2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 7516 - 1992
表示用電球
Indicator lamps
1. 適用範囲 この規格は,配電盤及び電子機器の表示用に使用するタングステン電球(以下,電球とい
う。)について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 7507 ノギス
JIS C 1102 指示電気計器
JIS C 7709 電球類の口金及び受金
JIS C 7710 電球類ガラス管球の形式の表し方
JIS C 7801 電球類試験方法通則
JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条
JIS H 4461 照明及び電子機器用タングステン線
JIS H 4541 ジュメット線
JIS Z 8113 照明用語
関連規格 JIS C 8151 工業用表示灯
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 8113によるほか,次による。
(1) 定格電圧 電球に表示した電圧。
(2) 寿命 フィラメントが切れるまでの点灯時間。
(3) 定格寿命 長期間にわたり製造した同一形式の電球の寿命の平均値に基づいて規定した値。
3. 種類 種類は,形式によって付表1のとおりとする。
4. 性能 性能は,同一生産単位から5個を抜き取り,試験を行ったとき,次のとおりであること。
(1) 初特性 初特性は,9.2(3)に規定する試験を行ったとき,消費電力又は電流は付表1に適合しなければ
ならない。ただし,全光束は,参考値とする。
(2) 寿命 寿命は,9.2(4)に規定する試験を行ったとき,個々の値は付表1に示す定格寿命の50%以上,5
個の平均値は,付表1の定格寿命の値の80%以上でなければならない。
5. 構造 構造は,次の各項によらなければならない。
(1) 導入線とフィラメント及び導入線と口金との接続は確実であること。
(2) 口金は,使用中に緩まないような接着方法で,確実にガラス球に取り付けてあること。
2
C 7516 - 1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6. 寸法 寸法は,付表1及び付図1〜3による。
7. 外観 電球には,使用上差し支えあるきずなどがあってはならない。
8. 材料 材料は,次の各項によらなければならない。
(1) フィラメントは,JIS H 4461に規定したタングステン線又はこれと同等以上のタングステン線を使用
してあること。
(2) 導入線は,導電率の大きい良質の材料とし,ガラス封止部には,JIS H 4541に規定したジュメット線
又はこれと同等以上のジュメット線を使用してあること。
(3) ガラス球は,無色透明のガラスで,使用上差し支えある泡,脈理がないものを使用してあること。
(4) 口金の導電部は,JIS H 3100に規定した銅合金又はその他適切なものとし,絶縁部は,ガラス又はそ
の他の適切なものとする。
9. 試験
9.1
試験条件 試験条件は,次による。
(1) 電圧は,電球の両端子間で測定する。
(2) 初特性試験は,周波数50Hz若しくは60Hzの正弦波に近い交流若しくは直流で行う。
(3) 寿命試験は,初特性を消費電力で規定したものについては,周波数50Hz若しくは60Hzの正弦波に近
い交流で,初特性を電流で規定したものについては直流で行い,電源電圧の変動範囲は±1%とする。
(4) 使用計器は,JIS C 1102の階級0.5級以上の計器又はこれと同等以上の精度をもつデジタル計器など
とし,交流に使用する計器は,実効値を測定するものとする。
(5) 全光束は,球形光束計又はこれと同等以上の精度の光束計を用いて測定する。
9.2
試験方法 試験方法は,JIS C 7801に基づき,次による。
(1) 寸法試験 寸法は,JIS B 7507に規定したノギス又はこれと同等以上の精度の測定具を用いて測定す
る。
(2) 外観試験 外観は,目視によって調べる。
(3) 初特性試験 初特性は,電球を定格電圧の120%電圧で約10分間エージングし,特性がほぼ一定にな
った後に試験し,定格電圧における消費電力又は電流及び全光束を測定する。
なお,電球は,口金を上方の向きで行う。
(4) 寿命試験 寿命は,電球軸を垂直又は水平にした向きで,かつ振動しない裸点灯の状態で付表1に示
す定格電圧で点灯して,フィラメントが切れるまでの点灯時間を測定する。ただし,あらかじめ試験
電圧と寿命との関係が明らかな場合には,定格電圧の120%程度の試験電圧で行ってもよい。
10. 検査
10.1 形式検査 形式検査は,次の各項について行う。
(1) 寸法
(2) 構造
(3) 外観・表示
(4) 初特性
(5) 寿命
3
C 7516 - 1992
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10.2 受渡検査 受渡検査は,同一試験品を9.及び12.に規定する方法によって,次の各項について行う。
ただし,(5)は,受渡当事者間の協定によって省略することができる。
(1) 寸法
(2) 構造
(3) 外観・表示
(4) 初特性
(5) 寿命
11. 製品の呼び方 製品の呼び方は,名称及び形式による。
例 表示用電球 SL6.3V1WE
12. 表示
12.1 製品の表示 電球には,見やすく容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。
(1) 形式(SLの記号は省略してもよい。)
(2) 製造業者名又はその略号
12.2 包装の表示 包装容器には,次の事項を表示しなければならない。
(1) 名称
(2) 形式
(3) 製造業者名又はその略号
4
C
7
5
1
6
-
1
9
9
2
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付表1 形式,寸法及び性能
形式
定格電圧
ガラス球
全長
口金
初特性
定格寿命
形状
用途
(参考)
V
形式
径
mm
mm
消費電力
W
電流
A
全光束
lm
h
SL6.3V1WG
6.3
G
12以下
24以下
BA9s
1±0.15
−
(3)
1 000
付図1
主に配電盤用
SL6.3V1W
T
11以下
30以下
E10又はBA9s
付図2
SL18V1W
18
SL18V2W
2±0.2
(6)
SL24V2W
24
SL30V2W
30
SL18V2WL
18
14以下
34以下
E12
(8)
SL24V2WL
24
SL30V2WL
30
SL24V5W
24
22以下
50以下
5±0.5
(30)
SL110V5W
110
(20)
SL140V10W
140
10±1.0
(50)
SL220V10W
220
SL6V0.2A
6
5.7以下
15.8以下
SX6s
−
0.2±0.02
(7)
付図3
主に電子機器用
SL14V0.08A
14
0.08±0.008
(3.5)
10 000
SL18V0.04A
18
0.04±0.006
(2)
5000
SL28V0.04A
28
(3.5)
備考1. 形式に用いる記号及び数値は,次の意味を表す。
SL:主に配電盤及び電子機器の表示用。末尾のG:G形ガラス形式のもの。末尾のL:T形ガラス球形式でφ13mmのもの。
2. 同一形式で口金が2種類あるものは,E形口金のものだけWの次にEを付ける。例:SL18V1WE
3. 口金は,JIS C 7709による。
4. ガラス球は,JIS C 7710による。
5. 初特性中 括弧を付けたものは参考値で,標準的な値を示す。
5
C 7516 - 1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図1
付図2
付図3
6
C 7516 - 1992
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原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
○ 中 川 靖 夫
埼玉大学工学部
青 柳 桂 一
通商産業省機械情報産業局
○ 稲 葉 裕 俊
工業技術院標準部
太刀川 三 郎
社団法人日本電気協会普及部
泉 二 隆 正
日本電気制御機器工業会
野 田 秀 雄
社団法人日本配電盤工業会
渡 辺 章
社団法人日本電機工業会
坪 内 薫
日本自動販売機工業会
米 山 隆 雄
社団法人日本電子機械工業会技術部
桐 谷 俊 雄
社団法人日本電子機械工業会技術部
久 米 秀 男
富士電機株式会社吹上工場器具設計部
山 本 高 士
和泉電気株式会社開発企画部
渡 辺 武 人
キムラ電機株式会社技術部
新 田 善 登
オムロン出雲株式会社技術センター
(分科会主査)
○ 犬 飼 秀 哉
松下電子工業株式会社照明事業部企画部
○ 米 本 進 次
東芝ライテック株式会社管球事業部
○ 若 林 信 博
豊川電気株式会社技術部
○ 大 川 浩二郎
扶桑電機工業株式会社電球営業部
○ 浜 井 信 雄
浜井電子工業株式会社
○ 乾 正之助
乾電気株式会社
○ 小 川 国 春
メトロ電気工業株式会社
○ 吉 田 和 正
舶用電球株式会社
○ 山 本 徳太郎
株式会社大井川電機製作所
○ 斎 藤 哲 夫
社団法人日本電球工業会技術部
備考 ○は,分科会委員