関する要求事項及び試験 性能に関する要求事項及び試験は,JIS C 7622に基づき次による。
8.1
始動性
a) 動作スピード JIS C 7622の8.4による。
b) 閉止時間 JIS C 7622の8.5による。
c) 不動作限界電圧 JIS C 7622の8.6による。
d) パルス電圧 JIS C 7622の8.7による。
e) 点灯所要時間 JIS C 7622の8.7Aによる。
8.2
耐久性 JIS C 7622の9. による。
8.3
不活性ランプ(試験) JIS C 7622の10. による。
8.4
高温特性 JIS C 7622の11.による。
9. 検査 スタータは,安全性に関する要求事項及び性能に関する要求事項について,設計試作時検査,
形式検査及び受渡検査を行う。それぞれの検査は,次による。
9.1
設計試作時検査
9.1.1
安全性に関する設計試作時検査 安全性に関する要求事項の設計試作時検査は,7.1〜7.11の要求
事項について行う。検査試料数及び合格条件は,JIS C 7619の7.1及び7.2による。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
9.1.2
性能に関する設計試作時検査 性能に関する要求事項の設計試作時検査は,8.1〜8.4の要求事項に
ついて行う。検査試料数及び合格条件は,個々の要求事項について,JIS C 7622の8.〜11.にて規定する試
料数及び合格条件とする。
9.2
形式検査
9.2.1
安全性に関する形式検査 安全性に関する要求事項の形式検査は,7.1〜7.11の要求事項について
行う。検査試料数及び合格条件は,JIS C 7619の7.1及び7.2による。
9.2.2
性能に関する形式検査 性能に関する形式検査は,8.1c),8.1d),8.1e),8.2,8.3及び8.4の要求事
項について行う。検査試料数及び合格条件は,個々の要求事項について,JIS C 7622の8.〜11.にて規定す
る試料数及び合格条件とする。
9.3
受渡検査 安全性に関する要求事項及び性能に関する要求事項の受渡検査は,その要求があったと
きに限り抜取検査によって行う。検査試料数及び合格条件は,受渡当事者間の協定による。
10. 表示
10.1 スタータには,容易に消えず,かつ,読みやすい方法で次の表示をする。
a) 製造業者若しくは販売責任者の名称,その略号又は登録商標
b) 形式又はカタログ番号
c) 適合ランプの種別
d) 動作時間制限機能付スタータには,スタータに適する温度範囲。
e) スタータを使用する回路,スタータの定格電圧などの必要事項。ただし,製造業者発行の資料に記載
してもよい。場合によっては,スタータが動作時間を制限する手段を備えていることも記載する。
10.2 包装には,外面に,次の事項を表示する。
a) 形式
b) 製造業者名又はその略号
c) 適合ランプの種別又はそれを示す記号(大きさの区分など)
d) 次に示す注意事項のうち,必要な項目の要旨
区分
図記号
指示文章
理由
適用品種
警告
取付け,取外しや器具清掃のときは,必ず電源を切ってください。
感電の原因となります。
感電
注意
落としたり,物をぶつけたり,無理な力を加えたりしないでくだ
さい(特に器具の清掃のときは,ご注意ください。)。
破損した場合,けがの原因となることがあります。
破損
けが
樹脂ケース以
外のE形口金
付スタータ
注意
使用済のグロースタータは,割らずに廃棄してください。
(グロースタータを割ると)ガラス破片が飛散し,けがの原因と
なることがあります。
けが
(ガラス破片飛
散)
注意
グロースタータを白熱電球とハロゲン電球の器具へ取り付けな
いでください。
ガラス破損によるけがや器具破損の原因となることがあります。
けが
(ガラス破損)
器具焼損
E形口金付ス
タータ
備考 指示文章の文字の大きさは,1.2 mm以上とする。また,区分の文字及び図記号の大きさ(高さ)
は,5 mm以上が望ましい。